瀬尾まいこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレAudibleで。
最初は、義理の弟颯斗と美空がどう関わっていくのか気になりました。小学生になる前のひかりの可愛らしい会話や、四季のうつろいと親子の暮らし、周囲の人たちの優しさが印象に残ったし、食にまつわる世間がこうあるべきの献立とスムーズに家事を勧める効率の良い献立の考え等、共感できる部分がありました。
美空の元旦那でひかりの父親カナタは、浮気性で「ダメなヤツ」と言われているけど、颯斗も義理両親の人柄か良いので案外いいヤツだったりしてと思いました。
母親に会って美空の生きたい方向に一歩を踏み出す覚悟と「ありか」美空とひかりの居場所で頑張れ!と前向きな気持ちで聴き終えました。
-
Posted by ブクログ
読み終わって、文庫版の表紙を見ていたら気がついた一冊。そう、ラストのあのシーンです。ケーキの種類に注目してみてください。迷ったり悩んだりすることもありますが、登場人物が悲しい結末で終わることなく、心が疲れていても読めます。著者の「そして、バトンが渡された」(こちらも良書、おすすめ!)ほど複雑な展開もないので、読書初心者の方もサクサク楽しめる一冊です。ただ、なぜ★5ではないかは以下。
■梨木くんの能力
自称平凡な彼の「能力」。あらすじを読んで超能力系かと思って読み始めましたが、、実はあらすじに書いてある能力はなかった。。なのに、秋音と話ができる能力はあった。秋音は重要キャラクターですが、そこは秋音の存在をカットしても梨木くんは能力者ではなく いてほしかったー!と思ったので★が1つ減りました(好みの問題)。
秋音がいなくなると、話全部が変わってしまうくらいのことですが、秋音と話ができる能力がなくても、梨木くんは「人のために異常に行動できる」という素敵な能力(性質)があるのでそこを推してほしかったなと思いました(好みの問題)。
■河野さんのいじらしさ
梨木くんに大切にしてもらいたいと思いました。でも初恋の人を追いかけすぎているとも言えるような気もしました。
■店長の良さを見つけられたのは
梨木くんの能力のおかげしかないですね。自分だったらその他大勢と同じようにやめてしまうと思いました。梨木くんだからこそ築けた関係性の素敵さが文庫版オリジナルエピソードに載っていておかわり感があって、とても楽しめました。 -
Posted by ブクログ
血がつながっているから親子なのではない。そんな当たり前のようでいて、改めて考えさせられることを、この物語は教えてくれた。
優子には、さまざまな事情によって何度も親が変わるという人生があった。それでも、彼女の周りにいた大人たちは、それぞれの立場で優子を思いやり、彼女の幸せを願っていた。親子という関係は、血のつながりだけで決まるものではない。一緒に過ごした時間や、相手を大切に思う気持ち、そしてその人の幸せを願う心によって築かれていくものなのだと思う。
特に印象深かったのは最後の結婚式のシーン。こんなにも大切なものを手放すのに、そこには透き通った幸福感がある。自分のもとから離れていく寂しさは、きっとあるはずだ。それでも、優子が新しい人生を歩み、幸せになっていくことを心から喜んでいる。森宮さんのその姿に、親が子どもを思う気持ちの深さを感じた。
自分にも娘がいるからこそ、森宮さんの気持ちに感情移入したのかもしれない。子どもはいつか親のもとを離れ、自分の人生を歩んでいく。親にできることは、いつまでも手元に置いておくことではなく、安心して巣立っていける場所をつくり、いつでも帰ってこられる場所であり続けることなのだろう。
親にとって、子どもが巣立つことは、何かを失うことでもある。しかし、それ以上に、これまで大切に育ててきた子どもが、自分の人生を幸せに歩んでいくことでもある。その喜びを、森宮さんの姿から教えてもらった気がする。
血のつながりがあるかどうかではなく、どれだけ相手を思い、どれだけその人の幸せを願えるか。優子を取り巻く人たちの愛情に触れ、家族とは何かを改めて考えさせられた。
読み終えたあとに残ったのは、温かい気持ちだった。久しぶりに心から涙を流せたことも含めて、読んでよかったと思える一冊だった。