瀬尾まいこのレビュー一覧

  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    誰かのために料理をつくるすべての人に、心から贈りたい1冊です。
    私の父母はずっと仲が良い夫婦だったのですが、歳をとって一緒にいる時間が増え、身体の自由も効かなくなってきて、少しずつお互いに怒りっぽくなってきています。料理上手な母が味が濃くなる度に父に小言を言われて落ち込んでいるのを見て、この本を贈りました。いつも家族のことを思って料理を作ってくれてありがとうという気持ちを込めたつもりです。
    この本は料理がテーマですが、一方で父も高齢の母を心配して手伝おうとして、逆に嫌がられて落ち込んでいることもあります。父も母も、小憎らしいところもあるけれどどこか憎めない、この本に出てくるお年寄りたちと同じ愛らしさに満ちています。
    読んでいて大切な人を思い出して何かしてあげたくなる、不思議な力を持った小説だと思います。

    0
    2026年10月05日
  • 掬えば手には

    Posted by ブクログ

    青春のお話、かな。

    二十歳前後の若者が自分の平凡さにもがき苦しむ話、と書くと重くなりそうだけれど、瀬尾まいこ独特の丁寧さ、湿度の低い文体でサラッと読める。

    性別や年齢を超えた友情(と呼んでいいのかな)も心地よく、家族との関係性も人それぞれ色々あるよねえと頷いてしまう。

    瀬尾まいこって、作品内での温度変化があまりないというか、丁寧だからこそクールで淡々としている印象をいつも受ける。だから感動する話も泣きじゃくるというより気がつけばポロポロ涙が出るという感じ。

    0
    2026年10月04日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    人が喜ぶのが見たくて 美味しいものを作る中森百合(リリー)
    料理は本当は好きじゃないけどって…
    好きと料理が上手はイコールじゃない に納得。
    しかしながら
    リリーの作る数々の料理や作るときのコツ
    めっちゃ参考になった。

    リリーは両親の離婚のとき 母親に選ばれなかった
    というトラウマがずっと心にあり、
    自信の持てない人生を送っているが
    料理を通じて周りを幸せにしている
    めちゃくちゃ凄い人!

    離婚のとき離れた妹とのやり取り
    この伏線も大事なストーリーの要になっている。

    私の中では、
    バイトしてた食堂あらきを最後まで訪れてくれなかったのが残念。
    きっとこの後 行ったよね?

    瀬尾まいこさんの作品らしい人物がたくさん出てきて、
    口が悪かったり何となく周りと距離を置いてしまうリリー。
    それでもお互いを思い遣ったり、どこかでずっと繋がっていたり
    そんな交流に心が温まる。

    リリーのヒントが詰まった料理本がほしい〜

    0
    2026年10月03日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃいい話だった。自分の作る料理には興味はないが、相手の状況を慮って作る料理、それを食べて美味しいと言ってくれる人たちのはなし。料理を作りたくなる話だった。

    0
    2026年10月03日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    中学に入学前に両親が離婚。中森百合(リリー)は父親、妹の花梨は母親と暮らすことになり、家事をするようになり、料理が得意に。しかし、母親が妹を選んだというトラウトからか、仕事は長続きせず、バイトと、料理コンテストの賞金稼ぎでギリギリの生活を8年も続けているが…。

    大家のおばちゃんとリリーとの会話が最高。ひねくれ者同士で気が合うのか、ないのか。お互いがお互いを心配しているのに、素直に言えない。でも、たぶん、お互いが分かり合えてて、信頼関係が築けている。

    私も恵実さん同様、飲食店の娘で小さい頃から店の手伝いをしていたせいか、あまり料理が好きじゃない。仕方なく作っているし、レシピ通りに作るのが面倒でセンスもない。
    だから、作る相手の気持ちを読み取り、何を作れば喜んで食べてくれるのかを考えて、パパッとなんでも作れるリリーはすごいとしか言いようがない。

    下野さん、あらきのご主人、娘の恵実さん、おばちゃんの孫の守くん、妹の花梨ちゃん、そして、大家のおばちゃん。出でくる人たちみんな素敵な人たちばかりだった。

    「ゼリーって、透明で幸せな食べ物」って、わかるわかる。目の前にあったら、フルーツジュースより、フルーツゼリーの方が嬉しくなるもの。

    最後のページ、最高によかった。

    0
    2026年10月03日
  • 夜明けのすべて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    かなり好きな話だった。人と違う苦悩を持つ2人がお互いを理解し、支え合う、読み終わった後に優しい気持ちになれる。恋人でも友人とも少し違う不思議な関係だからこそ生まれる絆に心が温かくなった。

    0
    2026年10月03日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    母親選ばれなかったという思いは主人公を苦しめ生きづらさを抱えながらも、だからこその料理の腕前はすごい。私も毎日の料理のアイデアが参考になった。大谷さんいいなぁ。口は悪いけど、主人公のことよく分かってて、良さが活かせるように導いてくれていて、こんな出会いも大切にしたいと思った。

    0
    2026年10月03日
  • あと少し、もう少し

    Posted by ブクログ

    『風が強く吹いている』が大好き。
    『一瞬の風になれ』も大好き。

    走る話が好きなんだろう。

    この本は、中学生の駅伝の話。
    3kmずつタスキをつないで6人が走る。
    その一人ひとりの独白がタスキでつながっていく。

    ひとつの出来事でも視点が変わるとちがうこととして体験されていたり、気持ちの行き違いや誤解があったり。
    ひとがみんなで何かに取り組むことってこうだよね、わかる、と感じることがたくさんある。
    まだ未完成な自分自身と正面衝突している中学生たちの心中だから、痛いくらいに生々しい。
    いまだから「まあ、それってさ」と割り切れることはあるけど、それが大人になったってことなのだろうか。


    何か一所懸命やることで初めて出会える自分がいて、
    その出会いがそののちの自分を作ってくみたいなところがある。
    それは走ることにはもちろん限らないけれど、走る話が好きなのは、そのあたりがぎゅっと詰まってるからなのかも。

    0
    2026年10月02日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    重い過去を抱えながらも、自分のペースで料理を通して人と関わるリリー。少しずつリリーの気持ちにも変化が訪れて、心を開いていく様子が丁寧に描かれていました。テンポ感がとても良く、どの料理も美味しそうで、読んでいて楽しかった。

    0
    2026年10月02日
  • 幸福な食卓

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    瀬尾まいこさん初作品。国語の先生なんだと知りませんでした。
    タイトルからハッピーなお話と思いきや、突然やってくる不幸に、その衝撃に目が眩みそうでした。青天の霹靂、、
    家族ひとりひとりの困難に向き合うために必要なことは何なのか、その大切さを教えられる一作でした。

    0
    2026年10月02日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    瀬尾まいこさんの本が大好きで今回のお話もとても楽しみにしていました。
    題名を見ただけでワクワク、そして案の定、期待を裏切らず一気読み。誰かのことを思いながら心を込めて作る料理は美味しい。人との繋がりが温かい、優しいお話でした。

    0
    2026年10月01日
  • 私たちの世代は

    Posted by ブクログ

    マスク世代を取り上げてるけど、普遍的な作品だなあと思った。
    小中学生のころってどうしてこんなに生きるのが大変なんだろう。そこにコロナという謎のウイルスがやってきて日常がぶち壊されたら子どもの繊細な心は傷を負ってしまうよね。修復できればそれは大人になって生きるための経験のひとつになるけど、修復に時間のかかる子もいる…。
    実際には、コロナ禍を小学生だった子たちは、いま中学生かその前後くらいだよね。この子たちがみんな健やかに育ちますようにと願わずにはいられない読後になった。

    0
    2026年10月01日
  • 夜明けのすべて

    Posted by ブクログ

    普段はおとなしいのに山添くんにはぐいぐい行っちゃう藤沢さん
    お互い体の不調と付き合いながらの生活でいつの間にかお互いを支え合う関係に
    これがまたドキドキしない!笑えるくらいに!
    おぉこれが男女の友情ってやつ?いやそれとも違う
    同士?戦友?なんだろうね
    いつの間にか2人とも仕事にもやりがいを感じ始めちゃったりしてまだ20代の2人の苦しみを抱えながらもキラキラした未来が素敵だなぁとホンワカした
    それにしても世の中心療内科の予約の取れなさ!!
    軽く行ってみようなんて思えなくなるよね
    かといってパニック障害は鬱とも違うし
    前兆がなさすぎじゃない?
    自分でブレーキをかけて休むことや体に気づいてあげること出来ないのかなあ

    0
    2026年10月01日
  • 私たちの世代は

    Posted by ブクログ

    あの数年間にしか無いものがある

    コロナ禍という時代に小学生だった二人の少女の物語
    母親が水商売と言われ、姑息ないじめを受けていた冴
    大好きな学校へ行けず、手紙のやり取りだけの友だちと会えるチャンスを心配性の母親に止められて不登校になった心晴

    あの頃はそれまでの青春とは違っていたけれど、それまでと同じ日常なんて、大人たちの過去にしかないだけだ

    0
    2026年10月01日
  • 私たちの世代は

    Posted by ブクログ

    途中までは名前も出ないし、時系列もバラバラだし、何が何だかわからないまま読み進めて。

    最後は涙が。

    0
    2026年10月02日
  • あと少し、もう少し

    Posted by ブクログ

    中学生ならではの学校生活、葛藤、成長を描いた物語。登場人物それぞれの視点も描かれていて、読み進める度、感情移入して全員を応援したくなる。チーム、友達、青春って良いなと読み終えた後心が温かく、熱くなった。とっても好きな作品。

    0
    2026年09月28日
  • 本屋さんのある街で

    Posted by ブクログ

    新幹線で3時間ぐらい移動中に一気に読みました。
    それぞれの作家さんの個性が良く出ていて、
    どの本屋さんの物語も素敵でした。

    0
    2026年09月28日
  • はじまりのスープ、夏ゼリー

    Posted by ブクログ

    瀬尾まいこさんの作品サイコーだった。
    特に大家さんとの掛け合いか良かった!人情味があって大家さんとの会話になるとクスクス笑わずにはいられないほどよかった。
    こういう、くすっと笑えて、読み進めるうちにじんわりあたたかい気持ちになれる話、やっぱり好き。

    0
    2026年09月28日
  • 掬えば手には

    Posted by ブクログ




    主人公の梨木の優しさ、そして冬香と産まれる前に亡くなった秋音を繋ぎ、冬香の人生を前進させたところに感動した、

    0
    2026年09月28日
  • 本屋さんのある街で

    Posted by ブクログ

    本屋を舞台にしたアンソロジーだが、読み終えてみると、「人はどうやって人とつながるのか」「自分の居場所をどうつくるのか」を描いた一冊だったように思う。

    印象に残ったのは、本が人と人との間に、ちょうどいい距離をつくっていることだ。

    瀬尾まいこの「続きは書店で」にあった「本の中に友達って結構いますよね」という言葉が好きだった。登場人物が友達になり、本そのものが友達にも先生にもなる。本を読むことは一人ですることだけれど、実はたくさんの人と出会うことでもある。

    「悩み事は口にした時点でほぼ解決に近い」という言葉も心に残った。すぐに答えを出したり、アドバイスしたりするだけが人を助けることではない。ただ話を聞いてもらうことにも意味がある。

    一穂ミチの「勉強はずっとするものです」という言葉もいい。学校を卒業しても、仕事や読書、人との関わりの中で学びは続いていく。年齢を重ねるほど、この言葉の意味を感じる。

    また、坂木司の、地域で商売するなら「先に自分が客になる」という考え方も印象的だった。相手や地域に何かをしてあげるのではなく、まず自分もその関係の中に入っていく。仕事にも通じる考え方だと思う。

    凪良ゆうの「小鳥たち」では、「誰にも手出しできない私だけの居場所が欲しい」という思いと、「浮き輪を投げてくれる人が私にもいる」という言葉が心に残った。自分だけの居場所を持つことと、誰かに支えてもらうこと。その両方があっていいのだと思う。

    そして最後の三浦しをんの「人の心の見晴らしを良くするのが本屋の務めだ」という言葉は、この本全体を表しているように感じた。

    本屋は、一人になれるのに孤独ではない。知らない誰かの人生や考えに触れ、自分の世界を少し広げることができる場所だ。

    だから私は本屋が好きなのだと思う。

    この本を読み終えて、また本屋に行きたくなる。そして本を買う。

    0
    2026年09月26日