瀬尾まいこのレビュー一覧
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ネタバレ心温まる小説でした。
特に、藤沢さんが虫垂炎で入院する場面。
山添くんが藤沢さんに対してできることを、ほぼ無意識の範囲で自発的に考えて行動に移すようになっている場面が印象的でした。
優しさの連鎖とはこういうことなのかもしれない、と思いました。
損得勘定や相手への期待を込めて行動するのではなく、相手のことを思って行動する優しさは素敵だなと改めて感じました。
しかしこの話はあくまでフィクションなので、現実世界と真っ向から照らし合わせるようなことをすると、苦しい感情を抱かれる方もいるかもしれません。
ただ、あくまでフィクションとして読む分には心の安定材料となりうる、非常に素敵な作品であると感じ -
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勉強も運動もいたって普通で何の取り柄もないことがコンプレックスな梨木匠は、人の心の声が聞こえるという能力を持っている。
その力を悪用せず、いつも人を救うことに使っている所に梨木くんの人柄の良さを感じた。
心に傷を抱えた河野さんや、香山くん、口の悪いバイト先のオムライス屋さんの店長が梨木くんとの交流で心が解きほぐされていく様子は、私までほっこりしてしまった。
なかなか心が読めなかった常盤さんと秋音ちゃんのシーンは少し切なくもあった。
そして、周りの人と打ち解けていく中で、梨木自身も自分の存在価値を見出していく。
ラストの、大竹店長の心情を描いた「アフターデイズ」も温かい気持ちにさせ -
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ネタバレ本人は普通だと思っていることも、他人からしてみれば特別な力なのかもしれない。
主人公の力はどう考えても特別な力だけど、あまり本人にその気がなさそうなのが本書の魅力になっていると思う。人の気持ちが読めるのは思い込みだったかもしれないけど、霊と会話しておいて自分を平凡だと言うのは無理があるぞ梨木。
複数の登場人物との関わりが描かれる物語で、中でも香山との関係性が好きだった。
河野さんの存在は途中まで意味ありげで読み落としがあったのかと何度かページを往復してしまったけれど、中盤で詳細が明かされる仕組み。
文体もあっさりとしていて読みやすかった。
読み終わって表紙を見た時に、良い本に出会えたなと感じ -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に読みやすかった。まず表紙がかわいいし、私が好きなオムライス屋さんのお話しなのもグッドポイント◎
大竹さんすきー!実際関わるのは嫌かもしれないけど、普段ツンツンしてるのにさりげなく相手を思いやった行動ができるとこがすてき。私もさりげない優しさをもった人になりたいな。特にアフターデイズの3人のやりとりが面白い。
「きっと、おばあさん、思い残すこと一つもなく大竹さんに愛情を注いだんだと思います。心残りがないくらいに大事にできたんだと。だから、大竹さんのこと、きれいに忘れられたんじゃないでしょうか。不確かな頭で記憶を探ってわざわざ思い出す必要がないほど。そんなにも、誰かを愛しきれたってすごい -
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何事も卒なくこなす兄と、出来が悪くても皆んなに好かれる弟と、好対照な兄弟の物語。
大阪で中華料理を営む両親の元で、常に店を手伝う弟、小さい頃にトラウマとなって手伝わない兄。兄は明確な目的もなく東京で学校に通うが、すぐ辞めてアルバイト生活に。弟は家を手伝おうと進路も安易に考えていたが、親子面談で父親に怒られて進学へ。
この父親が素晴らしい。兄の東京行きに無言で大金を渡し、弟には家を出ることを薦める。最後は父親が密かに思い描いたところに落ち着いたように思う。
大阪生まれの作家が、吉本の漫才のノリで描いたような軽快にクスッと笑えて、ジーンと感動が来るような作品だった。 -
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「友情」をテーマに描かれた3作品。
「夏の体温」では病院に入院中の小学生の瑛介が、低身長の検査入院に来た壮太との短くても濃い友情を描いている。
検査や治療の不安の中、瑛介の芯の強さに胸がぎゅっとなった。
あとがきで瀬尾さんが、ご自身の娘さんも低身長の治療を受けていると語っている。
「魅惑の極悪人ファイル」では、空想癖のため、現実の人間関係がうまくいかない大原さんと、過去を引きずり自己肯定感が下がったままのストブラくんの大学生同士の恋愛とも違う心の繋がりにほっこりさせられた。
「花曇りの向こう」はサクッと短い作品だったが、転校生の緊張感、そして温もりが伝わってきた。
人間関