瀬尾まいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
若い頃『天国はまだ遠く』を読んだ。主人公と同じ年頃だったからか妙に印象に残ってる。
今回読み終わって『そして、バトンは渡された』でも変わったおうちのことを書いてたなと思い出した。
最初、毒親や貧困といった暗くて重いテーマなのかなと思ったけど、若くして離婚した母親が子どもに素直な愛情を注ぎ、周りの助けてくれる人に頼るうちに強くなっていく読後感の良いタイプのお話だった。
青山美智子さんぽい感じ。
とは言えずっと子どもといる大変さなんかも書かれてはいるんだけど、申し訳ないけど薄っぺらい。
周りもこんな良い人都合よくいるか?と20年前『天国はまだ遠く』を読んだ時と同じことを思った。
最後の親とのシーンは、人はそう簡単には変わらないのではと思ってしまった。
何十年経っても毒親の影響から逃れられない知人友人を見て、たとえ何年も音信不通でも、いくら周りがあなたは悪くないと伝えても苦しんでしまうんだなと思うと、ちょっと軽かったかな。
本を読んでるのではなく、どんどん話が進む映画観てる感じだった。 -
Posted by ブクログ
人気作家5名による本屋に関係ある短編集。いずれもホッコリする佳品です。本屋で生き生きバイトする青年男子と占い師の小母さん「続きは書店で」〈瀬尾まいこ〉、中国から来た男性との大学生生協書店での出会いに始まる不思議な縁とその真相?「歌うように生きて」〈一穂ミチ〉、瀬戸内海の島で地元に愛される鳩豆書店・駄菓子屋を開店する「手に取って見てみろよ」〈坂木司〉、離婚して実家の本屋に戻った女性(44歳)の中学時代の級友男性との出会い「小鳥たち」〈凪良ゆう〉、曾祖父からの書店を4代目で受け継いだ女性の仕事ぶり「見晴らし書店の一日」〈三浦しをん〉。書店の経営が厳しい環境にあることをいずれの話からも感じさせられ、業界の動向についてもいずれの作品からも学びとなった。
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Posted by ブクログ
人の機嫌やら態度やらに反応してしまう質なので、なんとなく共感できる部分があった。
こんなに人のイライラを吸収したらすごい疲れるとは思うけど、いい意味で梨木くんがスポンジみたいな役割で、上手く気配りしてくれてるんだろうなと思った。
店長のことは、店長としてはどうかと思うが、人としては嫌いじゃないなと思った。
こういう素直じゃない人は損をするなと思うが、こじらせちゃってるのでなかなか心も開けないのに、その中でも優しさを見つけられてすごいなと思った。
どんな人にもいい所はあって、どんなことにも嫌なこともいいこともあって、全部良いことはできないけど、悪いことが嫌で避け続けるのはダメなんだなと思った。 -
Posted by ブクログ
誰もが悩みを抱えてる、一歩踏み出せば救われるものががある、普通が一番いい、そんなありきたりな価値観がぎっしりと詰まった一作。面白くもなくつまらなくもない。
ただ、捻くれた人間からすると不快に感じることがあまりにも多い。
まずここまでプライベートに立ち入ってくる主人公というのが神経を逆撫でする。
作者としては「それで救われることだってある、だからいいことなんだ」とまとめたつもりだったのだろうが、一歩間違えばトラウマを抉る可能性だってあったはずだ。
また、細かい設定において不可解な点が多いのも気になった。
もともと短距離走者だった男が、昔の感覚を取り戻すために長距離走を走る、ここがまずよくわからない。陸上をやっていればすぐにわかることだが、短距離走と長距離走はまったくの別物だ。
バイト先の店長の設定もかなりおかしい。こういう口の悪い店主に私も何人か遭遇したことがあるが、どれだけ言っても必ずどこかでストップがかかる。DV旦那が急に優しくなるのと同じように。主人公と打ち解ける前の店長の態度はあまりにも不自然に映った。
それから三雲さんの設定もちぐはぐだ。父親が厳しい人で学校に逃げていた、そしてその学校にもいられなくなった、だから引き篭もった、よくわからない、家での選択肢が少しも出てこないことに違和感を覚えた。このあたり、心理描写が少なすぎる。
なんというか、この作品はリアルな題材をたくさん使っておきながら完膚なきまでにフィクションなのだ。現実世界を舞台にしておきながらありえない設定を持ち込むことによって、さなが、実験室のように環境を整え、夢物語のようなフィクションを組み上げている。
むしろ私はそこに本作の面白さを感じた。ははあ、こういう手法があるのかと感心した。