山崎ナオコーラのレビュー一覧

  • 指先からソーダ

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    山崎ナオコーラさんはすごく不思議な作家だ。「論理と感性~」でものすごく嫌いになって、でも「スカートの裾を踏んで歩く女」は何回も読み返すくらい好きで。このエッセイを読んで大好きになった。熱い人なんだなあ。

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    2012年05月30日
  • 論理と感性は相反しない

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    かわいい本だった。
    表題作が特にラブリー。
    仲直りのためにホットケーキを焼くのがとてもかわいかった。
    この話があるからこそ、『アパートにさわれない』がとてもとてもかなしい。ラストシーン、神田川の視点の話なのに、わたしは完全に真野に感情移入していました。
    いつか自分も昔の彼氏(あるいは今付き合ってる人と別れたあと)に同じようにそっと失望されるときが来るような気がして。
    すっと生まれる温度差とか、小さな違和感とか書くのがうまい人だな。

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    2013年08月12日
  • 長い終わりが始まる

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    マンドリンサークルに打ち込む大学4年生の女の子の話。
    高校の部活みたいにキラキラしてないし、サークルって少し奇妙な集合体だと、大学を卒業した今、この本を読んで思う。

    寝すぎたときに頭に鈍痛がまとわりつくように、ぼんやりと「終わり」の入口に経っているのを感じる、大学4年生のあのとき。
    卒業式のようなイニシエーションとは別に、何気ない時にすうっと実感するその痛み。
    最近のことなので、どうしても自分と重ね合わせて読んでしまった。

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    2012年04月08日
  • 「『ジューシー』ってなんですか?」

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    はたらくひとの小説。
    職場の風景と、そこでの会話、ひとりひとりの心情が微妙なバランスでかかれていて楽しい。
    急に格言めいた言葉や、詩的な表現があらわれたりする。

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    2012年03月31日
  • 私の中の男の子

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    ネタバレ

    作家、「山崎ナオコーラ」が考えていることなのか、主人公「雪村」が
    考えていることなのか、どっちも正しいのだと思う。

    そのせいで、雪村が自分と同世代という設定を幾度も忘れそうになった。

    性にとらわれず、一人の人間として見られたい、というのはきっと誰しもが持っている。

    時田が、友達になりたい、と言う卒業式のシーンがすごく良かった。

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    2012年12月31日
  • 「『ジューシー』ってなんですか?」

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    何か大きな事件が起きるわけではない。
    テレビ欄を作る仕事をしている人たちの日常を書いている。
    会話の雰囲気や考えていることがなかなかリアルで好きです。
    同時収録の「ああ、懐かしの肌色クレヨン」のストレートな好意を伝える表現や、それを聞いての淡々として脈のない相槌も悲しくなるほど現実的です。

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    2011年11月22日
  • 指先からソーダ

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    言葉を大切にする、そのやり方に共感を覚えます。
    飴のような小説を書きたい、と、文藝賞の受賞コメントで残したそうです。
    飴の甘さ、凹凸のある舌触り、味覚や触覚で良い小説を例えるのは、分かりやすい。
    美味しい本を読みたい。

    ただ、テーマにばらつきがあるので(書いた時期がまばらなのでそれは当たり前ですが)一気に読み通して同じ気持ちになりたいときには向かない本だと思います。

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    2011年11月01日
  • 指先からソーダ

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    あたしにとって本を読むときに大切なのは、
    その書き手が何を表現したかったかよりも、
    自分の気持ちがどう動いたか、です。


    この本は、きっかけを投げられて、あとはお好きに、と言われているようで安心する。


    書き手の意図とたとえ一致しなくても、
    その文章によって読み手が感じたことこそ、
    一つの結果だと。

    なので、あたしが感じた、彼女の情熱も野心も、それを素敵だと思う自分も、大切なのです。

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    2011年06月15日
  • 指先からソーダ

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    とても良質なエッセイ。文章や小説に取り組む作者の真剣な姿勢と愛情をひしひしと感じる。ナルシシズムが薄く、客観的でドライな文章も良いです。

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    2011年05月14日
  • 指先からソーダ

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    普段エッセイを読まない私がなんとなく手に取った一冊。
    小説とはひとつひとつ丁寧に紡がれた文章の連なりなのだ、という言ってしまえば当然の発見をさせてくれた。
    ひとつひとつの物事に端から見るとおかしく思えるくらい真剣に向き合う筆者の描く小説を再読したくなった。

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    2011年03月28日
  • 指先からソーダ

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    作者の素が垣間見えて、
    どこかなんていうか、日常のなかの幸せとか、人間の動きとか、そういうものを見つけるのがうまいように想えた。

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    2011年01月16日
  • 指先からソーダ

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    等身大ナオコーラ!なんか、仲良くなれそう。と思うひとで嬉しくなった。お父様とのやり取りに、胸があたたかくなります。

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    2010年12月17日
  • 指先からソーダ

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    エッセイだけど、言葉の使い方が小説を読んでるみたい。物事を見る視点や捉え方が、ユニークで、楽しい。
    ナオコーラさんと、おしゃべりしたくなってきた!

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    2010年12月12日
  • 人のセックスを笑うな

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    映画化されて、しかも主演が大好きな永作さんらしいので読んでみた。

    主人公の女の人が好き。すごくいい雰囲気でした。

    読みやすい文章を書く作家さんだなぁという印象を持ったので、他の小説も読んでみたい。

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    2016年08月02日
  • あきらめる

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    登場人物の視点が変わって書かれている。
    父親が本当に自分勝手で、読んでいて嫌いだなぁと何度も思った。そういう気持ちをあきらめられたら楽だよね。でも無理かも。

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    2025年12月20日
  • あきらめる

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    あきらめることにより、新たな気づきを手に入れることが出来ると思えたお話しでした。
    山崎ナオコーラさんの、こうなったらもっと生きやすいのではというメッセージを感じました。
    近未来、望めば火星に移住も可能だなんて、夢があって行く人、或いは現実から逃げる手段としても、そういうのもいいかもと想像してしまった。
    例え世の中が変わっても、家族のあり方、子育て、人間関係、自分についての悩むところは同じというところに何故か安心感。心は同じであってほしい。
    自分は思っていたより大きかったのだと、あきらめる気持ちと共に持てば得られるものは大きい。
    あきらめるとは、自分自身を理解して折り合いをつけること。
    周囲に助

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    2025年12月15日
  • むしろ、考える家事【電子特典付き】

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    スキマ時間にサクサクと読める本でした。

    これまで、ナオコーラさんの小説は2作読んだことがあります。

    本作のエッセイを読んで、
    「こういう考えがあるから、小説のここの部分に反映させているのか~」
    という読み方ができて面白かったです。

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    2025年12月14日
  • 陽ちゃんからのそよ風

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    ノンバイナリーという言葉を初めて知りました
    展開早いトコとかついていけない所も多かった
    『誰にも書けない文章』に納得 その新しい考えは面白かった

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    2025年12月07日
  • 長い終わりが始まる

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    何の根拠もない共同体に思考を囚われた男女が、事故像と(サークル内で共有される)キャラクターとの乖離に悩み、衝突していくという現象の不気味さ。←なるほど〜 田中みたいなやつ、いるよな、小笠原みたいなやつもいるよな 切ないな

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    2025年11月13日
  • 肉体のジェンダーを笑うな

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    ナオコーラおもしれー!自分は性差を楽しむタイプの人間なので、フラットに、またノンフラットに生きていく登場人物はとても魅力的に感じたね

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    2025年11月13日