島本理生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ねえこんな苦しいことある…??
軽い気持ちで読み始めたら、吐きそうなくらいしんどくて、私の2023年しんどい恋愛小説大賞ぶっちぎりの第一位です。
〈私〉と〈あなた〉のおはなし。
一緒に暮らす恋人がいる〈私〉と、奥さんがいる〈あなた〉のおはなし。それだけ。
登場人物はたくさん、母や父や職場の同僚やそれこそお互いのパートナーも出てくるけれど、みんな「その他の登場人物たち」だった。
ただ、〈私〉と〈あなた〉の恋のおはなし。
自分勝手でまっすぐでどうしようもない恋のお話。
ぼんやり霞のかかったような比喩表現にぎゅっと胸を掴まれて、また苦しくなる。
これは読むタイミング、精神状態を選ぶ作品 -
-
Posted by ブクログ
複雑な家族関係の春は日本文学の修士論文に取り組むなかで、彼氏との関係に疑問を抱くようになる。時はコロナ禍、友人や大人たちと大人数で会うことがなくなった反面、より密に会話を交わすようになった。論文の主題となる宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を探り、自分の過去と向き合い、自分の人間関係をつぶさに見つめていく。
恋愛だけが物語として進むのではなく、常に宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の研究が物語の根底に流れていて、読み終えたとき読者は長い旅路を終えたような気持ちになる。
いや、終えたというか、まだ道半ばだが、人生は悩みの連続でそれから逃れることはできないということを認識しつつも、一つの区切りがつけられた登場人物 -
Posted by ブクログ
ネタバレ顔に大きなアザのある女の子が主人公で、不器用なようで芯が強くて、でも弱くて、私もアイコちゃんといろんな感情を一緒に経験した気持ちになった。初恋の心震えるあの感じ、なんで恋ってこんなに始まりは素敵なのに終わりは苦しいんだろうって思った。
そして、どうして島本理生さんの書く男の人ってこんなに好きになっちゃうんだろう。しかも幸せになれないってわかってるんだけど好きにならずにいられないタイプの…笑。何回も、飛坂さんと上手くいきますようにって願ったけど結ばれなかった。アイコちゃんが恋愛経験者だったら、もしくはあの「付き合ってるのに片思い」状態を我慢すれば一緒にいられたかもしれない。でも、あそこで大好きだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻は本当に切なくて苦しくて、なんで?と思うところもたくさんあった。なんで、なんでそんなに不幸の匂いがする方にばかりいくの?と。
下巻で黒江がなぜそんな生き方しかできないのかが明かされていきますが、ほとんどは上巻と同じような思いで読んでいました(笑)
ただ、上巻(地元)と違うのは仁さんがいるということとやりたかったことに突き進んでいること。
その2点が黒江を支えていたと思う。
どんなにダメな方向に進んでも、見守り支えてくれる。
ただそこにいてくれる、在るということ。
現代の宗教の問題にも問いかけるような物語。
正直上巻を読んでいる時は最後に泣かされるとは思っていませんでした。弥生くんはやっぱり -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレやっぱり島本理生の巧みな描写を読むのが好きだ。主人公の着目する心情のセンスが好き。すごく心地よい。
思春期って孤独で誰かに触れてほしいけど、周りのみんなはみんなで大変そうで、頼ることが難しい。だからこそ新しい存在として“恋人”というところに行こうとするのかな。自分の思春期の頃の気持ちをなぞられた気がした。
冠くんが気づくように勇気を持って触れて、近づいて、包み込む、そんなことができればもっともっと思春期の子供たちも、少し遅れた思春期に悩む大人も救われるのにな。コロナになってそれは難しくなって、きっと孤独をさらに感じる人は多いだろうな、と思った。
-
ネタバレ 購入済み
女性目線で書かれた官能小説
映画をみてから、本作を読みました。
映画と違った締め方で、ホッとしました。
夫以外の男性を好きになった女性には、涙を流さずにいられない作品でした。
映画より、本作の方がリアリティで、よかった。 -
-
-
Posted by ブクログ
原文の一部が載ってるくらいので読みたいと思ったけれど、完全現代語訳。だけど、それぞれ訳された作家さんたちのセンスがキラリと光り、江戸文学のエッセンスがギュッと詰め込まれた、お値打ち品の一冊。
好色一代男
原作: 井原西鶴/ 現代語訳 島田雅彦
七才の時、夜中に子守に連れられてトイレに行った時、足元が危なくないように蝋燭を持って付いていてくれた子守のお姉さんに「その火を消して、そばに来て」。「足元が危ないから、こうしているのに、明かりを消してどうするんです。」と子守。「恋は闇ということを知らないの?」。
この頃から、クレヨンしんちゃん顔負けの天才好色男児、世之介!
八歳の時に、伯母さんの家に