瀬尾まいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
PMSに悩まされる女性と、パニック障害に悩まされる男性が、1章ずつ、交互で一人称で語っていく。
二人ともまだ20代。キラキラした生活どころか食べていくのに精いっぱいの日々。それなのに、なぜか生きづらそうなあの人が気になる。誰かのために何かしたい。その小さな勇気から少しずつ二人に変化が訪れる。
ここまで酷くはないが、PMSの症状が分かりすぎて、のっけから引き込まれた。
いきなり髪を切りに行くとか、彼女の性格からしてちょっと強引な展開な気もしたけれど、そんなことは気にならないくらい二人のやりとりのテンポが絶妙で良かった。
また、二人の勤める会社の人たちが温かくていい!
病気が完全に治るわ -
Posted by ブクログ
読み終わった後、自分の周りにいる大切な人たちをもっと大事にしたくなる一冊。
瀬尾まいこさんらしく、登場人物は基本的にみんな優しいです。現実で孤立して育児に悩んでいる方には、その温かさが少し眩しすぎる(非現実に感じる)かもしれませんが、シングルマザーの美空が、娘との暮らしや周囲との関わりの中で、自分の居場所を見つけていく心温まる物語でした。
子育ての幸せだけでなく、日々の疲れやお金の不安もリアルに描かれています。主人公が実の母親との難しい関係に悩みながらも、過去の自分と決着をつけていく姿が特に印象的でした。親も完璧ではなく、ただの人間なんだと認めることで主人公の心が軽くなっていく過程に深く共 -
Posted by ブクログ
子供が頼るべき先は親じゃなくてもいい。
本当にそうだなと思う。
美空の周りの人々の押し付けがましくない優しさが清々しくて、私もそういうことができるおばちゃんになりたいと思った。
美空の母親には胃の底が冷たくなるような嫌悪感があったけど、確かに美空を18歳まで育ててくれた人ではある。
この人とその他の登場人物の愛情や優しさのコントラストが悲しかった。
始まりは弱々しい母親に思えた美空がどんどん逞しく周りの人々にも支えられつつ成長していく物語にとても温かい気持ちになりました。
ひかりちゃんはとってもかわいい。
周りの大人たちをどんどん幸せにしてくれる。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレなかなか次のページに進めなかった。
私にとって胸がつかえるような作品だった。
この感想はかなり個人的なものでいつも以上に自分に向けた記録なので悪しからず、、
昔からずっと思ってた。
子どもを産むことを決めたのはその人の決断であって、"産んであげた育ててあげたんだから言うことを聞きなさい。""親の言うことを聞くのが当たり前だ。""育ててもらった恩に感謝している態度を見せろ。"日常的なこういった発言に辟易としてきた。
そりゃあここまで育ててもらったことに感謝はしてる。でも、それを恩着せるのは違うのでは?だって子どもを育てるってそんな親か