島本理生のレビュー一覧

  • ファーストラヴ

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    美術を生業にする父を殺したアナウンサー志望の女の動機を、臨床心理士の女性と夫、その夫と血縁のない弁護士である弟らが探る。その女性視点で。性虐待への理解を促す本。冒頭で、NTRか?との心配は取り越し苦労でよかった。その女性も、女児買春をする実の父の目に怯え、夫やその弟と出会うまでは大苦労していた。弟も母の愛情を知らない。オチは幼少期からの性虐待、自傷行為が原因の事故による殺害だった。そしてその母もまた体に傷が。家庭問題は繰り返す。

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    2025年08月05日
  • Red

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    夫、2歳の娘、姑、(義父)、と暮らす、一見幸せそうな女の話。仕事を辞めて専業主婦になったこと、夫が鈍感すぎること、セックスレスなこと、義母義父義母姉らとの関係など、悩みは多い。そんなときに友人の結婚式でかつての恋人に遭遇し、彼によって肉体的にも精神的にも満たされて、夫や夫家族との関係に疑問を持ち始める。

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    2025年08月03日
  • ファーストラヴ

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    ネタバレ

    【人間関係は人生を良くも悪くも左右する】

    自分はどんだけ恵まれた環境で生きているのだろうと実感した
    環菜と周りを取り巻く環境を精算していき、環菜が前を向くことができてよかった
    由紀と我聞さんと迦葉の関係も最後にスッキリした
    改めて本って、自分で想像しながら読み進めていくから面白いと思えた

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    2025年08月02日
  • ナラタージュ

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    何度読んでも好き。
    雨の日に読みたい1冊。
    歳を重ねて自分の状況が変わるにつれて、内容や人物の印象が変わる。

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    2025年08月02日
  • 天使は見えないから、描かない

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    冒頭から主人公の不倫相手が実の叔父で、近親相姦関係という嫌悪感を抱かずにいられない設定だけど、読み進めるうち不思議とこの二人の関係を肯定してしまいたくなります。
    主人公、永遠子の心理描写や内省がとても切ないし、「なんかわかる気もする」とどんどんひきこまれました。

    許されない関係だからこそ見えてくる
    「人を好きになることは到底理屈なんかじゃないんだよね」
    と、とことん深く考えてしまいました。

    でも本を閉じ冷静になってくると、この関係はやっぱりダメなんじゃないかと我に帰ります。

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    2025年07月31日
  • ナラタージュ

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    賛否両論あるようだけど、私には葉山先生の気持ちも泉の気持ちも痛いほどわかってすごくスッキリする終わり方だと思った。

    どんなに気にかける存在になってもどんなに好きだと思っても、大人になって何か責任を持ってしまったら恋だの愛だのだけではどうしようもない事も叶わないこともある。こなしていかなきゃいけない日常の中で、似た者同士で助けを求めてしまうこともあるし、それなら泉を選べば万事解決なのか?と言われた時そうしない葉山先生は、わたはむしろちゃんとした人間だなと好感を持った。

    責任だとか自分の幸せと他人の不幸せとか、このふたりの問題の根深いところを小野くんとのラフな会話の中に散りばめているのが良かっ

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    2025年07月30日
  • よだかの片想い

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    終始アイコの気持ちに共感しっぱなしだった。

    私も恋人との気持ちの差に少し悩んでいたから、アイコの「今日だけは自分を優先してほしかった」って気持ちがよく分かった。それでも、最後の飛坂さんの挨拶を聞いて、2人でいた時間はお互いにとって意味があったんだなと思えて心から嬉しかった。

    ミュウ先輩が大やけどを負ってしまって「自分に余裕がないから相手に優しくできないし相手と向き合えない」と言って確かにと思った。それでも分かってほしい気持ちはあるから弱ってる時ってきつい。

    大好きな作品が増えて嬉しい夜だった。

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    2025年07月29日
  • ナラタージュ

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    演劇部の女子高生(〜大人)と教師の恋の話。切ないし儚いんだけど、センチメンタルではなくなぜだか温かい気持ちになる。でも籍入れたままなのを黙ってるのは良くないなあ。

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    2025年07月25日
  • よだかの片想い

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    顔にあざがあるあいこ
    そのため自分に自信がなくて人に対していつも少しどこか距離感があるように最初から感じていた
    そんな彼女が恋をして成長し自分を見つめる
    そんな彼女を真横で見ていてとても幸せだと感じた

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    2025年07月24日
  • ご本、出しときますね?

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    これ凄い好き。

    私なんか全然本読んでないなーって思った。

    若林さんがそもそも繋がっている、なんなら飲み仲間作家さんとの鼎談から始まって。初めましての作家さんも登壇してくるんだけどこんな会話繋がって凄いなー掘り下げてるなー面白いなーってのが連続するんだから。

    タイムリーにみたかったなー。もっと対談して欲しい作家さんいるなー。私が好きな作家さんの本がお勧めされてて嬉しいなー。

    もう紹介されてる本片っ端から全部読みたいっ!!すべての回でその時話題に上がったテーマでお勧めの本を作家さんが紹介するんだが、これが垂涎なんです。紹介の仕方にも唸る、だってどれもこれもすっごく読みたくなる。

    沢山の本

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    2025年06月22日
  • 私の身体を生きる

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    ここまで赤裸々に書いちゃうの?と驚くような内容もあり。
    だけど今まで言語化できなかった気持ちが表現されている部分もあって、あの時のあの感情ってこう言葉にするんだと感動もした。
    作家さんは流石だなと改めて感じた一冊。

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    2025年06月21日
  • Red

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    自分とは全く違う思考の女性、こういう人もいるんだろうよね。恋愛依存というより愛されたり求められることに依存しているんだろうね。
    エピローグ含め良かったです。
    毎朝ギリギリまで読んで何度電車に乗り遅れそうになったか。

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    2025年06月07日
  • ナラタージュ

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    よかったなぁ。
    先生も凄く自分勝手なんだけど、読んでて不快じゃないのよー。
    小野くんもほどよく嫌なやつで、フラれても可哀想って思えなくていいのよー。
    泉もちゃんと身をひいてさ。大人だよね。

    何年たっても相手を想って泣くような事ある?ないわ。
    素敵。
    懐中時計がセーラームーン世代には刺さる。

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    2025年06月04日
  • 夏の裁断

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    性被害を受けた千紘が過去の傷と向き合う話
    個人的には教授の言葉がとても心に沁みて泣きそうになりながら読みました
    性被害の傷はなかったことにはならないだけど、薄まっていくことはできるそう勇気をくれるような作品だった

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    2025年05月30日
  • ナラタージュ

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    久しぶりの恋愛小説。

    初めて読んだ島本理生さんの本は「私だけの所有者」だったかと思います。あれを読んだとき、私はまだ確かピーーーー歳(ぼかした…)で、今思うと内容を理解できていたんだかいなかったんだか…って感じでした(←おい
    「ナラタージュ」はそれから何年か経ち(?)、そういえば島本理生さんの本あれ以来読んでないな…と思い、読んだ作品です。

    前置きが長いですがもう少しお付き合いください()
    私は前々から『教師×生徒』というジャンルがどうしても受け付けず…(これもなぜかは覚えてないのですが…)。
    別に教師と生徒の恋愛が気持ち悪いとか否定的な考えなのではなく、ただジャンルとしてなんか受け付け

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    2025年05月18日
  • 波打ち際の蛍

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    麻由はかつての恋人によるDVで心に傷を負い生きることに臆病になっていた。ある日カウンセリングの相談室で蛍という年上の男性に出会い次第に惹かれていく。彼に近付きたいのに身体はそれを拒絶してしまう麻由の苦悩が痛々しい。せつないけれど希望も感じた小説。

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    2025年05月17日
  • アンダスタンド・メイビー(下)

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    筑波に住む中学3年の母子家庭で育った黒江の二十歳になるまでの壮絶な人生。ある日書店で目にした写真集に心奪われ、カメラマンになるという夢を抱く。そんな中、東京からきた転校生の彌生に出会い…。読み進める度に心を切り裂かれるような事件が…。

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    2025年05月17日
  • ナラタージュ

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    ネタバレ

    「お願いだから、私を壊して-壊れるまでに張りつめた気持ち。ごまかすことも、そらすことできない‐二十歳の恋」

    島本理央さんが著者の「ナラタージュ」を紹介いたします。
    この本を読もうと思ったきっかけは、冒頭の帯の文章に惹かれたからです。
    気持ちが高ぶっていそうなのに、どこか繊細さを感じるこの文を読んでどんな風に言葉を選んで書かれているのか気になりました。登場人物は主に3人で、主人公の泉・泉の高校の先生、葉山・泉と大学時代付き合っていた彼氏の小野くん。
    三者三様にどこか危うい部分があり、恋愛の闇における部分を痛いくらいに表現されています。

    私は3人の中で、特に主人公の泉に共感しました。泉は高校の

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    2025年05月14日
  • Red

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    ネタバレ

    塔子が自分自身と闘う姿は妙に理解できて応援してしまいました。鞍田さんは塔子と永く一緒に居られると思わなかったからのラストなんだろうか。最後まで何だか切ない。

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    2025年05月09日
  • ナラタージュ

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    再読完了。
    初めて読んだのは、高校生の時だったので、深く物語を理解するには至っていなかったと思う。単に先生と元生徒の恋愛小説だったという記憶に留まっていた。
    だが、大人になって読み返してみると、少しばかり捉え方が異なっていた。
    葉山先生は、やはりずるく、傲慢な男だと思う。誰も傷つけたくないが故に、向き合うことから逃げていたなんて、泉の前で言えるところが、彼の至らないところであり、勝手だ。教師としての彼は、穏やかで頼り甲斐があっても、男性としての彼はまだまだ未熟な部分も大いに秘めていたことが分かる場面だった。
    泉を大事に思うことで、妻を大切にできるんじゃないかと思ったなんて、こうも明け透けに発

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    2025年05月09日