瀬尾まいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレPMSは初耳、パニック症状も可哀想、少し距離を置こうと自分の中でそんな印象しかなかったことに心から落胆した。自分の醜さに。自分自身、藤沢ほどでは無いがカッとなりやすい性格で自分を基準にしてその人をはかる事で生まれる差に対してイライラしてた。元々差なんてないのだけれど。私はその人の事を知ろうともしないで、自分勝手に苛立っていたことに気付かされた。無知や経験の無さが苛立ちの原因だと思う。相手がPMSやパニック障害で悩まされていたら?という思考もできず、ましてやその病がどんなものなのかすら知らないで。そういった知識や沢山の経験、周りを見て興味を示すことにより自分が寄り添う気持ちを持つことが出来るかも
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Posted by ブクログ
ネタバレ今まで読んだ瀬尾さんの本の中で1番好きだな
優しい瀬尾さんの世界観が大好き
梨木君の心を読む力はすごい能力なんかじゃないっていうのが、なんていい設定なんだともう拍手
香山と過去の暗い話を打ち明け合って距離を縮めるシーンが好き
「打ち明け話にどうでもいい話。こんなことを繰り返しながら、ぼくたちは少しずつ確かなものを手に入れていくんだ。そんな当たり前のことを知ったような気がした。」
梨木君は、それまで特別な力で距離を縮めてきたと思っているのだろうけど、本当は梨木君の共感力や行動力が人の心を動かしたんだね
あったかい気持ちになりたくなったら、また読もう -
Posted by ブクログ
「ちゃんと幸せに生きてる?」
誰かにそう聞かれたら、少し答えに詰まってしまう――そんな人に読んでほしい。
瀬尾まいこ『幸福な食卓』は、“普通”の家族が壊れていく中で、もう一度“幸福”を探しなおす物語だ。
冒頭の「父さんは今日で父さんをやめようと思う」という言葉から始まる家族の再構築。
娘・佐和子は戸惑いながらも、父、兄、恋人との関わりを通じて「自分の生き方」を少しずつ見つけていく。
どの登場人物も、とても愛おしい。
そして瀬尾まいこの文体は、まるで湯気のように柔らかい。日常の温度をすくい取るその筆致に、いつの間にか自分の記憶が溶けていく感じ。
涙と静かな温もりが心に残る。
生きることに少 -
Posted by ブクログ
瀬尾まいこさんのファンで、本屋にて「人にやさしくなる」本として紹介されていたのが印象的で購入しました。
PMSと鬱治療中のため、共感できるところがとても多かったです。もちろん症状は人それぞれなので、こういうことで辛い思いをしている人もいるんだな、と新たに学ぶこともできました。
ふたりの程よい距離感が最後まで変わることなく、そらでもお互いの病気のために何かできることはないか二人が考えて少しでも良い方向に向かっていくさまが読んでいて、じんわり温かい気持ちになりました。
現実にここまで相手のことを思いやれる人は私の周りにはいないと思って生きてきましたが、もしかしたらいるのかもしれないな、とも思えまし