畠中恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【短評】
「第13回日本ファンタジーノベル大賞」に輝いた畠中恵による時代小説。
江戸に大店を構える廻船問屋兼薬種問屋「長崎屋」の跡取り息子・一太郎は、「妖」に縁がある。どういう訳か、病弱な彼の周囲には妖が集い、手代の佐助と仁吉をはじめ、あれこれと甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。そんななか、江戸の町を「薬種屋殺し」が横行し始めーーという物語。
長大なシリーズであることは承知していたが、左もありなん、屋台骨である第一作は流石に面白かった。良質な落語を効いているような軽妙さで以て、江戸の町を活き活きと描写しており、町人になった気分で読書に浸ることが出来た。文章が非常に達者かつ流麗であり、時代掛かっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ江戸有数の廻船問屋の一人息子・一太郎は、病弱で外出もままならない。
ある日、彼は両親や店の者たちの目を盗んで出掛けた夜に人殺しを目撃してしまう。幼い頃から一太郎の周囲には妖怪が集まる。身の回りの世話をしてくれる手代の二人も、実は犬神と白沢という妖怪である。町を騒がす殺人事件を妖怪たちと共に解決する。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。
言わずと知れた名作である。
古い作品であるにも関わらず、昨年ノイタミナでアニメ化も果たした人気作。ずっとタイトルは知っていたが、手に取ったことはなかった。さすが息の長い作品というだけあり、安定感抜群。折に触れて時代小説は読んできたが、いつも瑞々しいタイムスリップ -
匿名
ネタバレ 購入済み鳴家いっちばん!
どの作品も素敵でしたが、個人的に印象に残った作品は下記の4作でした。
●うそうそ:たった32Pに本編の複雑な内容がキレイに収まって読みやすくなっていたことに、本当に驚愕しました。
佐助の大太刀周りにお比女ちゃんの苦悩、皆の見せ場などもしっかりあって、読後の充足感もダントツでした。
●あやかし帳:オリジナル展開ですが、作家色としゃばけシリーズの世界観が上手く調和しており、もし若旦那が現代に転生していたらこういうこともあるのかもしれない…と妙に納得してしまいました。
●狐者異:本編読後に感じた後味の悪さの輪郭を、これでもかとくっきりはっきり描かれ目前に突き出されたかのような迫力を感じました。