瀬尾まいこのレビュー一覧
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購入済み
急展開が待っていました
瀬尾まいこさんの作品はこれが初でした。
レビューを見てなんとなく読み始めたら、途中まで家族と恋人と学校を描いたどこかほのぼのとした青春モノの感じで読んでたんですが、急展開が…。
私は「えっ!?!?」ってなって、その衝撃で5分くらいページがめくれませんでした…。主人公の佐和子に気持ちが入りすぎて涙が出ました。
佐和子のお兄さんの一言でさらに涙。
読み終わった時に、家族や周りの人を大切にしていかなきゃ!そう思える作品でした。
瀬尾まいこさんの他の作品も読みたくなりました!! -
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親から別の親へ、子供というバトンが渡されていく。
血がつながっていなくても、つながっていないからこそ、親子の関係が適当な距離感を保ちながらも信頼し合った様子・会話で描かれる。
『本を読んだら散歩に行こう』(村井理子)で紹介されていて、本屋で手に取った。
わたし自身が子を持つ親だからなのか、小説に出てくる言葉の中で心に染みたものは:
(梨花が言ったという)親になるということは、
「明日が二つ」
「自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくる。未来が倍になる。」
(森宮いわく)子を持つ充実は、
「恋愛より大事なものはけっこうあるし、何か一つ手にしていればむなしさな -
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一つの小説で6人分の視点を追体験しても良いのだろうか。そんな贅沢な小説だった。
毎年、県大会に出場している中学の陸上部は今年も県大会出場を目指す。しかし、陸上部の熱血顧問は異動となり、新たにやってきた顧問は美術部。更に、出場メンバーがなかなか定まらない。追い討ちをかけるように、主力の不調。
そんな不協和音な状態でもなんとか、もがき苦しみ這いあがろうとする青春小説。
当たり前だが、一人一人が別のバッググラウンドを持ち、異なる価値観を持つ。そんなまだまだ成長段階の彼らの思考や見方の変化が丁寧に描写されている。
中学の部活がもたらす人間的成長。これが大会出場が叶おうが叶わなかろうが、1番大事 -
Posted by ブクログ
ネタバレ父はカメラマン、母はバイオリニスト、姉は画家を目指しアメリカにいる。そんな中、自分は何の取り柄もないと悩む梨木。小学、中学で困っていそうな同級生を助けたことで、人の心を読める能力があるね、と褒められる。
でも本当にすごいのは、気付いた異変に対してとことん考えて答えを出す辛抱強さ。そして、何とかしなきゃ!と、下手すると困っている本人より必死に解決策を出そうとする優しさと、行動に移せる勇気じゃないかな?
店長の大竹や、大学の友人たちと接するうちに、人の心なんて一緒にいれば図らずとも分かるものだ、誰かの思いに触れるのは何も特別なことではない、と気づき始める。それでも誰かを救っていることに変わりはない -
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友情にまつわる二つの中編と一つの掌編を収録。
『夏の体温』
主人公は病気のためにもう1ヶ月も入院している。病院は低身長の外来もやっていて、2泊3日の検査入院の子供たちもよく来る。次々入ってくる子たちは皆、自分より先に退院していく。先の見えない入院に、なぜ自分ばかり……と不満に思う一方、入院当初入っていた重病患者棟では自分よりはるかに深刻な状態の患者もたくさん見てきた。それに比べたら自分なんか不満を抱いてはいけないのではないか…?
そうやって心は揺れ動き、入院して自分は性格が悪くなった。外にいた時はもっと朗らかだったはずなんだけど…。
そう思っていた頃に、同年代の壮太が検査入院でやってきた。
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Posted by ブクログ
ネタバレスミレや青い鳥のように、小さな幸せはきっといつもすぐ傍にあって、普段は見えないけれど、ふとした時にひょっこりと顔を出してくれるものなのだろう。
この物語には、取り立てて大きな展開や心を強く揺さぶるドラマチックさは無い。無いけれど、ひかりの愛らしい純粋さ、さまざまな人の優しさに心が解きほぐされていく感覚だった。この物語はそれで良いし、それが良いのだろうと思う。
小説家でもあり母でもある瀬尾さんらしい、温かな小説だった。
いつか子どもを持ったときに、もういちど読んでみたい。
ハードカバーの本を買った方は、ぜひ表紙をめくってみてください。細部まで素敵なデザインでした。
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Posted by ブクログ
コロナ禍の時代に小学生・中学生だった世代を主人公とした小説作品です。
まさにいま、中高生や大学生だ、という人たちがライブで経験してきた窮屈な思いや不便さ、そして様々な形で我慢を強いられて楽しかったはずの思い出を作ることができなくなってしまった学校生活などが描かれています。
中心となる語り手は、小学生から引きこもりになった「ハル」と、夜の仕事をする母親に育てられた「冴」。
子どもの頃の思い出と、就活・社会人になってからの話が交互に綴られますが決してわかりにくい構成ではありません。
回りから見れば「些細なこと」であっても、自分にとっては大きなきっかけになって思わず動けなくなってしまう、という -
Posted by ブクログ
「当たるも八卦当たらぬも八卦」という言葉の通り、占いは必ずしも正しさを求めるものではなく、その曖昧さ自体に価値があるのだと感じた。
占いに求められているものは大きく二つあると考えた。
一つは意思決定のサポートである。人はすでに心の中で答えが決まっているにもかかわらず、最後の一歩を踏み出せないことがある。そんなときに占いは、自分の選択に対する責任や不安を担いでくれる役割がある。
もう一つは秘密の共有である。誰にも相談できない悩みや不安を打ち明けることで、気持ちが整理され、問題の半分は解決することもある。占いは、単に未来を示すだけでなく、安心して本音を吐き出せる場としての機能も持っていると感じた