瀬尾まいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
瀬尾さんらしいヒューマンストーリーで心がポカっと温かくなる小説でした。
主人公のどうしようもない宮路が老人ホームで働く渡部君との出会い、そしてなんだかんだ可愛がってくれる水木のばぁさん、はじめ多くの人とのかかわりの中で心や行動が変わって行く優しくて温かくて、どこにでもありそうでなさそうで、こんな出会いが沢山の人に訪れて欲しいと願いたくなる物語でした。
瀬尾さんの描く世界は目に浮かぶ、手に取れるそんな人物像の描写でどんどんのめりこんで行ってしまいました。こういう時間が小説の醍醐味。
最後は涙なくしては読めなくなってしまいました。
やっぱり瀬尾さんの本が好き!って思わせてくれる一冊です。 -
Posted by ブクログ
誰かが誰かを想って走る。
ただ走るだけのバトンをつなぐリレーじゃなくて、思いやりのバトンをつなぐリレーだった。
だいすきな瀬尾まいこさんの本。
本当に瀬尾まいこさんが書く、登場人物たちの鮮明な感情が好きなんだよな。読書にハマったばかりの私にとって瀬尾まいこさんの本たちは、基本的に読みやすくて、そして共感もできて、この本もその中の一冊。
久しぶりに本に触れた一冊目でもあった瀬尾まいこさんの「その扉をたたく音」に出てくる渡部の幼少期が見れるということで気になって読み始めた。
私は、走ることが嫌いで学校行事のマラソンとかも本当に大嫌いなんだけど、この本に出てくる人物たいは、ただ走ることが大好き -
Posted by ブクログ
ネタバレ好きな言葉
「きっぱりさっぱりするのは楽じゃん。そうしてれば正しいって思えるし、実際間違いを起こさない。だけどさ、正しいことが全てじゃないし、姉ちゃんが正しいって思うことが、いつも世の中の正しさと一致するわけでもないからね」
「面白くなろう、楽しくしよう。そう思ってるんだけど、そう思えば思うほど、僕はだんだんつまらない人になってしまう。難しいですね」
「健全な人間は走らないと」
「文学なんてみんなが好き勝手にやればいい。だけど、すごい面白いんだ。それは言っておきたい。だから、僕は三年間、ずっと夢中だった。毎日、図書室で僕はずっとどきどきしてた。ページを開くたび、文学について言葉を生み出すたび、 -
Posted by ブクログ
瀬尾まいこ氏はすごい上手い作家だといつも思う。
自分の中では氏のデビュー作品『卵の緒』と並ぶベスト。
セリフが絶妙。
幼いときの弟のセリフ。
一度も泣いたことがない弟が泣いたシーン。
「どうしてこんな風になっちゃうの? チョコレート食べるのは悪いことじゃないのに。どうしてきいちゃんは痛い思いをしなくちゃだめなの?」
主人の清の運命がよく現れている、小説内ではちょうど中盤にくるセリフ。
しかし本作、吉川英治新人文学賞にノミネートされたが、某有名作家から「情熱を感じない。書くことの面白さを知ってほしいと思った。」と酷評…
いやあ、変に波を立てずに湖面のように語るのが瀬尾文学な気もするのだが…