山崎ナオコーラのレビュー一覧
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ネタバレ19歳で作家になった雪村の女である容姿と自分の中にある男の部分。
作家ではなく、女性作家と言われるようになったことで
雪村は自分が女性だと見られていることへの違和感。
担当編集者の紺野にたいする思いが、果たして同志なのか恋なのかわからなくなり、
いっとき紺野と距離を置いてみたり
大学で知り合った時田との波長の合っている感じが、友情なのか恋なのかわからなくなったり
作家業に専念し、女性としての胸を取ってみたり、時田と恋人関係になったときもあった雪村だったが
山に登ったり、ジョギングをしたり、ジムトレーナーの服部との出会い、食事とまじめに付き合っていくことで
自分の性別と折り合いをつけていく -
Posted by ブクログ
物語の流れや構成というよりも、主人公が心の中で会話の相手に突っ込む場面、その一言が妙に心に残る作家だと思う。
4つの短編はそのどれもが「おじさん」と「少女」をテーマにしているが、中でも「手」は明らかに「おじさん」を人生の研究テーマに据えている「少女」(とも呼べない年齢の女性)が主役だ。
女は若ければ若いほど素敵、と思っているおじさんに対し、
女は若ければ若いほど素敵という思いがあるから、女に対して「若いね」と言うことが褒め言葉になると考えるのだ。だが女は、努力して大人になったのだから、できるだけ年相応に見られたいに決まっている。
と心で呟くシーンは妙に納得感が高い。
それでいて、こうも -
Posted by ブクログ
「手」のラストシーンに胸を締め付けられた。
ナオコーラさんの作品によくある、「ただ出会って別れるだけ」の王道をいく作品かもしれない。
恋愛を客観視すると、総じて美しく見えるが、出会いよりも別れの方が一層美しく見えるのは、本当に不思議である。
以下、本文抜粋。
《音楽って、何度も反復があるでしょう?記憶があるから、もう一回同じメロディが起こると、感動するんですよ。寅井さんと僕も、昨日会って今日も会ったから嬉しいでしょう?一ヶ月会わなかったら顔も忘れちゃうでしょう?でも会うと思い出す。だから、何度も会いましょう》(「手」)
《生きているだけで、「自殺することに、反対です」というシュプレヒ -
Posted by ブクログ
短編集。
特に共通点はないような気もするけど、
「他者との関わりかた」みたいなものをどのストーリーからも感じたかな。
個人的には表題作の『反人生』よりも最後の『社会に出ない』が共感できた。
社会人になってから学生時代の友達に会うのって結構複雑なところある。
自分の仕事とかプライベートが順調ならまだしも、うまくいかないことがあると会いたくないなーと思うことも確かだし。
学生時代はそれも含めて飲みながら相談したりできたけど、なんとなく弱みみたいなの見せられなくなったり。
社会人というか大人になるって大変だなあってしみじみ。
山崎くんには結局会えなかったけど、きっと会いたくない理由があるんだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「雪村には十九歳まで性別がなかった。」で始まる物語。この一文、心まるごと掴まれるよね。
19歳で小説家としてデビューした途端、周りから女性であることを求められた。主人公・雪村は、他者から見られる自分、社会から規定される自分に戸惑い、作家として生きる決心として、性を捨てる。他人にも、異性を求めない。
こういった、「職業人」として認められたいという気持ちは著者の心情を如実に表してるんやろうなあ。
自分を規定するものはなんだろう。精神的な統一が図られ、自分の体を自分の体だと自覚する、そんなふうに完璧にコントロールできるものではない気がしてる。わたしは鈍感だから考えすぎないストッパーを心に設置