瀬尾まいこのレビュー一覧
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ほっとできました。
仲間の自死が、もしかしたら自分の言葉をきっかけにしたのではないか、また、周りもそのように思っているという、過酷な経験をしている主人公の、自分を見つめていく過程が、ユーモアのある表現描写と相まって、面白く読まさせてもらいました。ただ、「そして、バトンは渡された」同様、周りの人たちが、ほとんどいい人というのが、少し気になりました。現実には、そんなことあまりないはずなのに。。。自分はまだこの作品と「そして、バトンは渡された」の2作品しか読んだことがありませんが、瀬尾まいこという作家さんは、主人公にとって「いい人」以外のことは極力書かないようにしているのでしょうか。他の作品も読んで確かめていきたいです
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購入済み
温かな涙が溢れる
本屋大賞受賞作品ということで瀬尾まいこさんの作品で初めて出会った話。
読む前は少し重い話かなと思っていたけど、読んでよかったです。
親が何度も変わっても、皆優子ちゃんのことを本当の家族のように愛情を注いでくれて、家族って血のつながりじゃないんだなと心から思った。 -
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綺麗
綺麗なお話だ。
しかしどうして死んでしまうのか。
人々はお話の中に悲劇を求めているのか。
これは大浦君が盛大に仕掛けたドッキリなんじゃないかと期待してしまった。
佐和子が立ち直りかけていることが,せめてもの救い。
誰かや何かをなくしてしまうお話は辛い。
普通じゃないけど,幸せそうな家族のあり方。 -
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中学駅伝小説のスピンオフ
中学駅伝を舞台にした「あと少し、もう少し」で二区を走った太田君。周囲から不良と呼べれていた彼も、駅伝出場後は高校に進学し、陸上部に入る。しかし、満たされない日々を送っていた。そんな時、先輩から1ヶ月のアルバイトーー先輩夫婦の1歳10ヶ月の娘、鈴香の世話ーーを頼まれる。悪戦苦闘しつつ、充実の一夏を体験する。
「あと少し、もう少し」では駅伝走者の一人として描かれた、不良少年・太田君だが、本作では堂々の主役をつとめる。外見と違い真面目で優しい16歳の高校生。そんな彼が鈴香(1歳10ヶ月の赤ちゃん)と関わることで、中学駅伝卒業後くすぶっていた思いから脱却を決意する物語。お薦めです。
個人的には、 -
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慣れる事は無いけれど
人は大切なものを奪われたり不幸には慣れる事は無いけれど、それでも人は生き物の命を奪い食べて命を繋いで生きて行くしかないので幸福
と思える日々、大切な人と囲める食卓があるのはとても大事な事だと再確認させられた一冊でした。 -
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ホクホクさせるのがうまい
やたら後味悪いものを書きたがる作家さんもいますが、この方はいつも、なんとなくほっこり、いい気分にさせてくれます。
深くはないけどリラックスさせてくれる、湯船に浸かりたくなる本です。 -
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読みやすい
原作がとてもいいのでコミック版も読んでみた。
主人公がずいぶん根暗なのだがコミック版でも比較的明るい感じに描かれていていい。
原作の平明な雰囲気をコミックでもよく表現している。 -
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中学生の駅伝小説
最近よく見かける、駅伝小説です。6区間毎の走者の視点に切り替わり、駅伝参加の経緯や仲間とのやり取りを回想しつつ、与えられた区間を走り抜ける様が描かれています。視点が変われば、それぞれの想いが違っていることが明らかになる構成が上手く、非常に読みやすい作品です。
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Posted by ブクログ
私自身もそんなに体調が良くなく、読んでいて時々しんどいときがあったので星3つにしている。それがなかったら星4つ。
PMSでとても情緒不安定な女の子と、パニック障害の男の子の話。
女の子はいつPMSが来るか分からないのに、男の子の方が分かるのは、自分には分からない部分を他人が知っているジョハリの窓を彷彿とさせた。本当に人は、人と助け合う生きものなんだなと強く感じた。(たぶんジョハリの窓はそれを伝えるためにできたものではないと思うけど。)
また以下の2つのことも知れてよかった。
1.ピル飲んだらPMSラクになるんじゃない?と思ったけど、どうやら血栓症は二分の一の確率で子供に遺伝するとのこと