瀬尾まいこのレビュー一覧
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昔本屋大賞を受賞していたから読もうと思って手に取った本。
主人公が今まで短期間で何度も親が変わってきている中で、それぞれの親にそれぞれの形で愛情を注いでもらったと感じ取れていることがすごいなと感じた。私だったら、もっと被害者意識が芽生えたり、親が変わっていくことを素直に受け入れられなかったりすると思った。けれど、とても強いように見えた主人公もいちいち寂しさを感じていたら自分が壊れてしまうと、家族と一線を引いていたということを知り、主人公の中の葛藤を感じた。
最後、主人公から森宮さんに目線が変わるシーンで、今までの主人公の親たちがそれぞれ心から主人公のことを大切にしていることがよく読み取れて、素敵だなと感じた。 -
Posted by ブクログ
人との出会いで少しずつ自分の思考が変化していく、行動が変化していく。知らず知らず変化した自分に気づいたタイミングで自分と向き合っていく。さらに人との繋がりに喜びを感じる。PMSとパニック障害、人物に特徴を持たせることでわかりやすく物語が進む。運命的な出会いでもなく劇的でもない緩やかに変化だけど微笑ましい展開で、藤沢さんと山添くんが距離を自然と縮めていく様子を微笑ましく見守ってしまう作品であった。ずっと『あの頃の自分に戻りたい』と思い続け、戻れないと諦めていた山添くんが、気付けば『あの頃の自分』以上に『今の自分』が好きになりつつあることに気付けるところが良かった。『輝かしいあの頃』よりも輝ける自分をほんの少しでも見いだせるのは希望だと思うし私もそうで在りたい。
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Posted by ブクログ
親が離婚した時母は妹を連れて行った
姉の百合(リリー)は父親に引き取られ料理上手な娘
しかし母に選ばれなかったというトラウマがあり仕事が長続きしない
大家のオバアさんも憎まれ口をききながらお互い気にかけて生活している
憎まれ口の叩き合いが面白い
料理上手なリリーは料理コンテストに
参加したリ
閉店予定の定食屋でバイトして
老いた店主が働きやすいように整えたりメニューを考えたりして黒字に
変える
母の期待通りに大きい会社で働く妹の
花梨
彼女のSOSに気づいた姉は妹が食べたいゼリーをいっぱい作り
彼女の部屋を訪ねる
心がほっこりする作品
彼女の作品は日常が感じられて好きだ -
Posted by ブクログ
書店にまつわる短編5編。読んでから1週間経って内容はもうすでにうろ覚えだけど、5編ともみんな良かった!
読書って内容をずっと覚えていられなくても(私の記憶力の問題かも)読んでる時が楽しくてワクワクしていればその時間を楽しめてるってことでもうじゅうぶんな気がする。
その点でこの本は合格!
特に一穂ミチと三浦しおんの短編が好きだった。
三浦しおんは書店勤務があるかのように書店員の仕事内容に詳しかった。
商店街にある小さな書店、でもしっかり固定客もついていてパートとバイトも雇える余力がある。カブで配達ついでに見守りもして(お得意さんが倒れてるのを救ったり)こんな書店が実際あったら働いてみたいなぁ。と思ったなり。 -
Posted by ブクログ
「今までで一番おいしい小説ができました!」と著者自身が語っているように、料理を題材にした優しい物語です。まあ、よくあるパターンと言ってしまえば、それまでですが。
主人公は自己肯定感が低く、職場での人との関わりを避け、バイトで暮らす 26 歳の百合(と書いてリリーと読む)。家庭環境から子供のころから料理をしており、金が無くなると賞金目当ての「料理コンテストあらし」に走るという設定です。
この主人公なら、何処でも上手くやっていけそうだし(実際、この話の中では全職場で受け入れられている)、両親離婚時のトラウマがあるにしろ、ここまでは引き摺らないと思うのですが……。
出てくる料理も美味しそうですね。凝ったものでは無いし、最後にはレトルトの加工なんて手抜き料理まで出てくるのも一興です。また、83 歳の大家の婆さんとの、口の悪い同志のやり取りも面白く、安定の瀬尾まいこさんです。
リリーがバイトに入った料理店「あらき」のその後や、フリーペーパー編集者の下倉との関係など未回収の伏線が多いので、続編が出るのでしょうか。