瀬尾まいこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
誰もが悩みを抱えてる、一歩踏み出せば救われるものががある、普通が一番いい、そんなありきたりな価値観がぎっしりと詰まった一作。面白くもなくつまらなくもない。
ただ、捻くれた人間からすると不快に感じることがあまりにも多い。
まずここまでプライベートに立ち入ってくる主人公というのが神経を逆撫でする。
作者としては「それで救われることだってある、だからいいことなんだ」とまとめたつもりだったのだろうが、一歩間違えばトラウマを抉る可能性だってあったはずだ。
また、細かい設定において不可解な点が多いのも気になった。
もともと短距離走者だった男が、昔の感覚を取り戻すために長距離走を走る、ここがまずよくわからない。陸上をやっていればすぐにわかることだが、短距離走と長距離走はまったくの別物だ。
バイト先の店長の設定もかなりおかしい。こういう口の悪い店主に私も何人か遭遇したことがあるが、どれだけ言っても必ずどこかでストップがかかる。DV旦那が急に優しくなるのと同じように。主人公と打ち解ける前の店長の態度はあまりにも不自然に映った。
それから三雲さんの設定もちぐはぐだ。父親が厳しい人で学校に逃げていた、そしてその学校にもいられなくなった、だから引き篭もった、よくわからない、家での選択肢が少しも出てこないことに違和感を覚えた。このあたり、心理描写が少なすぎる。
なんというか、この作品はリアルな題材をたくさん使っておきながら完膚なきまでにフィクションなのだ。現実世界を舞台にしておきながらありえない設定を持ち込むことによって、さなが、実験室のように環境を整え、夢物語のようなフィクションを組み上げている。
むしろ私はそこに本作の面白さを感じた。ははあ、こういう手法があるのかと感心した。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「やっぱり本屋はいいな」
読後にそう心から思える、本屋好き必見のアンソロジーでした
ふらっと本屋さんに立ち寄り、そこで買おうとしていた本とは違う、運命の新しい本に出会うワクワク感。あの空間がやっぱり大好きです
通販も便利だけど、実店舗で買えるものはできるだけ書店で直接買いたい! これからも街の本屋さんに元気に続けてもらいたいと強く思わせてくれる作品でした
アンソロジーなのでサクサク読めるのも嬉しいポイントです
皆さんもぜひ、お気に入りの一冊に出会いに本屋さんへ行ってみませんか?
『小鳥たちは』 「多類婚類譚」に収録されている
『歌うように生きて』 「希望の子」に収録されており、発売が今から楽しみ! -
Posted by ブクログ
綺麗すぎる話だな、とまず思ってしまった私の心は意地悪?
主人公のような子供時代を送っていて、ここまでまっすぐ子供と向き合えることがまずすごい。
もっともっと、イライラしたり、きついこと言っちゃったり、そういうのが見えなくて、私にはファンタジーに思えてしまった。
子供が、子役かのように、お手本のような発言をしたり。
確かに、子供って独特な発言、面白い視点、そういうのあるけど、この話にはそういうのが詰め込まれすぎて、うーん、これを、これから1人目の子育てはじめる人が読むなら、こんな感じじゃないよーって言いたくなってしまう。
こんな、純粋で素敵な発言する子供なんて、どれくらいいるんだろう。
でも、確かに子供のあの時代は本当に一瞬。
ふわふわもちもちの吸い付くようなほっぺも、
何も気にせず当たり前に抱きしめられる時間も、
振り返ってみれば本当に短い。
子供を愛せる親、というのが当たり前じゃないのも
そりゃそうだよなとも思った
自分より大切な存在ができるなんて、なんて幸せなことだろうって、改めて思いました。
子育てがもちろん全てじゃない、いろんな幸せなある
そんな世の中だけど、私はこの幸せに気づけて幸せ
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Posted by ブクログ
ネタバレー目の前の暮らし、今一緒にそばにいてくれる人を大事にしよう
正直、ご飯と演奏の話が多くて食傷気味になってた(蜜蜂と遠雷を読んだばかりだからかも)けどその土台があったからこそ後半は集大成がつくられていたなと感じた。
梨花さんのセリフが凄く好き。
「ゆうこちゃんの母親になってから明日が2つになった。自分の明日と自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ人がやってくる。親になるって未来が2倍以上になることだよ。」
まだ子供はいないけど、これからの子供を考えると感慨深いなと...。
女の子特有の好きな人が原因で仲悪くなるは嫌だね〜。実際身近でも聞いたことあるし、自分は男だけど女の子たちは大変だなと思ってた。それが本作でリアルに描いてあって嫌な気持ちになったな 笑
優子の親という存在と友達の親の存在が違うのが面白い。友達は「親のことを毛嫌い」していて優子は親がいるだけの幸せを感じているから理解できない。
ここを読んでて、親に普通に育てられている家庭の子はそれが「当たり前」となり「幸せ」であるということに気づいていないというのが生々しく感じた。
まぁ私もだけどそういう子たちは社会人になって親元を離れた時にその当たり前の幸せを思い出すんだけどね。
森山は他の親と比較するのだけど、優子は目の前の親との暮らしを噛み締める。この関係性も好きだった。食べ物はその人との思い出の土台だったりするものいいね。
中島みゆきの「糸」のシーン。
流しながら読むとグッときたな。
どの親も「親バカ」であたたかい小説だった。