【感想・ネタバレ】むしろ、考える家事【電子特典付き】のレビュー

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Posted by ブクログ

まさに自分はこの本の中で言う「家事をやりたかったのにできなかったかわいそうな人」だ。
少数派かもしれないが、専業主夫を「仕方なく」でなく、積極的に希望している。
「「限られた人だけが家事を楽しみ、特定の性別の人を外に追い出して悪かった」という悔い」が社会に浸透してほしいと願っている。
女性の大黒柱が物珍しくない世の中希望。

とゆうか、外でお金を稼ぐ仕事の方も、つまらない、意味のない、社会に影響も及ぼさないような内容も多々ある。
その中で必死にやりがいや面白みを見いだして心に折り合いをつけている人も多い。
家事の中にも裁縫や料理など面白みを見いだしやすいものもある。
単純に「生きていくためにやんなきゃいけないこと」の全体があってそれを仕事とか家事とか名前を付けて性別で分けたりしちゃってるだけだ。
なるべく柔軟に偏見無しに「やんなきゃいけないこと」を状況に応じて選択しやすい世の中になってほしい。

自分は「6000万円の機械装置2台をドイツから運んで日本のお客に納品して稼働させる」という仕事をしたことがあるが、
「生涯賃金約2億円を稼いで、且つ多額の納税もする生き物を約20年かけて育て上げて、且つその生き物と人生を共有する」という仕事の方がずっと有意義でやりがいがあると考えている。
お金の問題じゃないし単純比較できる対象でないことは分かってはいるが、家事を持ち上げるために敢えてこういう言い方をした。

「買い物時の判断が、環境破壊にストップをかける。
SNSでの発信で、どの企業が育っていくかが決まる。
備蓄が非常時の混乱を穏やかにする。
洗濯が社会を清潔にする。
水まわりの掃除が病気の蔓延を食い止める。」

まったくその通りで、社会的な仕事だと思う。

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

家事に効率だけを求めるのではなく、想像を。
家事の誇りを取り戻すエッセイ。
なんだか、外の仕事>家事みたいになってる世の中。
同じ女でも、家事できないけどバリキャリだからオッケー!金で時間を買おう!=男女差なくそう、みたいに見えるけど、同じ女の中での序列にも感じてた。
だけど家事ってそんな不要なもの?絶対にゼロになることはないし、家事もちゃんと社会とつながってる。そういうマインドセットを作る本。
効率、でもない、丁寧な暮らし、でもない。
まあでも、悔しさがいっぱいつまった本。

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2024年02月26日

Posted by ブクログ

思索が深くて、面白い。
いつも家事を担っている人の中に、ここまで生き方や社会について考えている人もいるのだということを、世の中に知ってもらいたい。
山崎ナオコーラさんのように、それを発信する人がこれからさらに出てきてほしいし、それがメインストリームになる社会になってほしい。

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

時短や効率化が叫ばれる"家事"。
でも結局なくなることはない。15分が5分になったところで消えはしない。それならばむしろ考えよう。家事を楽しもう。家事の時間をプラスにしよう、そういう本だ。
ナオコーラさんの、前向きで強い意志、作家としての姿勢、そういうものにハッとして胸を打たれるシーンもある。
一人の母、妻としてのぼやき?にクスッとさせられ、母でも妻でもないけど、分かる分かるーと言いたくなる。
実家暮らしで家事の大半を母におんぶしている私だけれど、見習わないといけないところが満載だ。

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2022年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんかいい。ちなみに、娘によるとうちのカレーも定型がないそうです。いや、カレー粉かカレールーを入れる、くらいはあるんだけどな。
家事は社会作りかどうかは、思うところがないわけでもないけれど。

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2021年10月29日

Posted by ブクログ

これこそ私が読みたかった本!
育児×家事って相性悪いなぁと思っていた。
山崎さんも同じこと考えてて、読んでいて興味深かった。
作家さんの言葉で語ってもらえてありがたかった。
何年かして子どもが大きくなったらまた読みたい。

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2021年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルに惹かれて手に取った本。
作者の名前も面白い。
通り一遍のことを述べたものではなく、独自の視点で家事についての意見を描いているので面白い。
特に夫との家事のやり方の違いや料理の献立の選び方など「たしかに…」と思うことが満載で読みがいがあった。子どものお手伝いひとつとってもエピソードがほほえましく、母の苦労と子どもの笑顔が浮かんでくるいい話だった。
「家事を年収に例える」「家事をしてくれる人に感謝する」「時短」「ものを捨ててシンプルな暮らしを」…などなど様々な昨今の風潮に対してメスを入れていく様もしびれる。割と流れに乗りがちな自分にとって新しい意見だった。
個人的に「レシピを読む」という発想がなかったので、今度料理本を手に取った時には書き方の癖を見てみたいと思う。

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2023年12月07日

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普段、家事を無駄な時間と考えてる人が読めば、少しポジティブに考え方を変えることが出来るようになると思います。

社会に対して問題提起もしながら、いつもの尖った内容が面白いです。

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2023年07月14日

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家事を効率化することが有意義な毎日だと思っていたけど、家事はどれだけ効率化しても0にはならない。
だから無駄な時間として過ごすのではなく、
社会参加の有意義な時間と考える。考え方が面白いなと思った。
家事に参加したいって思わせるくらい
家事によって自分が得られる何かを考えたい
家族のためだけの家事じゃなく、もっと大きな次元で家事を考えたいとおもった

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2022年11月23日

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ここに出てくる「夫」の家事の仕方、
・夫の作る食事は一品料理ばかりだ
・仕事では想像力豊かで、自分で仕事を見つけているのに家事のシーンでは指示のみを気にするのか、想像力をオフにするのか
が、すごく共感出来た。

特に一つ目に関してのエピソードは「料理はパズル」という著者の考え方がすごく自分に当てはまった。
冷蔵庫の中身の賞味期限や組み合わせを考えながら献立を考えたり、季節を意識できるような献立にしたいと思うこと、それらは全てパズルを組み立てていくようなものなのだなと。

このエッセイの中には普段何気なく行なっている家事についての著者なりの考え方が書いてあって面白かった。
(ローリングストックやポイントカードを貯めないことを損だと思わないこと、料理本以外のところにあるレシピを探したいなど)

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2022年11月01日

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ネタバレ

 家事とは、私にとっては、貴重な脳トレ・筋トレの機会と思っていますw。山崎ナオコーラさんにとっての家事は? 「むしろ、考える家事」、2021.3発行。家事の暗いイメージを払拭し、家事の価値を高め、みんなに「家事をやりたい」と思わせたい著者のエッセイです。家事をしながら「人間らしさ」を極めるのだそうです。えらい人です(^-^)

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2021年12月02日

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家事の本はたくさん読んだけど、この本が今一番しっくり来た。私の場合特に家事に追われているわけではない。でも家事を通して、しながら世の中や人生を考えることは多々ある。考えながら終わりなき家事をやり続けたい。

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2021年09月29日

Posted by ブクログ

人間だれしも自分のやっていることは何かしらの意味のあるものだと思いたいものなのだと改めて思いました。
著者の言うように家事に対する捉え方がこれからも少しずつ変わっていくいくことを願っています。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

家事のハウツー本ではなく、家事を主に担う人(子育て女性)の目まぐるしさを感じる一冊。わたしはタイトルから、著者が考えてた効率的な家事の方法を紹介する本かと思ってしまいましたが、冒頭から違いました。実際、家族旅行の話など家事の話ではないものもでてきます。全般的に、家事に意味を見出したい。そうすることで自分の成長を感じたい、主に家にいるけど私も成長したい!という気持ちがバリバリ伝わってきて、「渇望」という熟語が読んでいて浮かびました。共感できるところと、そうでないところのギャップが激しく、レビューの中でも賛否両論あります。

■この気持ち既視感ある
初めての育休中。よくわからん育児に鬱々とし、自分のタイミングで仕事をしてくる夫。1日外にも出ずに社会から断絶されたような感覚。成長が止まって自分の可能性がなくなったような閉塞感。
本書でもおそらく著者はこんな気持ちを感じて「家事に意味を!」「人間は仕事をしたがっていると決めつけられており、家事は押し付けられた人がやる業務という認識を変えたい」そんな強い気持ちに昇華されたように感じました。実際、こうして本にできているので、家事が目に見える成果となっていると言えるのではないでしょうか。

■家事は社会づくりだ
生きている限りずっと続く家事。本書の最後では「家事は社会づくり」と壮大なフレーズが出てきます。確かにおっしゃる通り。振り返るとそうなんでしょうけど、わたしは忙しくてそんなことを思った瞬間はありません。しかし、育児中にあえてそう意識することで冒頭で著者が感じた、「家事では成長できない閉塞感」を緩和できる人がいるなら良い考え方ではないでしょうか。
わたしは、外に働きに出てしまっているので今は閉塞感はありませんが。

■レシピのいいまわし
さすが作家さんは言葉に敏感なんだなと感じさせられたエピソード。まさかレシピの表現に気がつくことがあるなんて!料理本で「親に習わなかったかわいそうな若者で教えてあげる」スタンスで書かれているものがあるらしいとは驚きでした。

■性別非公表?!
著者の紹介をみて驚きました。子供を産んでいるのに?奥さんって呼ばれているのに?それでも?デビュー当初は性別がわからないような作品を書いていたのでしょうか。

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

家事を時短時短!とやりたくないこととして捉えない、という考え方は賛同できた。

仕事をしている人は成長しているが、家事は家の中で同じことの繰り返しだから成長出来ないと思われがち。
という点が、正社員を退職し子育てと家事をしている自分のモヤっとしていた感情を表現していた。


独特の考え方ですべてそうそう!と思えた訳ではないが、家事というものをもっと前向きに、やりたくなるものに、というテンションなのは考え方の一つとして気が楽になる。
軽く読める本。

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2022年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『家事はもくもくと手を動かし続け、「時短」や「効率良く」を考えながらやるもの、さっさと済ませて次の時間へ行きたい。」そういうふうに家事時間をマイナスなものとしてとらえると、その時間がもったいないではないか! そう気づいた山崎ナオコーラさんは、家事時間をむしろプラスなものと捉えて、楽しい考えごとに使うことに。料理、掃除、洗濯、子育て……日常の家事の時間に考えたことを綴る、新しい視点のエッセイ。』

キャリアウーマンとは最近あまり言わなくなった気がしますが、以前は同窓会をすると仕事をしている女性は颯爽としていて、専業主婦は髪も乱れて世間知らずってイメージがあった。

その時の価値観からすると家事は時間の空費で、仕事こそ生きがいとなる。それを山崎ナオコーラさんは冒頭でこう書いている。



『家事しながら、心をゼロにしてしまっているときがあった。いちいち「この作業、面倒だなぁ」と考えるとつらくなるから、シャッターをすーっと心に下ろして思考を停止し、楽しいときもなんにも感じず、もくもくと手を動かし続けた。

でも、無感覚、無表情になれたところで、つらくはないが、楽しくもならない。私の素敵な人生には、限りがある。あとどれくらい残っているかわからない私の大事な時間が、指からこぼれ落ちる。つらくならずに過ごせたとしても、時間がもったいない。

多くの人が、こう思っているのではないか。家事時間を、仕事時間に変換できたら・・・、趣味時間に変換できたら・・・、子どもや孫との触れ合い時間に変換できたら・・・、恋人や夫とのコミュニケーション時間に変換できたら・・・、資格取得や興味のある分野に関する勉強時間に変換できたら・・・、ひとりで考えごとをする時間に変換できたら・・・、どんなに良いだろう、と。

仕事だったら、三分やるだけでも違う地平に行ける。勉強や趣味だったら、十五分やるだけでも別の世界にワープできる。

私が家事で心をゼロにして過ごしている三分、夫は仕事をミスをして「次からは、こうしよう」と成長したり、仕事相手の誰かと人間関係を築いたり、人間としてプラスになることをして過ごしているに違いない。悔しい。』

最後は『家事が社会から外れてるものではなくて、社会を作ってるものだと考える世の中にしたいし、自分もそういう自覚を持ちたい』『家事は社会参加だ!』と結論づけるんだがちょっと無理を感じる。

家事のもつ徒労感、閉塞感はどうとらえるかは難しいことかもしれない。

禅宗の修行では、日中は掃除ばかりしている。読経や座禅よりも熱心だ。掃除などは作務(さむ)と呼ばれ、動く座禅とされる。作業することで乱れた心を整える。整えても乱れる、それをまた整えるということに視点もあってもいい。

それととある有名作家さんが家事は川のようなもので滞ると川は氾濫するとも言っていた。


きっかけ/皿洗いでアイデアを出す/料理はパズル/物を増やして、複雑な暮らしを/ポイントを貯めない/洗濯と日向ぼっこ/ローリングストック/家事を「教える」/つくろいもので癒される/レシピを「読む」/レシピを暗記する/世の中をただよう「ぼんやりしたレシピ」を見つける/指示のみで動く/オンとオフについて/家事をしている間も生きている/「基本」の概念/ミシンの祈り/自分が食べたいものを作る/言語芸術としてのレシピ/子どもの爪切り/図鑑読み/家の中、頭の中/エコではない手伝い/「アート」と「ゴミ」の境目/挨拶スキルが上がる/声を低くする/消えない家事/家事と報酬/「おばさん」大活躍/学校の「掃除の時間」/作業用BGM/梅仕事/のりカレー/ホモ・サピエンスと想像力/家事とは何か?

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2021年10月25日

Posted by ブクログ

あちこちに散りばめられた挿絵がかわいい。
ゆるくてふふっと笑える素敵なイラストだなぁ。
とはいえ内容はそこまでゆるくない。
割と真剣に家事について考え、家事を通して社会や未来まで想いを馳せている。
私としてはそこまで真面目に考えなくても…と置いていかれ気味だったのだが、それがこの人の性分なのだろう。
自分が大黒柱だとか、夫より自分の方がお金をたくさん支払ってきているとか、他のエッセイでも書いていたが、そういうことを常に念頭に置いていてしんどくないのかな。
また、まだ二歳の子供に料理を作ってもらって当然と思わせるのは良くないという考え方にも疑問がある。
早くから料理や家事を教えるのは良いことだけど、二歳児にとって親が食事を用意するのは当然だろうに、ちょっと厳しすぎる気がした。
ポイントカードの話や海苔カレーの話なんかはめちゃくちゃ面白くて納得したんだけど、私にとってすごく同意!とそれはどうだろうの差が激しい内容だった。

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2021年10月20日

Posted by ブクログ

億劫な家事を単にポジティブにこなそうとするような根性論ではなく、仕事と同じ立ち位置におくという考え方が素敵だと思えた。皆もやってみよう!みたいな押し付けがましいスタンスではなく、あくまで著者の「こう考えたら楽になったよ」という体験談なのも読みやすかった。

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2021年10月10日

Posted by ブクログ

初めてナオコーラさんの著書を読んだ。勝手に思っていたエッセイではなく、ナオコーラさんの個性が感じられる一冊だった。著者は野心と意味づけを重視してる感があり、新鮮な考え方だったので面白かった。少し共感する部分もあり、考えすぎじゃない?って思う部分もあり、興味深く読めた。

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2021年08月22日

Posted by ブクログ

山﨑ナオコーラさんの考え方が好きで読んだ。家事=めんどくさい、大変と言うイメージが変わる。
発想を変えて家事をする。そして読んでるうちに意外と好きな家事もあるなぁと気づかせてもらった。いつもナオコーラさんには気づきをもらえる。

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2021年08月13日

Posted by ブクログ

2人目を出産されて、益々忙しい日々のナオコーラさんの家事に対する考え方が面白かったです。私は家事を考えながらするタイプでは無いので特に興味深ったです。アートとゴミの境目なんて見出しを読んだだけで笑ってしまいました。アートと思えばアートだし、ゴミと思えばゴミになるので、処分する線引きが難しいですよね。子育てと家事と仕事のペース配分に無理がかかっている感じに思えましたが、ナオコーラさんの次回作を楽しみにしています。

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2021年06月22日

Posted by ブクログ

家事育児でも社会を回している。オン状態である。外に出て人に会うだけが社会参加ではない。というような、著者らしいパンキッシュな社会への提案。
時短には限界があってゼロにはならないから、むしろクリエイティブとして家事育児を行おうというのは、たしかに!とも思った。心を無にしてやるよりか楽しい方がいいし意義がありそうだけど、でも、実際は勝手に手が動くくらいのルーティンになってる方が楽なんだよな…。
なんていうか、もう少し面白くなりそうなところで終わっちゃうような…。と思いつつスラスラ読めるからやっぱり面白いのかな…。そんなに躍起になってに家事の地位を上げなくても…みたいな気持ちになってしまうんだけど。
2人目も産まれてなにより!今回は自分の容姿を卑下するターンがなくて良かった。(「気にしていない」みたいな感じで毎回出てきて凹むので…)

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2021年06月16日

Posted by ブクログ

金を稼ぐから偉い、偉くないとかじゃない。家族の大黒柱を始めたばかりで色んな感情があるけど、こういう考え方もあるんだなとなんとなくほっとした感じ。

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2021年05月05日

Posted by ブクログ

同じくらいの年齢の子どもがいるので、わかるわかるとサッと読み。「時短」「シンプル」が良しとされている家事だけど、楽しみを見出すこともできるよね。

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2021年03月27日

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