瀬尾まいこのレビュー一覧
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感染症の流行で小学校が休校になり、不自由を余儀なくされた冴と心晴。
それぞれの家族との関わり、友人との関わり、人との関わりが難しかった時の子どもたちの悩みと成長の物語。
冴の母との関係性は羨ましいし、清塚くんとの些細なことの思い出が2人の関係にずっとついてくること、辛いとこもあるけれど周りに助けられて強く生きていくところ、すごく素敵だった。
心晴の母との関係性も大人になればなんとなくわかっていく、母の不器用な愛情だったのかな。
カナカナとの関係、手紙の相手との関係、すごくいい風に流れていってよかったーと思えた。
総じてとってもあったかい気持ちになって一気読み。
娘もちょうど小学一年生になっ -
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失ってしまったもの、できなくなってしまったことを喪失や欠陥と捉え続けるのではなく、そうじゃない別の道ややり方に出会う可能性があると捉えることができたら、世界は一気に変わって見えるということを教えてくれる一冊。
あれがやれない、これがやれないから、代わりにそれを受け入れるしかないんだという考えから、少し踏み出すことができたら、気持ちはずっと楽になるかもしれない。前に進めるかもしれない。何かの代替ではなく、そっちの方が楽しいと思える日がくるかもしれない。
おそらくとても優秀で、何でも完璧にこなし、周囲のことも自分のこともがっかりさせるような人生とは無縁だったはずの山添君。そんな彼がパニック障害 -
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登場人物、ストーリー、展開全てにおいて私好みの本だった。
まず不良少年が小さい子の面倒を見るなんてそれだけで面白そう!
何となく展開は予想できたけど、思った以上に素敵で可愛くて切なくて…一気に読みました。
鈴香ちゃんが大田くんに懐いたあたりから私の顔はニヤけたままでずっと2人のやり取りがひたすらに可愛かった!
私もふたりの子どもがいて、それこそ1歳から2歳にかけては大変だった、早く大きくなって欲しい、早く1人でなんでもできるようになって欲しい、そんな事ばかりを考えて過ごしてたのがもったいなかったな、と思いました。
大田くんはきっと素敵なパパになることでしょう。
1歳の頃の記憶なんてたしか -
Posted by ブクログ
今まで読んできた本のなかでいちばんハートフルだったかも。すごくあったかくて、優しい気持ちになれる。
人と人とが信頼関係を構築していくなかで自己開示をし、それによって少しだけ前を向いて進んでゆく物語。登場人物が抱える過去やそこから生まれた辛さや苦しみが矮小化されたり馬鹿にされたりせず、どれも等しく尊重されるべきものとして描かれているのがよかった。
人を助けるためには相手の気持ちを考えるだけでなく行動にも移すこと。人との信頼関係を構築するためには、自己開示をする必要があるということ。このふたつの大切さを教えてくれる作品だった。
それぞれがそれぞれの過去と向き合い、少しだけ前を向く。劇的な展開はない