瀬尾まいこのレビュー一覧
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主人公の優子は親が変わっても、いじめに遭っても深く悩むことはない。
学校行事で責任のある役目に就いてもそつなくこなし、男子にもモテる。
人間的に完成していて、冒頭で悩みがないのが悩みのようなことを言っていたのも納得だ。
そんな彼女も森宮さんと一緒にいる時は年相応の子供に見える。
二人の食卓漫才や優子が叱られる姿を見るとどこかほっとした。
本作では森宮さんが一番好きだ。
終盤では森宮さんと同調して、こんな奴に優子をやれるか!とキレそうになってしまった。
ラストはあっけないという声も多いようだが、これ以上の尺があると本気で泣いてしまいそうなので、私には丁度良い頁配分だった。 -
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ネタバレ平凡なことが悩みの主人公、梨木匠。
匠という名前にも、両親の期待の重さを感じている。
中学生のころに、同級生の心を読め、以来自分には人の心を読む力があると信じている。
実際に心が読めなくても、あの性格の悪い店長の気持ちをおしはかるだけでなく、他の人に対しても実際に行動ができるところは本当にすごいと思う。
秋音の声は...私にもあったのだろうか、と思ってしまった。
二重人格かな、ぐらいの想像しかできなかった。冬香と元カレの話もフォーカスしてほしい。
文庫限定なのか、店長にフォーカスしてくれたのが、とてもよかった。
河野さんとのことも、多くをかたらず、彼女いますよね、ぐらいの感じで出てきたのもよかった。 -
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なんて読後感の良い本なんだ。花梨が結局仕事を辞められたのかどうかは分からないが、ちょっとでも元気になったこと自体が嬉しかった。
料理が出てくる小説って、何か苦手...と思いつつもつい手に取ってしまった。
読んでみれば、確かに「料理が人の心を癒す」話で、この手の小説は他にも数多ある。
しかし、主人公の中森の「料理は上手に作れるけど別に好きじゃない」ところや意外と口が悪いところに惹かれるし、私の苦手な「こんな美味しい料理を食べれば悩みも解決」という押し付け感がないから気持ちが良い。
私は料理が苦手...を通り越して嫌いなので、美味しいものを作れる中森は神のような存在なのだが、その神に「料理は頑張らなくて良い」と言われるとほっとした気持ちになる。
料理嫌いでも作ったものを美味しいと言ってもらえれば嬉しい。
結局、料理って人を幸せにすることによって自分も幸せになれる手段なのかも。 -
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ネタバレ大人の都合に振り回され7回も親が変わりながら育っていく少女が、彼女自身の結婚を迎えるまでのお話。
宮森さんが好き。
高校生の優子の父親としては若く、コミュニケーション能力が頗るいい訳でもない彼が、優子の父親を一生懸命に全うしようとしている様子がとても良かった。
始業式の朝にカツ丼を作るとか、優子が虐められてる時はスタミナをつけなきゃ!って餃子ばかり作るとか。やる事はちょっとズレているのだけど、完璧ではないそこがいい。どの場面でも森宮さんは、父親業を真剣に、そして本当に楽しんでやっているんだなと。優子を最優先に、自分を犠牲にしなきゃ、みたいなのではなく、娘を育てる事が本当に生き甲斐になったんだな、幸せなんだろうなと。
見ず知らずの人の子供の親になるなんて、なんで自分がそんな損な役割を担わないと行けないんだと思うのかと思いきや、
「本当にちっとも嫌じゃなかった」
「自分のために生きるって難しい。何をしたら自分が満たされるのかさえ分からないんだから。優子ちゃんが笑顔を見せてくれるだけで、育っていく姿を見るだけで、十分だって思える。これが俺が手にしたかったものなんだって」
こう言い切るんですもんね。決して綺麗事を並べている訳では無いんですよね。これが彼の本音。子供は宝とかよく言いますけど、本当にそうなのかもしれないですね。
暖かい愛のお話しでした。
卒業、結婚を迎える時に、自分がいかに周りの人や家族に大事に歩む道を守ってもらってここまで来たのかを振り返りたい方、そして、自分がバトンを渡す側である人にも読んで欲しいお話ですね。 -
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題名にあるとおり、街にある書店を舞台にした短編集
オール讀物の短編で全て読んでいたものだけど
この題名でまとめられていたらついつい気になって再読してしまった。
それぞれのお話しに、優しさや温かみがあって
幼い頃に通っていた書店が気が付いたら某チェーン食品店に変わっていてほんのり寂しく思ったことを思い出した。
大人になって、積読が多くなった私は
某書店のアプリで買った本を登録されていかないと
同じ本が2冊積んであるじゃないの!となってしまうので
購入する時にはそこでしか買えないのだけれど
ふと訪れた行き先の街で、ふらっと書店に立ち寄り、今推されている本や、夏休みの課題図書を眺めるのが好きだ。
最近は、お金の本やレシピ本がそこそこ陣取っているところが多くて、ほん少し間借りしている程度の時代文庫売場を見るのも好きだ。
読書好きにもそうではない人にも本屋のエピソードなら
1つ2つあるかもね、と思える1冊だった。
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人の辛い部分を知り、自分と比べて「自分はなんて恵まれてるんだろう」って考えてしまうのはあまり良くないとは思うけど、正直な気持ちを書くと、そう思わずにはいられなかったです。
当たり前の生活が急に送れなくなるなんて、恐ろしすぎます。本当に、悲しい。それでも、その生活の中で少しずつ希望を見つけていく姿に胸を打たれました。私にはできない。
職場に、コミュニケーション能力に問題ありの若手の子がいるけど、その子がただの無礼な子なのか、何か抱えているのか、ふとそんなことを考えました。
たぶん、ただの謝れない子…なんだけど、でも、分からないな。本を読んでいろんな世界や可能性を知ることの大切さを改めて知る本でした。
恋愛感情とは何か違う、相手が必要であると言う気持ちも素敵だと思いました?