演劇とマンガにハマっているタイミングで、本作の存在を知り、推しのシンガーソングライター"TOMOO"が推薦コメントを担当したという情報も聞いたため、読んだ。
疎遠になった友人のため、中学演劇の大会で舞台をした主人公"浜野陽太"
彼は同大会に出場した"村岡茉莉"の演技に圧倒される。
高校入学後、思わぬ再会を果たした彼らは、部員ゼロの演劇部を再興させるため、手を組むことになるが……。
春からの転居先である愛媛県に下見で訪れた際に、旅先のヴィレッジヴァンガードで購入した経験を含め、思い出深い一冊。
亡き母への思いから演劇に取り組み、家族のためにその道を諦めた"村岡"と、演技ベタで演劇バカの"浜野"という二人のコンビネーションが面白い。
まるでラブコメのように軽快かつユーモラスな掛け合いが、いつしか、強い熱量を帯びた"演劇愛"の物語へと加速していく展開に、胸が一杯になった。
大切な誰か一人のために"戯曲"を作り上げる2人の姿には、心を動かされるし、もはや"創作論"の真髄を感じた。
舞台上では見えないものの、観客の"想像力"で見える世界を可視化した演出は、マンガという表現ならではで興味深い。
その辺りも含め、演劇×マンガとして、文句無しの傑作だと思った。