瀬尾まいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
爽やかに駆け抜けるような読後感と、中学生駅伝メンバーの夏の成長物語。
自分が中学生の頃は、登場人物のように、自分の内面を分析したり素直に受け止めたりできてたかなーと思うと、絶対そういう事はなかったと思う。
でも、私が覚えていないだけで、当時の私は私なりに色々考えていたのかもしれない。
というふうに、自分の過去を振り返りながら読んでしまった。
このお話の面白いのは、章の構成と、話の進め方だと思う。
区の走者毎に話が進んで、その襷が次の区の走者に渡ると、また話し手が変わる。
駅伝本番の走り抜ける感じと、話し手の回想が同時に進み、最後には六区のゴールで締めくくる。
そして、同じ回想の場面でも、それぞれの視点や意図が違う角度であてられると、メンバー同士の関係性や印象が深掘りされて、第一印象と全く違った色味を帯びてくる。
私が好きな小説の「カラフル」という作品では、「誰もが何かを勘違いしたまま生きていて、それが悪いこともあるし、良いこともある」というような文が出てくる。
そんな言葉が、この「あと少し、もう少し」という作品にもしっくり来るような気がした。
この作品も「カラフル」も、中学生の話。
まだ子どもだけど、確実に大人になっていく、社会のシステム的に、無理にでも大人になってしまう年頃。
人生に1度しかやって来ない瞬間だけど、その貴重さに気付くのは大分後になってから。
それを教えてくれる、中学生が主人公のお話が私は大好きです。 -
Posted by ブクログ
自分の考えを打ち明けるのってなかなかはずかしいなあって思うけど、それを言ったらどう思うかな、どんなふうに受けとるのかなって不安や心配になってしまうとき
背中を押してもらいに行くのが占いなのかなあって思いました
自分の心の奥にある気持ちを言葉にして伝えてくれた時、占いが当たったとかおもうのかなあ
がんばりたいときになんだかんだ漠然とした目標・目的をもらって、なんとなくそれに向かってやってみて達成できた時
占いが当たったっておもうのかなあ
自分で自分を占ったときが1番当たるな、なんて思っているけれど
ちょっぴり自分に自信がなくなったとき、大切な人に打ち明けることが難しくなったら
占いの力をかりてみてもいいかなあって思いました
あたたかい気持ちになる本でした -
Posted by ブクログ
2006年に単行本が出された本書。
悩みを持っている人は、本書のルイーズさんのような占い師さんにお金を払って、どう行動するか聞きにいっていた。
20年経った今では、AIが幅を利かせるようになっていて、大事な質問をして、真に受けて行動した結果、実父を失業に追い込んだりする娘さんもいる。 無料だし24時間相談できる。
今朝たまたま、連続ドラマの再放送を観た。
今や大女優となっている人が、初々しいヒロインをやっていた。
今なら、わたしでも当時の彼女にうやうやしく明言することができる。あなたは、ある俳優さんと電撃結婚して、出会った作品の続編で、後々も共演できるでしょう! とか。
占いは統計学だと聞く。AIは潜在学習だとも。
これまでのデータを活用して可能性を言い放つ。
人は未来が気になる。だから誰かに相談したくなる。
イーロン・マスクは誰かに相談して宇宙開発を決めているのだろうか?
森保監督の采配はどうなのだろう?
本書の末尾で、ルイーズさんはこう言う。
「占いに直感に、アシスタントに師匠に恋人に。いろんなものを頼りに進んでいけば、なんとなくそれらしいものにたどり着けそうな気がする。」
占い師やAIは、ワールドカップの優勝国はどこだと言っているのだろう?
先日読んで感想を書いた本をきっかけに本書を再読して、時の流れや、その間の自分や他人の人生や、占いや、AIについて考えることになってしまった。
いんちき占い師が主人公の小説が、ここまで深い感慨を宿していたなんて、20年前のわたしは知るよしもなかった。。。
やっぱり文学ってスゴい。
そして、サムライ・ブルー、ガンバレ!
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Posted by ブクログ
ネタバレ佐和子の家の朝の食卓はみんなが決心や悩みを告白する時間。父さんが「父さんを辞める」と宣言したのも、母さんが「家を出る」と言ったのも朝の食卓だった。みんなそれぞれの悩みを抱えながら生活している。
父さんの自殺未遂から、母さんは家で暮らせないと考えて別居し、佐和子の兄の直ちゃんは自分の精神的歪みを抑えるために真剣さを捨てて生活するようになった。そんな中、佐和子はくじ引きで学級委員になる。協調性のないクラスをまとめることに悩まされながらも、彼氏の大浦君の存在を頼りに困難を乗り越えてきた。
しかし、付き合い始めて2年目のクリスマス1ヶ月前、大浦君が突然、佐和子へのクリスマスプレゼントのために働き始めた。バイトの新聞配達中、大浦君は交通事故で亡くなってしまった。
どんなに辛いことがあっても朝は当然のように訪れ、食卓を囲まなければならないということ。そして今の恵まれている環境を大切に思い、家族とつながり合い再生していくことを少し変わった温かい家族の姿を中心に描かれている。
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Posted by ブクログ
面白かった!同年代だから、土曜日学校終わって新喜劇観ながら昼食食べるのとか全く同じで、新喜劇の出演者やギャグもめちゃわかるし、懐かしかった。
コテコテの関西弁のおっさんのかけあいは、本当面白いけど、今の世代の関東の人には意味不明なワードが多いかもしれない。
「大阪人ならこうでなきゃいけない」みたいな型が、内輪にも外野からもあって、そうじゃない自分に居心地が悪くて、逃げ出したくて、頭冷やしたくて、、。「大阪人」に限らず、「長男だから」とか「営業担当だから」とか「体育会系出身だから」とか、誰しも周りが思い込んでいる型にハマらない自分に違和感を持つことがあると思う。慣れた環境を抜け出すのにパワーはいるのだけれど、少し離れて客観的にみてみたら、自分を冷静に分析できるのかもしれない。そして自分のルーツや手放したくないものが何なのか気づくことができるのかもしれない。
瀬尾まいこさん、他の小説でもなんとなくウケ狙いやなと思うくだりがあったけど、この1冊は全面に押し出してきた印象。
陰と陽、静と動、真面目とおふざけ。瀬尾さんの作品は必ずニ局面ある。この作品は笑いと涙。最後は大阪人らしく、ちゃんとオチをつけて、瀬尾まいこ劇場きちんと終演しました。 -
Posted by ブクログ
瀬尾まいこさんが、中学校の先生をしていた頃に雑誌連載されたエッセイをまとめた本です。
学校のこと、生徒さんのことなどが書かれています。
もう20年ほど前のことが書かれていますが、本質的なところは今も変わっていない気がします。
中学生というのは、しっかりしているようで幼く、幼いようでしっかりしているところがあって、学校は日常的に楽しく、またたいへんな所だと思います。
とても愛情深く生徒さんと向き合い、本音で語りあっていらしたことが文章の端々から読み取れて、ほのぼのとしつつ深く感動してしまいました。
わたしは、学校という場所が好きなほうなので、現在、学校に通っている生徒さんにも好きでいてもらえる学校であり続けて欲しいと、心から願っています。
現在は本書の頃と学習指導要領も変わり、タブレットを使ったり、カリキュラムは変化し続けていますが、先生と生徒の人どうしの繋がりは変わりません。
生徒さんにとっても先生にとっても、お互いの思い出が良いものになることを切に願います♡