畠中恵のレビュー一覧

  • ちんぷんかん(新潮文庫)
    可愛らしさにくすくす。
    切ない別離に、涙が溢れて。

    タイトルからはちょっと想像しづらい読後感。
    本を読んで泣いたのは、いつぶりだろう。
  • うそうそ(新潮文庫)
    本のタイトル「うそうそ」、嘘? と思って扉を開いたら意外な意味が……江戸を舟で出立早々に妖の兄や達と離れ離れになり心細い若だんな。そこからジェットコースターストーリーよろしく様々な災厄に巻き込まれていく。夢に現れた女の子の声の主の姫神様、いずれお江戸に遊びに来そうな予感がする。『食べるにも着るにも困...続きを読む
  • ゆんでめて(新潮文庫)
    ひらがなのタイトルが、毎度何を意味するのかが楽しみ。今回も弓手馬手という新たな知識を得られた。解説でも言及されていた時間の逆行の手法は面白い。初め(4年前)の話で屏風のぞきを失った若だんなの悲しみに共感。禰々子河童、色っぽい(o^^o)いけない、だんだん鳴家みたいになってきた。
  • ちんぷんかん(新潮文庫)
    長崎屋の火事により賽の河原へとやって来た若だんな。そこにいる死者たる子どもたちのことを思うと切なくなる。その後の冬吉がどうなったかも、気になるところだ。「はるがいくよ」も切ない。桜の精との出会いと短すぎる別れ。それが、若だんなと兄や達との関係の縮図であるというのが深い。
  • ころころろ(新潮文庫)
    12歳の若だんなの物語から始まる本書は、若だんなの失明と生目神様の玉を巡り、大きなうねりの中を進行する。終盤で生目神が出した桃太郎の問いに対する鳴家たちの反駁には笑った。鬼の立場ではそうだよね(^-^)
  • ちんぷんかん(新潮文庫)
    【あらすじ】
    「私ったら、死んじゃったのかしらねえ」長崎屋が大火事に巻き込まれ、虚弱な若だんなはついに冥土行き!?三途の川に着いたはいいが、なぜか鳴家もついてきて―。兄・松之助の縁談がらみで剣呑な目に会い、若き日のおっかさんの意外な恋物語を知り、胸しめつけられる切ない別れまで訪れて、若だんなと妖たち...続きを読む
  • うそうそ(新潮文庫)
    【あらすじ】
    若だんな、生まれて初めて旅に出る!相変わらずひ弱で、怪我まで負った若だんなを、両親は箱根へ湯治にやることに。ところが道中、頼りの手代たちとはぐれた上に、宿では侍たちにさらわれて、山では天狗に襲撃される災難続き。しかも箱根の山神の怒りが原因らしい奇妙な地震も頻発し―。若だんなは無事に帰れ...続きを読む
  • 若様組まいる
    『アイスクリン強し』の前日譚であり、時系列としては、
    本作を読んでから、という流れがよいのかもしれない。

    薩摩に所縁のある者からすると、薩摩弁の扱いには、
    ちょっと違和感を抱く部分があるが(苦笑)、
    それはさておき、とても読みやすく、そして面白い!
  • まんまこと
    麻之助と清十郎、吉五郎との友情、麻之助の淡い初恋、麻之助とお寿ずとの恋の行方、麻之助の機知に富んだお裁き、どれもとても面白かった。ちゃらんぽらんのように見える麻之助だが、遊び歩くことも世間を知るという意味で名主になるには役に立つことだと思えた。遊ぶけれど清十郎の弟をかわいがる優しい、温かい人物。勇敢...続きを読む
  • えどさがし(新潮文庫)
    すえずえを読み終えて、あとがきで外伝が出てきたので読んでみました。
    すえずえを読んだ後だからこそ、若だんなと出会う経緯や、若だんなが亡くなってからの話にはしんみりと心に響きました。
    明治時代での若だんなと妖たちの続きも気になります。
    しゃばけシリーズは心が優しくなりますね。
  • すえずえ(新潮文庫)
    しゃばけシリーズは安定した面白さとほっこりさです。
    今回はお嫁さん探しから、若旦那のお嫁さんって
    どんな人なんだろうと思っていたら、納得でした。
    最後のお話は悲しく寂しいお話でした。
    それでもまだ温かさがあるのが、しゃばけシリーズのいいところですね。
  • すえずえ(新潮文庫)
    「いつか」を考えさせられる。今のままではいられない。仁吉や佐助の心情、そして若旦那。いつもの暖かいしゃばけシリーズにちょっとだけ寂しさの加わったお話。
  • ときぐすり
    いつもの3人 いつものどたばた
    今回清十郎が振られる??
    吉五郎はなぜか もてもて??

    「ときぐすり」すごくよかったです。
  • 若様組まいる
    畠中さんの江戸時代以外の時代の話は初めて。
    明治初期が舞台で明治維新で武士でなくなってしまった武家の元若様たちが警察学校に入学するが、そこには若様たちのほかに薩長出身者の息子、徳川と一緒に静岡に行った側の元武家の息子、商人の息子などが入り混じって騒動が起こるというストーリー。

    明治維新がありました...続きを読む
  • つくもがみ、遊ぼうよ
    相変わらず全部可愛い。
    ちょっと切ない要素もありつつも、つくもがみたちのノーテンキなやり取りが中和と癒しを与えてくれます。
  • ころころろ(新潮文庫)
    若だんなの初恋(失恋?)からはじまり、まさかの失明や鬼退治、昔話、神様話など、一層賑やかだけど、読み終わったあと、ちょっと考えさせられた一冊。神々と妖、人間などが共に暮らし、連綿と紡いできた日の本の歴史は現代で断絶しかけてはいまいか?まあ、難しいことを抜きにしても、相変わらず面白い!短編同士がしっか...続きを読む
  • つくもがみ、遊ぼうよ
    畠中さんのこういう系のお話はやっぱりいいなあ。前作より好きかも。

    だってだって、あのつくもがみたちが人間と友達になるなんて……! その変化が嬉しい。
  • つくもがみ、遊ぼうよ
    十夜、市助、こゆり、三人の子供と付喪神たちの楽しい怖い面白い出来事。遊んでる気分の強い付喪神たちに助けてもらうための理由を付けて子供たちは解決するのだ。ちょっとした事件をね。
    そうそう、解説も楽しく読みましたよ♪♪
  • ゆんでめて(新潮文庫)
    しゃばけシリーズ9分作目。短編集風だけど、話が繋がっていて、最初は違和感不安感でいっぱいだったけど最後の話で、それらが払拭され、いつもの心地よさがもどってきた。
  • たぶんねこ(新潮文庫)
    相変わらず、ホッコリ。
    こんなトラブルなら巻き込まれてもいいかな?と思ってしまう。しかも、あんな妖たちに囲まれて暮らしてみたい。