島本理生のレビュー一覧

  • 夏の裁断

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    思い立ったことをすぐ行動に移す人や、愛情表現が豊かな人は魅力的なため、惹かれるのはすごくわかる。また、自分の人生を思い返すと、このタイプのモテ男は一定数居たなあと思う。

    このタイプの人と遊んだ時、「この人は空っぽで掴みどころがないけど、繋がりを持っていたい」と思ったのが率直な感想だった。

    この作品を読んだタイミングが、自分にとってとても良かったように思う。これから上京し、社会人をする私にとって、少し憧れを抱くような生活を主人公はしていた。

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    2022年09月08日
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美

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    原文の一部が載ってるくらいので読みたいと思ったけれど、完全現代語訳。だけど、それぞれ訳された作家さんたちのセンスがキラリと光り、江戸文学のエッセンスがギュッと詰め込まれた、お値打ち品の一冊。

    好色一代男
    原作: 井原西鶴/ 現代語訳 島田雅彦
     七才の時、夜中に子守に連れられてトイレに行った時、足元が危なくないように蝋燭を持って付いていてくれた子守のお姉さんに「その火を消して、そばに来て」。「足元が危ないから、こうしているのに、明かりを消してどうするんです。」と子守。「恋は闇ということを知らないの?」。
    この頃から、クレヨンしんちゃん顔負けの天才好色男児、世之介!
    八歳の時に、伯母さんの家に

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    2022年07月16日
  • はじめての

    購入済み

    全作品満足でした。

    大好きな作家さんたちの四部作。どの作品を読んでもとっても素敵なお話でした。短編では勿体無い位だと思います。

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    2022年06月09日
  • イノセント

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    初めて島本理生さんの小説を読みました。

    対照的な2人と1人の美しい女性。
    読んでて辛くなりましたが凄く面白かったです。

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    2022年02月02日
  • アンダスタンド・メイビー(下)

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    私が必要とされる数少ない手段…

    愛して。赦して。認めて。受け入れて。どこにもいかないで。いなくならないで。
    祈りは切実。

    仁さんに出会えて良かった。
    帰る場所ができて良かった。

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    2022年01月06日
  • シルエット

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    ネタバレ

    『10代作品とは思えないこの情景描写、必読です!』

    「ヨル」15歳、「植物たちの呼吸」16歳、「シルエット」17歳執筆の短篇集。10代の思い通りにいかない恋愛のもどかしさが瑞々しく繊細に描かれる。15歳で【水みたいな女】なんて表現、すでに才能が滲み出てる…すごい!

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    2022年01月05日
  • イノセント

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    美しい比紗也、会社経営 真田、 カソリック神父如月。比紗也は重い過去と義父との関係を背負っている。対照的な真田と如月。義父の存在があり幸せになりそうでならない。そんな中、如月が義父を引き受け、比紗也の過去と未来を真田が、、
    幸せになってほっとした。

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    2021年10月04日
  • クローバー

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    ネタバレ

    とてもほっこりする話だった。さらっとしていて読みやすい。
    主人公は双子の大学生の冬冶と華子。同居をしていて、前半は華子、後半は冬冶の視点で話が進んでいく。
    口げんかをしながらもお互いを思いやっているのが伝わる。
    2人の恋愛観が対照的で、冬冶は慎重派だが華子は派手で色々な人と交際している。
    冬冶と幸村さんの恋愛の話がとても好き。おしゃれに無関心だが頭はとても良く地味だった幸村さんが、冬冶に出会って恋に落ち美しく変わっていく様子が良い。冬冶も不器用なりに幸村さんと真剣に向き合って恋愛している姿が良かった。
    華子と冬冶が長引くけんかをしてお互いに意地を張っていたが、最後に夕食のカレーを作るために当番

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    2021年10月02日
  • クローバー

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    ネタバレ

    島本理生先生の作品を読むのは5冊目だが、一番自分の感性に合っていた。
    登場人物が皆、個性的で情景が目に浮かぶようだった。
    特に双子の冬治と華子の関係性が面白かった。

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    2021年07月27日
  • 夏の裁断

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    いろんな種類のクズ男が出てきて、クズ男における多様性が学べた一冊であった。

    柴田が仕事をやめるという嘘をつく場面があって、私も同じようなことをクズ男にされた経験を思い出した。今となってはなんの意味もなかったな、ということを改めて復習できた。

    清野さんとの敬語のやりとりは距離を置きながらも奥まで踏み込んでいる会話でそのアンバランスさが心地よかった。

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    2021年07月01日
  • アンダスタンド・メイビー(下)

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    ネタバレ

    「救い」がテーマの物語。
    わたしにとっての救いは、島本理生さんの描く物語です。
    男性から向けられる欲望に傷付けられるけど、救ってくれるのもまた男性なんだよね。
    だから彌生くんと結ばれてほしかったと思ってしまった。
    でも旅立った黒江はきっと成功して、自信を積み重ねて、自分で自分を救えるようになるんだろうなあ。希望を持てる終わり方に励まされた。私も頑張らなきゃ。

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    2021年06月28日
  • B級恋愛グルメのすすめ

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    小説ばかり読んでいたが、こんなに砕けた文章も書くのだと親近感が湧く。一人旅の話、そこで寂しくなってでもまた一人で出かけるっていうのが共感できる。

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    2021年06月28日
  • リトル・バイ・リトル

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    悲劇のヒロイン的ふるまいをするわけでもなく、淡々と毎日を生きてくふみさんがすごく好きだなあとおもった

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    2021年06月05日
  • イノセント

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    ネタバレ

    夫を東北の震災で亡くしたシングルマザーの比紗也。彼女は義理父に身体も心も強姦されているという島本理生さんらしい設定。経営者で精悍な真田と過去の罪を引きずり司祭になった如月に愛され、心を揺さぶられて行く。最終的に真田との子供を授かり1年身辺整理をして迎えにきた真田のシーンはハッピーエンドで涙が出た。島本理生さんらしく黒いところが多いけど、引き込まれる作品でした。

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    2021年06月01日
  • シルエット

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    はじめの存在に安心する。

    高校生のころのあれこれを、いろいろ思い出す。
    今は、大人だから、
    水や栄養を注ぎあって、どこにでも出かけたい。

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    2021年05月30日
  • B級恋愛グルメのすすめ

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    とても面白い。サクサク読める。小説のときの島本さんと雰囲気が違って一気に親しみがわいた。個人的に柴くんの話が好きだなと思った。

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    2021年05月17日
  • アンダスタンド・メイビー(下)

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    ネタバレ

    聞けないことは、聞いてはいけないことか、聞きたくないことのどちらかだ。いつだって。

    時間が経って、ようやく見えてくる事実がある。世界は一つじゃなくて、分かっていると思っていたことはただの思い込みだった。

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    2021年05月06日
  • 真綿荘の住人たち

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    この本を読んで、色々な恋愛観を知ることができた。
    読み進めるうちに、住人同士の関係がそれぞれの恋模様と共に浮きぼりになるところが面白かった。

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    2021年05月05日
  • イノセント

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    主人公であるシングルマザーと、経営者の男と神父の3人が三角関係を繰り広げる物語。
    それぞれがニュアンスの異なる闇を抱えている。

    主人公は闇によって人を信用できなくなっているものの身体はすぐに許してしまうし、感情や態度、行動をコロコロと変えてしまう奔放ぶり。
    読者の一部は嫌気が差すかもしれないが、個人的にはこの小説のタイトルは丁寧に付けられたものだと思う。

    人を好きになる資格は誰にだってあるけれど、その感情を揺らがないようにしてくれるのは"他人がどう"ではなく、アイデンティティの確立なのかもしれない。

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    2021年04月19日
  • アンダスタンド・メイビー(下)

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    ネタバレ

    上巻は、主人公黒江の行動にハラハラさせられた。
    「その人に着いて行ってはダメ」、「どうしてそんな風に考えるの?」そう黒江に聞きたくなってばっかりだった。
    しかし、10代の私だったらこんな行動に出たかもと思う場面も多々あった。
    不器用だから、彌生くんに対しても伝えたいことを伝えられない。
    黒江本人は、彌生くんに伝えなくても、言葉にしなくても私の神様なんだから分かって、って思ってたのかもしれない。
    下巻で、出てくる、仁さんには私自身も読みながら救われた。
    黒江を突き放しはせず、でも、全面的に保護はしない。
    それでも、黒江が傷ついている時はそっとそばにいる。
    そんな黒江と仁さんの関係性がとても羨まし

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    2021年04月09日