島本理生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
賛否両論あるようだけど、私には葉山先生の気持ちも泉の気持ちも痛いほどわかってすごくスッキリする終わり方だと思った。
どんなに気にかける存在になってもどんなに好きだと思っても、大人になって何か責任を持ってしまったら恋だの愛だのだけではどうしようもない事も叶わないこともある。こなしていかなきゃいけない日常の中で、似た者同士で助けを求めてしまうこともあるし、それなら泉を選べば万事解決なのか?と言われた時そうしない葉山先生は、わたはむしろちゃんとした人間だなと好感を持った。
責任だとか自分の幸せと他人の不幸せとか、このふたりの問題の根深いところを小野くんとのラフな会話の中に散りばめているのが良かっ -
Posted by ブクログ
これ凄い好き。
私なんか全然本読んでないなーって思った。
若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。
タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。
もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。
沢山の本 -
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Posted by ブクログ
久しぶりの恋愛小説。
初めて読んだ島本理生さんの本は「私だけの所有者」だったかと思います。あれを読んだとき、私はまだ確かピーーーー歳(ぼかした…)で、今思うと内容を理解できていたんだかいなかったんだか…って感じでした(←おい
「ナラタージュ」はそれから何年か経ち(?)、そういえば島本理生さんの本あれ以来読んでないな…と思い、読んだ作品です。
前置きが長いですがもう少しお付き合いください()
私は前々から『教師×生徒』というジャンルがどうしても受け付けず…(これもなぜかは覚えてないのですが…)。
別に教師と生徒の恋愛が気持ち悪いとか否定的な考えなのではなく、ただジャンルとしてなんか受け付け -
Posted by ブクログ
ネタバレ「お願いだから、私を壊して-壊れるまでに張りつめた気持ち。ごまかすことも、そらすことできない‐二十歳の恋」
島本理央さんが著者の「ナラタージュ」を紹介いたします。
この本を読もうと思ったきっかけは、冒頭の帯の文章に惹かれたからです。
気持ちが高ぶっていそうなのに、どこか繊細さを感じるこの文を読んでどんな風に言葉を選んで書かれているのか気になりました。登場人物は主に3人で、主人公の泉・泉の高校の先生、葉山・泉と大学時代付き合っていた彼氏の小野くん。
三者三様にどこか危うい部分があり、恋愛の闇における部分を痛いくらいに表現されています。
私は3人の中で、特に主人公の泉に共感しました。泉は高校の -
Posted by ブクログ
再読完了。
初めて読んだのは、高校生の時だったので、深く物語を理解するには至っていなかったと思う。単に先生と元生徒の恋愛小説だったという記憶に留まっていた。
だが、大人になって読み返してみると、少しばかり捉え方が異なっていた。
葉山先生は、やはりずるく、傲慢な男だと思う。誰も傷つけたくないが故に、向き合うことから逃げていたなんて、泉の前で言えるところが、彼の至らないところであり、勝手だ。教師としての彼は、穏やかで頼り甲斐があっても、男性としての彼はまだまだ未熟な部分も大いに秘めていたことが分かる場面だった。
泉を大事に思うことで、妻を大切にできるんじゃないかと思ったなんて、こうも明け透けに発