瀬尾まいこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
母一人子一人の何でもない日常生活の中で立ち塞がる問題に手を差し伸べてくれる人々との心温まる親交を描いた物語である。母子の純粋な愛情と対比するように登場する主人公の毒親から、理不尽な要求を受ける中で葛藤し、周りに助けられて成長していく主人公の描写がさりげなく感動できた。全体として一つの目標に向かったり、勧善懲悪等のテーマに沿って物語が展開するというよりは、日常描写が中心の物語のため、伏線回収や劇的な物語展開はなくテンポの遅い物語に感じたが、純粋な母子の愛情を物語の中心に据えて、親や配偶者等の近縁者と他人との関係性の比較や、LGBTQやネグレクト、ヤングケアラーを連想させるような問題提起が織り込
-
Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物は少なくて読みやすい。誰でも周りより秀でた才能が欲しいと思ったことはあるだろう。目の前に見える人のほんの一面しか私達は知らないのではないか。そう考えさせられる本だった。
主人公は平凡平均を生きる梨木。それをコンプレックスに思いながらも、人の心を読み取れる能力を発見し、1人ずつ掬っていく。
人の心を読むのは特別なことなんかじゃなくみんなができると気付きながらも、梨木はほんの少しの気付きと勇気を持ち、誰かの時間を進める。
自分が気が付いていないだけで、周りの人はとっくに主人公の人柄を認めていたんだね。温かくなるお話だった。
-自分がどう見えるかより、相手の気持ちを感じ取って進むことを選 -
Posted by ブクログ
大浦くんと佐和子の二人の会話のやり取りや関係性にほっこりした。
大浦くんが佐和子のことを大好きなのが伝わってきて可愛いなと思った。
最初の始まりでいきなり佐和子のお父さんが今日から父さんをやめる、って言ったところは意味がわからなくてちょっとイライラしたけど、読めば読むほどこの物語の世界が好きになっていった。
なにかでこの本は結構暗い?っていう感想を見た気がして意気込んで?読んでたけど、たしかに最後のほうで思わぬ展開があり、あまりにもびっくりしたのと悲しくて泣きそうになった。電車の中で読んでて止まらなくなりそうだったので読むのを一旦中断した。
たまにこういう展開になってしまう本に出会うことがあ -
Posted by ブクログ
自分も親であるから、子に対する気持ちは大体同じだ。
親だからこうあるべきだ、とか
子どもは育ててくれたことに感謝して当たり前だとか、
そんなことはもちろんない。
でも読みながら
自分も結局は同じようにしているのではないかと、考えさせられる瞬間もあった。
美空の母はいわゆる毒親で
他人から見たら ほんと「くそばばあ」としか思えないけれど
そんな一言で切り捨てられたら 苦しまないで済むのに…
問題が多面的で考えさせられた。
とはいえ、颯斗や三池さんがばっさり言い切るアドバイスにはスッとした。
颯斗くんのことは 物語全体通して 不安定で心配だった。
悲しい出来事が起きない物語でホッとした。
反面