瀬尾まいこのレビュー一覧

  • 図書館の神様

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    ほっとできました。

    仲間の自死が、もしかしたら自分の言葉をきっかけにしたのではないか、また、周りもそのように思っているという、過酷な経験をしている主人公の、自分を見つめていく過程が、ユーモアのある表現描写と相まって、面白く読まさせてもらいました。ただ、「そして、バトンは渡された」同様、周りの人たちが、ほとんどいい人というのが、少し気になりました。現実には、そんなことあまりないはずなのに。。。自分はまだこの作品と「そして、バトンは渡された」の2作品しか読んだことがありませんが、瀬尾まいこという作家さんは、主人公にとって「いい人」以外のことは極力書かないようにしているのでしょうか。他の作品も読んで確かめていきたいです

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    2021年04月09日
  • 見えない誰かと

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    著者の紡ぎ出すほっこりとする日常の原点を垣間見た感じ。どこか牧歌的な雰囲気が漂っているのは、故郷への憧憬の念のような、過去を懐かしむような自分の心根と共振するからなのだろう。
    「秋でも探しに行きませんか?」なんてさらりと言える高校生ってすごい!

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    2021年03月22日
  • そして、バトンは渡された 無料試し読み版

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    温かな涙が溢れる

    本屋大賞受賞作品ということで瀬尾まいこさんの作品で初めて出会った話。
    読む前は少し重い話かなと思っていたけど、読んでよかったです。
    親が何度も変わっても、皆優子ちゃんのことを本当の家族のように愛情を注いでくれて、家族って血のつながりじゃないんだなと心から思った。

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    2021年03月06日
  • 幸福な食卓

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    綺麗

    綺麗なお話だ。
    しかしどうして死んでしまうのか。
    人々はお話の中に悲劇を求めているのか。
    これは大浦君が盛大に仕掛けたドッキリなんじゃないかと期待してしまった。
    佐和子が立ち直りかけていることが,せめてもの救い。
    誰かや何かをなくしてしまうお話は辛い。

    普通じゃないけど,幸せそうな家族のあり方。

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    2021年02月08日
  • 見えない誰かと

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    特別何かすごい事が起きるわけでも無いけど、日々の生活で良い事もそうでない事もある中で、小さな幸せを大事に感謝して過ごしている。

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    2021年01月30日
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)

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    中学駅伝小説のスピンオフ

    中学駅伝を舞台にした「あと少し、もう少し」で二区を走った太田君。周囲から不良と呼べれていた彼も、駅伝出場後は高校に進学し、陸上部に入る。しかし、満たされない日々を送っていた。そんな時、先輩から1ヶ月のアルバイトーー先輩夫婦の1歳10ヶ月の娘、鈴香の世話ーーを頼まれる。悪戦苦闘しつつ、充実の一夏を体験する。

    「あと少し、もう少し」では駅伝走者の一人として描かれた、不良少年・太田君だが、本作では堂々の主役をつとめる。外見と違い真面目で優しい16歳の高校生。そんな彼が鈴香(1歳10ヶ月の赤ちゃん)と関わることで、中学駅伝卒業後くすぶっていた思いから脱却を決意する物語。お薦めです。

    個人的には、

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    2020年08月20日
  • 幸福な食卓

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    慣れる事は無いけれど

    人は大切なものを奪われたり不幸には慣れる事は無いけれど、それでも人は生き物の命を奪い食べて命を繋いで生きて行くしかないので幸福
    と思える日々、大切な人と囲める食卓があるのはとても大事な事だと再確認させられた一冊でした。

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    2020年08月14日
  • 運命の湯/運命の人はどこですか?

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    ホクホクさせるのがうまい

    やたら後味悪いものを書きたがる作家さんもいますが、この方はいつも、なんとなくほっこり、いい気分にさせてくれます。

    深くはないけどリラックスさせてくれる、湯船に浸かりたくなる本です。

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    2020年07月23日
  • 僕らのごはんは明日で待ってる 【分冊版】 1

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    読みやすい

    原作がとてもいいのでコミック版も読んでみた。

    主人公がずいぶん根暗なのだがコミック版でも比較的明るい感じに描かれていていい。
    原作の平明な雰囲気をコミックでもよく表現している。

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    2020年05月23日
  • あと少し、もう少し

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    中学生の駅伝小説

    最近よく見かける、駅伝小説です。6区間毎の走者の視点に切り替わり、駅伝参加の経緯や仲間とのやり取りを回想しつつ、与えられた区間を走り抜ける様が描かれています。視点が変われば、それぞれの想いが違っていることが明らかになる構成が上手く、非常に読みやすい作品です。

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    2020年04月14日
  • 傑作はまだ

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    単純な心地よさがありました

     目の前のことだけ片付けている毎日がじぶんと重なりました。いつでも気づけると救われる思いでした。

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    2019年10月31日
  • あと少し、もう少し

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    それぞれの想いを、
    それぞれの想いで繋げる。

    襷を繋ぐ駅伝と言う競技を、
    意味の上では知っていた。

    ひとつの目標に向かって
    みんなで心を合わせて走る。

    て思い込んでたけど、

    それぞれが、それぞれ個々の想いを、
    それぞれの温度でもって、
    次の走者へと繋ぐ。

    そうやんな。
    みんな別々のことを思ってるけど、
    それも含めて次に託すんやんな。

    そして結果、
    ひとつのことをみんなで成し遂げる。

    と言うことが丁寧に描かれてて、
    青春のあれやこれやを思い出せるええ話。

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    2025年12月06日
  • 卵の緒

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    血の繋がりとは別の家族の繋がり。母の愛情の深さにただただ感じ入るのみ。1人にしたくない、1人じゃない。こんな母親になれたらなんて幸せなんだろう。卵の欠片を見せて「これが緒よ」と言っても大丈夫なほどの繋がりってすごいなぁ。切ないけれど読後は清々しい。

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    2018年02月20日
  • 卵の緒

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    血の繋がりのない家族のお話ふたつ。
    家族とはなんなんだろう。
    大切なものはだいたい、目に見えないものなんだと。
    少年と少女の日常の話で、どちらかといえば淡々と進んでいくのに、どうしてこうも心に響く文章が書けるんだろう。瀬尾さんは本当にすごい。
    目に見える確かなものでなくても、お互いがお互いを想い合っていることが溢れるように伝わってくる。どこか切なくて、あたたかい一冊

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    2017年10月19日
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)

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    ここでは概ね星4つ以上の人が多いけど・・・。
    なぜか私はそこまでではなかった。
    登場人物がみんないい人なのはとってもいいのだけど、なんでだろう?
    鈴香ちゃんの赤ちゃん語(「ぶんぶー」とか)がしっくりこなかったのかも。
    「あと少し、もう少し」を読んでいたらもっと楽しめただろう。
    またいつかどこかで大田くんに会いたい。

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    2025年12月22日
  • 強運の持ち主

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    占い師の元にやって来るお客さん達は占いがして欲しいんじゃなく、本当は答えが決まっていることの背中を押して欲しくて訪れているんだろうな、と思いました。占い師ルイーズ吉田の適当そうな対応だけれども、お客さんの話を真剣に聞いてくれる安心感が人気の秘密なのかと思います。好きな人じゃなくて実は義理の父親の気を引きたくて何度も占いに訪れていた女子高生がお客さんの「ファミリーセンター」が印象的でした。

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    2025年12月21日
  • 温室デイズ

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    自分が中学生の頃、学校は正に温室のようなものだったことを思い出します。外の過酷な環境からは絶対的に守ってくれる存在でありながらも、どこか自由にはなれないことによる息苦しさも感じていました。外の社会の過酷さが身に染みる今となっては、何と恵まれた環境だったのか…と思いもしますが笑 自分の娘が傷だらけで帰って来た時に思わず涙してしまったお父さんの気持ちを思うととても辛くなりました…。そんな酷いいじめを受けようとも学校へ行き続けるみちるの強さに惹かれます。

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    2025年12月21日
  • そして、バトンは渡された

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    いい終わり方でしたが、なんだかもっとどんでん返しみたいなことを勝手に期待してたようで、こんなもんかという感じです

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    2025年12月21日
  • ありか

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    シングルマザーの美空と娘の日々の中で、幸せとはを描いた作品

    母親との関係、シングルマザー、同性愛者など。様々なしがらみや苦悩を抱えて、自分の居場所やあり方を模索する。美空も、周りの人に支えられながら母親として娘として一人の人間として成長していく

    颯斗くんも、宮﨑さんも、三池さんも、読んでいて好きですが、颯斗くんはともかく、ちょっと親切すぎのような…。

    美空の母親との関係は読んでいて苦しかった。

    瀬尾さんの作品はほぼ読んでいるけれど、今作はちょっと掴みきれずに読み終えてしまいました。

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    2025年12月21日
  • 夜明けのすべて

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    私自身もそんなに体調が良くなく、読んでいて時々しんどいときがあったので星3つにしている。それがなかったら星4つ。

    PMSでとても情緒不安定な女の子と、パニック障害の男の子の話。

    女の子はいつPMSが来るか分からないのに、男の子の方が分かるのは、自分には分からない部分を他人が知っているジョハリの窓を彷彿とさせた。本当に人は、人と助け合う生きものなんだなと強く感じた。(たぶんジョハリの窓はそれを伝えるためにできたものではないと思うけど。)

    また以下の2つのことも知れてよかった。

    1.ピル飲んだらPMSラクになるんじゃない?と思ったけど、どうやら血栓症は二分の一の確率で子供に遺伝するとのこと

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    2025年12月21日