夕木春央のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『方舟』では閉じ込められ、『十戒』では言われるがまま、何もわからないまま辛くも脱出した経験があるだけに、本作は最初から細心の注意を払いながら読み進めた。
前2作とのつながりは早い段階から示される。1人称で進む物語の中で、楽園そのものの異常性や、そこからどう脱出するのかも気になるのだが、それ以上に気になって仕方がないのが「身内」の動向だ。
何とか裏をかかれまいと注意深く読み進めるのは、もはや著者と読者との戦いである。前2作を読んで、あれこれと疑いながら読むようになった読者を、もう一度きれいに騙すのは簡単ではないと思う。それなのに、最後は見事に裏切られた。
前2作を読んだからこそ引っかかりやすくなるミスリードで、感嘆した。
「彼女らしくない」「ちょっとサイコパスすぎない?」と思うところもあったが、今回も結局、掌の上で踊らされていたようだ。それでも、
『うれしいな。今回は、お別れを言わなくていいから』
今回は命が助かっただけ、これまでより少し安堵した気持ちで本を閉じることができた。
『方舟』『十戒』と併せて、特殊なクローズド・サークルを描いた作品として、まさに最高峰だと思う。
これで完結とのことだが、できることなら、また挑戦させてほしい。
『タイタンの幼女』が登場する意図は何だろう。人の人生を道具のように扱う超越した存在を示唆しているのだろうか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・待望の新作
・終盤までの展開は3作品の中で1番面白くないかもと思ってた
・けど終盤の畳み掛けは十戒よりも凄まじかった
・「は?」とか「どゆこと?」とか独り言言いながら読んでしまった
・康之がだるいやつで終始ムカつく
・自分でなにも決断出来ないくせに、沙織(旧 麻衣)から軽んじられてると心の中だけは憤ってるみたいな
・シンジくんをも凌ぐ逸材
・寝ている沙織を殴りつけて動揺させたいみたいに考えてるところがほんとに激イタ
・両親の事故がなくてもこいつコンサル辞めてたろ。絶対向いてない。
・まあ康之が普通にいいやつだったらオチが可哀想で後味悪いか
・沙織もよくこんなやつをエヴァに乗せて三國殺させるところまで持ってったな。相変わらずさすがッス。
・小田島を刺して「やっぱちょっと硬くなってるか」っていう沙織に、完全に前にもやったことある人じゃんっていうツッコミは笑った
・これから麻衣が楽園生活することになりそうだけど、これで麻衣シリーズ終わりってことはないよね…?読者は次の殺人待ってるよ…? -
Posted by ブクログ
ネタバレ三部作の中では一番好きかも。
今回も三部作と銘打たれることで犯人はあいつか、というのは前提になるけど、全員殺せばええやん、そうしようとしてるな、までは思ったけど、沙織はあの女やからそれですまんし、外からの電話のやりとりに意味がなくなるからまだなんかあるやろうなー、と思いつつ、楽天への誘導からもう始まってたのはなるほどと言うか、確かにここは沙織にとって楽園であるってのは気づかんかったな。
これは三部作通して読んでから2週目を読んだら色々面白いポイントがありそう。
ラストの三國の手紙とかまでちゃんとイヤミス味を残しとるというかなんというか。丁寧にやりますな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやぁ…おもしろかった。
方舟の衝撃がすごかったので、それは超えなかったけど、方舟読んだ人は絶対に読んでほしい!
個人的には方舟よりもぞくぞく系の怖さを感じた。毎回カレンダーの切れ端に書かれる長文の決まり事やらお知らせ怖いよ〜。あと難しい。もう犯人どんだけ頭回るのよ。
やっぱり最後の船の中でのどんでん返しと、、
私は最後まで犯人があの女だとは気づいていなかったから…
解説を読んで、え?!あなただったんですか?!まさかのアゲイン!?そりゃこれだけのこと、やり遂げますよね!となり、鳥肌よ。
なんかこの人のこと好きになってる自分がいるもんね。どこか寂しそうで弱くて、でも誰よりも生きたい気持ちは強くてさ。最後の駅での別れ際の感じ…いいよね。ざわざわ。里英の今後の人生が心配ですよ。
方舟がすごすぎて★5じゃ足りなかったけど★5にしたので、十戒は★4にしておこう!笑