島本理生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
展開が全然予想できないし読みやすいし自分とは関わりのないテーマとは思わせない、社会課題として切り出すのは安全圏から思考停止だと指摘する鋭さよ!!キレキレすぎて一気読み
距離を縮めたと思ったら全然違った、ということなんて酷い人なんだと思ったら背景にこんなことがあった
とか、正しさなんて人間の感情の前でなんの物差しにもならない
主人公と関係を持つ男たちがみんな完全無欠ではない善良な人であることが切実さにリアリティを持たせてたと思う
主人公がモテるのがめちゃくちゃ納得できる
何よりも萌ちゃんとのラストシーンで締めるのがハッピーエンドだったな
全てがハッピーに転ばなくても、これだけ分かり合えたいと -
Posted by ブクログ
自分が普通だと思っていた・経験が多数の人からすると普通じゃないって怖いだろうな、と思ったし、何より怖いという感情を遠回しに否定されると、自分の感情ひいては自分自身まで否定されたと感じるだろうとも思った。
自分自身に向き合った彼女と、そこに正面から向き合った主人公たちはすごいと月並みな言葉ながら思ったし、個人の感情が誰にも否定されるべきでないと戦うことがどれほどしんどくて大変なのか。
知らない人の目に晒される環境下で、自分の意見を述べることがどれほど怖いか。人間としての感情のあり方を考えさせられたし、私の周りの人たちはどうなのだろうかと思った。
そして普通ってなんなんだろう、最近よく思う。
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Posted by ブクログ
予想外のハピエンだった。
これをハピエンというかどうかは人によって分かれそうだけど、鎧を脱いでいられる人とちゃんと向き合えたことがすごく大事。そしてしっかり腹括って受け止めてくれたことがハピエン。なんか上っ面じゃないハピエン。もちろん現実的にこの先も簡単ではないんだろうけどさ。
萌にちゃんと吐き出せたことも良かった。
最後の萌とのやりとりは本当に感動した。
彼女みたいなバリキャリでもないし、こんなに想える人がいるわけでもないけど、通ずるものがあって、結構感情移入できたな。
永遠子の元ダンはじめ、強い女が好きな男って理解力あるようで思考回路結構マッチョだよなぁ。いやマッチョ、じゃなくて、キャ -
Posted by ブクログ
この本は4人の作家のアンソロジーです。
「島本理生さんのはじめての」
悲しかった、優しかった。
オーディブルで1時間25分。
ナレーターも良かったです。
アンドロイドからの手紙を通して
ストーリーが展開されていく。
何となく予測可能なとこもあったけど
私は特にビックリしたいわけでもなく
(ビックリもそれはそれで楽しいが)
ストーリーとして読ませてくれる
その内容にいつも期待してるので、
とても良かったです。
有名な作家さんですが
島本理生さんの小説は初めて。
今読んでる本が終わったら、
読んでみようと思いました。
読み終わり次第、追記します。 -
Posted by ブクログ
永遠子と遼一さんの関係、そして永遠子と両親の関係、夫や恋人との関係に、悩んだ。そして同じように苦しんで読んだ。近親であるが故の気持ち悪さはわたしにはわからなかったけど、当事者の葛藤は痛いほど伝わった。でも、愛すと決めたもの、そして自分を大切に生きられる決断がちゃんとできてよかった。最後の最後の結末を読むまで苦しかったけど、永遠子や遼一さん、そして萌にとっていい結末を用意してくれて、本当にありがとう。これこそ小説だ。
p.128 「いや、まあ、依頼人はその元奥さんのほうだから、私と直接の関わりがあったわけではない
けど」
「おまえは謙虚に見せてるつもりでも鼻っ柱が強いから、怒りを買ったのかも -