島本理生のレビュー一覧

  • 夏の裁断

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    主人公は自分に少し似てる。
    物分りがいいように見せて、周りには飄々として見せて、本当は傷ついてる。本当はかなり重くて、でもそれを見せないようにしてる。
    自分が客観視出来すぎるからこそ、生きづらくて自分が嫌になる。
    でも私はそんな自分も愛おしい。それが主人公との違いかな。

    自ら傷つきに行って、それをやめられないのが恋愛の厳しさ。
    一筋縄ではいかなくても、自分を少しずつ明るい方向に変えてくれる人との出会いによって、過去の傷を本と一緒に裁断する。

    美しい文章だった。

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    2026年01月24日
  • ファーストラヴ

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    ネタバレ

    かなりよかったです。
    もっと早くこの本に出会っていたら、メンヘラの子や自傷することがある人をもっと理解しようと思えたかもしれない。

    我聞さんがとりあえずいい人で、しかもイケメンだし、大好きになりました。

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    2026年01月20日
  • 星のように離れて雨のように散った

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    主人公の春が恋人の亜紀くんとの関係に向き合う中で、自身の過去や隠れた本心を確かめていく物語。
    誰にでも複雑なバックグラウンドがあり、それを苦しく感じてしまう。
    他人から目を逸らしているつもりでも実際は自分から目を逸らしたかったり、自分の事だって、自身が思っているよりも他人の方がよくわかっていたり。

    他者との関わり合いの中で自分を再認識していく過程がとても美しく感じました。
    世界はどこまでも主観でしか捉えられないけれど、その主観でさえも本心とは違うのが難しいですね。

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    2026年01月12日
  • ファーストラヴ

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    ネタバレ

    本当に女の子が父親を殺したのか…?謎を探っていくのが面白い。

    人格形成の過程や危うい感じを放つ人間の描写が凄過ぎる…。その人の立場にならないと分からないことが多いと気付かされた。

    ストッキングの描写など、ちょっと生々しいなと思う表現がところどころにあり、男女関係で何かあるという伏線だったというのが回収時に分かって腑に落ちた。

    2日で読破!一気に引き込まれた。

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    2026年01月10日
  • あられもない祈り

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    すごく好きだった。
    地に足がつかないような、ファンタジーみたいな、ふわふわしたお話なのに、言葉は現実。
    読むだけで心がいたむのに、もっと続いてほしいと思ってしまった。

    失恋の煽りで重苦しい恋愛小説を好んで読んできた数日。
    あられもない祈りを読み終わって、恋愛小説からは少し離れようと思ってしまった。西加奈子さんの解説にあるように、これ以上はないかもと感じて。

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    2026年01月08日
  • あなたの愛人の名前は

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    フレーズが素敵だったり、女性と男性それぞれの視点から物語を見るとツキンと心に刺さる場面があったりして、私は好きでした。
    同じような恋愛をしたいとは思わないけれど(恋愛ともちょっと違うのだろうけど)、静かな冬の朝に1人読みたくなる。切ない女性たちの物語でした。
    一つ一つの物語が短いので、読みやすいです。


    他の方の感想を読んでいて、「孤独」という言葉がしっくり来ました。そうか、何故こんなにも切ないのかと思ったら、体で温もりを得ていても、心は孤独を抱えて冷たいままのように感じたからか。

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    2026年01月07日
  • 天使は見えないから、描かない

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    ネタバレ

    18歳離れた叔父と姪の、禁断だけれど穏やかで優しい恋愛小説。

    いつでも厄介事から逃げられるように努力して手に職をつけたのに、結局は自分で立ち向かっていくよりも誰かに守られることを選んでしまうところや、自分は強い強いと言ってはいるものの、常に一番の味方でいてくれる人間を求めている主人公が、人間らしくてとても好きだった(表面上?の強さはあるけど、本当に内々の部分は島本さんの描く主人公!っていう感じがした)

    島本理生さんの作品は、大体父親不在で母親の精神が安定していないものが多い。
    小さい頃から両親の愛情をまともに貰えずに育った女の子が、自分を愛してくれる(受け入れてくれる)一人の歳上の男に恋や

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    2026年01月07日
  • 一撃のお姫さま

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    5つの短編小説。 どのストーリーも心にささる内容だったけど、わたしの一番のお気に入りは、家出の庭
    皆から突拍子もない行動する人と思われても離婚されても私は、このあったかいお義母さんが大好き
    私ももうすぐおばあちゃん 

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    2026年01月05日
  • 一撃のお姫さま

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    私この作品とっても好きでした。
    落ちることがない、と思う反面、落ちる可能性が過ぎるのと、そこに微かに落ちたい願望がある、恋と自己防衛の間の感情がゆらゆら波立つ感覚を覚えた。

    最初の話は、小波が続いて乗り越えてるつもりだったけどダメージ蓄積して転覆した心のお話。

    2番目は多分自分とは遠い人生を歩んでるから、その勢い含め好感。

    3番目は、そりゃ怖いよね、信じたいとかそーゆー次元の話じゃないの、ってことでわかりみ深く。

    4番目はちょっと微笑ましくて

    表題作の5番目は人とお金と欲望と感情といろんな渦が渦にならずに存在していて、読みやすかった。ホストと女風のスライドは良かったんだなぁ

    202

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    2026年01月04日
  • はじめての

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    辻村さんと森さんに惹かれて手に取った。けど、想定外に他の作家さんの作品もハマった。

    -人は一人で生まれて一人で死ぬ。その当たり前のことが、あの人たちにはね、本当に死ぬことより怖いの。-

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    2026年01月03日
  • 憐憫

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    名前は知ってたけど読んだことなかった作家さん。本屋で装幀が目について、その場でパラパラとめくって、レジに持って行きました。大人っぽくて、水のような、酒のような小説。やばい、好きかも。

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    2025年12月29日
  • 憐憫

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    島本さんの小説を読むたびに思うのは、私が1番好きな作家さんだ、と安心する思いで、物語は激しく切ないのに、なぜか落ち着くような感じがする。

    相手の男性の欠点までも愛おしく思ってしまう、そんな描写がすごく好きだ。最後に柏木の写真をすべて撮り、消していくところに胸を打たれた。

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    2025年12月28日
  • ファーストラヴ

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    これは私の救いの物語でした。
    読書ノートをこの作品の感想や抜粋等だけで3ページも使ってしまいました。
    初めて読んだのは5年くらい前。タイトルと作家さんから恋愛小説だと思っていた私は思いがけないストーリーにのめり込んでしまいました。そして、再読。
    環菜の気持ちがわかりすぎて苦しくて辛かった。映画も見たけど、やっぱり原作のほうが好きでした。
    環菜がある日父親を殺してしまうところから物語は始まります。なぜ父親を殺さなければならなかったのか、臨床心理士の主人公、由紀とともに環菜の過去を探っていきます。食い違う証言から、話し手や受け手の目線が変われば同じ物事の話をしていても全く違うことのようになってしま

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    2025年12月28日
  • 天使は見えないから、描かない

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    すごく気になってた本。究極のハッピーエンド?と思って結末が気になってひたすら読んだんだけど私的にはあまり納得いかず?
    女性が強く生きることは私は大切だと思うし何かあった時に自分自身を支えられる人でありたいけど、普段強く生きるからこそのそうじゃないときの緩みは強い女性としてはわかってもらいたいところ。
    弱さは誰にでも見せられるわけじゃないから永遠子の言ってることはよくわかる。泣きたいほど大切にしたい関係。
    自分にとっては当たり前でも見る人から見たら歪に見えてしまうのが共感の難しさだよなーと。

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    2025年12月17日
  • ナラタージュ

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    貴重な読書体験をしました。
    読み始めてすぐに、15年ほど前の自身の学生時代を思い出しました。先生のことが好きでした。
    わたしは既に結婚していて、学生時代の記憶もうっすらとしか残っていませんが、この作品を読んでいると、当時抱いていた感情が、昨日のことのように思い出せてしまうのです。
    そんな気持ちにさせられる小説は初めてでした。

    一つ一つの言葉、丁寧な情景描写、全てを大切に読みました。そのため普段より時間がかかりましたが、忘れられない読書体験となりました。

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    2025年12月17日
  • よだかの片想い

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    「僕が、アイコさんを幸せにしてあげることはできないと思う」
    こんなことをはっきり言う男の人とは付き合ってはいけない。自分が辛くなるだけだから。
    俯瞰で考えたら飛坂さんはやめておいた方がいいと思うけれど、アイコは飛坂さんのことが好きで好きで見返りを求めていなかったから、これが恋というものだね。

    恋愛以外もたくさん考えさせられた。
    コンプレックスとの向き合い方とか、みんなが呼んでいたとしても容姿を揶揄するあだ名で呼ばないとか。
    アイコのことを大事に思っているお母さんも良かった。

    手元に置いておきたい本にまた出会えた。

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    2025年12月15日
  • 一撃のお姫さま

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    年齢も職業も生活状況も様々な女性たちが主人公の短編集。
    主人公たちの抱えている悩みというか、生きづらさみたいなものもそれぞれで、ただ、それを見ないようしたりはせず、苦しくても不器用に向き合う人たちだった。
    彼女たち必死で抱えているものと向き合うなかで感じている痛みがひりひり伝わってきて、短編だけど一つ一つとても読みごたえがあった。

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    2025年12月13日
  • Red

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    ネタバレ

    途中モヤモヤイライラしてしまう所も…
    旦那、そんなんでええんか…その態度にイライラ
    不倫は良く無いけどそうなっても仕方ないのかなぁって思ってしまう( ; ; )

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    2025年12月11日
  • 私の身体を生きる

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    女性として生きて来た中での、著名&人気作家さんたちが悩みを赤裸々に綴られた連載が一冊に。

    自分が女性でいることを肯定するために背中を押してくれるような内容だった。

    無神経な数多の男性達に加害されてきた傷への癒し 自分だけではなかった、という、女友達と行ってきた、経験を分かち合って貰えることへのありがたみ

    女性の身体の不安 妊娠や性行為、体調不良、弱さ
    見た目への若い頃の過剰な拘り、ジャッジされることへの抵抗感と迎合

    まるっと。

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    2025年12月07日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
    各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。

    痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを

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    2025年12月04日