島本理生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
少し前にトークショーを拝見したものの、読んだことがなかった島本理生先生。小説はみずからラブストーリーと銘打ったものを選ぶことはあまりなかったので、とても新鮮な気持ちでこの本を手にとってみた。
2020年、というのは、ちょっと身構えてしまうワードだ。現実世界に色んなことがあったせいで、過剰に意味がこもってしまう。作品の時間軸は主に2018年で、2020年は後日談として触れられる。解説でコロナ禍を踏まえた加筆修正があったとなっていたが、確かに時代の空気感が丁寧に織り込まれていた。この時代だからこそ、刺さる物語の着地になっていたように思う。
島本作品は初読なのだけれど、文章の湿度が高くて乾いた肌に染 -
Posted by ブクログ
(2023年12月21日の感想。帰りのバスで書く。)
アンソロジーっていいよね。宝箱みたい。いろんな作家さんたちが一度に会していて豪華。
この本を買った頃は丁度自分のなかで島本理生、窪美澄、一穂ミチのブームが来ていた。だからウッキウキで買って、そのあと暫く読めずにいたのを今になってようやっと読めた。
面白かったのは綿矢りさ「スパチェラ」
綿矢りさは、中学生の頃に『蹴りたい背中』、大学二年の秋に『勝手にふるえてろ』を読んだ。両方とも、それから今回の「スパチェラ」にも当てはまることだけど、今を生きる若い女の子を描くのが本当に上手。綿矢りささん自身は歳を重ねているのに、寧ろ作品のなかではより若く -
Posted by ブクログ
大人の恋愛小説といえば、な島本理生さん。
主人公の葵と瀬名さんが行ったゴールデン街の空気感やカラオケバー、私にも思い入れがあって懐かしくてぎゅっと掴まれた。
テイラースウィフトもよく聞いてたな。
エモいってこのことか。
葵の周りは男性が多いね。
芯はあるけど恋にもたれていたい人なのかな。
なんだかんだで松尾くんが一番理解してくれてるし安心しあえてるのにって思うけどそういう関係になれないのは仕事の仲間だからかな。
出会い方が違っていたら、なんて思ったり。
そして食べ物やワインの表現が秀逸で、日本酒で炊いたすき焼きとかワインの味わいとか食への愛がじわじわ感じられる。 -
Posted by ブクログ
久しぶりにアンソロジーを読んだかも。中島さん、大島さんが初めて…かな?どれも日常な感じでスッと馴染んで読みやすくて、その中に何か引っ掛かるものがあって良かった。
隣に座るという運命について/中島京子
読み始めからスッと読めて、この本読みきれそうだなと思った。なんか途中ふわふわしてて迷子になりそうになったけど、サッと読み終えて面白かったな、と思えた。
月下老人/桜庭一樹
どこかにありそうなハチャメチャストーリー始まって面白かった。
停止する春/島本理生
途中までごちゃごちゃしててわけわからんくなりかけてたけど、後半でスッと収束して心に残った。
P95「生きたいと思うことと、死にたいと思う -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校生の時に何気なく買って、文字なら性的なものでも18歳未満で買えちゃう世の中、面白いなと思っていた…でも、ただの不倫官能小説じゃなくて、主人公が自分を見つける話で、エピローグが本当に良い
実家帰ったタイミングで持って帰ってきて久しぶりに読み直しました。高校生のときと今読むのとでは全然違うなあと思った 年齢、性別によって感じ方が違ってくるし、年齢性別同じでも賛否両論分かれる物語だと思う
どれだけ他の人から羨ましがられるような男と結婚できても、結局その男が自分のことを女として扱ってくれないなら、きっと私も満足出来ないと思う
不倫は絶対ダメだけど主人公の気持ちが分かる自分もいて、でも一番可哀想 -
-
Posted by ブクログ
就活で自信をなくした主人公が、恋人との関係が苦しくなることで自分の足りないもの(自己肯定感?)に気付く話。
幼少期の経験から、何でも自分が悪いと考える癖があったが、周りの人たちとの交流によって、
例え理不尽な扱いを受けても自分が間違ってるわけではないこと、相手と同化しなくても(相手と意見を異にしても)自分として存在していいことに気付く。結局、春が亜紀君と苦しい関係になってしまったのは、春が亜紀君と同化してしまった自分自身に苦しくなってしまったからでは?
私自身も同じような考え方をすることがあるので、篠田君が言うように私と他人の問題を区別していきたい。あと、言わない訓練を積みすぎていて本音がわ