山崎ナオコーラのレビュー一覧

  • 美しい距離

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    サンドイッチ屋店主の妻がガンになり入院、夫は介護休暇制度使い業務量を減らし、妻との時間を多く取り死までの時間を描いた一冊。

    花田菜々子氏推薦、死について興味もあり手に取る。

    夫は妻が死ぬまでの時間を淡々と自分がやれることをや過ごし、妻も穏やかにその時を迎える。物語としては面白みがないが、私の場合はどうだろうや、実際には日々の時間がやはり淡々と流れていくのか等、話が大げさになっていない分、自分事としてシュミレーションできた感がある。

    読んだあと、これが「美しい距離」かと考える、そうだな。美しい距離か。

    私も同じ状況になった場合、再読しても良いかなと思った、人は「美しい距離」を取れるのか?書評を書いているうちに、ジワジワと良さが改めて分かった作品。

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    2024年02月09日
  • むしろ、考える家事【電子特典付き】

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    家事のハウツー本ではなく、家事を主に担う人(子育て女性)の目まぐるしさを感じる一冊。わたしはタイトルから、著者が考えてた効率的な家事の方法を紹介する本かと思ってしまいましたが、冒頭から違いました。実際、家族旅行の話など家事の話ではないものもでてきます。全般的に、家事に意味を見出したい。そうすることで自分の成長を感じたい、主に家にいるけど私も成長したい!という気持ちがバリバリ伝わってきて、「渇望」という熟語が読んでいて浮かびました。共感できるところと、そうでないところのギャップが激しく、レビューの中でも賛否両論あります。

    ■この気持ち既視感ある
    初めての育休中。よくわからん育児に鬱々とし、自分のタイミングで仕事をしてくる夫。1日外にも出ずに社会から断絶されたような感覚。成長が止まって自分の可能性がなくなったような閉塞感。
    本書でもおそらく著者はこんな気持ちを感じて「家事に意味を!」「人間は仕事をしたがっていると決めつけられており、家事は押し付けられた人がやる業務という認識を変えたい」そんな強い気持ちに昇華されたように感じました。実際、こうして本にできているので、家事が目に見える成果となっていると言えるのではないでしょうか。

    ■家事は社会づくりだ
    生きている限りずっと続く家事。本書の最後では「家事は社会づくり」と壮大なフレーズが出てきます。確かにおっしゃる通り。振り返るとそうなんでしょうけど、わたしは忙しくてそんなことを思った瞬間はありません。しかし、育児中にあえてそう意識することで冒頭で著者が感じた、「家事では成長できない閉塞感」を緩和できる人がいるなら良い考え方ではないでしょうか。
    わたしは、外に働きに出てしまっているので今は閉塞感はありませんが。

    ■レシピのいいまわし
    さすが作家さんは言葉に敏感なんだなと感じさせられたエピソード。まさかレシピの表現に気がつくことがあるなんて!料理本で「親に習わなかったかわいそうな若者で教えてあげる」スタンスで書かれているものがあるらしいとは驚きでした。

    ■性別非公表?!
    著者の紹介をみて驚きました。子供を産んでいるのに?奥さんって呼ばれているのに?それでも?デビュー当初は性別がわからないような作品を書いていたのでしょうか。

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    2024年01月10日
  • ブスの自信の持ち方

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    ナオコーラさんらしさ全開で愛おしい。

    ブスの人も、自信もってこうね!という内容では全くない。
    ナオコーラさんがルッキズムに対して、差別全体に対してどう感じているかを熱い気持ちで、でも淡々と綴られているエッセイ集。(とはいうものの、このタイトルなので、書店員の方から「この人、顔のことでで悩んでいるのかな」と思われそう、とか自意識過剰にちょっと考えた。笑)

    序盤に、"私の考え方は少数派で、違う考えを持つ読者の方が多いんじゃないかな、と予想している。"と記載があるように、すべての考えが一致する人は少ないと思った。
    だけどそのあと"私は違う考えの人に、私の考えと同じに染まってほしいとは思わない。「へえ、こういう人もいるんだ」程度の読みで言い。違う人にも面白がってもらえる文章を書ける自信はある。違うまま共存したい。"と続くように、意見が違ったとしても、ユニークな考え方だな~という読み方をするのが楽しい。(他の人のレビューのなかには、ブスブス書いてあって不快だった、など真っ直ぐ受け止めようとしすぎるあまりに楽しめなかった読者もいたようで、ファンとしては勝手に残念に思ってしまった)

    P.35
    自信というのは、「ある」「ない」ときっぱり二つに分けられるものではなく、高めだったり、低めだったりする、なだらかなものだ。
    百パーセントの自信を持っている人は世界にひとりもいない。おそらく、ゼロパーセントの人もいない。
    十パーセントの自信で何とか生きていたり、九十パーセントの自信で悠々とやっていたり、人それぞれだ。
    そして、私が顔と文章に違う度合いの自信を持っているのと同じように、「この分野では、まあまあ自信がある」「こっちの分野では、少なめの自信しかない」と思いながら、やりくりして過ごしている人も多いに違いない。
    しかも、自信は時間とともに増減する。

    P.52
    「美人」という言葉が差別的に作用しているフレーズは、意外と世界に溢れている。
    普段は、相手を褒める文脈、ポジティブな文脈で目にすることが多い「美人」という言葉だから、タブーな雰囲気がなく、差別的な意図で使いたくなったときに(とはいえ、多くの執筆者が「美人に対して差別をしよう」なんて自覚を持たないまま差別をするわけだが)、「ブス」を使う時以上に簡単なのだろう。安易に言ったり書いたりしてしまっている。
    世間的には良い言葉とされていても差別の文脈で使われることがあるし、世間的に悪い言葉とされていても差別の文脈になっておらず人を傷つけないこともあるし、差別の文脈で使われていなくてもその言葉の世間的な力のほうが強くて差別になってしまうこともある。様々なタブーがある。言葉と文脈をうまく繋ぎ合わせるのはなかなか難しいのだ。

    P.71
    「結婚に優劣がある」という考え方があるせいで、結婚差別が起きている。自分の子どもや親戚などが顔の良い人と結婚することが、自分自身の社会的成功に繋がる、または「社会的に成功している感」を周囲に自慢できる、と考える人が出てくる。そういう人は、子どもや親戚などの「結婚します」という報告に際して、その婚約者が世間に求められるような要旨をしていなかったら反対する。反対しながら「自分は悪くない」と思う。「世間がその婚約者を低く見るだろうから、お前は苦労する。だから、自分は反対してあげるのだ。自分が悪いのではなく、世間が悪い。世間の逆風から守ってあげるために反対するのだ」とという思考をする。「また、こういう嫁(または婿)しか迎えられないような家族だと世間から低く見られたら困る。自分たちはこの嫁(または婿)を悪く思ってはいないが、世間というのはそういうものだ。親戚一同がバカにされる。だから、家族のために、反対してあげるのだ」とも考える。
    (ここは言い切りが過ぎるだろうな、とも思ったけど、分かりやすい文章を心がけた結果だろうし、ハッキリと言葉で思い浮かべたことはなくても、何となくこういう考えをもってしまっているひとは多いんだろうな、と思う。)
    そもそも、結婚に対して、「良い結婚」「悪い結婚」と世間が評価することをやめればこういう人はいなくなるのだから、世間が変わればいい。ワイドショーなどの功罪もあるだろう。結婚や離婚や独身でいることなどに、他人が良いとか悪いとかコメントするのは愚かなことだ。
    ついでに、結婚そのものを良いことだとする考え方もなくしてしまおう。結婚を決めた人に対して、「一人前になったな」「責任を持てるようになったんだな」という見方を廃止する。結婚しようがしまいが、しっかりしている人はしっかりしているし、しっかりしていない人はしっかりしていない。
    結婚や離婚を社会的な評価につなげてはいけない。

    P.90
    日本は、少女を大人扱いしすぎだと思う。
    少年のことは子どもだと認識しているのに、少女のことは大人だと勘違いしている。
    日本では、「男はバカだ」「男は駄目だ」といったことが大人に対してもよく言われていて(もちろん、私はこういうセリフが嫌いだ)、「男子高生はガキ」「男子中学生はまだまだ子ども」といった少年向けの言葉もたくさん耳にする。
    その一方、「女性は頭がいい」「女性はしっかりしている」といったことがさかんに言われ、「少女は早く大人になる」「女の子は男の子よりも成長が早い」といった少女向けの言葉が溢れる。
    マンガなどでも、小学五年生くらいから「お母さんの代わり」ができる設定になっているものをよく見かける。家事を行ったり、「お父さんたら、駄目でしょ」「お兄ちゃん、しっかりしてよ」などと父親や兄を叱ったりする。
    おそらく、「男性は仕事をしたら大人。女性は生理が来たら大人」という間違った概念が世間に蔓延しているのだろう。
    精通があったからといって大人にはならないのと同じように、生理によって大人になることはない。女性から見た男の子が性的に魅力を持ったからといって、その子が大人にはならないのと同じく、男性から見た女の子が性的に魅力を持ったかどうかは、大人になる基準にはならない。
    だが、性的な魅力のある女の子は大人の男性とも普通に会話できると思われがちだ。女性は十代前半から大人と渡り合える、と誤解されている。
    そういうわけで、まあ、十八歳以上に対してなら総選挙のようなものも仕方ないのかな、と思えるのだが、それでも、二十二歳ぐらいまでの若い人に対しては性的魅力を評価することには慎重になった方がいい、と私は考えている。(略)
    女子小学生も女子中学生も女子高生も女子大生も、男子小学生や男子中学生や男子高生や男子大生と同じように、バカでガキだ。
    まだ成長の途中で、繊細で不安定だ。
    このぐらいの年齢の時期に、「私は、胸に魅力がないから、後ろを向いてお尻の角度がかわいく見えるように写真を撮ってもらおう」だとか、「私は、あんまりかわいくないから、面白いことを言ってキャラ立ちしよう」だとかいったことを考えさせられることが、アイドルにとっても客にとってもプラスになるとは思えない。

    P.96
    「(筋トレを始めた頃は)まだフィットネスのブームが来る前だったので、『気持ち悪い』とか『どこを目指しているのかわからない』とか、もう散々…。でも、自分が好きなことをしているから、何を言われても気にならないんですよ。『もうやめよう』とは、一切考えませんでした。『好き』は無敵。大きなエネルギーになるんです。埋められない自信のピースは、自分で埋めなくちゃ、と思います」(小原優花)

    ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです、そのためには、中学、高校でも全国大会へ出て、活躍しなければなりません。活躍できるようになるには、練習が必要です。ぼくは、その練習にはじしんがあります。ぼくは3歳の時から練習を始めています。3歳-7歳までは半年位やっていましたが、3年生の時から今までは、365日中360日は、はげしい練習をやっています。だから一週間中、友達と遊べる時間は、5-6時間の間です。そんなに、練習をやっているんだから、必ずプロ野球の選手になれると思います。(鈴木一朗)

    こんなことを言うとあるいはまた馬鹿にされるかもしれませんが、規則正しく生活し、規則正しく仕事をしていると、たいてのものごとはやり過ごすことができます。誉められてもけなされても、好かれても嫌われても、敬われても馬鹿にされても、規則正しさがすべてをうまく平準化していってくれます。本当ですよ。(村上春樹)

    様々な分野で活躍するいろいろな人たちが、規則正しく小さな努力を重ねているみたいだ。「自分の好きなことを見つけ、毎日行うことができる適切な量の目標を設定し、それをひたすら続けて自信を持つ」ということをしている偉大な人が世界にたくさんいるらしい。

    批判やバッシングで付けられた傷は、批判やバッシングがなくなったときに治るわけではない。おそらく、自分の行った努力だけが、自分を助けてくれる。自分が目標を定め、自分が努力をして、それを自分が認識したときに治る。自分だけが、自分の自信を回復できるのだ。
    だが、私がこのことに気がついたのは、ごく最近だ。
    昔の私は、「自信とは、何かを達成したり、周囲から評価されたりしたときに湧いてくるものだ」と誤解していた。

    P.107
    努力は、素敵だ。前回書いたように、自分で決めた目標に向かって、自分で努力をしてそれを自分で認識するのは、自己肯定のために必要で、生きる上で大事なことだ。
    だから、「努力している人」は、それを自分で認識し、自分に誇りを思っておけばいい。
    周りを見渡して、「努力不足の人」をチェックする必要はない。他人が努力しているかしていないかによって、自分の努力が肯定されたり否定されたりすることはない。自分だけが自分の努力を知っていればいい。好きで努力しているだけだ、とわきまえておく。他人は全く関係ない。
    自分に集中していれば、他人のことは気にならなくなる。
    そもそも、「努力不足の人」は、決して「努力している人」を批判したくて努力不足を選んでいるわけではない。
    意思が弱かったり、行動力が足りなかったり、他にもやりたいことがあっていそがしかったりして、同じ努力ができていないだけだ。努力を無価値なものとしたくて、努力しないことを選んでいるわけではない。
    だから、「努力している人」は、「努力不足の人」を攻撃する必要も見下す必要もない。
    「自分は努力が好きだから、自分に関する努力をしていこう」と考えて、他人の価値観は放っとくのがいい。
    (とはいえ、誰かからひどい扱いを受けた時、自分の努力で相手を見下すことでしか自分を保てない時って、若い時ならあるよな、とか思ってしまった)

    P.144
    まず、「差別と区別の違いをはっきりと認識するのは難しい」という問題について考えてみたい。
    私自身、差別と区別を瞬時にしっかりと判断する自信がない。他人をグループ分けする時、かなり注意深くならなければ失礼なことをしそう、自分はやばい、と思っている。
    たまに、「差別と区別は違う」と言った途端に安心し、すっきりとした顔になって、思考停止してしまう人がいる。おそらく、「差別というのは、他人を見下すことだ。僕は他人を下に見ていないから、差別はしていない。区別しているだけだ」というシンプルな考え方をして、「区別、最高!」で終わってしまうのだろう。
    しかし、差別とは、他人を見下すことだけではない。
    たとえば、「僕は、男性をバカだと思っている。それに比べて、女性は頭が良い。男性は女性に適わない。だから、バカな男性とは違う、女性らしい素敵な仕事をして欲しい。女性は素晴らしい」だとか、「女性は育児ができて、すごい。男性にはとてもじゃないが母親のような真似はできない。育児をする女性は美しい」だとかいったセリフを、「女性を差別しているセリフだ」と私は感じる。私の他にも、このような話をされた際に「差別的なことを言われた」と聞く女性はかなり多いだろう。でも、発言者は、「僕は女性を賛美しているわけで、決して女性を見下していない。むしろ女性を尊敬しているのだから、性差別をしていない」と堂々としていることがある。
    他にも、「障害者は清らかだ」「同性愛者には美人が多い」など、相手を上に見ていても差別的なセリフを発してしまうことはかなりある。(略)
    みんなに当てはまることではないのに、イメージで線を引き、強制的に職業や居場所を移動させるのはおかしなことだ。

    P.268
    よく、犯罪者のことを、「社会にうらみを持っていた」といった紹介をしているが、それを見て、私は「自分もだ」と感じる。私が犯罪者になったら、「社会にうらみを持っていた」と紹介されるかもしれない。(極力、犯罪は起こさないようにする)。
    「ブスと言われた」という私の悩みは、決してコンプレックスではなく、社会へのうらみだ。
    劣等感に悩んでいるのではなく、社会がおかしいから悩んでいる。正直、自分が変わるよりも、社会を変えたい。
    「社会を変えたい」と言うと、怒る人が結構いる。「まずは自分が変われ」と言ってくる。いや、まあ、自分も少しは変わった方がいいかもしれない。でも、少なくとも、容姿を変える必要はないと考えている。きれいな人との方が仕事付き合いがしやすい、ブスは迷惑、と思う人がいるかもしれない。だが、迷惑をかけているとしても私は自分の顔を変える気はない。迷惑をかけて何が悪い。社会で生きているんだ。迷惑をかけたりかけられたりしてやっていくんだろうが。また、内面をちょっと変える、視点をちょっと変える、という努力をするとしても、「ブスだからせめて性格美人になろう」なんてことは、死んでも思わない。なんで、ゆがんだ価値観の方へ自分が合わせなければならないんだ?「性格美人」ってなんだよ、バカじゃねえのか。「性格の良い素敵な人」でいいじゃないか。なんで女性だからって、「性格美人」なんて言い方をされなくちゃならないんだ。

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    2023年11月07日
  • 母ではなくて、親になる

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    生まれたての人間は、何も知らないし分からないからこそ、尊重して育てていかないといけないんだなと思った
    子育てエッセイかと思ったら、筆者の頭の中垂れ流しエッセイ

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    2023年10月17日
  • 母ではなくて、親になる

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    考え方は共感できるけど、表現や言い回しに違和感を感じた。言いたいことはわかるけど〜ってやつです。夫をいちいち低所得者というのはやっぱり引っかかる。でも妊娠出産子育てを取り巻く環境は分かりやすく、経験していない人でも読み物として面白いと思います。
    面白いけど好きな文章ではない、というのが正直なところ。でもミライの源氏物語は気になるので読んでみたい。

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    2023年10月05日
  • 美しい距離

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    身近な人を看病して死を迎えるにあたって、どのように対するのか?
    その人らしいとは?死に向かうのも生きかたそのものであり、
    それは自分の死にかたであり、清ぎよしい死にかた、
    あるいは清ぎよし生きかたが浮かんでくる、著者の目線が新鮮。

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    2023年09月28日
  • 文豪お墓まいり記

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    読む本、好きな本は風雪(出版の嵐)に耐えて昔から現在まで残っている本(作品)が多い。
    つまり文豪と言われている作家の作品ということか。

    山崎ナオコーラさんの『文豪お墓まいり』の文豪お墓は、わたしの好みの文豪が多々。お墓の前で作家の作品を思い、自身のあれこれを思う作者に親しみを感じた。

    文豪とは何ぞや、100年も50年も名前が残っている作家?作品が長く読み継がれている作家?

    たまたま、夕べBSNHKの「西村賢太」のドキュメンタリー映像(再放送?)を観た。
    一昨年突然死なさったそのお墓は、郷里でもない石川県七尾市の西光寺だという。

    しかも、西村賢太が晩年「藤沢清三」という永らく埋もれていた作家に「没後弟子」として、私淑したその方のお墓の隣に割り込んだかたち。生前「藤沢清三」のお墓の管理もされているので、無理がきいたのか。(今は番組見ただけでは正確には記憶に残らない詳細もネットで再見できる便利さ!)

    『文豪お墓まいり』で知ったのだけど、太宰治もあこがれていた森鴎外のお墓の斜め向かいだ。
    両方とも後世にあまりにも有名で、訪れておまいりするひとも多かろう。

    西村賢太さんの場合はどうだろうか?それをねらったわけでもないだろうけど、そうかもしれない。

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    2023年09月23日
  • ボーイミーツガールの極端なもの

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    読み進めていくうちに登場人物のつながりが見えてくる連続短編小説集。

    ナオコーラさんの小説には、徹底的にイヤなことっていうのが出てこなくて、家族も大体協力的でそこが好きなんだけど、「恋人は松田聖子」に出てくるお母さんが珍しく結構キツくて、勝手にショックを受けた。
    のちに、発言した本人もずっと悔やんでいたことがわかるのだけど、いじめられて学校にいけないことを打ち明けた息子に「ごめんね。もっと強い子に育てなければならなかったのに、私が子育てを失敗したのね」と泣く母親は、ヤバすぎる。
    言葉は、あの時はごめんね、で済まない今日凶器だ。

    それ以外は、結構楽しく読めたし、天国の描写もあったりして、本当に枠にとらわれない自由な小説を書く人だな、と思って面白かった。
    お気に入りは「誰でにでもかんむりはある」。
    サボテンが気になる。

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    2023年09月15日
  • ご本、出しときますね?

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    最近オードリーの若林さんにハマっており、たどり着いた一冊です。
    この番組見たかったなー。対談相手の作家さんも好きな人達ばかり!

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    2023年08月26日
  • ベランダ園芸で考えたこと

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    ネタバレ

    2024.06.追記:
    この本くらい抜け感がありつつ充足感ある本はなかなかまだ見当たらないかも。

    2023.感想
    この本はとても読みやすい導入で、初日に一気に半分まで読んでしまった。植物との出会い、育て方、組み合わせ方、間引き方、それに対する想いなどエッセイとして追体験と、教えてもらえるような感じがした。

    中文、ナオコーラさんは世間の声や見え方を気にされるのだな、という文章が所々に見られたが、それでも、振り絞るように本音を書き残してくれていて、代弁してくれているような気持ちと、本を読むからには出会いたかった本音が少し見えたのがよかった。
    個人的には、「ゴミ」という言葉が好きということ(没案が出来ても肯定が出来るし)、「借景」で引用されている百合子さんの文章が心に残る。

    最後の章に向かうにつれ、美しくも悲しく、悲しくも美しい園芸との距離感が描かれていく。人生の、機を選んでくれない感じが、描かれている本の世界の幅を広げているように思う。自分も、近所に川があり散歩をするのが好きだ。また、長野に行った時、山が雄大と聳え立つことに安心をする。自分以外の時の流れがある、ということに安心する。この人もそう思っていたのだ、自分と同じことを感じて生きている先輩がいるのだ、ということが知られて心が広くなる感じがした。
    園芸の話から、生きることに緩やかにつながっていく魅力があった。

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    2024年06月29日
  • ご本、出しときますね?

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    ◆心に刺さったワード◆
    ⚫一日の中に締切があると、規則正しく進む
    ⚫中途半端な人こそ自分を天才に見せようとして横柄になる
    ⚫仕事してる間は、自分の内側のことで悩まなくていい。それに、金銭が発生すると「社会に必要とされてる」と思えて、自分のなかの欠落感が埋まった気になる。その「必要とされてる感」を失う怖さ。今仕事がなくなったときに、その欠落とうまく付き合う 技術や、人間 力への自信がない。そこから来る 強迫観念かもしれませんね。
    ⚫強い心は強い肉体に宿る
     

    ◆読んでみたい本◆
    ⚫変な恋愛の短編を集めたアンソロジー 岸本佐知子 『恋愛小説集』
    ⚫肩の力を抜きたい人 森鷗外 高瀬舟
    ⚫世界の実相をつかみたい人 古井由吉 辻
    ⚫次から次に変人が出てくる 村上龍 ライン

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    2023年08月18日
  • 泥酔懺悔

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    藤野かおりさんの章が好きだった。三浦しおんさんの章は何かほっこりした。
    大道珠貴という作家は知らなかったが、とても気持ち悪い文章を書く人だなと思った。

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    2023年07月29日
  • リボンの男

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    リボンの男、お金に縛られず色々な無金といわれる類の活動の結び目になれるはず…。
    人間の活動はみどりのように外へ外へと広げるものと、妹子のように細分化していく2パターンがあると知った、ページ数も少なく読みやすい〜。

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    2023年07月29日
  • 美しい距離

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    ネタバレ

    とてもリアリティがあり、
    悲しいしやるせないけれどどこか光も感じる。

    お義母さんがあまり好きではないというか
    けして嫌いではなく恐らく良い人なのに
    ちょっともやっとするところがある。

    そういった日常にありふれたことが、奥さんの闘病生活を支える中でもそこかしこに在る。
    会社の人が奥さんの余命を訊いてくるのも可笑しいし
    忌引きじゃなくて死ぬ前に休みが欲しいというのも
    本当は当たり前の感情だと思う。
    余命という物語を使わず納得してもらいたい
    という表現の仕方に共感する。

    主人公に対しても、「して『あげる』」という言い方を
    しなくても良いのになと思った。

    小林農園の人は良い人で、本人の前では泣かなかったのだろう。
    しかし泣くのを我慢して看病してる人の前でお前が泣くのかよという気もするというのも
    それはそうだろうなと思ってしまった。

    痛くても並行して幸せだと思うこともあるというのも
    分かる気がした。
    うつる病気ではないのに治療に専念して表舞台には出るなというのはおかしい。
    元気がないまま人に会ってもいいんじゃないか。
    そういう考え方と、それを言葉にしているところが
    素敵だなと思う。

    考え方が合わない、相手が思い込みで話している
    というようなことを
    ストーリーが始まるという表現の仕方をしているのが
    悪気のなさ、通じ合わなさなども感じられて
    興味深い。

    黄色一色にして欲しいと言ったのに
    いろんな色で飾られた葬儀場。

    「死ぬならがんが良い」
    自分には到底言えそうにない言葉ではあるが
    亡くなった奥さんも看取った旦那さんも
    精一杯日々を過ごせたことだけは間違いないと思えた。

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    2023年07月23日
  • 母ではなくて、親になる

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    ちょいちょい旦那さんをディスるような発言があったり(でもその後そのフォローがしっかりあって回収されている)、自分を卑下したり、ジェンダーについてちょっと面倒だったり、でもそこが面白くてところどころクスリと笑ってしまいました。
    子供のことを自分とは別の個人として考えていて、「自分の家にいる赤ん坊」というスタンスが面白く、共感できる育児エッセイではないけれど、考え方が面白いなーと思いながら読みました。

    新生児が岡本太郎みたいな動きをするとか、アプガースコアのことをアップ・ガール・スクールと聞き間違えたりするところなど面白かったです。

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    2023年07月07日
  • 人のセックスを笑うな

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    ネタバレ

    磯貝くんだけじゃないよ。

    ユリちゃんも

    ずっと寂しさを抱えて生きていく。

    花火だって綺麗だけど終わった後は寂しくなる。

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    2023年06月29日
  • ニセ姉妹

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    主人公正子は特に極端な考えだったけど(私の価値観では)世の中にはいろんな考え方や感じ方があるわけで、新鮮な気持ちで読めました。自分も妹と2人姉妹だけど、姉妹って不思議。
    正子も極端な考えだけど、血の繋がった姉妹2人も極端。考え方が全く違って、全然に似ていない印象の方が強いけど、正子の姉、妹、それぞれと一対一で本音で話し合う場面は、いずれも食事シーンで、え、この話しながらそんな感じで食べるんだ?と感じたわけだけど、当人達はそこに違和感を覚えていない。結局全然似ていないようで、物事の考え方の極端さ、自分の意見の強さ、食べる行為のリズム、それらが似ていて、姉妹だな。と感じた。

    だから最後に会う場面は、なんだか嬉しくなった。

    が、人生を共に歩んだのはおそらくニセ姉妹。

    目を背け、その場限りで心地よい方に逃げるようにニセ家族を作るのは違うかなと思うけど、これだけ真剣に考え抜いて、周りにも伝えて、自分自身も受け止めて、まっとうするならニセ姉妹も悪くない。

    家族や友達、生きたい人と生きていくべきだ。


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    2023年06月29日
  • 母ではなくて、親になる

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    私も余裕を持って少ししかない子育てを楽しんでいきたいと思った
    子育て以外にも社会にあるようなジェンダーについてモヤっとしたことが言語化されていると感じた

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    2023年06月13日
  • ご本、出しときますね?

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    若さま一人のエッセイのほうがだんぜん面白い。
    暗くて、ネガティブで、面倒臭い部分がいいのだ。
    聞き役にまわると、気を使う感じが透けてみえるから

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    2023年06月07日
  • 泥酔懺悔

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    女性作家やエッセイストが綴る、お酒にまつわるアンソロジーエッセイ。

    泥酔懺悔、という名に恥じず、お酒での失敗を赤裸々に語る人もいれば、全く逆で下戸だという人や別にそこまでお酒が好きではないという人まで様々。
    お酒との付き合い方にもそれぞれスタイルがあり面白いです。

    個人的におもしろいなと思ったのは、西加奈子さんの書く『名女優』の中の一説。「酔い方は、初めて泥酔したときに決まる」という話。
    私は割とお酒に強いので泥酔したことはないのですが、小さい頃にウイスキーボンボンやちょっとお高めなラムレーズンアイスを少しだけもらって食べた時の、気分が高揚して楽しくなって、贅沢なあの感じを今も覚えていますし、実際今でもお酒を飲むとふわっと楽しくなる方です。
    もしかしたら本当にこの説、あり得るのかも??

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    2023年06月05日