山崎ナオコーラのレビュー一覧
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子育てエッセイだと思って読むと、期待を裏切られる。特に、子育ての大変さや子どものしぐさ、成長などに共感したい場合は注意(私もそうだった)。
まず、子育てが辛いと思わないということが何度も書かれていて凹む。寝かしつけや後追いなどに苦労しているような描写も少しだけあるけど、それも辛くはないらしい。
子どもの性別は子ども本人に聞かないと分からないから書かない、「男の子(女の子)らしい」服は着せないなど、固定観念に囚われたくないという考えがかなり伝わってくる。タイトルからして、世間が求めるイメージ化された「母親」ではなく、単に「親」になるのだという意思表明だ。
でも、「夫の稼ぎが少ない」「夫を養 -
Posted by ブクログ
主人公は主夫の妹子とその息子のタロウ。
妻のみどりは書店の店長をして家計を支えている。
妹子は普通ってこうだよね、って思いながらその普通から自分が外れていることも自覚している。少し後ろめたさも感じてるんだろうけど、妹子にとって「普通」に振る舞うことはとてもエネルギーがいることなんだと思う。
妻のみどりもそんな妹子を認めるわけでもなく、当然として接しているのが深い。認めるってことは、感じてる違和感をそれはそれで良しとするってことで、ふたりの間に違和感があることになる。でも実際そうじゃない。
稼ぎを出さない家事や子育て、すれ違う人との雑談だって後ろめたさを感じることじゃないってみどりは思ってる -
Posted by ブクログ
特別に人嫌いではないんだけど、誰とでも上手に合わせるってのが苦手だから、許されるもんなら専業主夫になってみたかった。地縁とかで選り好みできない付き合いはあるとして、仕事での付き合いがなけりゃあ随分と無駄?な付き合いが削れる。社交性なんて不本意なもんはそこそこに、常識的な群居性さえ備えてりゃいい。妹子は主夫であることの卑屈な思いを払えず、主夫業を時給換算してマイナス男だのヒモならぬリボンだのとうだうだ言ってるけど、まだ今の社会通念じゃそうだろうね。ま、みどりの理解があるんだし、タロウもじきに手が離れるんだから、それまででも専業主夫を貫けるってうらやましいよ。
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Posted by ブクログ
作家さんが例えば自身の職業と近い職業の主人公で物語を書くとノンフィクションかな、って思ってしまうのはすごく失礼だと思っているのですが、この方に関しては兼ねているんだろうなとしか思えない。。。
ヒモじゃなくてリボンの男っていう発想は好き。
けど、ご自身のエッセイで何度もご主人の職業や年収について触れ、それを恥じていない気にしていない、自分が稼ぐからいい、女が~男が~、女だから~すべきがおかしい的なこと何度も書かれていたので、きっとまたご自身の考えや経験を基に書かれているんだろうなと思ったら、あまり好きになれない一冊でした。
おもしろくもないけどつまらなくもない。さらっと読めます。