畠中恵のレビュー一覧

  • こいごころ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2026/3/24
    このシリーズにしては珍しい切ない話。
    そうか。妖怪はそう消えるのか。
    読んでからタイトル見ると泣きそうになる。

    0
    2026年04月04日
  • ぬしさまへ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    しゃばけシリーズ第2弾。「ぬしさまへ」「栄吉の菓子」「空のビードロ」「四布の布団」「仁吉の思い人」「虹を見し事」6作収録の短編集。

    雰囲気の妙。
    2作目にして、しゃばけの雰囲気が確立されている。前作同様、小粋な江戸の町並みを背景に、事件解決に乗り出す一太郎と妖たちというスタイル。その繰り返しだとちょっと飽きてくるかもなあ、という時を見計らったように続く新技の連撃。「空のビードロ」で腹違いの兄・松之助の視点を織り交ぜたり、「仁吉の思い人」で仁吉の過去話をぶっ込んでくる。「虹を見し事」は、一太郎が妖絡みの事件に巻き込まれるのだが、スパイスがぴりりと効いていて、風味が違う。飽きさせない創意工夫に脱帽。

    本当に良い人しか出てこん(笑)
    松之助が深掘られるのだが、これがまた実直で良い人なのだ。大店の妾腹の子として生まれ、一太郎の誕生と共に奉公に出される苦労人なのであるが、全然曲がっていない。一太郎や長崎屋を恨むこと無くまっすぐに生きているのだ。
    「空のビードロ」で、不幸にも焼け出されて長崎屋に奉公することになるのだが、奉公人として実弟にちゃんと仕えちゃう。一太郎が気安く接する中、主人と使用人の垣根を越えずにきちんと奉公している。人徳がありすぎて、頭が混乱する。

    どうにも一気読みしてしまう。
    先が長いと分かっているのもあり、大切に噛み締めるような読書にはならない。漫画を読むような勢いで、ぱらぱらとライトに読み進めてしまえる。小難しい感想や解釈は湧かない。シンプルに面白い。たぶん、この先の巻を読み進めても良い意味で、これ以上の感想は出てこない気がする。重い読書の中の息抜きとしてこれからも定期的に挟んでいきたいシリーズだ。

    0
    2026年03月24日
  • ねこのばば(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2作品目ですが、世界観に浸れる作品だなぁと思います。
    今回は犬神の過去の物語がありましたが、
    後半で「やられた!」と思いました。
    読み進めるうちに霧が晴れていくような感覚が好きです。
    妖たちが見える女の子、また出てこないかな?と
    続きを読むのが楽しみです。

    0
    2026年03月23日
  • ゆんでめて(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第9弾。ゆんでめてとは、弓手(左手)と馬手(右手)のこと。右じゃなくて左に進んでたら、、、屏風のぞきは助かったのか??短編5編がそれぞれ面白いだけじゃなく、長編作を読んだ気分になった。江戸の大火事から遡る構成もよかった。

    0
    2026年03月20日
  • いっちばん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・いっちばん
     連続スリ事件と一太郎への贈り物を競う妖たち
    ・いっぷく
     三途の川であった冬吉の兄・七之助に出会う。
    ・天狗の使い魔
     天狗にさらわれた一太郎
    ・餡子は甘いか
     一太郎は18歳
     安野屋で修行している栄吉が菓子作の情熱を失いかける。
    ・ひなの千代紙
     白塗りをやめた雛

    0
    2026年03月19日
  • ぬしさまへ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    つくもがみシリーズを書いた著者の別の「しゃばけ」のシリーズ2作目です。
    やっぱり妖たちがかわいらしい作品です。
    探偵は体が弱い主人公で、妖たちが助手の役目をしているので
    ところどころ人らしからぬユーモアがある
    犯人への懲らしめがあったりして面白いです。
    「しゃばけ」をアニメで観たのですが、内容を原作のシリーズ化された
    作品から少しずつ寄せ集めた感がありました。
    なので、アニメを見たあとで原作を読んでも楽しめます。
    まだまだ作品は続いているので読みたいと思います。

    0
    2026年03月11日
  • しゃばけ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    【短評】
    「第13回日本ファンタジーノベル大賞」に輝いた畠中恵による時代小説。
    江戸に大店を構える廻船問屋兼薬種問屋「長崎屋」の跡取り息子・一太郎は、「妖」に縁がある。どういう訳か、病弱な彼の周囲には妖が集い、手代の佐助と仁吉をはじめ、あれこれと甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる。そんななか、江戸の町を「薬種屋殺し」が横行し始めーーという物語。

    長大なシリーズであることは承知していたが、左もありなん、屋台骨である第一作は流石に面白かった。良質な落語を効いているような軽妙さで以て、江戸の町を活き活きと描写しており、町人になった気分で読書に浸ることが出来た。文章が非常に達者かつ流麗であり、時代掛かった大仰な言い回しに辟易しがちな時代小説にあって、内容が自然に頭に入ってきたのは凄いと思う。時に聞き慣れない言葉や習俗が現れるが、それらを調べながら読み進めるのはインタレスティングな面白さがあった。江戸を垣間見た気分だ。
    妖は少しずれているーーという言い回しが時々現れるが、一太郎の在り方もまた令和の我々からすると少しずれているのが興味深い。死生観が明確に違うと思う。

    右も左も善良な人たちばかりなので、厭な気持ちになることが無かった。
    さりとて起伏に乏しいかと言えばそうではなく「ミステリィ」としても良く作り込まれており、全体を通じて興味関心が持続する。このあたりも上手いなと思った。

    【気に入った点】
    ●見てきたかのような江戸の描写。馴染みの無い固有名詞や地名が唐突に出てくるのだが、そこに無駄な注釈などを付さずに、当時のリアルな会話を徹底しているのが良い。当時の空気感を感じることが出来たような気分になる。また、そうした「?」をちょっと調べてみると、作品世界の解像度が拡がり、面白みが増す。個人的には「米、喰い過ぎじゃね」と思って調べたりした。
    ●謎解き物としても一級品。当然に妖絡みではあるので本格的ではないが、奇妙な状況と明瞭な回答がセットであるからして、あれこれ考えるのが愉しかった。世界観的に事件が奇怪過ぎても穏やかな空気感を壊す気がするので、良い塩梅だったと思う。

    【気になった点】
    ●妖。特に一太郎に近い妖たちの「特異性」に関する描写が薄いように思った。家鳴の様な異形は分かりやすいが、犬神や白沢が何が出来るものたちなのか、どういう能力をもったものたちなのか、本作からでは今ひとつ読み切れなかった。

    時代小説は余り嗜まないが、かなり好きなテイストだった。
    江戸の空気を胸いっぱいに吸いたくなった時、次作に取り組むのも良いだろう。

    0
    2026年03月09日
  • つくもがみ笑います

    Posted by ブクログ

    つくもがみ達が戦います。
    前作で幼かった十夜たちも思春期を迎えた頃の話。
    つくもがみを心配しながらも見守っているのだから驚きました。
    だんだんコトが大きなことになっていくのですが
    付喪神たちがそれを感じさせないほどにかわいい。
    読んでいるこっちも見守っている気持ちになりました。

    0
    2026年03月08日
  • またあおう(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    このスピンオフ、すごい面白かった!

    特に「一つ足りない」「かたみわけ」がお気に入り。

    一つ足りないは、東西の河童の親分とそれに敵対する猿達のお話。河童の親分達はとても粋な御仁です。
    そしてかたみわけ。
    こちらはいつも離れに集う妖たちが、ちょっと未来になった世界で活躍するお話。秋英さんの存在感がはじめて大きくなったかな。

    0
    2026年03月08日
  • ああうれしい

    Posted by ブクログ

    緩い謎解きのような感じで、いろいろ問題が起こって、スマートではないけれどうまいこと丸めて解決してしまう、ほっこりする物語が多い。みんなが不幸にならない、今の世の人が読んでも納得のいく解決策で、よく思いつくなぁと読んでいて楽しかった。

    0
    2026年03月08日
  • ちんぷんかん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第6弾

    鬼と小鬼
    ちんぷんかん
    男ぶり
    今昔
    はるがいくよ

    の5つの話が詰まった短編集

    特に「男ぶり」と「はるがいくよ」が良かった。

    男ぶりは若だんなの母の昔の恋物語(ちょっと違うか?)。

    はるがいくよは桜の花の切ないお話。

    0
    2026年03月08日
  • ちんぷんかん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    鬼と小鬼:大火で長崎屋消失
    ちんぷんかん:秋英(22歳)、妖が見える。
    男ぶり:母・おたえから、父・藤兵衛(当時は手代で、藤吉)と夫婦になったいきさつを聞く。
    今昔:玉乃屋のおたえ、お咲姉妹。陰陽師・七太夫、貧乏神・金次
    はるがいくよ:桜の花びらの妖・小雪。松之助とお咲の縁談が進む。

    0
    2026年03月06日
  • いっちばん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第7弾

    頑張ってもなかなか上手くいかない事がある。
    そんなことを1冊を通して書いているように感じた。
    隣町の菓子屋に修行に出るも、一向に菓子作りが上達しない栄吉。
    大事な場面で体調を崩し、満足に役目も果たせない若だんな。
    若旦那を喜ばせようと試みるも、ことごとく上手くいかない妖怪たち。

    それでも夜は更け、また朝を迎える。
    ままならずもこれからもどうにか生きていかないと、と考えさせられる。

    0
    2026年03月06日
  • ちんぷんかん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第6弾

    とうとう三途の川を渡りかけてる若旦那と、同じように川のほとりにいる冬吉のお話が印象的。
    嫉妬は時に理性のストッパーを外してしまうこともある。その恐ろしさや、それでも周りから見れば腹が立ってしまうほどにお人好しな行動をとる若旦那を見ることが出来る。

    0
    2026年03月06日
  • しゃばけ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    江戸有数の廻船問屋の一人息子・一太郎は、病弱で外出もままならない。
    ある日、彼は両親や店の者たちの目を盗んで出掛けた夜に人殺しを目撃してしまう。幼い頃から一太郎の周囲には妖怪が集まる。身の回りの世話をしてくれる手代の二人も、実は犬神と白沢という妖怪である。町を騒がす殺人事件を妖怪たちと共に解決する。日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。

    言わずと知れた名作である。
    古い作品であるにも関わらず、昨年ノイタミナでアニメ化も果たした人気作。ずっとタイトルは知っていたが、手に取ったことはなかった。さすが息の長い作品というだけあり、安定感抜群。折に触れて時代小説は読んできたが、いつも瑞々しいタイムスリップをくれるので、結構好きなジャンルだ。本作は、政治や武家のしがらみではなくど真ん中の町人の日常を描いている。当時の息遣いが感じられる生き生きとした江戸。とても良かった。

    本筋の事件とは別にちゃんと見せ場がある。
    事件を綺麗に着地させるのはもちろん、物語後半では一太郎の生い立ちにも迫る。シリーズ物として愛されるにはこういう骨組みが重要である。ここから長ーーーーく続く事を見据えたしっかりとした設定。丁寧でよく練られた人物基盤。骨太で良かった。
    シリーズの一作目ってこんな感じだよな。満点にするほどの爆発力があったかといえば疑問なのだが、「しゃばけってこういう感じで進めていきますよ」という正しいしゃばけシリーズの楽しみ方ガイドとしておもしろく読んだ。しゃばけのスタンダードをここに置いて、これからどれほど面白くしてくれるのかなという期待値も込めて満点をつけた。

    一人称がちょっとだけ気になった。
    別に意味は追えるのだが、主語が「一太郎」「若だんな」と一定しない。どちらも地の文に同じくらい出てくる。何か意味があるのかも…と伏線を警戒したのだが、そんなこともなかった。正直、統一してもらった方が読み易い。

    0
    2026年02月26日
  • うそうそ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第5弾

    今回は長編で、主人公の若だんなが旅に出るお話。
    こちらの正義はあちらの悪、あちらの正義はこちらの悪、がテーマのお話だった。正しさというのはいつの時代も、決して単一方向から決めることは出来ないようだ。

    自分は誰かの役に立てているのか、何のために生きているのか、答えのない悩みは立場や境遇で解決出来るものではないのかもしれないなぁ、と考えさせられた。

    そして今作でも鳴家達の活躍が見れて、ほっこり!

    0
    2026年02月24日
  • てんげんつう(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    相変わらず寝ついている若だんな。
    てんげんつうの身勝手な言い分からはじまった跡取り騒動も面白かったが、植木屋が舞台となった「くりかえし」はあまり触れたことのない業種のお話で興味深かった。
    しゃばけシリーズも大分続いているがここまで飽きずに楽しませてくれるってすごいなぁ。

    0
    2026年02月23日
  • おまけのこ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第4弾

    今回は、自分の内面と向き合うお話が多かったように感じる。厚化粧をしないと人前に出られない女性や、仏様すら匙を投げるほどの妄念と執着の妖のお話など、自分の中にもそういう一面があるのではないかと考えさせられるテーマだった。
    また、このシリーズに毎回登場する妖、鳴家(やなり)が主人公のお話もあって、それが可愛くて面白かった。

    0
    2026年02月19日
  • ねこのばば(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    しゃばけシリーズ第3弾。

    前回が「男女の愛」だとすれば、今回は「家族の愛」がテーマだったように感じる。
    血の繋がりだけでなく、自分が大切に思う人を守りたい、幸せになって欲しいという気持ちに、人間も妖も関係がないのだと思う。

    0
    2026年02月13日
  • ぬしさまへ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「しゃばけ」シリーズ第2弾。

    今回は短編集のような構成で、より読みやすく、内容は「恋」に纏わるものが多かったように感じる。
    章の始まりには必ず簡単なあらすじや登場人物紹介が書かれているので、どの章から読んでも、「しゃばけ」を読まずにこちらの「ぬしさまへ」から読んでも、話が分かるようになっていた。
    また、前回の最後でぼんやりと書かれていた話の、前日譚が書かれている章もあって面白かった。

    0
    2026年02月08日