瀬尾まいこのレビュー一覧
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生きていた中で1番気分が落ち込んでいた時に、手に取った本でした。
自分の内側にある黒く重たい感情が主人公と似ている気がして、なんだか気持ちを分かってくれると思い、手に取りました。
文章はあたたかく、優しい世界観で読んでいる時は時間がゆっくり、ゆっくり流れていきました。
気持ちが落ち着かない時、不安で苦しい時に穏やかにのどかにすすむ物語を読むと落ち着くことが出来ました。
雪国の田舎住みなこともあり、情景が浮かびやすく、毎回毎回食べ物に感動する主人公が可愛らしかったです。
田村さんのさっぱりとした性格にもほっこりし、私も助けられながら読んでいました。
瀬尾まいこさんの 「夜明けのすべて」もでしたが -
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読みながらボロボロ泣いてしまった。
「ディスタンス世代」
その時、私はすでに就職しており感染症診療に当たっていたため、実際に感染症の恐ろしさや、パンデミックで不幸な転帰を迎える人々を見た。
しかし、新興感染症が与えた不幸は生死に直結する部分だけではなく、人々の生活にも暗い影を落とした。
とりわけ子供達には、「感染対策」が強い強制力をもって、楽しい学生生活や友達との付き合い、家族イベントに影響したことと察する。
その中で、前半の小学生のパートでは子供達の脆さと母親のしなやかな強さを感じた。しかし、子供達が大学生になり、就職活動を迎える頃には、自分で道を切り開いていく、人間の強さを感じさせるよう -
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ネタバレ水戸さん、泉ヶ原さん、森宮さん、梨花さん、みんなそれぞれ形は違うけど、優子ちゃんのことを大切に思っていて、愛だなぁと思った
誰にも共感はできないし、「正しい」形ではない家族だけど、確かに愛があって
こんなに愛を注がれて育った優子ちゃんがしなやかな強さを持って育っていったのもよくわかる。
唯一、水戸さんの行動だけは意味不明だと思うけど(娘を血のつながらない再婚相手に託してブラジルに行くなんて選択肢、どんな世の中ならでてくる?就職氷河期?転職でもバイトでもしてなんとかブラジルに行かない道を探す以外の選択肢がないだろう)、水戸さんが優子ちゃんのことを大切に思っていたこともわかってよかった。
今は1歳 -
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小学校3-4年生コロナ世代の子供女の子二人。
一人は割と恵まれた家庭だが、父単身赴任、母教育熱心な心晴と、シングルマザーだけど愛されてる冴の物語。
心晴は父が最初単身赴任だったが、コロナ禍でみなが自分がうつすのではないか、うつされるのではないかという疑心暗鬼の世の中で、小学校4年から父が糖尿病のために小学校にも、中学校にも、いけなくなった。家庭教師のおかげで通信制の高校大学に進む。
冴は母がお水ということでいじめられてはいたが、なんとか中高には進む。同級生の青葉にコロナのことがあって小さい頃からパンなど差し入れていたために、勉強を教えてもらっている。彼は中卒だが頭が良いのだ。大学にいく。小 -
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優子は7回も親が変わっていき親と別れる寂しさや悲しさを何度も経験してきているにも関わらず、よくブレずにまっすぐに育ったなぁと感慨深かったです!
最初は梨花があまりにも自分勝手と思っていたけれど、読み進めていくうちに梨花なりの愛情表現をした上での決断をしていたのだとわかり感動しました( ; ; )
森宮さんも守りたいものができて覚悟を決めて、本当の父親のように森宮さんなりのやり方で愛情を注いでいく姿が素敵!早瀬との結婚の承諾が手紙を通しての遠回しの言葉だったことが、最も長く愛情を注いだ父親だからこそのリアルな感じで素敵すぎました。゚(゚´ω`゚)゚。
本当の父親である水戸も、決して優子を -
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血が繋がっていようがいまいが、そこには確かな家族の愛情がある。
物心がつく前に母を亡くし、父とも別れ、その後も家族の形が何度も替わってきた優子。
どうしてこんなにもたくさんの別れを経験しなければいけないのだろう。死別でなくとも、別れはやはり大人になっても悲しく寂しいもの。子どもなんて尚更だ。時間が解決すると分かっていても。
ただ、優子は寂しさを感じつつも捻くれず強く生きてきた。それは幼い頃からそれぞれの親がそれぞれの形でたっぷりと愛情を注いでくれたからだろう。リレーを途切らすことなく、バトンを落とさず。
水戸はどれだけ離れていてもお父さんだし、梨花の自由さの裏には真面目な愛情と母性があったし -
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私に選択なんてさせるべきじゃなかったのだ。お父さんと梨花さんが自分たちで決めて、私を納得させるべきだった。小学校高学年になると言ったって、まだ十歳なのだ。
正しい判断が、そのあと悔やまない判断が、できるわけがない。
百十二通の手紙よりも、三百万円のお祝い金よりも、価値のあることを言おうとけれど、間に合いそうになかった。
どうしてだろう。こんなにも大事なものを手放す時が来たのに、今胸にあるのは曇りのない透き通った幸福感だけだ。
すごく大きな事件が起きるでもなく、半分は少しずつ挟まれる回想で生い立ちを知る構成。家族が何度も変わることによる波は不自然なほどなくて、それはつまらなさではなく温かさ