【感想・ネタバレ】憐憫のレビュー

あらすじ

かつて子役だった沙良は、芸能界で伸び悩み、流されるように結婚をしたものの、どこか満たされない気持ちを抱えていた。自分のことをまったく知らない人間に出会いたい─そんな折に、偶然出会った柏木という男。愛に似て、愛とは呼べない関係を描き出す、直木賞作家の野心作。文庫化に際して、書き下ろし短編を新たに収録。《解説・松居大悟》

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Posted by ブクログ

毎月新刊買おうかな〜と思って
手に取ってみた1冊
共感という言葉が失礼に感じるほど
人間の感情とか 匂いが 全部伝わってきた

好きとか愛を見定めて
綺麗に受け取ったり託したりするのは
親の影響が大きく作用すると思っていて
幼い頃から無条件に愛されることや
無条件に愛していいことを教えてくれないと
相手を好きになった理由とか
損得勘定で物事を考えちゃうのかな


柏木さんも、素敵な男性で
一言一言が小説のようで(小説なんだけど)
彼が話すと違う世界に来たみたいに美しい
だけど絶対に近づくことはできなくて
近づいたら壊れてしまいそうで
何も触れたくなくなる、余裕があるからかな

紗良の見られている気がする気持ちとか
女性ならではの扱いとか、全部、わかるなあって
緊迫した状態から抜け出せたのかな
幸せになってくれているといいな

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2026年03月07日

Posted by ブクログ

名前は知ってたけど読んだことなかった作家さん。本屋で装幀が目について、その場でパラパラとめくって、レジに持って行きました。大人っぽくて、水のような、酒のような小説。やばい、好きかも。

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2025年12月29日

Posted by ブクログ

島本さんの小説を読むたびに思うのは、私が1番好きな作家さんだ、と安心する思いで、物語は激しく切ないのに、なぜか落ち着くような感じがする。

相手の男性の欠点までも愛おしく思ってしまう、そんな描写がすごく好きだ。最後に柏木の写真をすべて撮り、消していくところに胸を打たれた。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

物語の核心にあるのは、他者に向ける「かわいそう」という感情――すなわち「憐憫」の危うさです。「優しさの正体を突きつけられるようで怖い」という感覚。綺麗な言葉で綴られるからこそ、そこに潜む毒が深く浸透してくる感覚を覚えました。

​ただ、主人公の沙良については、どうしても素直に共感しきれない部分が残ります。彼女が抱える空虚さや、他者に依存しながらもどこか冷ややかな視線は、読み手によっては「理解しがたい」「自分勝手だ」と感じさせてしまう危うさがあるのかもしれません。
私自身も、彼女の選択や心の揺れに寄り添いきれないもどかしさを感じながら読み進めていました。

​しかし、その「共感できない」という違和感こそが、作者の狙いなのではないかとも感じます。
以前拝読した作品でも感じましたが、島本理生さんの比喩表現の巧みさは唯一無二です。触れれば壊れてしまいそうな危うい関係性が、五感を刺激する瑞々しい言葉で表現されており、今回もその圧倒的な文章力には脱帽するばかりでした。

​愛と呼ぶには鋭く、憐れみと呼ぶには重い。読み終えた後、自分の中にある「憐憫」という感情を、二度と以前と同じようには見られなくなる。そんな余韻を残す作品です。

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2026年03月25日

Posted by ブクログ

島本理生さんの小説に出てくる男の人って、なぜか魅力的で読んでるこっちまで惹かれてるような感覚になる。
文章は読みやすくて話も面白いんだけど、感想を書くのが難しい。疑問は残ったまま理解出来ないところもある。

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2025年12月31日

Posted by ブクログ

言葉一つひとつに対してしっかりと向き合い、向き合ったそれらを文章にして物語を作り出している島本理生さんの作品がどれも好き。そして、少し考えさせられるような題材を投げかけてくれるところも良いなと感じる。

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2025年12月28日

Posted by ブクログ

 文字が大きめ?でサラッと読み終えました。島本さんらしい主人公と男性陣とのやりとり、楽しく読めました。

 芸能関係には興味がないのですが、この作品を読んで、色々考えさせられました。現実世界でも十分にあり得ることで、身震いしました。

 有名になるって大変な事ですよね。

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2025年12月10日

Posted by ブクログ

読み終えた後に“憐憫”の意味を調べてみた。意味が分かるとまた違った思考で考察をする事ができる。私は、沙良と柏木はお互いがお互いを哀れみ同情し合っている気がした。そして2章目は、比奈が柏木の第一印象で若干の哀れみを感じ、比奈は自分自身を哀れんでいる。“憐憫”の意味を知る前と知った後で作品の印象が変わる面白さを感じた。

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

幸せをつかんでいるはずなのに
ふらっととんでっていってしまいそうな不安定さ
ひとはよわいってことを改めて教えられる作品だった

真実をしってもずっと続けばいいのにとどこかで願ってしまう
そんな物語だった

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2026年03月20日

Posted by ブクログ

憐憫とは
「他人の不幸や苦しみを気の毒に思い、同情や哀れみの情を抱くこと」
読めるし聞いたことはあるけど、自分では発したことがないコトバのタイトルに惹かれて購入。
恋愛というよりは、家族への不信感から全てにおいて満たされず、周りに認められたい感情にも自らも気付けていない主人公の人間として幸せになるための通過点の部分の物語だと思った。
「そのままの自分を受け入れてくれる」人や場所は、通常一番身近な家族がほとんどであるけど、主人公の沙良も不倫相手の柏木もそうではなかったから、お互いに穴埋めするように一緒に居たのだろう。
自分達でも一緒にいる意味が理解できずに、つい恋人のようなことをぶつけてしまいやがて終わりを迎える。
一緒にいる意味=憐憫
通過点の少しの情景を浮かび上げる描き方は、さすが恋愛小説の名手だと思った。

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2026年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「憐憫(れんびん/れんみん)」は、他人の不幸や苦しみをかわいそうに思い、同情する心のこと。単に「かわいそう」と思うだけでなく、深く寄り添う気持ちを含む。

柏木に憐憫を覚えたのは沙良だった。
だが実際に憐憫を抱いたのは、柏木が子持ちの既婚者だったと知った私たち読者のほうなのかもしれない。

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2026年03月10日

Posted by ブクログ

「憐憫」とは どう言う意味なんだろう?で、手元の三国をひいてからの 読書。あわれむこと とあって。「あわれむ」は かわいそうに思うこと。じゃあ 誰のことなんだろう?と 考えながら読む。沙良さんかーいや 柏木かー、う〜ん、登場人物 全員 憐憫 なのかも。綺麗で流れる文体が 気持ちよくて 最後は 沙良さんに「それでいいんだよ!」と握手を求めたくなった。

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2026年01月28日

Posted by ブクログ

 その世界に入れてくれない小説に出会うことが時々ある。うっとりしてしまう文章のはずなのに私を撥ねつけてくる。それはまるで美しい世界を分厚い水晶の中に閉じ込めてしまったかのようだ。その世界と交わりたくても透き通る水晶が邪魔で触れることさえ叶わない。ただただ眺めることしかできない。
 そんな小説が『憐憫』だった。そこには孤独にもがく一人の女性がいた。彼女の辛さは頭ではわかるのに、でも、彼女は私を押し退けていく。
 どうして。
 私がいけないの。
 あなたがいけないの。
 手に入りそうで入らない時が一番もどかしくなるのと同じで、彼女を理解できそうでできない自分に苛立ちが募る。彼女から立ち上る冷的な美しさが、本を捲る私の指先から順に凍らせてゆく。
 あなたは私に一生消えない息苦しさを植え付けた。これから私は街灯に投げ出される自分の影を見るたびに同じような気持ちになるのだろう。
 そうしてその度に憐憫を感じずにはいられない。

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2026年01月09日

Posted by ブクログ

読みやすい

とても綺麗にみせた不倫の話、と思ってしまう私は。不倫は不倫!言いたいことはそこでは無いのでしょうが。
でも実際、そういうような事をする人達からみる景色は、こんな感じで少しだけ美しくうつってるのかな〜
実際はありふれた不貞行為です!でもそれが必要だったのでしょう、皆さんには

彼が分かっているということを私は分かっていて、それも彼は分かってる
↑めっちゃ分かるかも〜良い!

皆それぞれどこかしらに向かって演じてるのかも

物語において読者は親友ポジ←あまり共感出来ず!!私は主人公と重ねてしまうから!

あと最近の話ちょっとずつフェミ系の要素入ってて心苦しくなってしまう泣
私の読む数少ない本の選択がそうなだけかもしれないけど

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2026年01月08日

Posted by ブクログ

★3.5

とてつもない展開になるのか。
重大な秘密が隠されているのか。
解説の一文にあったように「一番近くで成り行きを見守っている」気持ちでした。

本編に加え、もう一編の短編にキーマン登場。
読み終えた瞬間、息が止まってたことに気付きました。

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

この人の書く恋愛小説が好きだったなとふと思い出し手に取る。

自分の事を分かってくれている人がいる、
そういう関係は時に人を強くする。
終わりがうっすらと見えているからより強くなるのかな。
夫婦の中でそれが出来れば良いのだろうけど、生活を共に回す間柄だとそれが難しい事もあるんだろうな。

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2025年12月13日

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