山崎ナオコーラのレビュー一覧
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「ミルクとコロナ」という不思議な題。
コロナにまつわる子育て本かな…と手にしたところ、予想はほぼ的中。
コロナ禍突入時、一番下の娘が小学生になったばかりだった私は、乳幼児を抱える人達がどれだけ大変な思いをしているのかが気になっていた。
職場にも乳幼児を持つ人達はたくさんいたので、時々話は聞いていたものの、いまひとつ想像できずにいた。
ナオコーラさんと白岩さんのエッセイを読んで、在宅勤務をされている方々の苦労と、様々な気づきに驚かされた。
コロナ前と後。
育児に対する姿勢は変わらなくても、今まで通りに行かないことでお二人が楽しみながら工夫して子育てしている様子は微笑ましい。
そして、 -
Posted by ブクログ
これはとても不思議な心地の異空間に連れてこられたようで抜け出したいって思ってしまった。
「あきらめる」の語源は「明らかにする」ことからきていてネガティブな表現でないとか。
作者の言いたいことってそれよりも頻繁に使用してる「科白」じゃないかと思ってしまう。セリフのことらしいけど初めて訊きました。この言葉、普及させようと多用してるんですよね。
私が使いたい言葉2024は「リノリュウム」なんですけどなかなか使う機会がありません。病院のリノリュウムが冷たくってとか、さりげなく表現してみたいww
これは言葉テロに巻き込まれた感じです。
「高齢者」のことも「成熟者」と呼ぶのが流行ってるとかダメージ少ない言 -
Posted by ブクログ
以前からラジオ番組『アフター6ジャンクション 2』や西加奈子さんのPodcastでの紹介を聞き、吉高由里子さんも大河ドラマでの時代考察の参考として読んだと聞いていた山崎ナオコーラさんの著作を自身の関心と交わる様に感じたので初めて拝読した。
読んでみての一番の感想は、私の中にあった不安定な基準に一本の柱を通してくれた作品だと感じた、である。
生活をしている中で性別、容姿に関する先入観、ついてまわるイメージと、こうした方が良い、こうするべきであるという圧力を感じる場面を日常的に体感し、おかしいと感じながらも、これは合わせられない自分がおかしいのだろうと思っていた。
沢山ある正しそうな雰囲気を -
Posted by ブクログ
主夫のお話。
ナオコーラさんの作品には、固定概念に囚われないキャラクターが登場する。
常識を疑う。
一般論、マジョリティに従う、同調圧力に従うことが、いかにつまらないかを感じさせてくれます。
やっぱり、やっぱりオリジナルの生き方をしてナンボだよなぁって。
主夫の妹子とタロウとみどりの3人家族。
一家の経済を支える大黒柱は、稼ぎの良い妻のみどりが担うことになった家族。
妹子は、主夫の道を歩み始めるわけだが、時給換算の癖があり、どうしても劣等感を募らせてしまう。5歳くらいの息子のタロウとの対話、みどりとの対話、近所の人との対話を通して徐々に劣等感から解き放たれて、時給では測れない価値を見出して