山崎ナオコーラのレビュー一覧

  • ミライの源氏物語

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    平安時代のベストセラー、源氏物語をただ訳すのではなく、
    現代の視点でテーマごとに比較するという視点が面白かったです!

    人はその時代の価値観で差別をしてしまうし、社会と切り離して生きてはいけないけど、理解しようと悩んで思考することを辞めない
    それがいつの時代も文学に反映され、時代を通して繋がっていくというのがグッときました!

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    2025年10月11日
  • ニセ姉妹

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    ネタバレ

    先にエッセイを読んでいたので何が言いたいかが分かりやすい
    これは小説…?小説というよりエッセイ…?
    文学なのかいなこれは、と序盤では思う
    この人は私ができないことうっすら分かってるけどきちんと理解していないことを理解して受け止めているのがすごいな〜

    女姉妹欲しかったよ〜
    無条件で仲のいい人
    女友達は時として離れるけど姉妹なら離れなくていいもん
    でもやりにくい面もあるだろうけどね
    血のつながった姉妹こその干渉的で遠慮のないお気持ち表明を受けながら、肉親ではなかなかやる機会のない腹割った話し合いを逃げずにやり、お互いの価値観を認めること=お互いを肉親でない1人の人間として認め、適切な距離感を保ち

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    2025年10月12日
  • ミライの源氏物語

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    ネタバレ

    面白かった!
    源氏物語とか光源氏とか紫式部とか
    今まで幾度となく耳にしてきた名前だけど
    ぜんっぜん興味なかったんだなーって痛感してしまった。
    こんなにも面白い話なのに
    学校の授業では難しすぎて、全く好きになれなかったもんなあ。


    この物語が、どの程度事実を反映しているかはわからない。
    だけど、女性に対する目の向け方や、接し方があまりにもひどくて
    憤慨しそうでした。

    兎にも角にも、全体的に
    その人物を愛しているというよりも
    誰かに似てる、誰かの血縁だから愛するっていう方向性で
    なんだか、これを純愛と言っていいのか?な話が多かった。

    男性陣は好きに恋をして、相手の気持ちなんてほとんど考えずに

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    2025年09月27日
  • 母ではなくて、親になる

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    私も働きながら子育てをしている母親として、共感できることが多かった。
    そしてジェンダーや世間一般の夫婦感への疑問は、自分と同じように考え、より深くまで思考していてうなった。
    女性の社会進出による少子高齢化という概念に物申していて、そうそう!私が言いたかったのはこういう事!と読みながら共感した。
    社会の風潮や流行りの思想などにぼんやりと考えたり問題提起をしたりするが、私の場合は考えがぐるぐるぐるぐる回って終着点のない観覧車みたいになってしまっているが、著者はしっかりと考えを着地されるので読んでいてスッキリする。
    他の著書も読んでみたい。
    著者のすごいところは、

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    2025年09月19日
  • ミライの源氏物語

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    この本も併せて読むと面白さが増すと思う!読んでいて「ん?」と違和感があるところを言葉で表現されている感じ。ラストの解釈がナオコーラさんと同じで嬉しかった。ナオコーラ訳も面白い。

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    2025年09月04日
  • 美しい距離

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    医者が用意した人生ではなく、妻自身の人生をまっとうしてほしい

    この言葉の本当の意味が、小説全体を通して段々とわかってきます。
    医療職として終末期をみることもある者としては、この小説の医療者の見え方はかなりショックなものでした。特に、医師との噛み合わない話の場面では、医師側の気持ちも大いにわかってしまいました。トラブルを避けるために、事実ベースかつ最悪の想定を常に話しておき、それを理解してほしいという思いが先走ってしまうのです。
    仕事を効率よくこなすことに躍起になり、疎かになっていた、病気ではなくそのひと自身をみるということを思い出させてくれる、苦しい読書となりました。
    ネガティブなことばかり

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    2025年08月02日
  • 可愛い世の中

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    人によって相手に求める期待は異なる。自分の努力は隠して人に期待しないことが落胆せずに生きれる、ということを学んだ。
    結婚式はプランナーやパートナーを頼って、どう見られるかよりも、自分たちがどうしたいか、を優先して考えていくべきと感じた。

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    2025年07月13日
  • お父さん大好き

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    なんとも独特で不思議なお話たち。
    淡々としてるようで、ちょっと違う。
    あと少し切ない。
    順番通りに読むよりも『手』は最後に読むのが個人的にはおすすめ。

    ☆手
    ☆笑うお姫さま
    ☆わけもなく走りたくなる
    ☆お父さん大好き

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    2025年06月21日
  • 美しい距離

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    最後まで読むとタイトルの良さが分かる。とても良い、とてもマッチしたタイトル。まさに美しい。
    近い時も遠い時も、近づく時も遠のく時も、相手を想うことで「美しい距離」となるのだなぁと。
    この小説の紹介文に“がん患者が最期まで社会人でいられるかを問う病院小説”とあったのだけど、読んでみると印象は全く違うなぁと思った。視点がそのがん患者の夫だからそう感じたのかもしれないけれど。

    豊崎由美さんの解説に、“小説は書かれた言葉だけで成り立っているのではない。書かれていないことにも語らせる力を持った小説こそが、いい小説なのだと、わたしは思う。”とあった。「まさに」!
    この小説は、静かな中にも、ひしひしと夫の

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    2025年06月15日
  • あきらめる

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    すごく不思議な作品だった。
    火星への移住ができる世界観。
    それ以外は多分今の日本よりコミュニティが少しオープンな感じ。
    SF月匂いがするのに、相反するすごく丁寧な人間関係。そんなお話でした。

    最初は家族もいる同性愛者の男の人、その次はなんか性別があやふやな感じを受ける母親の人、その次はロボットを自分の分身にして生きる病気を持った男性。その3人の目線で語られる短編連作。

    全体通して家族の話なのに家族っぽくなくて、それが私には逆に好ましかったです

    2025.5.19
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    2025年05月19日
  • ご本、出しときますね?

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    2016年~2017年に BS で放送されていた番組を書籍化したもの。オードリー若林氏が各回2人の作家をゲストに迎えて行う鼎談集である。もともと知り合いの方も多いようで、堅苦しい話も小難しい話もなく、気軽に読める。

    小説を読んだだけでは分からない作家さんの側面が見られて楽しいし、読んだことのない作家さんも、話がおもしろい方の本は読んでみたくなる。また、毎回の鼎談の最後に紹介される本も、興味をひかれるものが多かった。

    読書の幅を広げたい方に。

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    2025年05月19日
  • カツラ美容室別室

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    これまで読んだ本で登場人物を身近に感じることは何度かあったけど、この本の登場人物はなんというか「あ、ほんまにどっかにおるんやな」って感じ
    淳之介の頭の中そのまま本にしたというか、見たものについて感想?言うから話題がころころ変わるというか
    そんな日常の中の恋愛に発展するかしないかの楽しかったりめんどくさかったりすることとか、友だちについて深く考えて寂しくなったりとか、共感できることばっかりではないけどなんか大事な時間やなあと思った

    「自分の食べたいもの」を理解して店員さんに伝えることができるって素晴らしい!

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    2025年05月04日
  • むしろ、考える家事【電子特典付き】

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    山崎ナオコーラさんの問題点?みたいなもの、かなり同意するものがある。家事を主体的に捉え、考える。自分の気持ちに正直に、そこから社会を見つめる。丁寧に考えていく様子に敬意を抱く。私もそういう風でありたい。

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    2025年05月01日
  • ご本、出しときますね?

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    番組Pの佐久間宣之の『おわりに』が印象的だった。作家さん達の考え方の違いが面白く、文字だけで伝わる人柄みたいなものに押されて何冊か本をポチった。

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    2025年04月12日
  • ミライの源氏物語

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    面白かったです。
    高校生の頃、これを読んでいれば、授業で退屈しなかったと思う。
    山崎ナオコーラさんの、それでいいんだと頷ける言葉の数々が大好きです。

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    2025年03月23日
  • ご本、出しときますね?

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    オードリーの若林と作家たちが対談し、”自分のルール”についてをメインに小説を書くにあたってのモチベーションや作品の映像化の話、小説には関係ない話まで色々と語る番組の書籍化。各回の最後にはオススメの本が紹介されています。それぞれのこだわりや持ち味が出ていて面白かったです。テレビで実際に話しているのを見たかったかな。

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    2025年03月21日
  • あきらめる

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    色んな「あきらめる」が出てくる。あきらめるって悪いことじゃない。
    余命わずかの岩井が「まずは、あきらめる。あきらめることで、あきらめきれないことが始まる。そこから始まるんだ」
    輝は、育児について、「今、生きているだけでいいんだとあきらめないといけない」
    ユキのネグレクトは、ちゃんとあきらめた結果。育てられないって言うことで、次の道が開けた。あきらめることから始まることもある。
    輝は、悟る。心をあきらめよう。心を制御するのではなく、行動をコントロールしよう。
    弓香や塔子は、雄大に対して上手くあきらめてる。でも、博士はあきらめようと思っても、あきらめきれない気持ちを抱えて、評価されたいという感情と

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    2025年03月15日
  • 肉体のジェンダーを笑うな

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    あなたは、『病院で治療を受けることによって父乳(ふにゅう)を出すことが可能である』ことを知っているでしょうか?

     (*˙ᵕ˙*)え?

    昨今、男性育休という言葉がよく聞かれるようになりました。このレビューを読んでくださっている方の中にも、同僚が男性育休中です!とか、それ私のことです!とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。子育ては女性の仕事であり、男性は会社で働くもの、そんな考えが支配していた時代も遠い過去へと過ぎ去っていく現代社会。男女平等が叫ばれ、その境目がなくなってもいく現代社会。

    しかし、未だ男性と女性には、それぞれに求められる役割があると思います。例えば前述した育児一つとって

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    2025年02月26日
  • 浮世でランチ

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    あなたは、未来の自分に思いを馳せたことがあるでしょうか?

    一日いちにちの積み重ねが一年となり、二年となり、私たちは歳を重ねていきます。遠い未来のことだと思っていても、過ぎてみればそんな時代もあっというように時は過ぎていきます。それは特に10代、20代といった年代では殊更でしょう。大人になるなんてずっと先のこと、『そんな大人のことは、想像もできない』と思っていた未来も思った以上に早くやってきます。

    そんな未来にはどのような景色が見えるのでしょうか?過去に想像はできなかったとしても、まさかこんな未来が?という景色がそこにあるのでしょうか?

    さてここに、十四歳の時代と二十五歳の時代を並行に描い

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    2025年02月24日
  • ミライの源氏物語

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    「源氏物語」の読みにくさには2つの理由がある。1つは1000年前の言葉で書かれている、所謂古典文学ということ。もう1つは、現代とあまりにもかけ離れた1000年前の社会規範が根底に流れているということ。前者は優秀な訳者によって乗り越えることは容易いが、後者はそれが難しい。ゆえに、現代の社会規範でもって、この壮大な物語を読み解き、楽しんでしまおう、というのが本書の趣旨となる。
    引用文に関しては筆者による現代語訳も併記されているので、難なく読むことができる。その上で、現代にも通ずる社会問題(貧困問題やジェンダーの多様性など)を考えていくのは面白いと率直に思った。1000年前には論点にすらなり得なかっ

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    2025年02月14日