山崎ナオコーラのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これはとても不思議な心地の異空間に連れてこられたようで抜け出したいって思ってしまった。
「あきらめる」の語源は「明らかにする」ことからきていてネガティブな表現でないとか。
作者の言いたいことってそれよりも頻繁に使用してる「科白」じゃないかと思ってしまう。セリフのことらしいけど初めて訊きました。この言葉、普及させようと多用してるんですよね。
私が使いたい言葉2024は「リノリュウム」なんですけどなかなか使う機会がありません。病院のリノリュウムが冷たくってとか、さりげなく表現してみたいww
これは言葉テロに巻き込まれた感じです。
「高齢者」のことも「成熟者」と呼ぶのが流行ってるとかダメージ少ない言 -
Posted by ブクログ
以前からラジオ番組『アフター6ジャンクション 2』や西加奈子さんのPodcastでの紹介を聞き、吉高由里子さんも大河ドラマでの時代考察の参考として読んだと聞いていた山崎ナオコーラさんの著作を自身の関心と交わる様に感じたので初めて拝読した。
読んでみての一番の感想は、私の中にあった不安定な基準に一本の柱を通してくれた作品だと感じた、である。
生活をしている中で性別、容姿に関する先入観、ついてまわるイメージと、こうした方が良い、こうするべきであるという圧力を感じる場面を日常的に体感し、おかしいと感じながらも、これは合わせられない自分がおかしいのだろうと思っていた。
沢山ある正しそうな雰囲気を -
Posted by ブクログ
ひとりで近所の川沿いを散歩する早乙女雄大。
入院中の愛する人との残りの時間を過ごしているが、その人とのことがあり妻は出てしまったのかもしれない…。
すでに子ども2人は、家を離れているためひとりでいることが当たり前のようになっている。
だが、同じマンションの親子と関わり、その子どもと繋がりができたことで、音信不通だった息子と会えたりする。
それが火星なんだから普通は驚く。
だが、お互い冷静なことに何が普通なのかわからなくなる。
現実ではない世界としか言えなくて…
自分のなかで消化しきれない。
これは、先入観の鎖から解き放たれて、自分を明らかにする物語と帯に書いてある。
私は、理解すること -
Posted by ブクログ
主夫のお話。
ナオコーラさんの作品には、固定概念に囚われないキャラクターが登場する。
常識を疑う。
一般論、マジョリティに従う、同調圧力に従うことが、いかにつまらないかを感じさせてくれます。
やっぱり、やっぱりオリジナルの生き方をしてナンボだよなぁって。
主夫の妹子とタロウとみどりの3人家族。
一家の経済を支える大黒柱は、稼ぎの良い妻のみどりが担うことになった家族。
妹子は、主夫の道を歩み始めるわけだが、時給換算の癖があり、どうしても劣等感を募らせてしまう。5歳くらいの息子のタロウとの対話、みどりとの対話、近所の人との対話を通して徐々に劣等感から解き放たれて、時給では測れない価値を見出して