山崎ナオコーラのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
古典の読み方は時代に沿って更新し続ける必要がある。源氏物語研究の主立った面子が男性だった昭和を経て女性研究者が出てくると全く違った読み方や解釈がなされ、これまでのスタンダードとされる読み方がいかに男性主義的であったかが浮き彫りになっているという話もあるし、その中でこれは山崎ナオコーラさんが読み方を模索していく試みで、とても興味深く読んだ。しかも現代的な視点で読んだとて、それに応えうる強度をもつ「源氏物語」のすごみもまた感じられた。浮舟をめぐる読み方、とても良いなと思った。ジェンダーにとらわれない描き方で、ナオコーラさんの完訳をぜひ読んでみたい。
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Posted by ブクログ
一万円選書
読書メモあり
①子どものことを、自分のことを邪魔してくる存在だと思っていることに気がついた。
これは結構我ながらショック。
でもやりたいことがやれないのは、子どものせいって無意識のうちに思ってたかもなぁ。
②自分の中の違和感を見過ごさない。
時々言われることだけども、自分の中の違和感を見過ごさないっていうのはすごく大変だと思った。
この著者も、気になったとか違和感を感じたとか、そんなことをきちんとキャッチして、
どうしてそう思ったのか、
どうなると良いと思うのかをすごく丁寧に描写してると思った。
これからも私も生活の中で違和感をそのままにせず、
なぜそう思うのか?
どう -
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Posted by ブクログ
人物名などの詳しい説明がほとんどなく、妻の看護中に感じた違和感や出来事を淡々と語った小説でした。名前を呼び合わないっていうのが家族っぽいなぁと思いました。
亡くなった奥さんに手を合わせることなどできない、と固まってしまった場面は泣けました。
自分も死ぬときは妻と同じがんがいいと思い始めている、というのは看病する中でもはやがんは妻の命を奪った憎いものという存在ではなくなったんでしょう。
故人との距離は死後も遠くなったり、近くなったりする。距離が変化することは悪いことではない。悲しい話なのに悲観的ではなく、先の未来も感じられる静かな小説でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人を嫌いになりそうなときは離れるのが一番だ。距離は人を好きにさせる。〜」
「私は加害をする人間だとあきらめる」
「理解されなくても愛さえあれば平気らしいのが意外だった」
「楽しいのは、宇宙にいるからではない。自分にいるからだ。」
「火星まで来て、やっとわかったことだった。自分の中が、一番遠い。」
「じぶんの中を見るだけでも、すっごくおもしろいんだよ。歩きながら考えるとね、あたまの中にいるのがたのしいの。自分の中って広いんだよ。」
「言葉が先で、そのあとに気持ちが動く。考えが変わっていく。」
「下山を選ぶことができた自分が誇らしいっていうか。」
「自分をあきらめる。こうやって、