畠中恵のレビュー一覧

  • もういちど(新潮文庫)
    読後、毎回ほっこりする。

    妖(あやかし)達は、若だんなのことが大好きなんだろうな。妖達の真ん中には、いつも若だんながいる。
    若だんなが隅田川で溺れ死んだりしたら、二人の兄やは隅田川を壊しかねない。(笑)
    兄や達も何より増して若だんなが一番。

    それは、若だんなが優しくて誠実だから。
    そして、若だん...続きを読む
  • いつまで
    「いつまで」という妖怪に5年後の世界へ飛ばされた、若旦那と場久と火幻。

    若旦那達が見た5年後の世界は……。

    そして、元に戻ることができるのか?

    自分のちょっとしたアイデアが変な方向へ行っちゃう話。(そんな事もあるよね)
  • つくもがみ貸します
    面白かったです。付喪神達のかわいいことといったら私も会話に聞き耳立てたいくらい。
    最後清次と一緒に心の中で拍手。
  • もういちど(新潮文庫)
    小柳ルミ子(誰も知らない?)の歌に「もう一度生まれ変わってめぐり逢いたいね」というフレーズがあったが。(更に誰も知らない)
    ほんそれ。小さい頃から体の弱い者には「元気だったら〇〇できたのに」というフレーズは何度もリピートする。若旦那ほどの虚弱体質なら尚のこと。
    赤ちゃんに戻って元気な体でブラッシュア...続きを読む
  • まんまこと
    時代小説はほとんど読んだことがなくて、今までに読んだのは江戸ファンタジー『しゃばけシリーズ』くらい
    江戸時代が背景の小説が読みたくて
    『しゃばけ』と同じ畠中恵の『まんまこと』読んでみました

    江戸の青春グラフティ
    めっちゃ面白かった
    この続きも読む予定です
    わたし的江戸ブーム来てます
  • しゃばけ(新潮文庫)
    こういう主人公を取り巻く『仲間感』がある小説大好き。
    一太郎は優しいようで、ちょっと自分の思い優先で周りを振り回してる感じはあったな。

    もっと手代たちが無双っぽく活躍してくるのかと思っていたけど、そういうのはもっと先なのかな?

    けど全体的には面白かった。
  • いつまで
    久しぶりの長編。先が気になり一気読み。

    5年も先に飛んでしまうなんて、やっぱり新しいお医者には困ったものだと思いつつ読んでいたけれど、火幻は責任感の強い妖だったのでホッとする(私は若だんなを心配しすぎと自覚してます)。

    禰々子親分は店を買おうとしたり解決方法が豪快。
    両国で疑われずに遊ぶために、...続きを読む
  • こいごころ
    「こいごころ」
    なんとも切ない。

    「せいぞろい」
    禰々子親分の「佐助さんは、相変わらずやることがきっぱりしている。いい男だねぇ」というセリフがグッとくる。あの親分が誉めるというと、一層グッとくるのは、禰々子親分の魅力なんだろうなぁ。

    「遠方より来たる」
    私にとってと大切な若だんな。火幻ははたして...続きを読む
  • こいしり
    麻之助の結婚から始まるこの話。しかし、親友のお父さんが倒れてしまい……。

    麻之助、そんな気持ちで結婚していいのか?(江戸時代じゃあ当たり前のことなのか?)など、思いましたが、心配なさそうです。

    親友が代替わりをして、一家を支える立場になり。いつかは親の跡を継がなければいけない。という、そんな思い...続きを読む
  • わが殿 上
    借金十万両、石高4万石、実質石高1万2千石の大野藩を石高15万石並みに引き上げた内山七郎右衛門。家柄より才を好む土井利忠に見出され、家老にまで上り詰める男の一代記。やはり経済感覚に優れた武士というのは魅力的であり、それを取り立て力を自由に発揮させる優れたマネージャーというのも得難いものだなと実感した...続きを読む
  • わが殿 下
    銅鉱山の拡大から始まった大野藩の新規事業は商社機能を持つ大野屋の設立から北前船による海運業、北方蝦夷の開拓へと広がっていき実質石高1万2千石から実質15万石へ。明治維新を迎えるも土井家に忠義を尽くし続けた内山家の大野屋は新時代を迎える。
  • まんまこと
    しゃばけシリーズとはまた違うシリーズ。

    16歳までちゃんと育っていたのに、16歳からお気楽な感じになってしまった、名主(江戸時代、簡単な揉め事とかを解決する人)の息子の麻之助。

    お気楽な感じなのですが、推理力は人一倍あり、色々な事件を解決していきます。

    しゃばけシリーズより、少し大人な感じの話...続きを読む
  • こいごころ
    今回は宴が多めで楽しかったけれど、表題にもなっている「こいごころ」は泣けたわ~。・(つд`。)・。そして、どんどん増える妖仲間(^^;)
  • ころころろ(新潮文庫)
    「神は人に、時に、置き去りにされる」
    ゾウの感じる時間とネズミの感じる時間は違うという話があるけれど、ゾウとネズミが恋をしたらゾウの気持ちを十分伝える前にネズミは亡くなってしまうかもしれない
    生目神が最後に何を感じたか分からないし、どの様な結果でも苦さが残る
    ちょっとしんみりした終わりでした
    それか...続きを読む
  • えどさがし(新潮文庫)
    「五百年前の判じ絵」古来より人が願う長寿というものは、居場所のない者にとってありがたくないことなのだなぁ。
    佐助の、おぎんが500年名前を覚えてくれていたことを喜び、時々挨拶に寄らせてもらえたらうれしい、ということが私からしたら驚き。
    子守は仕事であって、礼には見えないのに、微笑んでいそうな佐助の顔...続きを読む
  • いつまで
    シリーズ第22弾は長編。
    始まりは、西からやってきた妖・以津真天。
    場久が消え、火幻が消え、若だんなも悪夢の中へ。
    なんと5年後に飛ばされてしまったのだ。
    若だんな不在の5年間の出来事は、考案した薬枡のせいらしい。
    何故飛ばされたのか?5年前に戻れることは出来るのか。

    若だんなの5年の不在で、変わ...続きを読む
  • しゃばけ(新潮文庫)
    虚弱な若旦那は弱そうに見えて意外と豪胆で魅力的な人物だった。二人の手代、犬神と白沢も若旦那のことが心底大切そうでほっこり。謎の事件の真相までも明るく描き切る技術に脱帽した。若旦那の身の回りが変化する兆し。続きが気になりすぎる!
  • いつまで
    ちょっと忙しくしてて毎年恒例のしゃばけシリーズを忘れてました。
    慌てて今日買いに行き、お盆休み最終日にゆっくり読めて大満足。

    一太郎にまた新たな仲間?剣呑な西から来た妖が巻き起こす一大騒動ですが、どこまでいっても優しさいっぱいのシリーズなのです。推しの仁吉の出番が少なくて残念でしたけど、禰々子姐さ...続きを読む
  • 猫君
    20年生きた猫は猫又になるらしい……。

    江戸を舞台に新米猫又のみかんが、仲間とともに成長する軽快な物語でした。
    妖怪猫又になっても猫の愛らしさは健在で、江戸城の中の人間や猫又の師匠の前で見せる猫らしい姿に笑みが溢れます。
  • ちんぷんかん(新潮文庫)
    いつもはホッとしたり、心温まったりする展開が、今回初めて涙が出てしまった。
    妖の時の長さと、人の短さ。だから佐助と仁吉もあれほどまでに若だんなを守ろうと必死になり、甘くなるのだと、納得がいく。
    三途の川で、佐助や仁吉に頼れぬが、それでも妖を浮世に戻したい若だんな。前作、箱根の湯治旅のおかげか、兄や不...続きを読む