瀬尾まいこのレビュー一覧

  • その扉をたたく音

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    「あと少し、もう少し」で登場した渡部君の経験はこう活きるのかと
    すごく納得しました。
    はたから見たらダメ男の再生物語です。
    音楽で食べていく!絵をかいて食べていく!
    わからなくもないです。そういう時期は私にもありました。
    でもどうその時期を卒業していくのは人それぞれのきっかけがある。
    夢と現実のはざまで難航している人にそっと手渡してあげたい一冊です。

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    2026年03月08日
  • 僕らのごはんは明日で待ってる

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    「仕事が大事だとか未来だ夢だ責任だとか。だけどさ、僕はここで二十年以上働いているけど、驚いたことに今まで目の前の命より大事なものなんて見たことがない。たった一度もだよ」

    「亮太、どんな時だって食べなきゃもったいない。明日、お前のほうが食べられなくなるかもしれないのに」

    「神様が乗り越えられる試練しか与えないって」
    「もちろん。まあ、私はずいぶんと神様に過大評価されてるけどね」

    「でも、昨日本を探してる時さ、すごいわくわくしたんだ。この本読んだら小春どんな顔するだろって。そしたら、もっといろんなことを小春に教えたいと思った。読んだことのない本とか、見たことのない景色とか、食べたことのないものとか。そうそう、ケンタッキーに新しい種類のチキンが出たんだよ。それだって食べさせたいし。とにかく俺の知らないことを小春がたくさん見せてくれたように、小春が知らないものをたくさん見せたいんだ」

    「でも、これだけ種類があるってことは、明日のご飯はどれをかけようか楽しみになるね」

    「本来三人の子どもに注ぐはずの愛情を、イエス一人に向けるんだから。イエスは重くてうんざりするだろうし、そのせいで何回もどろどろするだろうし。しかも、子どものためにも一緒にいなきゃっていう重しもないからなあ。イエスニ回は浮気するし、そのうちはげるし太るしだらしなくなるし大変。だけど、それでも、イエスだけに気持ちを注いだっていいんじゃないかなって思う。そんなことを、手術中ひたすら考えてたんだ」

    「入院して思ったんだ。会いたい人とか一緒にいて楽しい人って何人かいるけど、でも、いろんなことを平気にしてくれるのはイエスだけだって。イエスがいたから点滴なんて朝飯前になったし、あんなに恐ろしいって思ってた手術も余裕だった。なんでも大丈夫にしてくれるのはイエスだけだよ。そう思ったら十分一緒にいる意味がある」

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    2026年03月05日
  • 春、戻る

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    温かい息吹にそよぐさくら。
    瀬尾まいこっていいなあ。
    自分が閉じ込めていた過去は閉じ込めれば閉じ込めるほどしんどいものに思えるけれど、誰かと一緒になら、その過去は案外ゆるりと開き思っていたよりもマシなものになっているかもしれない。
    読後、こんなに笑顔が溢れる物語は久々だったなあ。

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    2026年03月03日
  • 戸村飯店 青春100連発

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    大阪出身やから分かる。
    東京の居心地の良さも、大阪の憎めない明るさも。
    妹のあかんとこ、ええとこ。俺のあかんとこ、ええとこ。

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    2026年02月26日
  • おしまいのデート

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    ネタバレ

    「デート」をテーマにした5編の短編集。この短さでグッと主人公2人の優しい温度に浸からせてくれるのが、瀬尾さんの才能だと思う。

    それぞれ、味があって好きだけど、2本目の「ランクアップ丼」が好きかな。
    1本目の「おしまいのデート」の「まあ、ハゲもチビもデブも治せるからいいじゃないか」の下りは面白かった。忘れた頃に一年に一回くらいまた読み返してしまう気がする。

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    2026年02月24日
  • 戸村飯店 青春100連発

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    タイトルに「青春」と入っているのでどんな暑苦しいお話かと思いきや、じわじわとあとからポカポカ暖かくなる遠赤外線のような暖かさでした。

    十代後半の進路に迷う年代に差し掛かった戸村兄と弟。どちらの悩みも身近に感じられて、特に兄により親近感を覚えたなー。ネタバレになりますが、別に普通に生きているだけなのに「気取ってる」とかなんとか言われたら居心地悪いもんね。

    私は「気取ってる」と言われることはなかったけど「お上品枠」でした、なぜか。普通にガサツなのに…

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    2026年02月23日
  • 戸村飯店 青春100連発

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    関西のボケとツッコミが日常にあふれていて、ものすごく面白いし、人情味があって暖かい話だった。
    自分も3歳下に弟がいる。自分はどちらかというと、兄のヘイスケタイプだと思う。以前は、一生懸命人を笑わそうと考えても弟のほうが面白いし、弟は自由だなと思う事もあって、兄のヘイスケの気持ちがわかるような気がした。
    でも、周りの人は、実は、差別しているつもりもないし、同じだけ愛情を持ってくれてると今では思う。同じ人間は、いないし、それでいいんだと思う。
    私も、ヘイスケのように暖かく迎えてくれる故郷があるのも、ありがたいし、母、姉、弟にも感謝です。
    そして、妻、二人の娘にも感謝してます。
    みんな、ありがとう。

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    2026年02月23日
  • 私たちの世代は

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    ネタバレ

    平成19年生まれ。私たちの世代だな、と染み染み
    出てきたような境遇に立ったことも、立っている子に出会っていないことは、幸か不幸か。
    わたしが就活のときには、これだからマスク世代は…と言われてしまうんだろうか。
    久しぶりの読書で視点転換についていけず老いを感じつつ、瀬尾さんの書く文章が優しくて読み切れた。
    すぐに読み返したい気持ちと、読み返すのは勿体無いと思う気持ちの間で揺れてる。かなり迷う
    冴ちゃんのお母さんのこと好きすぎて、当たり前にぼろぼろ泣いてた。
    恩を感じている蒼葉と、純粋な恋愛感情の冴ちゃんのすれ違いがむず痒かった。お互いがお互いを大切に思っている事実は同じでも、ずれているような、ずれていないような。
    家庭環境の違いは、世界の違いと言われると一理ある気もしてくる。同じ学区に住んでいるのに。
    コロナ禍の教育現場を題材としながら、所謂“親ガチャ”も表現されている作品だった。
    親から受ける愛情が経験である、という新しい視点を手に入れた。他人から与えられることでしか手に入れられないものは、一生手に入らないのかな。
    蒼葉くん、わたしの旦那にならないか?

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    2026年09月17日
  • その扉をたたく音

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    とても、清々しく明るく希望をもてる作品でした。
    「あと少し、もう少し」を読んだ後、サックスが上手な渡部くんが出てくる「その扉をたたく音」を勧められて読んでみた。
    介護士として働いている渡部くんと、ミュージシャンの夢をだらだらと追い求めている宮路くんの話。

    夢を少しあきらめているような青年がしっかりと信念をもつ青年と出会い、心を動かされていく。
    また、老人ホームで出会った老人たちと関わりあい自分の夢に向かっていくような気持ちになり、老人たちにも希望をあたえる存在として成長していった。

    最近になって、私は、これをやっていこうとすることに出会い挑戦することにした。この主人公のように前向きに夢や希望を持って生きていこうと思う。まだまだ、これからです。

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    2026年02月16日
  • 戸村飯店 青春100連発

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    著者の真髄120%!と見た時は、そうかな?と思ったけど、しみじみそうかもしれないなと思った。人間味というか、表面からの中身、本質の大事なところに触れる感じがとても心地良かった。人が出るな〜と誰かお笑いの人が言ってた気がするけど、兄弟で家族で周りの人で、どこか違う。だけど同じ匂いって、どこにでもありそうだけど尊いことに気付かされた。

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    2026年02月07日
  • 春、戻る

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    突然現れた"おにいさん"の設定が謎すぎて、物語に引き込まれた

    春や梅雨などの情景描写も綺麗だし、ご飯や和菓子の描写も食欲をそそられた

    とてもあたたかい気持ちになる作品でした!

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    2026年01月28日
  • 戸村飯店 青春100連発

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    何回読んでもしっくり、しっとりで楽しい
    何かが起こるとかじゃないんだけど、全然違う兄弟の一年
    しみじみ好き。きっとまた読む

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    2026年01月24日
  • ファミリーデイズ

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    とてもほのぼのした。こんな夫と娘に囲まれるなんて、結婚っていいな、家族っていいなって思った。

    今回、エッセイを読み返して、こんなことあったんだと驚くことばかりだった。子どもの成長はあまりに早く、いろんな時期があっけなく過ぎ去っていく。

    そう書いてあって、ハッとした。
    私もエッセイを書きたい。

    「最強の占い師」が面白かった。けど人生ってそこがいい。

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    2026年01月18日
  • 図書館の神様

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    人は得てして自分が気がつかないうちに、何かを選び取っている。その先にあるもの、その周りにあるものに気づくことなく、選択は訪れ、去っていく。
    私は私の選択を、信じていきたい。そう思えた作品。

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    2026年01月17日
  • その扉をたたく音

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    瀬尾まいこさんの小説にハマり、読んでみることに。他の小説にも登場する人物が出てくることに親近感。後半は泣きながら読んだ。人と関わることは面倒で大変なことも多いが、人と関わる中でしか得られない気持ちもあるなと実感した。

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    2026年01月14日
  • おしまいのデート

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    いわゆる恋人同士のデートではなく、いろんな立場の二人のデートのお話です。どれも温かいお話でした。

    瀬尾まいこさんは、以前読んだ作品がちょっとついていけず敬遠していましたが
    今回は楽しく読ませて頂きました。

    おしまいのデート、なので、寂しさや切なさもあります。中には涙が出たものもありますが、人の優しさを感じられるとてもいいお話でした。そのお話が一番良かったです。
    あえてそれがどれかということは書かないでおきます。

    瀬尾まいこさん、これからは他の作品も読んでみようかなと思います。

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    2026年01月10日
  • 僕らのごはんは明日で待ってる

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    ネタバレ

    兄を失い世界との交流をやめていた主人公が、コメブクロジャンプというバカげた体育祭の種目に出るところから始まる世界との繋がりを取り戻す話。
    兄を失おうとしているあの子にすすめたい本。まだ早いかもしれないけど。いつかこの本がきっと役に立つと思う。

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    2026年01月10日
  • 図書館の神様

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    最後あっさり別れるのが好き。
    先生と生徒なんてそんなもんだよね〜。
    人の出会いって人生の通過点にすぎないけど、それでもちょっとずつ影響しあってると思う。

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    2026年01月07日
  • 見えない誰かと

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    あたたかいエッセイに涙が出てしまいました。
    こんな先生に出会いたかったなぁと思うと同時に、いつかもし未来で自分の子供を持つことができたとき瀬尾先生みたいな方が担任になってくれたらどんなに嬉しいことかと考えてしまいます。
    中学校の先生というお仕事は、素人の私でもとてつもなく大変なのだろうなと想像できます。
    忙しい毎日のなか、生徒にこれだけ愛情持って向き合える先生が沢山いるということがとても嬉しくて有難いですね。

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    2026年01月03日
  • 幸福な食卓

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    ネタバレ

    一番好きな小説!
    「父さんは今日で父さんをやめようと思う。」と言う。不思議なフレーズで始まり、これもまた読む手が止まらない感じで次々と読み進めていくと、佐和子の家族の過去やそれぞれが抱えているもののいびつさが見えてくる。
    そして大浦くんとの出会い。最初はなんだこの少年?って言う印象だったけど、佐和子へのまっすぐな思いや素直で元気なところ、2人の関係にキュンとしながらすごく温かい気持ちで、徐々に心がほかほかしてきたときに衝撃の展開。
    そして、映画版の主題歌がミスチルの「くるみ」と知り、ますます感動作品にマッチしすぎてる。

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    2026年06月27日