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なぜ人は酒を飲むのか。
35歳でアルコール中毒による症状で入院した男性が自身の人生を見つめ直す物語。
アルコールは合法にして、飲めば気分を高揚させ、記憶を飛ばすことができ、依存性が高い。しかし、全員が全員アルコール中毒になるわけでもない。では、その線引きはどこにあるのか。この小説の一節を紹介したい。
「酒をやめるためには、飲んで得られる報酬よりも、もっと大きな何かを、「飲まないこと」によって与えられなければならない。
それはたぶん、生存への希望、他者への愛、幸福などだろうと思う。」
Posted by ブクログ
★4.5
「ビール」
言ってしまってから、おれは、〝はてな〟と面妖な気になった。
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面白かったー!
学問ぽいところはちょっと読むの大変だったけど、それ以外の部分は軽快に進んでいく感じ!
その一方で、私にもアル中になれる素質が大いにあるのを自覚しているので、彼の内省部分はなんだかとっても沁みました。わかるんだよなぁ。
彼(主人公)がエッセイ出してたら迷わず買ってただろうなー!
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おれは頑なで意固地で自意識過剰の、意地悪爺さんのような酒飲みだった。独りで放っておかれることを望んだが、そうされればされたで世界に対して悪態をつくのだった。
漠然と、ここで一杯飲んだら、と考えてしまうのだ。おれの中には、そういう回路ができあがっているらしい。不安、苦痛が少しでも感じられると、「飲む」という回路にジャックインされる。
内臓は頑丈でも、おれの心には穴がいくつもあいていた。夜ごと飲みくだすウィスキーは、心にあいたその穴からことごとく漏れてこぼれ落ちてしまうのだった。
Posted by ブクログ
天下の大酒豪、中島らもさまの作品である。帯には「すべての酒飲みに捧ぐ」「どうしても酒を飲まずにはいられない人生について」などとあり、不穏なことこの上ない。そしてアルコール依存症だけにアルコールと薬物についての考察は一読に価値あり。
解説の町田康さんは、「人はなぜ破滅を恐れながら破滅を目指すのか」という問いに対しての問答が書いてあると解説している。
これは体験記なのだろうか?小島さんなる小説家が主人公なのだが、まずγGTP1300、結膜真っ黄っき〜の、皮膚に黄疸まで出てて、入院を言い渡されると、入院までの1-2時間で向かいの酒屋でワンカップ酒2つを平らげる。入院患者あるあるなのだが、常人の発想ではない。
尿量計測を言われて、コーラみたいな色で少ししか出ないからと水道水を混ぜる。きゃあああ〜と絶叫してしまう。保険医療で入院はドブにお金を捨ててるようなもんだ。そもそも10年間毎日ウィスキー1本飲んでるんだもん!自殺じゃないとするとなんなのか。
薬など効かないから、安静、睡眠、高タンパク食をしっかりと言われてるのに、固形物は受け付けないと食べない。入院日の夜に振戦が始まる。が、幻覚は見ないで済んだらしい。あれは相当ツライときく。
8日目になってフケが出てきた。タンパク質がようやく細胞の新生に回り始めたらしい。風呂に久々に入る。
だいぶ身体が楽になってきて、病院内を徘徊していると霊安室があったので入ってみたら、同室のアルコール依存症患者が死体清拭用のアルコールを飲んでいた。勧められたが断る。しかしこの後、何かしているとあそこにアルコールがあると頭に浮かぶようになってしまった。
肝生検、しばらくお腹が痛くてしかも体力が低下する。結果的に重度の脂肪肝でまだ肝硬変ではないとわかる。体力がついてきたので、小一時間くらい散歩するようになったら、今度はお腹が空いて眠れなくなった。我慢できずに蕎麦屋に入ってビールを飲んでしまう。飲んだらあっという間、次は日本酒。気がついたら蕎麦もほとんど食べずにバーに来ていた。
病院に帰ると…
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