島本理生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ天使は見えないから描かないという言葉は、見えないものはわからないものは描かないという言葉なのか。
島本理生さんの小説はナラタージュからはじまり、イノセント、Redを読んできた。
今回もナラタージュやRed同様、心の中にずっと好きな人がいるーそんな女性が主人公。その相手は叔父で。不道徳や不快と思う人も多いと思うし、実際小説の中にもそういった人物はたくさん出てくる。わたしも、友人から打ち明けられたらすぐには肯定できないと思う。いや、きっと相手は肯定してほしいというより知っておいてほしいだけかもしれない。そんなささやかな願いさえも世間や社会は許してくれないから。
島本さんの小説はこういった世間や -
-
Posted by ブクログ
数年ぶりに再読
この人の本は見なくてよいことにしてきたものたちに目を向けさせて対面させようとする。主人公は頑ななまでに素直で真面目で、その過程は痛みを伴うが、でもそれでいいんだよと思わせる安心感もある
みんなが実は少しずつ嘘ついている。自分のコンテクストでしか語れないから。そして弱いと思われていた人は本当は何より全てを体験してて、それを見られるようになった時に全てを語れる。腑に落ちないジャンプや思考の過程には、そうしなければいけなかった自分を守るための盾が隠れていて。でもだからこそ、それを知った時に辻褄が合い、自分の物語として現実を受け入れて生き直すことができる -
-
Posted by ブクログ
展開が全然予想できないし読みやすいし自分とは関わりのないテーマとは思わせない、社会課題として切り出すのは安全圏から思考停止だと指摘する鋭さよ!!キレキレすぎて一気読み
距離を縮めたと思ったら全然違った、ということなんて酷い人なんだと思ったら背景にこんなことがあった
とか、正しさなんて人間の感情の前でなんの物差しにもならない
主人公と関係を持つ男たちがみんな完全無欠ではない善良な人であることが切実さにリアリティを持たせてたと思う
主人公がモテるのがめちゃくちゃ納得できる
何よりも萌ちゃんとのラストシーンで締めるのがハッピーエンドだったな
全てがハッピーに転ばなくても、これだけ分かり合えたいと