瀬尾まいこのレビュー一覧
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「あと少し、もう少し」の続編と言えるのかな?あの時の駅伝メンバーの一人に焦点を当てた物語。
前作で自分を取り戻したかのように見えたが、、やっぱり環境は大事というか、高校入学後3ヵ月でがんばることをやめてしまった大田君。
ズルズルと元のダメだった自分に戻ってしまった、そんな高校2年の夏、なんと先輩から子守りのバイトを頼まれた。子供は1歳10か月の女の子、鈴香ちゃん。
金髪のヤンキー高校生に子守りを頼む設定がぶっ飛んでいる。
大田君が料理やお外遊びに挑戦するたびに、何かやらかしてしまうのではないかとヒヤヒヤしたが、、この物語の世界はひたすら優しかった。
出てくる登場人物もみんないい人。先 -
Posted by ブクログ
悩み迷いながらの子育て、と共に自分の親との関係を顧みる。分かるテーマだけに、美空の気持ちに添って読むとじわじわ響いてくるものがありました。
美空は、母の愛情を探していたのですね。
親子だからと、分かり合えることばかりではなく、隔たりを感じるのは、別の人間だから。
この母親は極端ですが。
理解は難しくても、後に見守り、距離をとるという、受容という形に変化してゆくのだなと思いました。
美空を助ける周りの人々は理想。美空が前を向いてしっかり歩いているからだと思います。
状況は様々でも、日々に沢山転がっている幸せとか、何者かになりたいと、そう願う美空の心情とか、やさしくゆっくり最後には強く訴えかけられ -
Posted by ブクログ
コロナ禍で生活が一変したそれぞれの日々。
多くの制限、ルール、生きにくさの中、それぞれが歩みを進めたり止めたりもがいたりしながら、その期間があったからこそつながった縁を描いた物語。
出版されたのは2023年
描かれた最終章は15年後。
まだ2025年だけど、
主人公たちが社会に出る描かれた時代はまだ先だけど、こんなふうになったらいいなと思わずにはいられない。
いつの時代も、
「〇〇世代だから…」「この世代は…」と揶揄されることが多いけど、当時の大人や環境がつくったもので判断されるべきではない。とやかく言う必要ない。
明るい未来につながりますように。