あらすじ
けん玉が上手かったあいつとの別れ、誕生日に自腹で食べた高級寿司体験、本が“逃げ場”だった子供の頃のこと…朝日新聞の連載で話題になったエッセイのほか、「受賞の言葉」や書評も収録。書くことも読むことも痺れるほど好きな著者が贈る、しゅわっとはじける言葉たち!魅力全開の、初エッセイ集。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
なんだろう、読みながら自分が愛しくてたまらなくなった。
カサカサした心になってしまった時も、持ち前の「トライアンドエラー」精神で物事をぐるぐると考え直し、何かに気付いたり、考えがうねうね変わりながらモヤモヤしたままだったり…。
そんなナオコーラさんの日常がエッセイから透けて見える。
特に大好きだったのは、"栞が導くいろんな世界たち"。
「本離れ」を問題視して、「子どもに本を読ませなくては」と言う人がいるが、大人が読書のメリットを提示して勧めても、子どもはきっと読む気にはならない。ナオコーラ氏が本好きの理由は「現実逃避ができるから」。
それってほんとうに、真理だ。
私が今年100冊以上読破できたのも、現実がちょっとしんどかったから。でも、本に逃げられると、なぜかちょっと大丈夫になっていたりする。
現実と空想の境目が曖昧になったり、現実にいる時間が少なくなるからかもしれない。
"本は勉強のためにあるのではないよ。戻る気があれば、本を逃げ場にしてもいいんだよ。"
優しくて、救われる。
"なにか"のため、"だれか"のため、にウンザリしています。
読みながらあれこれ考えて、自分を肯定したくなって、人に会いたくなるような、そんな一冊でした。
Posted by ブクログ
いちばん好きな本。ナオコーラさんの小説が好きだったけど、ナオコーラさん本人がいちばん面白い。
気取らず、しゅわしゅわの泡のように掴み所がなく優しい文章。この本を読むと、肩の力を抜いて気ままに生きていっていいのだと思わせてくれる。1人でお寿司を食べに行く話と、もうすぐ別れる恋人と未来の話をする話と、不動産屋さんの話が好き。
Posted by ブクログ
とても好きな本のひとつになりました。また読み返したい。
恋愛の一コマを描写するところは、はかなくて切なくて忘れていた感情がよみがえるような感覚。
エッセイの題が魅力的で、文章を奏でる言葉も素敵。
また他の作品も読みたくなる。
Posted by ブクログ
『指先からソーダ』
山崎ナオコーラさん
読んでいて楽しくて楽しくてしょうがない!って感じのエッセイ集。
私も本が好きだから本の世界が好きだしナオコーラさんが好き!
きっとナオコーラさんもはかないものが好きなんだ。嬉しかった。
Posted by ブクログ
学生時代に読みたかったな。
っていうのが一番の印象。
この人の作品は内容も良いんだけど
なによりも文字をたどりたくなる。好き。
水みたいで一見軽いようだけど
溜まるとすごく重いというか。
何度も読める。
Posted by ブクログ
ナオコーラ的世界の成り立ちが、じわじわわかって来る感覚。言葉に自分を剥き出しに投影させているんだね。心引かれる言葉がたくさんありすぎて、大切な一冊として本棚へ。
Posted by ブクログ
なぜかすごくドキドキする文章。
「リアルについて」書かれている文章がいくつかあったけれど、私はこのエッセイを読んで「リアルだな」と思った。
例えば、
「黒いストローでジュースを飲むのが好きである。
理由は蝶々の仕草に似ているような気がするからだ。」
という書き出しで目が止まった。
そこに山崎さんがいて、黒いストローでジュースを飲みながらその言葉をさらりと言ったのを、目で見て耳で聞いたかのような生々しい感触があったのかもしれない。
本当は一瞬静止した理由が自分でもちゃんと分かってないけど、すごくドキッとしたという感覚だけが強烈に残っている。
そして1番は「あきらめるのが好き」。
ドキドキを超えて、目と頭だけが動いて呼吸も心臓も止まっちゃったんじゃないの?って思うくらい1語1語に集中して読んだ。
すごいと思った。
「あきらめてもあきらめても、しぶとく私が残る。」
「私」の輪郭が明確になるような、逆にぼやけて溶けていくような、不思議な感覚。
山崎さんが使う言葉と同じ感覚じゃないかもしれないけど、「リアルだ」と思えた。
山崎さんの小説がすごく読みたい。
Posted by ブクログ
今まで読んだエッセイの中で一番良かったかも。
ひとつひとつの話が短いのがいい。
主張しすぎることなく自分の思いを書いているところも。
年齢が近いからか共感できる話も多いし。
小説も読んでみようと思った。
Posted by ブクログ
山崎ナオコーラのエッセイ.
今まで読んだエッセイの中で,一番よかったかも,と思える.
必読!というほど人にすすめる気はないが,いつか読んだ人と,「その本読んだよ」と会話を一言二言かわすだけで,感覚が分かり合える気がした.
Posted by ブクログ
小説の言葉って、何かを定義づけたり、説明するわけじゃない。もっと自由に感じていいんだよな、と思わせてくれる。ナオコーラさんの、初エッセイ集。白眉は「あるがままのドロップ」。飴を舐めているとき、私たちは「甘さ」(本質)を楽しんでいると思いがちだ。けれども小説家がしようとしているのは「飴の本質は『砂糖』だ!」ということの説明ではなく、飴の舌触りなり、かみ砕くときの音だったり、「飴そのもの」を楽しんでもらう、ということではないか。窮屈な言葉たちを、もっと解放しよう。
Posted by ブクログ
二十代の野心が率直に伝わる。そのまま、いろいろ考えたり感じたり吸収したりしながら、自分の思うままに突き進んで欲しいと親心のような気持ちで読んだ。
Posted by ブクログ
この本を買ったのは2010年、9年前です。
そのときはまだ24歳とかで、
とにかく手当たり次第本を読んでて、
そのときに「この本は読むの勿体ない」と思い、
仕舞い込んでいた一冊。
あのとき読んでおけばよかった。
感性にまで貧乏性だった、私。笑
30を過ぎた私には、あのとき感じた瑞々しい感情が遠くに感じました。
世間や世界と繋がりやすくなったことを「成長」と呼びたくない、というような言葉が出てきて、泣きそうになりました。
そうなんだ、器用になったからって、うまく付き合えるようになったからって、それは能力でも成長でもなくて、私は私なんだよね、って。
ぱらぱらとこぼれ落ちてくような言葉たちを掴むような作業。
それがナオコーラさんの本を読むこと。
今度は久しぶりに小説を読もう。
Posted by ブクログ
「人のセックスを笑うな」の山崎ナオコーラさんのエッセイ集。
いい。
すごく、いい。
「人のセックスを笑うな」を読んだ時も、この人の文章はなんてリズムが良んだろうと思ってたんだけど、このエッセイを読んで再確認。
この人は言葉をものすごく大切にしている。
そしてこの人の世界の見方もとても、楽しい。
小説やエッセイはその筆者の世界の見方というか、
常識とか普通とか当たり前とされているものとのズレや距離感や違和感を
その人なりの言葉で描かれているものだと思ってる。自覚的であれ無自覚的であれ。
んで、この人のズレ方には何かとても共感できる部分が多い。
苦しさとか楽しさとか。
恋愛小説が多いから人のセックスを笑うな以降、
結局手にとってなかったんだけど、
このエッセイは最高に楽しかった。
そして恋愛小説じゃないのも見つけたので、
「『ジューシー』ってなんですか?」も買ってみた。これも楽しみ。
でも、エッセイももっと読んでみたい。
もっと出してくれないかなー。
Posted by ブクログ
山崎ナオコーラ、初のエッセイ集。
「読んでもらえる興奮で、どんどん書いて書いて腕が唸りまくっていた」というエッセイには、二十代の彼女の思いがまっすぐに垣間みれる。
彼女は、高校生のときに感じた「私は世界と繋がっていない」という感覚を、これからも大切に持っていきたいという。
「カップルたちに囲まれて、ひとりでたたずむことは意外と楽しい。部屋にいるときよりも、ひとりを実感できるからだ」という文章には、感覚に対する鋭い嗅覚がある。
世界と繋がらない、他人と共有しない、個人的なリアル。
そういった感覚を「文章を解き放つ」ように綴ったら、とても芸術的で魅力的になるに違いない。
今後の作品を心密かに期待している。
Posted by ブクログ
山崎ナオコーラさんはすごく不思議な作家だ。「論理と感性~」でものすごく嫌いになって、でも「スカートの裾を踏んで歩く女」は何回も読み返すくらい好きで。このエッセイを読んで大好きになった。熱い人なんだなあ。
Posted by ブクログ
言葉を大切にする、そのやり方に共感を覚えます。
飴のような小説を書きたい、と、文藝賞の受賞コメントで残したそうです。
飴の甘さ、凹凸のある舌触り、味覚や触覚で良い小説を例えるのは、分かりやすい。
美味しい本を読みたい。
ただ、テーマにばらつきがあるので(書いた時期がまばらなのでそれは当たり前ですが)一気に読み通して同じ気持ちになりたいときには向かない本だと思います。
Posted by ブクログ
あたしにとって本を読むときに大切なのは、
その書き手が何を表現したかったかよりも、
自分の気持ちがどう動いたか、です。
この本は、きっかけを投げられて、あとはお好きに、と言われているようで安心する。
書き手の意図とたとえ一致しなくても、
その文章によって読み手が感じたことこそ、
一つの結果だと。
なので、あたしが感じた、彼女の情熱も野心も、それを素敵だと思う自分も、大切なのです。
Posted by ブクログ
普段エッセイを読まない私がなんとなく手に取った一冊。
小説とはひとつひとつ丁寧に紡がれた文章の連なりなのだ、という言ってしまえば当然の発見をさせてくれた。
ひとつひとつの物事に端から見るとおかしく思えるくらい真剣に向き合う筆者の描く小説を再読したくなった。
Posted by ブクログ
エッセイだけど、言葉の使い方が小説を読んでるみたい。物事を見る視点や捉え方が、ユニークで、楽しい。
ナオコーラさんと、おしゃべりしたくなってきた!
Posted by ブクログ
ドラマ『冬のなんかさ、春のなんかね』1話で、杉咲花が読んでいた本。
ところどころ私は作者に似ているかもしれない、と感じる部分があった。
ナオコーラさんに限らず、作者の恋人との何気ない会話やエピソードを読むのがとても好き。
私は恋人と、夏になったらとか、春になったらとか、ちょっと先の未来の話をしたことがあっただろうか。私からはとても怖くて言えない、本当は話したいのに。と、スケートリンク、というタイトルのエッセイを読みながら思った。
*可愛いね、その桃色のピアス
*私はプレパラートを作るように文章を書きたい。
*私のコンタクトレンズは特別製で、恋の終わりが見える。
*じゃあ、本当は二週間後なんだけど、早めに『誕生日おめでとう』って、言って
*クラムボンはかぷかぷわらったよ(宮沢賢治のやまなし、より。)
Posted by ブクログ
読んだ作品ほとんど共感しないけど、
好き。
本屋さんで手にとってしまう。
読みたくなる。
エッセイも、共感するとこあんまりないけど
気になる人。
また本屋で見つけたら買おう
Posted by ブクログ
『人のセックスを笑うな』『浮き世でランチ』など、えも言われぬ小説を綴る著者による随筆集。1話が2~2.5ページでコンパクトだが、構成や表現に『らしさ』が溢れている。デビュー間もないころの作品が並んでおり、読まれる嬉しさ、文筆家として生きていく気負い、などが垣間見え文章が躍動していることを感じる。良作。
Posted by ブクログ
作者の主観的な文章や言い回しが変わっていておもしろいです。でも小説の方がいきいきとしている印象でした。エッセーだと短いせいか起承転結がすこし苦しいような気がします。
受賞時のコメントがおもしろかったです。本を読むことを飴にたとえるとしたら、どうなるだろう? 飴のおいしさは砂糖です。と言い切ってしまうひともいるけれど、作者は飴を味わうときは飴の舌触り、大きさ、味とさまざまな情報を味わっているのだというようなことを書いてありました。覚えておきたい感覚です。
Posted by ブクログ
ナオコーラ面白い。読者に求めてるコトがすごくいい。自然体。そして私もそのまま受け止めてる、繋がってる。わかってるよー!そう受け止めてるよー!って言いたい
Posted by ブクログ
うーん。若い。若いけど、文章に対する真摯さっていったら、すごいものがある。この人はプロになるべくして、プロになったんだなあという感じ。でも、なんだか力みすぎてたりする気もして、おばちゃんは、もちょっと楽に生きたら?と思ってしまいます。でもって、すでに自分のことをそれなりの歳だと思っているようだけど、もっともっと、上には上がいて、きっともっと歳とってからこのエッセイ読むと若い自分がまぶしくて、恥ずかしいと思うよ。おもしろかったし、文章の感覚はすごいとは思うのだけど、なんかちょっと付き合うのに疲れるわぁと思ってしまった。おばちゃん、最近ほんと、おばちゃんだからねぇ。