山崎ナオコーラのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
作家同期の二人による交換エッセイ。
ちょうど第二子が生まれるタイミング。
コロナ前から始まり、コロナ禍になっても続けられていく話。
白岩さんの本は読んだことがないが、二人の視点の違う話が順番に進むことで
お互いの話に刺激されて展開したり、気になることを質問してみたりと
行ったり来たりするのが面白かった。
山崎さんの話だけなら重くなったり硬くなったりしすぎてしまいそうだけど
別の切り口が入ることでいい塩梅になる。
山崎さんのコロナ禍での「家での遊び」「おでかけ」が素敵だったな。
ぬいぐるみのかくれんぼ、目をつむって触った木を当てる。
工夫次第で、想像力を刺激する遊びはいくらでもある。 -
Posted by ブクログ
山﨑ナオコーラの名前は知っていても、本を読んだことはなかった。そんな未読者にも知られているくらいの知名度があるにもかかわらず、やはりいまどきの純文学作家はなかなか儲けるのがむずかしそうである。(ただ、はっきりとは書いていないが、本書内で舞台となる賃貸物件はけっこうな家賃っぽい。)
「残酷な人間のほうが園芸には向いている」そうだ。そういうスタンスで書かれていて、清く正しいものではないので、読みやすい。どうもむかしから、園芸をする人間たちはなにかどろどろとした陰鬱なものがあるような気がしていた。完膚なきまでの偏見だが。
あと単純に、ぜんぜん園芸のことにくわしくないので勉強になった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ悪くないな〜くらいのあわあわとした雰囲気のまま始まって終わりました。
ヒリヒリするところもあるけれど、「分からない」という距離感がある感じがいい。主人公とエリだけじゃなく、登場人物全員こう。
分かり合えなくても付き合っていけるし、付き合っていって良いんだなぁと思いました。
独特な喋り方だな…と思っていたら、解説で長嶋有さんが「直訳でしゃべる」とお書きになっていて、それだ!!と膝を打ちました。
150頁強というページ数だけれど、彼らを長期間眺めてきた感覚はたしかに残っています。
どこにでもありそうで、でも実際にこんな関係が作れるかというとかなり難しいと思う、皆さん良い関係でした。
「こう答え -
Posted by ブクログ
わが家で日頃家事をしているのは、ほぼ私。家事を時短で終わらせたいということは、いつも思うことです。でも、頭を働かせながら家事をすることは、嫌いではないのです。ただ家族の誰もが家事をひと通りできることが当たり前のことになってほしい、と思っています。生きていくためには必要なことだから、誰かがじゃなくてみんなでがいいと思っています。
山崎ナオコーラさんが、家事について思うことがかかれたエッセイは、そういう考え方もあるなあと参考になりました。私も社会に繋がる家事を目指して、明日も頑張ろうかな。
読書も読者が楽しんで考えてくれればそれでいいということで、なんだか嬉しくなりました。