山崎ナオコーラのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「人のセックスを笑うな」の山崎ナオコーラさんのエッセイ集。
いい。
すごく、いい。
「人のセックスを笑うな」を読んだ時も、この人の文章はなんてリズムが良んだろうと思ってたんだけど、このエッセイを読んで再確認。
この人は言葉をものすごく大切にしている。
そしてこの人の世界の見方もとても、楽しい。
小説やエッセイはその筆者の世界の見方というか、
常識とか普通とか当たり前とされているものとのズレや距離感や違和感を
その人なりの言葉で描かれているものだと思ってる。自覚的であれ無自覚的であれ。
んで、この人のズレ方には何かとても共感できる部分が多い。
苦しさとか楽しさとか。
恋愛小説が多 -
Posted by ブクログ
山崎ナオコーラさんの文章は不思議。
いつも必ずドキッとさせられる。
薄暗い部屋のブラインドが上がって太陽の光が射し込んだかのような、3色刷だった世界がフルカラーになったかのような、そんな感覚。
見慣れた風景が輝きをまして、いとおしくなる。
私が立っていたのはこういう世界だったのか、と思う。
いいことばかりじゃない。
みんなのことが好きで、誰からも好かれて、そんな人間じゃない。
でも、だからこそ、心が通い合った時の喜びは大きい。
だからこそ、好きだと思える存在は愛しい。
神様との文通シーンが特に印象に残っている。
率直な言葉のやりとりがとても好き。
神様が「君枝ちゃんは、なんか、熱いよね。 -
Posted by ブクログ
「友情というのは、親密感とやきもちとエロと依存心をミキサーにかけて作るものだ。ドロリとしていて当然だ。」
なんだってこんな文章が書けるんだろう。
なんでこんな小説が書けるんだろう。
学生の頃、お弁当を一緒に食べる子は「友達」だった。
同世代の間にはどうやら「友達」と「親友」と「幼なじみ」がいて、それぞれ違うものと認識されていたように記憶している。
では会社帰りに一緒に呑む人がいつまで経っても「友達」にならないのは何故なんだろう?
そう思っているのは私だけで、相手は私を「友達」だと思っていたりするのだろうか。
‥いや、それはないな。
この物語の中でフワフワと形成される友情のようなものが不 -
Posted by ブクログ
14歳と25歳の丸山君枝を交互に描く。14歳の君枝は中学生、母がミャンマー人である犬井をはじめ、タカソウ、新田、鈴木くんといった友だちと始めた「宗教ゴッコ」。だが、いつしか丸山は「もう神は信じない」とそれを拒絶してしまう。一方25歳の丸山は仕事を辞め、東南アジアへ旅に出る。曾ての先輩であるミカミさんとのメールのやり取りをしながら、最後の目的地・ミャンマーではケンカ別れしたままだった新田と再開を果たす。彼女曰く、実は「子供の頃、丸山がうらやましかったんだよ」と。
思うに、彼女は潔癖性だ。人間というものに。よくも悪くも自分の世界、というか自分の考えを持っているが故に、周りの人と自然に付き合えない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ山崎ナオコーラ、初のエッセイ集。
「読んでもらえる興奮で、どんどん書いて書いて腕が唸りまくっていた」というエッセイには、二十代の彼女の思いがまっすぐに垣間みれる。
彼女は、高校生のときに感じた「私は世界と繋がっていない」という感覚を、これからも大切に持っていきたいという。
「カップルたちに囲まれて、ひとりでたたずむことは意外と楽しい。部屋にいるときよりも、ひとりを実感できるからだ」という文章には、感覚に対する鋭い嗅覚がある。
世界と繋がらない、他人と共有しない、個人的なリアル。
そういった感覚を「文章を解き放つ」ように綴ったら、とても芸術的で魅力的になるに違いない。
今後の作品を心密かに