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かつて子役だった沙良は、芸能界で伸び悩み、流されるように結婚をしたものの、どこか満たされない気持ちを抱えていた。自分のことをまったく知らない人間に出会いたい─そんな折に、偶然出会った柏木という男。愛に似て、愛とは呼べない関係を描き出す、直木賞作家の野心作。文庫化に際して、書き下ろし短編を新たに収録。《解説・松居大悟》
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Posted by ブクログ
文字が大きめ?でサラッと読み終えました。島本さんらしい主人公と男性陣とのやりとり、楽しく読めました。 芸能関係には興味がないのですが、この作品を読んで、色々考えさせられました。現実世界でも十分にあり得ることで、身震いしました。 有名になるって大変な事ですよね。
★3.5 とてつもない展開になるのか。 重大な秘密が隠されているのか。 解説の一文にあったように「一番近くで成り行きを見守っている」気持ちでした。 本編に加え、もう一編の短編にキーマン登場。 読み終えた瞬間、息が止まってたことに気付きました。
この人の書く恋愛小説が好きだったなとふと思い出し手に取る。 自分の事を分かってくれている人がいる、 そういう関係は時に人を強くする。 終わりがうっすらと見えているからより強くなるのかな。 夫婦の中でそれが出来れば良いのだろうけど、生活を共に回す間柄だとそれが難しい事もあるんだろうな。
本編は少し消化不良に思えてしまいましたが、文庫本書き下ろし短編で見事に消化できました。 島本理生さんの紡ぐ言葉・描く世界はやはりすごい。 ずっと読んでいたくなる繊細な美しさ。 そしてすぐ次を熱望してしまう。 書き下ろしを読んですぐ本編の最終ページに戻り、ゆっくり噛み締めるように読み直しました。 時...続きを読むが経ち、愛おしい過去の思い出として沙良が受け入れられているのならば、 観客として見届けた私は他に望むことはありません。
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