畠中恵のレビュー一覧
-
読後、毎回ほっこりする。
妖(あやかし)達は、若だんなのことが大好きなんだろうな。妖達の真ん中には、いつも若だんながいる。
若だんなが隅田川で溺れ死んだりしたら、二人の兄やは隅田川を壊しかねない。(笑)
兄や達も何より増して若だんなが一番。
それは、若だんなが優しくて誠実だから。
そして、若だん...続きを読むPosted by ブクログ -
小柳ルミ子(誰も知らない?)の歌に「もう一度生まれ変わってめぐり逢いたいね」というフレーズがあったが。(更に誰も知らない)
ほんそれ。小さい頃から体の弱い者には「元気だったら〇〇できたのに」というフレーズは何度もリピートする。若旦那ほどの虚弱体質なら尚のこと。
赤ちゃんに戻って元気な体でブラッシュア...続きを読むPosted by ブクログ -
こういう主人公を取り巻く『仲間感』がある小説大好き。
一太郎は優しいようで、ちょっと自分の思い優先で周りを振り回してる感じはあったな。
もっと手代たちが無双っぽく活躍してくるのかと思っていたけど、そういうのはもっと先なのかな?
けど全体的には面白かった。Posted by ブクログ -
「神は人に、時に、置き去りにされる」
ゾウの感じる時間とネズミの感じる時間は違うという話があるけれど、ゾウとネズミが恋をしたらゾウの気持ちを十分伝える前にネズミは亡くなってしまうかもしれない
生目神が最後に何を感じたか分からないし、どの様な結果でも苦さが残る
ちょっとしんみりした終わりでした
それか...続きを読むPosted by ブクログ -
「五百年前の判じ絵」古来より人が願う長寿というものは、居場所のない者にとってありがたくないことなのだなぁ。
佐助の、おぎんが500年名前を覚えてくれていたことを喜び、時々挨拶に寄らせてもらえたらうれしい、ということが私からしたら驚き。
子守は仕事であって、礼には見えないのに、微笑んでいそうな佐助の顔...続きを読むPosted by ブクログ -
虚弱な若旦那は弱そうに見えて意外と豪胆で魅力的な人物だった。二人の手代、犬神と白沢も若旦那のことが心底大切そうでほっこり。謎の事件の真相までも明るく描き切る技術に脱帽した。若旦那の身の回りが変化する兆し。続きが気になりすぎる!Posted by ブクログ
-
いつもはホッとしたり、心温まったりする展開が、今回初めて涙が出てしまった。
妖の時の長さと、人の短さ。だから佐助と仁吉もあれほどまでに若だんなを守ろうと必死になり、甘くなるのだと、納得がいく。
三途の川で、佐助や仁吉に頼れぬが、それでも妖を浮世に戻したい若だんな。前作、箱根の湯治旅のおかげか、兄や不...続きを読むPosted by ブクログ