島本理生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ叔父と姪の恋愛が受けつけないからと読まないのはもったいないと思わせてくれる物語でした。叔父と姪の恋愛というよりかは、強くならないと生きていけなかった人に読んで欲しい。
「そのとき一番困っている人や弱い者を優先して気遣う、人としてはとても正しくて美しいと思う。だけど、私は強いんだよ。彼にとって私はむしろ後回しにされる側なの。私が強くても弱くても、常に一番じゃなければ嫌だよ。」という台詞。
☁️後回しにされることを不公平だと訴えたいわけじゃない。わがままを言って困らせたいわけでもない。でもずっとぎりぎりの溺れないところ必死でしがみついてふんばって立っている私は誰が助けてくれるんだろうって、言わ -
Posted by ブクログ
凄かった。エッセイというものをほぼ読んだことがなかった私にとって強烈な読書体験だった。
ほんタメというYouTubeチャンネルで紹介されており興味を持って読んでみた。これは、映像化はきっと難しい、本という媒体のみを通して伝えられる感覚だと思った。
共感できる部分も多く、一方で共感できなかったあの子の振る舞いはこんな感覚にルーツがあったのではと思い至るところもあって、強烈に胸に響いた。私の感じたもやもやを言語化してもらったようで嬉しさもあった。自身も女性性を元とした経験はポジティブ面、ネガティブ面ともにあり、同じような経験をした作家がそれをどう捉えるかを聞けたことが嬉しかった。
性に関する体験を -
Posted by ブクログ
もうおそらく会えない友達が島本理生のことを大好きで、私はそんなに分かんないなぁと言いつつ、人生の節目節目で彼女の作品に心動かされている。ファーストラブ、シルエットが大好きなのだけれど、これも私にとって大切な作品になりそう。
ナラタージュで年上の男を描いていた島本理生が、すっかり年増の女を書くようになってるのねぇ。
約20の歳の差恋愛ものと言ってしまえば淡白になるけれど、この不安定さを可視化するようなアクチュアリティが凄い。震災と原発、書くこと、報道記者の在り方、ウクライナ戦争の距離、新興宗教と宗教2世、被害と加害、性的指向……。
とはいえ大衆小説なので書き口はかなりアッサリ。ただその中にもハ -
Posted by ブクログ
第159回直木賞受賞作。初めて読む作家さん。
実の父親を殺害した罪で逮捕された女子大生。動機は分からないと供述する彼女だが、臨床心理士との関わりで、固く閉ざされた過去と向き合い、事件の真相が明らかになっていく、というお話。
誰にでも分かりやすいエピソードだけが、人の心を傷つけるものではないと思い知らされた。
周囲の大人が大事になるものではないと思い込み、当たり前のように振る舞っていたら、子供はおかしいなことだなんて気付けるはずはない。その経験が積み重なって、人の心を作り上げていく。
当事者でない限り、その感情を真に理解することは難しい。それでも当事者側に立って本気で想像するしかない。人間 -
Posted by ブクログ
とても良かったです。
まっすぐな恋愛ものを好まないので「ファーストラヴ」というタイトルから読まず嫌いをしていましたが、「解説・朝井リョウ」を信じてよかった。
途中ヤキモキさせられる場面も長いですが、法廷〜ラストシーンの読後感が良く、爽快感さえ感じる小説でした。
なんでファーストラヴなんだろう。ファーストラヴってなんなんだろう。「ラヴ」の種類についても考えさせられる、家庭で子供が受ける親からの無償の愛がファーストラヴなのだとしたら、それを受けられなかった子供達は、歪な形で受けてしまった子供達は、どんな人生を生きるのだろう。。。
島本理生、おもしろい。もっと色々読もう。