瀬尾まいこのレビュー一覧
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美空の母親は明確に悪役キャラの設定であるのでそれは仕方ないとして、その母親の機嫌を伺い続ける美空のありさまには苛立つばかりだった。まだ幼い娘のひかりは美空とはまるで対極的にどこまでも真っ直ぐであり、日々着実に成長している。それはもちろん美空が懸命に母親の務めを果たしているからこそであるが、美空の思い切りの無さにはもどかしさばかりが募っていたのが読書としての自分の正直な思いだ。しかし終盤、美空はそれまで踏み出せなかった一歩を踏み出した。ひかりほどの著しい速度でではないが、母親として人間として、美空は成長していた。その姿を称賛でき、読書としての自分はようやく長いトンネルから抜け出たかのごとくこの物
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人の心を読める力を持った主人公のお話。
相手の気持ちを読める、感じ取る主人公、梨木くんは相手の所作や様子を見て、相手が欲している言葉や態度を示してあげるのだが、実はそれ以上に、自己開示の大切さ、難しさを教えてくれる本だなと思いました。
以下、良いなと思ったフレーズ。
p160触れられたくないくせに、誰かに知ってほしい。そんな思いはいくつかある。ぼくにも、きっと河野さんにも。
勝手に人の心を読んで、相手をわかった気になるのはたやすい。勇気を振り絞る必要もないし、相手も自分も傷つかず恥もかかずに済む。だけど、目の前の相手に踏み込むのは難しい。誤解もわだかまりも照れ臭さも生まずに、都合よく人の -
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2026年本屋大賞ノミネート作品。(最後の一冊でした)
ひかりちゃんが純粋にかわいい。それだけの作品。
ヒューマン系なので嫌いではないのですが、少しあっけなさすぎて、正直「読まされた感」も強く、読み終えて少し疲れてしまいました。
読み手側の捉え方や心身の状態、読むタイミングにもよるとは思いますが、「一人じゃないよ」というメッセージ性が、今の自分にはやや押し付けがましく感じられてしまい、残念ながらあまり響くものがありませんでした。
著者作品初読であれば、もっと素直に入り込めたのかもしれません。ただ、この手の人情系の作品はもう十分かな、というのが正直なところです。
とても読みやすく、人の気持ちや心 -
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Posted by ブクログ
大好きな作家さん、瀬尾まいこさんの作品。結構読んできていると思ったけど、先日書店の文庫コーナーで「あれ?こんなタイトルのあったんだ」と見つけまして、即購入。かなり薄い(文庫で200Pちょい)なので、サクッと読めました。味わいは、やはり瀬尾さん作品らしく、クスッと笑えつつほっこり温かくなるお話。瀬尾さん作品は、主人公or主人公に近いところに"いい意味で常識離れしてる変わった人物"がいで、その人がいろんな固定観念とかを踏み越えさせてくれるような仕掛けになっているものがいくつかあるけど、これもそんな感じ。ただ、今回はあまりにも突飛だったので正直ストーリーの中身より「この人の正体何