瀬尾まいこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まずこの本を読んで、美空の母親と私の母親が重なった。私の母親も所謂「毒親」だったのかもしれない。女手1つではなかったけど、私たち子どもより優先する人物がいた。どちらかと言うと昔よりは今の方が毒親っぽいかもしれない。
私は結婚して子供を産んで親になってから、自分の親もこんな風に苦労したんだな、とか思うけど。
育ててくれた事に感謝はもちろんしているけど。
子どもに対して恩着せがましいことを言ったりやったりはしたくないし、しようとも思ってない。なぜなら、美空と同じ考えで自分の子どもを育てることはあたりまえであって、そこに見返りはない。
無償の愛だと思うし、そう思うことが普通なんだと思っている。
でも -
Posted by ブクログ
瀬尾まいこ先生にしか書けない、そんな本。
普通の日常の中での出来事を題材にしてるけれど、そこに普通の暮らしと幸せが見える。
出てくる登場人物も、それぞれ個性的ではあるが、そこが、読み手にインプットされるような存在なので、想像がハッキリする。
みんな、とても優しくていい人ばかり。
一部、美空(主人公の母)は、毒親でとんでもない人物だけど、このストーリーには悪役一人いなきゃ話の展開もつまらなかっただろう。いい仕事成してた。
美空も、弱者的な面から強く優しく愛のある母に成長している姿が、本の中で読み取れる。読んでいるこちらも、自然と頑張ってと応援していた。
今、頑張るのが辛い人。
子育て真っ最 -
Posted by ブクログ
自分の子育てと重なることが多くて、すごく共感した。言葉がポンポン繋がっていく、子供との会話が凄く素敵だった。
親子の愛も夫婦の愛も、濃度や性質がみんな違う。何が正しいのかなんて、大人になっても、親になっても正解はわからない。親は子に無償の愛というけれど、実際子供を産み育ててみると逆では無いかと思った。
無垢な瞳を見ていると、子供には擁護してくれる大人を信じない道はないんだなと。
母であれ、おじさんであれ、ぐずったり、手間がかかっても嫌われないように、可愛いようにできてるんだな。今や反抗期で何も応えてくれない息子のぷにぷにしたほっぺや、くりーむぱんみたいなちっさい手のひらを思い出した。 -
Posted by ブクログ
2023.11.9
「いつもなみちゃんは、僕が家に行くことをとても嫌がる。」
――「優しい時間」の1行目。ここに伏線がある。
何気なく読み始めたときは心に残らなかったが、読み返してみると、この1行目がとても重要だと気づく。たけるくんとちなみちゃんの心の動きが、ここにすでに表れている。
2度目に読むと、きっとまた違って見える。
タイトルの「優しい時間」も、まさにこの章のためにつけられたものだと思う。優しさにはタイムラグがあり、それが心に刺さった。
P95の一文。
「なんか深雪さんってイザベラに似てるね」
さなちゃんが深雪に言った言葉。
馬みたいなイザベラは意地悪だけど、ピンチのときには -
Posted by ブクログ
寄せ集めのメンバー6人と新しく顧問になった頼りない先生が、中学最後の駅伝にのぞむ青春小説。
同じ時系列を1区から6区を走る生徒の視点で語られ、それぞれが「襷を繋いで走る」想いを受け取り次の走者へと引き継いでいきます。
メンバーは中学生らしく、物事を斜に構えている子、グレている子、いじめられっ子など様々。
それをまとめる部長の桝井くんも、掴みどころのない子に見えていちばん闇があったり…。
わたしは特に渡部と俊介が一緒にお弁当を食べるシーンがすきです。
駅伝がなければ関わることがなかった2人が、お互いに誰にも打ち明けられなかった心にほんの少し触れる。一緒に過ごすうちに目に見えない友情や信頼が築か