瀬尾まいこのレビュー一覧
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家族とは何か、幸せとは何かを静かに考えさせられる作品だった。
夫の浮気による離婚、シングルマザーとしての生活、決して裕福とはいえない日々、毒親との関係。美空を取り巻く環境は、物語の序盤だけを見るとかなり苦しい。
それでも、颯斗君や周りの人たちの優しさ、そして何より娘のひかりの存在によって、美空は日常の中にある小さな幸せを少しずつ見つけていく。
環境そのものが劇的に変わったわけではない。けれど、世の中の見え方が変わっていく。その変化がとても温かかった。
他人にどう見られるか。世間の常識や多数派であることが本当に正しいのか。そんなことより、自分はどう生きたいのか。自分にとって大事なものは何 -
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ネタバレ家族の形が変わっていくことが、彼女が他人に対して、過度な期待をしない、諦めとも言える、どこか冷めた目線であることに影響を与えているのだろうな、ということは否定できないけど、それでも血のつながりという必然的な家族の条件を持たない大人たちが、優子を深い愛情を持って育もうとひたすら努める姿、また優子もそれに応えようとする姿に、家族や愛情以外のなにものでもないよな、と思ったり。むしろ、血が繋がっているということが、お互い(特にこども→親の方向かな)を想えない、甘えになっているのかな、など、なんだか、なにをもって家族なのか、ということをしみじみ考えたりなどしました。
最後のシーンのみ、俺=森宮さん視点に -
Posted by ブクログ
定期的に読みたくなる瀬尾まいこさん。
今回は感染症で当たり前のことができなくなった小学生時代を過ごした2人の女の子のお話でした。
僕、理解力がなさすぎて(^^;;
物語の目線が入れ替わったり、さらに時間の軸が前後すると、理解するのにめちゃくちゃ時間がかかってしまう(-。-;
何回もページをめくっては戻ってを繰り返しながら読ませていただきました。
この作品、一言では感想が言えない。
もちろん優しい。
めちゃくちゃ優しいし、癒されます。
でも悲しいもあるし、寂しいもある。
めちゃくちゃ複雑でした。
なんか懐かしいもありました^_^
いつも心を整えてくれる瀬尾まいこさん。
この作品もすごく素敵 -
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人と人が支え合うことでしかできないことがある。
自分の限界は自分にしかわからないと思っていたけれど、自分の可能性を閉じ込める可能性があるのも自分
誰かに背中を押されたり、誰かのために行動してみることで、自分にはできないと思ってたことができるかもしれない。もちろんそれでもできないことだって沢山あるけど、いつだって行動する動機は自分じゃなくて誰かを想うことで強く発揮されると思う。
自分の将来や未来、明日が不安でいっぱいな時もある。悩みなんて見た目だけじゃわからないし、相談したってわかってもらえないことも多い。わかってもらえないことの方が多い。それでも、誰かが自分のことを思ってくれてるなら。幸せにな -
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ネタバレ3.8くらい
そしてバトンは渡されたと夜明けのすべてを
映画で鑑賞済みで、そしてバトンは渡されたは泣きに泣いた作品だったので、この人の本読んでみたいな〜とずっと思っててようやく。
コロナ禍に小学生だった2人の女の子が、社会人になるまでを描いた話。
コロナが物語に出てくると、ああこの人たちもあの時代を一緒に生きたんだなと感じられてなんか好きです。一緒に乗り越えた感。
実際コロナの時小学四年生だった子たちは今は中学生?高校生?だから、ファンタジーではあるけど。
「冴ちゃん」と呼べなくなった蒼葉にキュンキュン。
同級生には、俺は失うものはない!と歯向かっていけるのに冴ちゃん相手だとそうもいけ -
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家族とは特に平和でそれこそ毎日幸福な食卓でありたい。辛すぎる現実が自分に起こった時家族との関わりはどうなっているんだろう。友達とは。身近な人とは。そんな時周りの気遣いに気がつけるのか。個の集まりだけど家族だとそれだけで自由でない感じもするし、強力な環境でもある。自分では気づかない自分の質を良くも悪くも気づかせてくれたり。辛いなあとその描写で感じたけど、最後の感想は人によって変わるのかな?瀬尾さんの本は特に好きでかなり前に読んだけど、すっかり忘れていた。でも初めて読んだ時とは確実に読後感が違う。必要な時に立ち止まれる本を読むことができるものだなーと読書に関しては感じた。
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親の死や離婚で
4回も名字が変わり、3人の父と2人の母の間を渡り歩く人生。
…と聞くと、なかなか切なめ
でもこの物語、まったく逆。
主人公・優子は
もちろん寂しい思いも、悲しい思いもしてきた。
それでも
家族の愛でちゃんと乗り越えて、まっすぐ成長してきた人。
だからこそ
どの家族にも感謝しているし、
その人生は“気の毒”どころか、むしろ豊か。
周りが勝手に不幸そうに見てるだけで、
実際はずっと愛のバトンがつながり続けてる物語。
いろんな家族のカタチがあっていい。
むしろ、そのほうがあったかい。
そう思わせてくれたあとに
ラストの真実で一気に持っていかれる。
静かに読んでたはずな -
Posted by ブクログ
表紙でおそらく内容が察しつくだろう。主人公は不良(とは一言で言えない)の男子高校生、夏休み直前に、世話になった先輩の1歳半の子供を1ヶ月、日中の子守りをしてくれとバイトを頼まれたことから始まる。設定も理由も違和感ないのだが、何となくストーリー展開が分かってしまって、少し寝かせていた。しかし読み始めたら止まらず、一晩で一気に8割読んでしまえる面白さ。子供への奮闘、可愛さ、あるある話なのだが、瀬尾先生が描くとなぜこんなに新鮮に面白いのだろう。目の前に情景が浮かぶのだ。また主人公の描写がとても良い。子供への愛情が溢れでているのだ。本作品はたった1ヶ月の話なのだが、1年くらいの濃さを感じた。派手なスト
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良かった。
鈴香が目の前にいるみたいにリアルに感じられた。
大田くんは器用で、周りの状況をフラットに考えて受け入れて行動に移せる人で尊敬する。
高校に入ってから宙ぶらりんな生活を送っていたけれど、大田くんなら鈴香や周りの人との関わりを経て、次の自分の居場所を探して前に進めそうだと思った。
鈴香は1ヶ月でどんどん成長していくのに大田くん自身は成長していないという自己評価だったけど、とんでもないと思った。
大田くんが鈴香と関わったのはひと夏よりももっと短い期間だったし、1歳11ヶ月の鈴香の記憶には大田くんとの日々は残らないかもしれないけれど、それでもこの1ヶ月間がこれからの鈴香に繋がっていてほしい