瀬尾まいこのレビュー一覧

  • 温室デイズ

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    小学校や中学で、こんなにひどいイジメってあるの?と思うほど陰湿で驚いたけれど、どうなるのか気になって一気に読んだ。
    この子達の学校生活は毎日がサバイバル。本人達も親も先生も様々な方面で苦戦しながら生きている。互いの考えがわからないままに。
    学校がもう少し肩の力を抜いて、自分らしく伸び伸びと豊かな経験を積んで成長出来る場になったらいいのに。

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    2025年01月11日
  • 図書館の神様

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    教員の経験を活かした学校小説は瀬尾さんの強みだ。エッセイは優しさに満ちていて、小説では瀬尾さんの体験が元になる。
    文芸部というマイナーな部活の顧問になった講師の清。何もかも上手くいかない中で、唯一の部員である垣内くんのブレない様子に、清自身が変わっていくような変わらないような日々をゆるゆる過ごす。
    大きな事件は起きない。それでも何かに気づくきっかけはたくさん転がっている。垣内くんのこれからの成長と、清の少なからずのやる気の起こりを願ってやまない。

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    2024年12月31日
  • 温室デイズ

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    ネタバレ

    昔読んだ記憶があったものを再読。味わい深い作品でした。

    自分は基本的に「なるようになれ」なので優子タイプ。ただ、無駄に正義感がつよいみちるのようなタイプも必要。知り合いが不登校になったら、学校が荒れたら、自分はどうすべきなのか。考えさせられました。

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    2024年12月30日
  • そして、バトンは渡された

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     血のつながりのない家庭を複数わたってきた女の子の話。

     「家族とは何か」ということを中心に描かれ、"血のつながりは不可欠ではない"という主張を強く感じる作品だった。

     起伏の無い毎日を描いているのだけれど、読み進めていって飽きないのは主人公である彼女自身の魅力だと思う。傍から見ると、血の繋がりの無い家庭内に先入観的に特殊な生活を想像してしまうけど、実際にその中で流れいく"普通の家族の時間"のギャップや尊さにもまた惹かれるのかもしれない。

     読者は自分の親子関係と比較して見たりもすると思う。子は子の目線、親は親の目線で感情移入できる作品。

     読む

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    2024年12月29日
  • 優しい音楽 <新装版>

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    3つの短編。
    ・優しい音楽は、ずっとモヤモヤしながら読んでいたけど、最後にスッキリ清々しく、あー瀬尾さんらしいなと思う一作。
    ・タイムラグは深雪と佐菜と佐菜の母の誰に感情移入すればよいやら…タイムラグの意味を考えると深雪の気持ちも軽いわけではないとは思うけど、結局不倫じゃね。
    ・がらくた効果の始まりは???ってなってしまったけど、佐々木効果がじわじわしてくると楽しい作品。こちらも最後は微笑ましく瀬尾さんらしい。

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    2024年12月13日
  • ありがとう、さようなら

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    京都で中学教師をしながら、小説家としても活動し、2足のわらじを履いていたときの瀬尾まいこさんエッセイ集。

    短いのにたのしくて、テンポがよくて、さすがとしかいえない。日常だけどおかしくて沢山笑った。こんな文が書けるようになりたい、すてき

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    2024年11月01日
  • 図書館の神様

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    たった一人の文芸部の話。「なんと文芸部なの?」「文学が好きだからです。」もっともだと思いました。私も文芸部があったら入りたいです!文芸部のたった一人の部員の男の子が居るんですけど、その子がまたまっすぐでいい子なんですよね。ぜひ、皆さんも、読みましょう!!

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    2024年10月31日
  • 僕らのごはんは明日で待ってる

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    ネタバレ

    兄の死、親に捨てられたことを乗り越えてきた2人になぜまた病が…と本人並みに思ってしまう。それでも特別感は少なくて至るところに日常を感じる描き方が大好き。

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    2024年10月31日
  • おしまいのデート

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    どの物語も暖かくてやさしい素敵なデートでした。解説の吉田伸子さんがおっしゃるように、薬膳スープみたいな物語でした

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    2024年10月24日
  • おしまいのデート

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     全五編、その中でもファーストラブがよかったです。広田、好き。同じクラスの同級生(男)からデートに誘われ、デートまでもデート中もどぎまぎしている姿は容易に想像でき、かわいいなってクスッとしちゃいました。
     ドッグシェア、主人公が知らないところで内村くんがポチのフンを片付けてくれてたように、普段から気が付かないところで誰かに支えてもらうというか、してもらっていることは沢山あるんだろうな。元旦那の行動に対して振り返るシーンからも、行動への感謝は忘れないようにしたいなと(その行動が私にとってプラスにはならなくとも、行動に至った思いに配慮をしたい)思いました。

     デートまでの道のり、これはなんとも。

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    2024年10月22日
  • おしまいのデート

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    ネタバレ

    おしまいのデート
    離婚して別のところで住んでいる父と定期的に会っていたが、再婚を機に祖父と定期的に会うようになり、それももう終わるという話
    新しいスタートを感じさせる最後の描写が上手いなと思った。

    ランクアップ丼
    高校の時に悪さをしてはご飯をご馳走してくれていた先生に就職してから毎月ご飯をご馳走し返していたら、最後を返し終わる前にガンでなくなってしまっていた、という話。
    読んでいて最後には胸が詰まった。
    人に奢られる時は一番安いものを頼むもの、いただきますで作った人に感謝を述べるなど、親のようにたくさんのことを教えてくれる先生。先生のその心遣いにじーんとしました。
    奢ってもらっている間、先生

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    2024年10月19日
  • わたしの名店

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    稲垣えみ子さんお目当てで読みました。
    他の方々のエッセイも大変面白く、思わぬ収穫でした。
    ここに出てきた店の鍋焼きうどん、メーヤウ、ピネライス…食べてみたい。

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    2024年09月22日
  • 卵の緒

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    元には戻れない 再読でしたがもう随分前に読んだのでしょう。時折思い出しましたが、新鮮に楽しめました。色々な家庭があり、色々な暖かさがある。きっと冷たいことも沢山ある。でも、目を瞑らずに暖かさに身を委ね、冷たさに立ち向かいたいと感じました。

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    2025年12月03日
  • おしまいのデート

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    5つのデートの話、男女のデートの話ではなく、人との良い繋がりの話。日常の中にこんな人との繋がりがあるといいなぁと思える話でした。特に『ランクアップ丼』が好きなストーリーだった。

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    2024年09月21日
  • 温室デイズ

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    瀬尾まいこさんの作品は多く読んだつもりだが1番重い内容。でもやはり最後には希望は残す終わり方をしている。
    学級崩壊(学校崩壊)した中学校での凄まじいいじめを耐え抜こうとする主人公は読んでいて苦しい。
    保健室、相談室、フリースクールなどの居場所の話も出てくる。しかし、なぜ被害者が教室からでなければならないのかという理不尽さもいじめの構造の複雑さを感じる。
    小5で担任の恐怖政治から解放され小6で控えめな担任となり学級崩壊するという回想もあり、「あ〜、小学校の先生の闇だ。」としみじみ。
    中学の不良校で先生たちも病んでいく描写も悲しくなった。
    悲観的な感想ばっかだが、それでも主人公の奮闘や、唯一の友達

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    2024年09月01日
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)

    購入済み

    大田くんの成長が楽しみ!

    すずかと毎日、会うたびに少しずつ心の距離を近付けていった大田くん。そして、大田くん自身にも向き合っていた。大田くんは最高のベビーシッター!先輩の奥さんが退院しても、すずかに会ってやってほしい。これから大田くんがどのように成長するのか楽しみ!続編を期待する。

    #カッコいい #ほのぼの #癒やされる

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    2024年09月02日
  • おしまいのデート

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    デートをテーマにした短編5編。
    デートと言っても、恋人同士のデートとは少し違う。
    祖父と孫、元教え子と教師、同級生の男友達、捨て犬が縁で知り合った2人、園児と保育士。
    それぞれのおしまいが描かれている。
    個人的には元教え子と教師の話にグッときた。

    どの話も優しい人達で温かい気持ちになる。
    「生きていればどんなことにも次はある」
    いい言葉だな。

    2023年のナツイチで買っていたのに読むのを忘れていた。

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    2024年08月22日
  • おしまいのデート

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    ネタバレ

    「デート」を題材に、それぞれの登場人物の想いが交差する短編集。
    暖かさと切なさと儚さがゆっくりと綴られる。

    食べること、美味しいことは幸せ

    玉子丼や中華やビスコ、おにぎりにお弁当、食べたくなるよねえ。

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    2024年08月22日
  • おしまいのデート

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    タイトルから想像するのは恋人の別れ際。でも、おしまいのデートは恋人だけのものじゃない。おじいちゃんと孫、元不良と教師、働くバツイチ女性と大学生。。。
    切ないけど少しほっこりする短編集でした。

    永遠じゃなくても、どんなに短い間でも、自分の価値観の一部になるような関係ってあるよね。

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    2024年08月19日
  • 温室デイズ

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    中学生なりに学校を変えたい、このままではいけないという思いから立ち上がる子たちの存在は大きい。教師ですら大きな問題を避けたいと思うし、現状を変えなければと思いながらも行動に移せずにいる。そんな中、中学生が自分のできることは何かを自分で考え行動に移す姿は胸を打つものがあった。
    少しでもいいから良くなってほしい、そんな希望を抱き続けることが素晴らしい。
    文中の中学生を見習わなければいけないと思った。

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    2024年08月02日