瀬尾まいこのレビュー一覧
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友達ができる瞬間を描いた3篇の短編集。年齢が上がるほど友達を作るのは難しくなるよなって思ってたけど、作者自身のあとがきによると年齢は関係ないらしいです。強い人ですね。
「夏の体温」
「ちびまる子ちゃん」は小3で大人びててシニカルな女の子だった。性差で考えちゃいけないらしいけど、やっぱり体感として、小3くらいの男の子はおバカで単純で、「ちびまる子ちゃん」の主人公は女の子じゃなきゃ成り立たなかったなと思う。しかしながら、本作の主人公瑛ちゃんは大人びててシニカルな小3の男の子。特殊な環境が否応無く子供を早熟させるのだとするとちょっと悲しいなと思った。
「魅惑の極悪人ファイル」
「そして、バトンは -
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主人公・宮路は29歳、無職。親の仕送りでなんとか暮らしながら、“ミュージシャン志望”を名乗る男。
そう聞くと救いようがないようでいて、実際の宮路は不器用なりに素直で、どこか放っておけない。
介護施設の入居者たちとのやりとりがとても温かい。
率直で人間くさい会話の中に、宮路の優しさや成長がにじむ。
好きな音楽や人に夢中になる姿も、無様だけどまっすぐで、憎めない。
人生をこれからどう生きるか悩む宮路と、人生の終わり方を考える入居者。
人生にも悩みは違えど、その扉をたたく音はいつ鳴るかわからない。
読後、宮路のこれからの一歩をそっと見届けたくなる物語。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ結婚を控えた36歳のさくらの前に、突然「兄」と名乗る年下の青年が現れる。記憶も名前も一致せず不思議な彼は、さくらの過去を深く知っている様子。やがて封じていた記憶が甦り、彼との関係と自分自身の心の傷に向き合っていく物語。
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不思議なお話だった気がします。
このどう見ても年下の「兄」なる人。主人公のさくらは彼をあやしがりつつも受け入れる。それも驚きですが、さくらの婚約者やその両親、果てはさくらの妹までもが「兄」を自然と受け入れる。
私も、悪意も衒いもなく、そうやって他人をおおらかに受け入れられたらいいなあという漠たる願望はありますが、そうそう簡単に変われる年でもなく、自分だったらすぐ警