瀬尾まいこのレビュー一覧
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ネタバレうっすい小説だなぁと思いながら購入したら、この薄さで3つのお話があるというのに驚きました!
表題作にもなっている『夏の体温』は、入院している男の子たちの友情のお話。私たちの普通をすること、感じることが当たり前じゃないって改めて心に刻んだ。暑い寒いと年がら年中、文句を言っている私ですが、それは、健康で仕事ができる、家に帰る、買い物へ出掛けられるからこそ、感じることができること。
それらが当たり前じゃない彼らも、置かれている環境で精一杯生きている姿に応援したくなりました。
『魅惑の極悪人ファイル』は、とにかく笑えました。極悪人と言いつつ、めちゃくちゃ愛があるお話でした。
『花曇りの向こう』は、とて -
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ネタバレ評価で★5をつけることが増えてきてしまっているので、これからはもう少し厳選して★5をつけていきたい。
美紗と山添の気を使いすぎない距離感の会話が心地よくて、読んでいて癒された。
同じように何かを抱えているからこそ分かち合えることや、経験しているからこそ言える言葉には重みがあると感じた。山添の彼女もただ経験してなかっただけで、分かろうとはしていたんだと思う。自分の身近な人が、自分が分からないことで苦しんでいたら、どうしたらいいか分からなくなりそうだなと思った。
読んでいる中で、
「楽しいことがないから楽しくないだけで、面白そうなことがないからやる気が起きないんだよ」
という言葉が印象に残った -
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今は小学生になった我が子たちが鈴香ちゃんと同じくらいの頃を思い出しながら読んだ。金髪ピアスで言葉はぶっきらぼうながらも、とても誠実な主人公。自分の見た目が周りにどう思われているか想像したり、その場所や役目に合わないと思いながらも、お世話になった先輩の頼みを引き受けて立派に勤め上げる姿は、私よりもちゃんと保護者でした。そして、鈴香ちゃん始め、登場する子供たちが可愛い!!公園の場面を想像するだけで、私は今とても優しい顔をしていると確信しながら読んでいた。鈴香ちゃんとのお別れをさみしく思いつつも、中学時代の先生の言葉「あと少し、もう少し」という願いを持てることは幸せなことだと感じながら、日常としてさ
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本屋大賞ノミネート作品。
瀬尾さんの作品が好きで読んでみました。
シングルマザー(美空)とその娘(ひかり)の2人の暮らしの話。親とは何かが描かれている。
親が子に対して与える無償の愛。
親子とも愛とも少し異なるが、そのようなことを私が直近で感じたのは、入社以来ずっとサポートしてくれた先輩のこと。たくさん面倒見てくれたし、私が迷惑をかけてしまったその先輩が、先日退職してしまった。
自分の仕事があるのに気にかけてくれたり、そのサポートがあって今の自分があるし、そのサポートがあってさえもあまり成長できていない自分がいる。
そのような先輩を感謝しつつ、手本にしたいと思う。(作品と話が逸れてしまい、 -
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感染症の流行により、普通の小学校生活を過ごすごとができなかった冴と心晴。
そんな二人が大人になるまでに経験する悩みや成長を描いた小説。
序盤は、教育熱心な母に翻弄される小晴、学校でイジメられる冴の姿に、心が重くなりました。
小学生の頃は親が言うことが全て正義。
親が間違っていようが、正しかろうが、全て正義で、それに抗うことは小学生には困難。
物語を読み、小学生の子どもを育てる親として、自分の意見を子どもに押し付けるのではなく、子どもとともに考え、選んでいかなければいけないと改めて思いました。
イジメも物語の中で描かれています。
私の学生の時にもイジメは学校にありました。
集団があった -
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登場人物、ストーリー、展開全てにおいて私好みの本だった。
まず不良少年が小さい子の面倒を見るなんてそれだけで面白そう!
何となく展開は予想できたけど、思った以上に素敵で可愛くて切なくて…一気に読みました。
鈴香ちゃんが大田くんに懐いたあたりから私の顔はニヤけたままでずっと2人のやり取りがひたすらに可愛かった!
私もふたりの子どもがいて、それこそ1歳から2歳にかけては大変だった、早く大きくなって欲しい、早く1人でなんでもできるようになって欲しい、そんな事ばかりを考えて過ごしてたのがもったいなかったな、と思いました。
大田くんはきっと素敵なパパになることでしょう。
1歳の頃の記憶なんてたしか -
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今まで読んできた本のなかでいちばんハートフルだったかも。すごくあったかくて、優しい気持ちになれる。
人と人とが信頼関係を構築していくなかで自己開示をし、それによって少しだけ前を向いて進んでゆく物語。登場人物が抱える過去やそこから生まれた辛さや苦しみが矮小化されたり馬鹿にされたりせず、どれも等しく尊重されるべきものとして描かれているのがよかった。
人を助けるためには相手の気持ちを考えるだけでなく行動にも移すこと。人との信頼関係を構築するためには、自己開示をする必要があるということ。このふたつの大切さを教えてくれる作品だった。
それぞれがそれぞれの過去と向き合い、少しだけ前を向く。劇的な展開はない