島本理生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。
痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを -
Posted by ブクログ
ネタバレ天使は見えないから描かないという言葉は、見えないものはわからないものは描かないという言葉なのか。
島本理生さんの小説はナラタージュからはじまり、イノセント、Redを読んできた。
今回もナラタージュやRed同様、心の中にずっと好きな人がいるーそんな女性が主人公。その相手は叔父で。不道徳や不快と思う人も多いと思うし、実際小説の中にもそういった人物はたくさん出てくる。わたしも、友人から打ち明けられたらすぐには肯定できないと思う。いや、きっと相手は肯定してほしいというより知っておいてほしいだけかもしれない。そんなささやかな願いさえも世間や社会は許してくれないから。
島本さんの小説はこういった世間や -
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Posted by ブクログ
展開が全然予想できないし読みやすいし自分とは関わりのないテーマとは思わせない、社会課題として切り出すのは安全圏から思考停止だと指摘する鋭さよ!!キレキレすぎて一気読み
距離を縮めたと思ったら全然違った、ということなんて酷い人なんだと思ったら背景にこんなことがあった
とか、正しさなんて人間の感情の前でなんの物差しにもならない
主人公と関係を持つ男たちがみんな完全無欠ではない善良な人であることが切実さにリアリティを持たせてたと思う
主人公がモテるのがめちゃくちゃ納得できる
何よりも萌ちゃんとのラストシーンで締めるのがハッピーエンドだったな
全てがハッピーに転ばなくても、これだけ分かり合えたいと