瀬尾まいこのレビュー一覧

  • そして、バトンは渡された
    なんとも素敵な作品でした。
    何度も苗字が変わる、親が何度も変わる主人公の優子ちゃん。 これまで僕が読んできた作品では当然、この境遇の主人公はたくさん不幸な日々を過ごして傷つけられていく。 しかし、この作品は違った。
    彼女の親になった大人は皆、人格者であり続け彼女を想い続けていた。
    第二章の最後は涙な...続きを読む
  • 私たちの世代は
    3/15 私たちの世代は

    いつしか外出が許されて、いつしかマスクが外されて、いつしか人との距離が近くなった。
    平和だと思っていた世の中を襲った「新型コロナウイルス」。
    それももう過去のことになってしまった。

    しかしこの未曾有の感染症を経て、人々の暮らしは大きく変わってしまった。
    もう2度と経験す...続きを読む
  • 私たちの世代は
    面白さは間違いない!
    コロナ世代の子供たちの話とわかっていたので、読み始める前は気が重かったけれど、安定の優しさで明日を迎えるのがちょっと楽しみになるそんな小説。
    コロナがなければ、と思ったことは何度もあったけど、なかったとしても順風満帆な日々が送れたかどうかはわからない。
    「せっかく待ってる明日や...続きを読む
  • 私たちの世代は
    コロナ禍で確かにできなかったこと、失われたことは存在する。社会人の私ですらそう思うのだから学生だった子たちはより鮮明に強烈に覚えながらこの先の人生を歩んでいくんだと思う。
    でもそこでしか出会えなかった縁は存在するよ、と希望の光を照らしてくれるような作品だった。
    そして大人になってから本音で語れる友人...続きを読む
  • あと少し、もう少し
    陸上部ではない子供たちが、駅伝で県大会に出るという一つの目標に向かって悩みながら進んでいく姿が心に沁みました。君が夏を走らせるの大田君が金髪から坊主頭になり参加したり、襷を繋ぎベスト6に入るための一人一人が必死の走りに思わず応援しながらハラハラして読みました。
  • 幸福な食卓
    瀬尾まいこさんが描く家族の姿が、すごく大好きで、その上で痛くて暖かいお話で、毎回声を上げて泣いてしまう。

    するする読める上に、いつの間にか自分の中に物語の登場人物たちが生きていて、だからこそ大浦くんの喪失感は凄かった。

    まるで自分の大切な人が居なくなってしまった可能な喪失感で、それが最後だった、...続きを読む
  • そして、バトンは渡された
    梨花さんが言っていた、「明日が二つになる。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日がやってくる。」というセリフがとても記憶に残りました。自分はまだ結婚もしていないし、子供もいないが、未来が2倍以上に感じるそんな家族を作ってみたいなと思えるような作品でした。
  • その扉をたたく音
    再読本。
    29歳の無職でミュージシャンへの夢を追い求めている宮路(主人公)が、老人ホームで出会った介護士の素晴らしいサックス演奏に触発され、人生の転機を迎える感動的な長編小説。
    この作品は、他作品 『あと少しもう少し』に登場したあるキャラクターが再び登場するスピンオフ小説となっている。(※ 前作の知...続きを読む
  • そして、バトンは渡された
    何度読んでも最後で号泣してしまう。
    現実的でないストーリーなのに妙にリアル
    家族とは育児とは育つ環境とは。非常に考えさせられる作品で本の世界にどっぷり浸かりたい時に再読しています
  • そして、バトンは渡された
    瀬尾まいこの最高傑作とされる本だろう。ただ、瀬尾まいこはどれも優しくおもしろい。育ての父とか、家族愛を考えさせられる話。
  • 夜明けのすべて
    自分の辛さをわかってくれる人がいる、また、相手の気持ちもわかるから助けたくなる、気を遣わなくても済む、なんでも言える、気楽に過ごせる。
    読んでいて、自分の心も軽くなって行くのを感じました。
  • あと少し、もう少し
    登場人物ごとに物語が描かれており、同じ場面でも見方がすごく変わっていった。人それぞれバックボーンは異なるが、確実に成長していく姿は心にグッとくるものがあった。
  • そして、バトンは渡された
    よく内容も知らずに、本屋大賞というだけで読み始めました。直前、知り合いが偶然「良かった❣️」と投稿して期待大。
    そして期待を裏切らない小説でした。
    親との死別親の離婚、様々な理由で家族が変わってきた優子。「どんな名字にも合う」と言うごとくどんな親にも大切に育てられた彼女が自分の家族を作るまでのお話。...続きを読む
  • 春、戻る
    温かい、優しい物語。
    「思い描いたように生きなくていい。つらいのなら他の道を選んだっていいんだ。自分が幸せだと感じられることが一番なんだから」という言葉が、優しくて、素敵だなと思った。
  • その扉をたたく音
    やっぱりいいなあ瀬尾まいこ。

    読みやすい文章に、飾り気のない登場人物。スッと物語の世界へ引き込まれる。

    特別な出来事は起こらないのに続きが気になって読むのをやめられない。1時間半で一気読み。

    後半は切なくて悲しくて涙が止まらなかった。久しぶりにこんなに泣いた。

    主人公は宮路29歳。音楽の道に...続きを読む
  • 夜明けのすべて
    他人の幸も不幸も、自分の物差しで計ることはできないし、逆も然り。過去の自分の気持ちだって、今の自分からはブレて認識されるものだろう。今までの経験から得た自分の物差しは、自分にとっての好き・嫌いを見極めるために使うことが大切だと思う。何不自由なく幸せに生活しているように見える人であっても、きっとその人...続きを読む
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)
    めっちゃよかった。ほっこり泣ける。
    赤ちゃんが成長していく過程を見守るってやっぱりええなあって感じさせられた。
  • 夜明けのすべて
    すごくすごく読みやすい。考えさせられる所もあるしハッピーエンドだし、前向きな気持ちになれる本だった。

    PMS、パニック障害等、原因不明な心因性の病気は誰にでもリスクがあるだろうし、それを患ってしまった主人公達が、病気を受け入れながらお互い助け合って、仕事とかの楽しみを思い出してく姿が良かった。

    ...続きを読む
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)
    金髪にピアスの高校一年生が一歳10ヶ月の女の子を一月子守りする姿が淡々と語られていくお話です。ヤンキーな男の子なのにとても前向きに子守りをする内容で一気に読みました。5月から孫二人の子守りの手伝いをすることになります。とても参考になります。ばあば頑張ります。
  • あと少し、もう少し
    とてもとても心が震えました。
    泣きました。

    お話の展開はもちろん語り手の工夫もとても面白かったです。

    『走る』っていいなと、この後箱根駅伝のドキュメントも見ました(笑)