島本理生のレビュー一覧
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大人の恋愛小説といえば、な島本理生さん。
主人公の葵と瀬名さんが行ったゴールデン街の空気感やカラオケバー、私にも思い入れがあって懐かしくてぎゅっと掴まれた。
テイラースウィフトもよく聞いてたな。
エモいってこのことか。
葵の周りは男性が多いね。
芯はあるけど恋にもたれていたい人なのかな。
なんだかんだで松尾くんが一番理解してくれてるし安心しあえてるのにって思うけどそういう関係になれないのは仕事の仲間だからかな。
出会い方が違っていたら、なんて思ったり。
そして食べ物やワインの表現が秀逸で、日本酒で炊いたすき焼きとかワインの味わいとか食への愛がじわじわ感じられる。 -
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久しぶりにアンソロジーを読んだかも。中島さん、大島さんが初めて…かな?どれも日常な感じでスッと馴染んで読みやすくて、その中に何か引っ掛かるものがあって良かった。
隣に座るという運命について/中島京子
読み始めからスッと読めて、この本読みきれそうだなと思った。なんか途中ふわふわしてて迷子になりそうになったけど、サッと読み終えて面白かったな、と思えた。
月下老人/桜庭一樹
どこかにありそうなハチャメチャストーリー始まって面白かった。
停止する春/島本理生
途中までごちゃごちゃしててわけわからんくなりかけてたけど、後半でスッと収束して心に残った。
P95「生きたいと思うことと、死にたいと思うことに、じつははっきりとした線引きなんてないのかもしれない、と思った」という一文が刺さった。
あと大根餅食べたくなった。
チャーチャンテン/大島真寿美
知らない人だな…と思って読み始めて、めっちゃ好きでどんどん読んでしまった。仰け反っていたシーンがとても好き。にしてもぐえはあかんでしょ。笑
こちらまで読後感が爽快になってよかった。
石を拾う/宮下奈都
この話もスッと読めるけどちょっとだけ本質というか何かに触れてる感じがあって好き。思ったのと違う反応してくれると嬉しいよね。
猫はじっとしていない/角田光代
突然泣くのは忌避されがちだよなぁとしみじみした。話が自分の中にスッと入ってさも前からいましたみたいな気分になる。この人の書く話は好きなのかもしれない。前にいくつか読んだけどもう全然覚えてないからわからんけど。 -
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就活で自信をなくした主人公が、恋人との関係が苦しくなることで自分の足りないもの(自己肯定感?)に気付く話。
幼少期の経験から、何でも自分が悪いと考える癖があったが、周りの人たちとの交流によって、
例え理不尽な扱いを受けても自分が間違ってるわけではないこと、相手と同化しなくても(相手と意見を異にしても)自分として存在していいことに気付く。結局、春が亜紀君と苦しい関係になってしまったのは、春が亜紀君と同化してしまった自分自身に苦しくなってしまったからでは?
私自身も同じような考え方をすることがあるので、篠田君が言うように私と他人の問題を区別していきたい。あと、言わない訓練を積みすぎていて本音がわからなくなっているので、これからは上部の言葉を使うのはやめて欲に忠実に生きていく! -
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顔にアザのある大学院生のアイコが、「顔にアザや怪我を負った人」をテーマにした本の取材を受け、表紙に出たのを機に、初恋と失恋を経験する。
子どもの頃から、アザのことで嫌な思いも、逆に周囲の愛情や本物の友情を感じることもあったアイコ。そのあたりの機微も描かれていて、アイコは幸せだなと思うと同時に色々考えさせられた。
アイコは本の映画化に向け、その監督の飛坂と対談をし、恋をする。
「気まぐれだし、思ったようにしか動けないから。付き合うと大変だし、苦労するよ?」と言われて、「大丈夫、私、頑丈ですから」と付き合い始めるが、最後は、「約束は守ってほしいし、私と会うことを一番楽しみにしていてほしい。相手にもこちらが想うのと同じくらい、好きになってほしい。付き合っているのに片想いみたいな状態じゃなくて。」と感じ、別れることを決める。
この切ない気持ち、共感しかない。
一歩前に進んだアイコに、研究室の後輩、原田くんとの明るい未来が待っていそうな予感に満ちた終わり方がよかった。
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恋愛小説のアンソロジー。
著者ラインナップが『一穂ミチ・窪美澄・桜木紫乃・島本理生・遠田潤子・波木銅・綿矢りさ』こんなの全員海老の天ぷらじゃん。海老天しかない天丼じゃん…。
私はれんこんの天ぷらが一番好きだけど。文芸誌の恋愛特集のために書き下ろされた作品をまとめたもの。
どれもほんとーーーによかった。全部好き。
なんか恋愛ってどうしても自分の生きてきた環境から受け取った価値観がインストールされて、それがよくも悪くも作用してるよなあと読んでいて思うのだった。
あとけっきょく他人と深く向き合うことは自分と深く向き合うことでもあって、そらつらいわあ…。
ヒリヒリしてて苦しくて、でも文字からそれを体感できるところが小説のおもしろさだよなあ…!名手たちの恋愛アンソロジー超おもしろかった -
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読んでみたいけど、なかなか手が伸びなかった作家さんばかりのアンソロジー。思わず買ってしまった。
『最悪よりは平凡』 島本理生
主人公の和田魔美ってどんな女性なんだろうか?会ってみたいと思った。とても魅力的らしい。読んでて、真面目でしっかりとした女性だと思うんだけど、なぜか下心がある男ばかり寄ってくる。本人はそんなつもりは全くないのに。身体が魔性の女みたいに言われてるし。最後はいい感じに終わって良かった。
『深夜のスパチュラ』 綿谷りさ
バレンタインデーは恋する女子にとっては戦いだねって改めて思った。主人公の可耶ちゃんがチョコを買いに行くところから渡すまでの奮闘が読んでて面白かった。ガトーショコラが出来た時、良かったね、よく頑張ったと声を掛けたくなった。読んでて自分の事を思い出した。チョコレートケーキを作って大失敗した事がある。お菓子作りって材料の計量をちゃんとやらないといけないのに、私はとても適当に計量して大失敗。ものすごく言い訳をしてから食べてもらった覚えがある。
『フェイクファー』 波木銅
波木銅さんはこの本で初めて知った作家さん。着ぐるみに魅せられた人たちの話。自分で作ったり、着ぐるみの写真を撮るのが好き、など好きな理由は人それぞれ。なんとなく現実逃避をしたい人達が集まっている気がした。読んでて二つほど謎があったんだけど、分からないまま終わってそこがモヤっとする。でも面白いと思った。「裁縫は暴力の逆」、「裁縫は、誰かを傷つけたりしない」、「誰にだって秘密はある」という言葉が印象に残った。
『カーマインライン』 一穂ミチ
5歳で家庭の事情で離ればなれになった双子の話。14年ぶりに再開し、2ヶ月一緒に過ごす。14年という時間は関係なく、すぐ馴染むんだけど…。一穂ミチさんの作品はこれで二つ目なんだけど、"人の想い"に何か隠されてる、そんな印象を持ちました。2人の子供の頃の思い出に、天井に星のシールを貼るっていうのがあるんだけど、このシーンが作品で重要かな。
『道具屋筋の旅立ち』 遠田潤子
ずっとイライラ、ムカムカしながら読んでた。真相が分かって同情もするけど、それにしても主人公の優美に対する態度はダメだよね。美味しいものを食べて幸せになると思ってたけど、この作品は食べ物で苦しめられる。読んでて苦しくなってしまった。でも最後は食べる事で吹っ切れたみたい。「自分の身体は自分のもの」と気付けて良かった。
『無事に、行きなさい』 桜木紫乃
大人な恋愛小説。ミワと倫彦の関係をミワが自分の作品で表現したというのが、さすがアーティストだなと思った。その作品でお互いの道を決めたって事だと思うんだけど、う〜ん大人だね。
『海鳴り遠くに』 窪美澄
主人公の中野恵美が気持ちを佐伯絹香に伝えることが出来て良かった。こんなの本当の自分ではない、でもその事は言えない。これは辛い事だと思う。
題名の『二周目の恋』って人によって捉え方が違うんだなと思いました。 -
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ねえこんな苦しいことある…??
軽い気持ちで読み始めたら、吐きそうなくらいしんどくて、私の2023年しんどい恋愛小説大賞ぶっちぎりの第一位です。
〈私〉と〈あなた〉のおはなし。
一緒に暮らす恋人がいる〈私〉と、奥さんがいる〈あなた〉のおはなし。それだけ。
登場人物はたくさん、母や父や職場の同僚やそれこそお互いのパートナーも出てくるけれど、みんな「その他の登場人物たち」だった。
ただ、〈私〉と〈あなた〉の恋のおはなし。
自分勝手でまっすぐでどうしようもない恋のお話。
ぼんやり霞のかかったような比喩表現にぎゅっと胸を掴まれて、また苦しくなる。
これは読むタイミング、精神状態を選ぶ作品だと思う。とりあえず、今日でよかった。
またいつか、読みたい。
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”求められなければ気が休まらないくせに、いったん始まってしまうと、あとはもうおびえを抱いて朦朧としながら早く終わることばかり考えている、セックスという行為そのものはいつだって不透明で、ただその前後にある意味ばかりを必要としていた、それを打ち砕いたのはあなただった。”p5
”馬鹿らしいと思われるだろうし、子供だと呆れられるかもしれないけど、私はたとえ殴られたって、そばにいてほしい。それ以外に何も望まない。あなたを縛ることは、私にはできないから”p49
”帰りの新幹線の中で、また忙しさの周辺に先の見えない不安ばかりが覆う日常に戻るのかと思ったら気が遠くなり、私はまるで学校に行きたくない子供のように泣き続けて、あなたを困らせた。薬指にしかはまらない指輪は目立ちすぎて、きっと出番がないだろうと思った。”p126
“痛い、苦しい、淋しい、そのぜんぶを正当化できない息苦しさ。巨大な罪悪感を持ちきれなくて、あなたを責めた。自業自得だと思うほど飛び出す言葉は容赦なく、自分の内側から噴き出した毒がまわって病んでいく。”p132 -
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ネタバレ顔に大きなアザのある女の子が主人公で、不器用なようで芯が強くて、でも弱くて、私もアイコちゃんといろんな感情を一緒に経験した気持ちになった。初恋の心震えるあの感じ、なんで恋ってこんなに始まりは素敵なのに終わりは苦しいんだろうって思った。
そして、どうして島本理生さんの書く男の人ってこんなに好きになっちゃうんだろう。しかも幸せになれないってわかってるんだけど好きにならずにいられないタイプの…笑。何回も、飛坂さんと上手くいきますようにって願ったけど結ばれなかった。アイコちゃんが恋愛経験者だったら、もしくはあの「付き合ってるのに片思い」状態を我慢すれば一緒にいられたかもしれない。でも、あそこで大好きだけど許せないって譲らなかったのもアイコちゃんらしいし、だからこそ対比で原田くんとは一緒に幸せにやっていけるような予感がするんだよな。飛坂さんとのハッピーエンドがよかったけど、そうならないからこそのこの作品の良さなのかなぁとか。 -
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ネタバレ上巻は本当に切なくて苦しくて、なんで?と思うところもたくさんあった。なんで、なんでそんなに不幸の匂いがする方にばかりいくの?と。
下巻で黒江がなぜそんな生き方しかできないのかが明かされていきますが、ほとんどは上巻と同じような思いで読んでいました(笑)
ただ、上巻(地元)と違うのは仁さんがいるということとやりたかったことに突き進んでいること。
その2点が黒江を支えていたと思う。
どんなにダメな方向に進んでも、見守り支えてくれる。
ただそこにいてくれる、在るということ。
現代の宗教の問題にも問いかけるような物語。
正直上巻を読んでいる時は最後に泣かされるとは思っていませんでした。弥生くんはやっぱり神様だったかも。
最後は切なくて苦しくてむず痒い想いを、明るく溶かしてくれました。