夕木春央のレビュー一覧
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ネタバレやたら積極的なところから犯人はこの人かなと何となく分かったけれど、その正体が「あの人」だとは思いもしなかった。「方舟」の続編と言われていて、犯人以外生き延びなかったはずだけどと思ったらそう言うことか。確かに思い返してみると、口調とかはそのままだったし、相変わらずの頭の良さと抜群の行動力は確かに同一人物かなと思う。善悪を超越したピュアな自己中心性。なのになぜか人を惹きつけるまさにサイコパス。
正直犯人が誰かということよりも、里英が始めから犯人に気付いていたのに、それを全く感じさせなかったことに驚き、やられたという感じ。冷静に考えると、そもそものルールがそういう定めだったけれど、それにしても完璧 -
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ネタバレ30代を超えて小説を読み始めるきっかけになった本です。
いわゆる、非現実的な極限状態で巻き起こる状況を1つずつ解明しながら現実世界に戻ろうと脱出を試みる話ですが、その中で数人の思惑があり読者も(少なくとも私は)ミスリードされてしまいます。
印象に残っているのは、犯行動機を探るためいとこが推測を積み重ねていく部分です。
発言や行動には建前と本音があり、建前だけまたは自分で推測した本音の部分を元に犯行の動機等を考察するが、それがロジカルであるほど自分や周り含め疑わない空気感が生まれます。
そして、その際に細微な矛盾は気にしなくてもよいとして、大局のロジカルな推測な部分がフォーカスされてしまい、そ -
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面白かったーーー!
久々に結構進むまで全貌が見えなかった。
けど犯人当てミステリには勝利した。
とはいえ、やっぱりエピソードの犯人とのやり取りは鳥肌ものだったし、物語が終わりを迎えるシーンも無駄がなく素晴らしかった。
ミステリを読む際に意識していることがあって、それは「無駄な描写はひとつもない」ということ。
登場人物たちの間で交わされる何気ない会話、デバイス。
それらは書く必要があるから書かれているはずで、どこかで必ず使われる。
最後、すべてが綺麗にあるべき場所におさまった綺麗な結末を見せてもらって、とても興奮している。
犯人やその他の登場人物への言及は最小限で、徹頭徹尾ミステリというジャン -
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方舟を読んでからの十戒でしたが、逆でも十分楽しめたと思います。
ジワる恐怖ですね。「この人が犯人かなー、あっ殺された…じゃこの人怪しいな‥またも殺されたか。」
など探偵には絶対なれない読みの甘さに呆れました。
このコミュニティの中に犯人がいる…それがそもそも恐怖である。
事件が起こった時から自分を里英に置き換えて読み進めると、
恐怖のあまり私だったら、犯人から要求された事を間違いなくこなせず緊張のあまり、何かやらかしてさっさと殺されるな、とつくづく思いました。
方舟に続くミステリー。
特にミステリーは初心者ですがハマりそうな出会いでした。
しかし!気が付かなかった!なんて事!
だめです、やはり -
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井口・蓮野シリーズでいちばん好き。
この物語に限らず、夕木作品はロジックの組み立てとその提示・開示が鮮やかで大好きなんですが、今作は複数の事件が絡み合ってて、AとBの関係、BとCの関係、AとCの関係⋯って感じでこんがらがっちゃいそうなのに、蓮野が説明し始めるとすーっと理解できるようになるの、本当に凄い筆力だと思います。
大体いつも解決編は井口と同じタイミングで(そうだったのか…!!)って思って読んでるのですが、今作では井口よりほんのちょっと先に謎の一部に気づくことができたので嬉しかったです。
シリーズが進むごとに強くなっていく紗江子さんも好きだし、大人の女性になりつつあって将来に思い悩む峯