瀬尾まいこのレビュー一覧

  • 戸村飯店 青春100連発
    大阪の下町にある庶民派中華店『戸村飯店』の2人の息子たちは青春真っ只中。
    兄のヘイスケと弟ケイスケの想いがそれぞれの目線で交代に語られていく。

    兄のヘイスケは顔も要領も良くて軽やかに人生を歩んでいるように見えるけれど実はそうでもなくて……。私は自身が長子だからか(顔も要領も良くないけれど)ついつい...続きを読む
  • 優しい音楽 <新装版>
    短編なのに入り込んじゃって、終わっても続きが見ていたい気持ちになる
    亡くなったお兄さんと瓜二つだということを言われないままに付き合った恋人、夫婦で旅行したいから子どもを預かってくれと言われる不倫相手、ホームレスのおじさんをいきなり家に住まわせる彼女、どれもそれはひどいでしょと言いたくなる話だが、なぜ...続きを読む
  • わたしの名店
    28人の著名人が、大好きなお店をそれぞれのエッセイで教えてくれる素敵な一冊でした。

    みなさん心が休まるいきつけのお店を求めている。でも常連さんがワァワアというところはちょっと、、、
    すごく共感しました。

    食べるって元気の源ですよね。何があってもおなかはすく。食べれることは本当に幸せだ。

    龍朋、...続きを読む
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)
    『「あと少し、もう少し」どこか苦しいそんな願いを持てるのは、きっと幸せなことだ。』

    金髪少年大田くんが1ヶ月ベビーシッターをするお話。
    1歳の鈴香の成長とともに、高校生の大田くんの成長も一緒に見届けることができてよかった。彼らにはまだまだ無限の可能性が広がっているし、何にでもなれるように私も自分の...続きを読む
  • 強運の持ち主
    結末がはっきりと描かれていない所がいかにも占い小説っぽいなと感じた。

    ネガティヴにいえば結末に物足りなさを感じる部分もあるが、それまでの物語から結末を想像する余白を感じることができ、読後も悪い気はしなかった。

    理由は占いと同じなんだろうなと感じたからだ。つまり相手を占う時は色んなことを考えてアド...続きを読む
  • 戸村飯店 青春100連発
     弟のコウスケ目線から始まる本作。次の章は兄のヘイスケ目線。そこで、最初に抱いたヘイスケの印象はがらりと変わりました。そこから各章、弟、兄の目線で交互に展開される本作。コウスケはザ、大阪人といった性格。逆にヘイスケは少し不思議な感じ。
     
     言葉を交わさないだけで、相手が何をどのように考えているのか...続きを読む
  • 天国はまだ遠く
    死に場所を求めて向かった先が
    彼女を生かす場所になるなんて...

    抱えたもやもやを全部吐き出して、
    千鶴の心を整えてくれた

    あと10日いたらこの場所に居続ける理由が
    できたかもしれない◯
    それでも前に進もうとする姿が清々しかった

    田村さんとの関係もほっこりしてよかった

  • 幸福な食卓
    一見普通の家族でも、それぞれに抱えてるものがあって、誰かのバランスが崩れるとバラバラになってしまうものかもしれない。
    けれど最後に頼れるものは家族なのかも。
    悲しさの中に温かさを感じるお話。
    一気に読める読みやすさもあり。
  • 戸村飯店 青春100連発
     大阪の下町にある町中華『戸村飯店』の2人息子のお話し。

     器用になんでもこなし、女子にもモテモテだけど、何考えてるか分からない長男ヘイスケは高校卒業後に小説家を目指して東京へ。

     不器用だけど頑張り屋で、女子にはモテないけど人気者の次男コウスケは、(勝手に責任感を感じて?)実家の中華料理店を継...続きを読む
  • ファミリーデイズ
    この本を通して、瀬尾まいこさんが中学校の教師をしていたことを初めて知った。育児エッセイ本ということで、自分には関係ないか〜などと考えながら軽い気持ちで読み進めたら、一気に読んでいた。

    文中で心に残った言葉
    「今日はすばらしい。でも、明日はもっとすばらしい。」
    「自分以外の誰かの未来に手を触れられる...続きを読む
  • 幸福な食卓
    やっぱり瀬尾まいこさんの本は好きだなって思います。展開が急かも⁇って感じたところもあったけど出来事よりそれが起こったことで心情の変化があったか、人間関係に影響があったかの方が読んでいて楽しかったので全体的にとっても好きです。
  • 春、戻る
    瀬尾まいこさんらしい少し変わった設定の物語。そして,出てくる人々が皆優しい。
    なぞの「お兄さん」の正体が明らかになりそうだけど,思い出したくないという気持ち,その状況は苦しいけれど,思い出すことで過去を乗り越えられた主人公。人のつながりの温かさを感じた。
  • 天国はまだ遠く
    良かった〜。 夫の実家に行くたびに星は綺麗だし海は広いし空気もご飯も美味しいし、土地に従事してる人たちに憧れはするけど、私の居場所ではないなって毎回思ってしまうので、なんだか主人公に共感してしまった。
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)
    良いタイトルだなぁと思いました。

    鈴香ちゃんと大田くんの関係の変化が、自然で心温まりました。炊き立てのご飯が、鈴香ちゃんの香りに似ていると書いてある部分には、絶対そうだよね!!と思いました。

    必要な人には、優しく背中を押してくれる本に感じました。(私は背中を押されました)

    「だいだい誰かが走っ...続きを読む
  • 幸福な食卓
    見えない所で誰かに守られている
    家族は簡単になくなったりしないから
    もっと甘えても良いと思う。

    少しの事で簡単に状況を変えられることもあるし
    逆にどうしようも出来ないこともある。
    日常の当たり前ってどうしても
    慣れてきてありがたみが薄れてきてしまうけど
    今、自分の周りにいる人が
    もし突然いなくなっ...続きを読む
  • 僕らのごはんは明日で待ってる
    恋愛小説。
    兄の死によって心を閉ざしていた亮太(主人公)が、小春と出会い、再び人生に輝きを見つけるストーリー。
    亮太の内面や成長が丁寧に描かれていた。
    普段の生活の中にあるささいな瞬間にも、心を開いて感じ入り、その喜びや感動に共感した。
    二人が試練に立ち向かう姿勢からは、人間の強さや愛の力を感じた。...続きを読む
  • 天国はまだ遠く
    登場人物もベタで展開も分かりやすくて読みやすい
    暇潰しにはさいこー
    それでも感動や共感もあり忘れた頃に読むとまた違った発見がある。
    どんなときも心穏やかに、そんな本
  • 天国はまだ遠く
    瀬尾まいこさんの作品に出てくる人物は、子どもも大人も老いも若きも、とっても良い味があって愛おしくなる
    この作品では、田村さんが素朴でさりげなくて、距離を縮めてくるわけではないけど、いつも寄り添ってくれてる感じでとても心地よい。
    21日間って、死にたい人が再生するには短い気がするけど、読んでいる自分も...続きを読む
  • 図書館の神様
    友人の自殺、不倫、重苦しい暗い話のように思われるが、垣内くんとの遠すぎず近すぎない関わりの中で、過去も現在も、ゆっくり前に進んでいく。
    清と垣内くんとの会話も、弟との会話も、テンポ良くて面白い。
    先生と生徒の立場が逆転するような会話でも、からかうこともなく、当たり前のようなところが素敵だ。
    2人の関...続きを読む
  • 温室デイズ
    学校のいじめの小説というと、とても重苦しくて腹立たしくてつらい話に感じるが、みちるの決していじめに屈しない気持ちは、読んでいて重苦しさも辛さも半減してくれる
    みちるが無事に卒業できた時はスカッとした