【感想・ネタバレ】図書館の神様のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月07日

本は世界の旅に連れて行ってくれる。現実でうまくいかないことやどうしようもないもどかしさを抱えていても、図書室に行けば、タイムマシンに乗ることができる。大勢に理解されなくても良い。痛みは自分だけのもので良い。だけど、どこかにひとりでも波長が合う人、分かり合える人がいれば、新たな世界へ自分で自分の背中を...続きを読む押して踏み出す勇気をもらえる。教師と学生、年齢や立場をこえて、ひととひととの関わり合いが、その人を成長させる。温かい物語でした。

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Posted by ブクログ 2023年06月27日

主人公が被害者ぶらず、淡々と生きている感じが良いです。些細な達成感が共感できます。
ラストの垣内くんのスピーチにじーーんと来ました。二人で駆け抜ける場面には躍動感があり、テンションが上がり嬉しくなりました。
微笑ましく、人間らしい物語でした。

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Posted by ブクログ 2023年05月03日

自分が教員をしていることもあって、とても共感出来る部分が多かったです。確かに会議多すぎ笑。清は人生に疲れていたんだなあと。浅見、松井や弟、何より垣内君との文芸部での交流を通して、生きる意味や自分の正義を見つけ直したのではないかと。文学って良いものですね。あと、やっぱり不倫は(特にされる側は)切ないな...続きを読むあと。

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Posted by ブクログ 2023年02月05日

自分のこころの奥深くに沈殿しているもの
言葉にするのも憚れるようなもの

誰にも見えていないのをいいことに
なかったことにしてみても
蓋をして重石を置いたところで
そこにあることを知っているもの
間違いなく

でも
わざわざ説明をしなくてもわかる
それを持っている者どうしなら
なぜか鼻がきく
佇まい...続きを読むから、
言葉のひとつひとつから、
強さのかげに隠した脆い脆いこころを

特別やさしくするわけでもなく
ただ想う
ただ願う
目の前の、全部かかえて生きてる人間の、
少し先の未来が明るいことを

どうにもならないことを携えて
それでも生きてゆくことを選ぶわたしたち
それは決して強さや開き直りだけで
構成されているわけではないことを、
知っていてくれる瀬尾さんだと信頼できるから
最後まで目を逸らさずに読めるのだよなぁ

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ネタバレ購入済み

本当の神様って?

2021年11月15日

清の周りの人々との会話が心地よい。実弟と不倫相手と食事を一緒にしても、修羅場にならないのが面白い。登場人物が次々に紹介されて、世界が広がってくのが、妙に安心する。清はみんなに愛されてるなー。本人は気が付いてないかもしれないけど、本当は幸せなんだね。

#ほのぼの #癒やされる #深い

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Posted by ブクログ 2024年03月27日

高校のバレーボール部のある出来事をきっかけに、バレーボールから離れ高校の講師になった清。

バレーボール部の顧問になれるかと少し期待していたのに、部員がたった一人の文芸部の顧問に。

そのたった一人の部員である、垣内君の発言がめちゃくちゃ大人で、驚かされた。

そんな垣内君も、ある出来事で…。

...続きを読む互いのことを詮索しないし、自分のことを色々話す訳でもない、清と垣内君の関係性も素敵だなぁ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月15日

高校生の頃にバレー部のメンバーが自殺したのを機にバレーを離れた清が、高校の講師になり、赴任先で文芸部の顧問をしながら再生していく様子を描いたストーリー。

不倫相手の浅見さんとの関係にモヤモヤしながらも離れられずにいたり、本当はバレー部の顧問をやりたいと思いつつ、文芸部の顧問となり、部長の垣内君に、...続きを読む"文芸部がつまらないとか、外で運動すべきだなどと、よほど顧問とは思えない発言をしたりする清は、高校教師をしつつも、投げやりな感じが否めない。

そんな清に対して、怒ったり反抗したりすることもなく、大人びた言葉で返したり、お勧めの文学作品を教えたりする垣内君の独特なキャラが好き。
清の弟、拓実もフワフワしているようで姉想い。
そういう彼らとのやり取りがすごくよかった。

そして、正式な高校教師となった清に宛てて、高校の時に自殺した山本さんのお母さんから、清を解放するかのような手紙が届く。
瀬尾まいこさんらしい、なんだか心がほっこりする読後感。

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Posted by ブクログ 2024年03月07日

瀬尾まいこさんの作品はやっぱりいいなって思いました。垣内くんの考え方が特に好きだなと思った。
最近、たまたまXで、箕輪厚介さんが「自分にとって心地よい習慣を、やることが実は幸せだったりするかもしれません。」(お布団をきれいに畳む、太陽に挨拶する。神社までお散歩するなど)とツイートしていた。その言葉を...続きを読む目にして、垣内くんは本当の幸せが何かを体現しているなと感じた。
序盤からあまり主人公には共感できない点もあるけど、不倫している人をここまでポジティブにポップに表現しているのは、瀬尾さんマジックだと感じた。私は不倫はコスパが悪い(得られるものが侘しすぎる)気がするので、その選択をしてしまう人は、なんならかの満たされない思いがあり、依存してしまってると思う。だから日々の中にある小さな幸せを感じる余裕がない人と思っている。ただ、真面目だった人が投げやりな人生を送っているという印象を、より持たせるために、作品のスパイスになっていて、その対比で、私は垣内くんとのやりとりがより愛おしい時間に感じることができた。
垣内くんのように夢中になれることを私も今後も続けたいし、そういう環境にいる今が幸せだなと日々噛み締めている。
今日も朝ご飯を食べて、駅まで歩ける体に感謝しよう。もっと当たり前の習慣に感謝してもいいのかもしれない。小さいことに目を向けて、今自分にすでにあるものに感謝したいと改めて思えました。この作品に出会えたことにも感謝。ありがとうございます。

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Posted by ブクログ 2024年02月04日

なにか大きな成長とか出来事がなかったように思う
ただただ物語が進んでいき淡々と終わった
山あり谷ありの物語が好きだから少し残念

文学が好きになっていく過程はなんとなく親近感が湧いた。
自分も昨年の夏頃から読み始めたから。
高校の時に部活で自殺させてしまったかもと思うのいう設定は面白い
不倫をやめな...続きを読むんとなく文学部の垣内くんとのやりとりが良い
くっつくのかなーって読んでたら全然手紙だけでなんが悪い意味で期待を裏切られた

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Posted by ブクログ 2024年01月11日

友人の自殺、不倫、重苦しい暗い話のように思われるが、垣内くんとの遠すぎず近すぎない関わりの中で、過去も現在も、ゆっくり前に進んでいく。
清と垣内くんとの会話も、弟との会話も、テンポ良くて面白い。
先生と生徒の立場が逆転するような会話でも、からかうこともなく、当たり前のようなところが素敵だ。
2人の関...続きを読むわり合いをもっとみてみたいなと思った。

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Posted by ブクログ 2023年12月22日

垣内君が個人的に大ヒット。
「先生のそういうところ、僕は素敵だと思います」
「国語教師としてセンスあると思う」
「雨って、昔自分が流した涙かもしれない。心が弱くなった時に、その流しておいた涙が、僕達を慰めるために、雨になって僕たちを濡らしているんだよ」

こんな気障なこといえる高校生が本当にいるんだ...続きを読むろうか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月27日

垣内くんが何者なのか詳しく語られていないところがとても良い。神様はどこにでもいるって思えてとても良かった。清さんがいつの間にかどんどん前を向くのが気持ちがいい。最後の10ページくらいがとても良かった。

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Posted by ブクログ 2023年10月26日

 切なさの中にも温かさがある。そう思える物語。

 人は誰もが何かを抱えながら生きている。人生は、なかなか思い通りにはいかないけれど、思いがけない出会いや気づきに恵まれる。そう思った。

 主人公:清は、思い描いた教師生活を手に入れることができなかった。だが、想像していなかった生活を送ることで、数々...続きを読むのことを学んでいく。

 彼女が前向きに、未来へ向け進んでいく姿に元気をもらった。

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Posted by ブクログ 2023年09月12日

「うまい下手にかかわらず、知っている人の言葉はちゃんと心に響く」(本文より)
引っ越しの日に郵便受けに入っていた3通の手紙。
深く、いつまでも心に残るような響き方をしたんだろうなあ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月07日

淡々と話は進むのにどこか胸が熱くなる。タイプの違う人たちとの出会いでゆっくりと前を向いていく清の変化が感じられてよかった。山本さんのお母さんからの手紙で救われた。

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Posted by ブクログ 2023年05月19日

読み始めてたった5ページ(それも文庫本の)で、主人公のせいで(と、周囲に決めつけられている)自殺した高校生の話が出てくる。清く正しく生きてきた主人公にとって、この物語の出だしはどうよ、と面食らう。だけど、読み進めるうちに主人公の疑問や自虐や悲しみや怒りがじわじわと形を変えて行くのがわかる。物語の終わ...続きを読むりは主人公にも読者にもとても心が落ち着くものであり、軽トラの上から見えたのが美しい夕陽でよかった、と心の底から思った。

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Posted by ブクログ 2023年04月24日

無気力になっている学校の先生である清が縁もゆかりもない文芸部の顧問として一人しかいない垣内君を通して、過去そして現在のもやもやに向かっていく物語。
最初は文化系クラブが馬鹿にされている雰囲気があって、私自身文化系クラブで運動部からはよく「楽だからいいよね~」とか「ずっと部屋にいて楽しい?体動かしたく...続きを読むない?」とか言われてきたので、最初の清の反応は(嫌いなタイプの運動部員めっ!!)って思っていました。
ところが、やはり垣内君とのかかわりの中で、その気持ちにも変化があり、不倫問題や過去の自殺事件などもやもやを通して主人公が成長している姿は、やはりほっこりさせられます。
個人的には弟がめっちゃ可愛い!!!って思いながら、私も弟が欲しかった。。。と思う今日この頃です。

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Posted by ブクログ 2023年03月15日

高校時代のある事件がきっかけで、大好きだったバレーボールをやめ、住んでいた土地からも離れて高校の講師になった清(きよ)は、文学に興味がないのになぜか文芸部の顧問になってしまう。
文芸部の部員は三年生の垣内君一人だけ。
垣内君は顧問と生徒の立場が逆なんじゃないって思うくらいしっかりしていて、文学にも詳...続きを読むしくて、文芸部での彼の存在がとても頼もしく思えてきます。
この物語は、心に傷を負って仕事も恋もどっちつかずの楽な道を選んでしまっている清の再生の物語であると同時に、文学の持つ楽しさ、素晴らしさも教えてくれます。
垣内君と清の図書室コンビ、最高です。
実は重たいテーマなのに、瀬尾さんの言葉でとても優しいものに仕上がっていますね。
人は出会いと別れを繰り返すけれど、本はずっと一緒にいられる友達のようなものだなぁって思うと、何だか嬉しくなります。

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Posted by ブクログ 2023年03月08日

教師なのに不倫。世間から見れば、教師が不倫なんて不道徳なことをしてはいけない立場であっても、教師だって人間なんだよなって不思議とすんなり認められるストーリー。本来は教育する立場の教師が、高校生の真っ直ぐな文学への熱意によって立ち直っていく話がとても心地よかった。

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ほっとできました。

2021年04月09日

仲間の自死が、もしかしたら自分の言葉をきっかけにしたのではないか、また、周りもそのように思っているという、過酷な経験をしている主人公の、自分を見つめていく過程が、ユーモアのある表現描写と相まって、面白く読まさせてもらいました。ただ、「そして、バトンは渡された」同様、周りの人たちが、ほとんどいい人とい...続きを読むうのが、少し気になりました。現実には、そんなことあまりないはずなのに。。。自分はまだこの作品と「そして、バトンは渡された」の2作品しか読んだことがありませんが、瀬尾まいこという作家さんは、主人公にとって「いい人」以外のことは極力書かないようにしているのでしょうか。他の作品も読んで確かめていきたいです。

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Posted by ブクログ 2023年12月15日

初の瀬尾まいこさん作品。
試合後の反省会で厳しいことを言ってしまった相手の同級生が自殺、恋人は既婚者。
読んでいるときは気にならなかったけど、よくよく考えてみればいくらでも重たくなりそうな要素があったにも関わらずさらっと読めてしまえるのは作者の技術なのかなぁと。

自分以外の世界に触れる。
その方法...続きを読むは人によって読書だったり恋人だったり仕事だったり様々。
そしてそれはきっと人生を豊かにしてくれるであろうことを再確認できたお話だった。

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Posted by ブクログ 2023年12月02日

文芸部ってそういう活動をしているのね。いや垣内くん独特だから実際どうなんだろう?
垣内くんが魅力的な登場人物でした。独特だけれどそばにいても嫌じゃない。主人公が垣内くんとのやり取りの中で次第に変わっていくのがよかった。

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Posted by ブクログ 2023年11月03日

本を通じて時間や空間や自分を超えて出会える世界は格別だ。そう強く思える一冊だった。

「それ」、つまり、清にとって自分以外の世界に触れる方法とはなにか?学校でどきどきしていること?それには、教師でいること?
花を長持ちさせるこつって?

瀬尾まいこさんの作品をまた読んでみたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月18日

伝えたい何かは直接的じゃないと読み取りにくい。
文学が難しく感じる理由はそれかな。
垣内くんの最後の言葉はとても良かった。
新しい世界に触れる方法は本でも船でも飛行機でもなんでもいい。その人が夢中になることがあればいいんだ。
そしてそれが主人公にとって教師だった。なんとなく免許取った人が成長している...続きを読むな。自分が夢中になれる新しい世界はなんなんだろうか。本?旅行?

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Posted by ブクログ 2023年10月08日

本はどこにでも溢れているけれど、読む事で世界が広がる事を改めて気づかせてくれる本でした。

垣内くんの語りも印象的。
「文学を通せば、何年も前に生きてた人と同じものを見れるんだ。見ず知らずの女の人に恋することだってできる。自分の中のものを切り出してくることだってできる。とにかくそこにいながらにして、...続きを読むたいていのことができてしまう。」

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Posted by ブクログ 2023年10月05日

過去の辛い出来事によって、将来に希望を見出せなくなった女性が、赴任した高校で文芸部の顧問になったことをきっかけに、変化していく気持ちを描いた物語です。

タイトルから、本に関係した話題がありそうだと想像していましたが、作中で取り上げられる川端康成、夏目漱石、山本周五郎…といった作家さん方を恥ずかしな...続きを読むがらほとんど読んでいないので、とても勉強になりました。

主人公の弟や、文芸部所属の男子生徒のキャラクターもとても良く、彼らの何気ない言葉の中にも優しさや温かさが感じられ、それが心にじわりと沁みてきます。

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Posted by ブクログ 2023年09月26日

久しぶりに爽やかな小説を読んだ。
生徒の垣内くんはサバサバしていて、高校生なのに暑苦しすぎず、とても良い温度感。
中心で描かれているのは先生なので、彼のプライベートはあまりわからないが、ユーモアもあっていい子そう。

先生は学生時代に正しさを追及するあまり失敗をした過去を持ちつつ、今では不倫なんかし...続きを読むちゃってあんまり正しくない感じ。良くも悪くも大人になってる。

そんな二人が出会って文芸部の活動をする様子が描かれている。
当初の部活に対する温度感は違ったけど、徐々に仲良くなっていくし、距離感も程よい。熱い青春イベントがあるわけではないが、爽やかなサイダーが似合うような高校生活って感じでとても心地よい。

最後の垣内くんからの手紙の「先生の明日と明後日がいい日でありますように」的な一文が本当に素敵だと思ったのと、不倫とかしつつも過去の失敗に対して細々と真摯に向き合い続けてきたのが報われた最後の元同級生の母からの手紙には少しウルっときた。

個人的には弟くんと同僚の先生がいいキャラしてて好きだった。

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Posted by ブクログ 2023年09月09日

読書する際、作者が知っている人だと、より楽しめるというのは、なるほどなと思いました。
古典や名作は読むのが大変だけど、作者に親近感を覚えれば、楽しく読めるのかもしれないなと思いました。
お話し自体は、主人公が感じていることや考えが丁寧に描かれていて、そういう考え方もあるんだなぁと思わされた。
何にせ...続きを読むよ、最後は前向きで良かった。

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Posted by ブクログ 2023年08月23日

運動部の試合という目標がある。それに対しての文芸部。単調ではないか。しかし、日々新しい出会いがある。それは運動部に劣らない向上がある。なるほどという捕らえ方。自分を変える神様 それは本や人やさまざまな出会いの中にいる。

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Posted by ブクログ 2023年08月13日

冒頭の「予算について、先生欲しい物ありますか?」「車かな、4ドアのが欲しくて」「確かに2ドアは不便ですね。うちの親も2ドアで嬉しそうな顔して運転してないですね。だけど文芸部で活動に必要な物じゃないとダメなんです」のくだりが自分でびっくりするくらい好き。思えばこの瞬間からずっと垣内くんが好きで心臓掴ま...続きを読むれてる。相手の話を受け入れて飲み込んだ上で本題を再度告げるっていうのがすごく良い。

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Posted by ブクログ 2023年06月09日

思い描いた未来とは違っていても、日々邁進していけば新しく未来は開ける。
ダメなときは受け流していてもまた違っていても未来が来ることは信じられると思わされた。

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Posted by ブクログ 2023年02月11日

浅見さん嫌いだな。
でも清が自分を許したり、あの事を乗り越えるには必要だったんだろうなって無理矢理納得。でもこういう《側から見てるとどこが良いのか分からないのに若い女の子を利用するような奴》っているよなって思いながら読んでた。弱ってる匂いに敏感なのかしら?

垣内くんと拓実とちょっとだけ松井先生との...続きを読むやりとりで、本来のキヨには戻れたような気がします。

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