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Posted by ブクログ
今の私が読むべき本でした。
まず、主人公が突然不安定になる場面に共感した。あーこの人は過去に何かあったんだ、と思った。それを心の奥底に押し込めたままにしていて、それに触れるのが怖いから、それを想起されるような出来事があると全力で拒否する。
人生の岐路に立つとき、蓋をしたはずの過去がやってくる。
主人公は、そうとは気づかないままに「銀河鉄道の夜」を自ら研究テーマに選ぶ。過去と向き合う時がきたのだ。
彼女にはこれだけの時間が必要だったのだ。
そして、父のではなく、自分の物語を描き始める。
この本は、触れたら自分自身がおかしくなってしまうのではないかと恐れていた、過去を語るきっかけを私にくれました。
何かに導かれている、そんな気もしました。
Posted by ブクログ
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の研究を通して、自らを見つめ直す主人公。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は小さい頃に読んですごく難解だった記憶があります。作品集だったので「セロ弾きのゴーシュ」「注文の多い料理店」「風の又三郎」なども収録されており、それらに比べると格段に難しいと感じました。ただ、宇宙を旅するという雰囲気はとても好きでした。
今回、銀河鉄道の夜の宗教的な視点からの解釈が描かれており、大人になった今、もう一度読んでみたいなと感じました。
島本先生の作品は、自分が今まで読んできたものは強烈に印象に残るものが多かったのですが、この作品は案外さらりとしていて、読みやすかったです。恋人に真相を追求する場面は少し唐突でしたが、大人の青春物語のように感じて楽しく読むことができました。
とてもおもしろかったです!
Posted by ブクログ
就活で自信をなくした主人公が、恋人との関係が苦しくなることで自分の足りないもの(自己肯定感?)に気付く話。
幼少期の経験から、何でも自分が悪いと考える癖があったが、周りの人たちとの交流によって、
例え理不尽な扱いを受けても自分が間違ってるわけではないこと、相手と同化しなくても(相手と意見を異にしても)自分として存在していいことに気付く。結局、春が亜紀君と苦しい関係になってしまったのは、春が亜紀君と同化してしまった自分自身に苦しくなってしまったからでは?
私自身も同じような考え方をすることがあるので、篠田君が言うように私と他人の問題を区別していきたい。あと、言わない訓練を積みすぎていて本音がわからなくなっているので、これからは上部の言葉を使うのはやめて欲に忠実に生きていく!
Posted by ブクログ
読み終わった今、なんだか不思議な体験をした感じ。ドラマを一気見したような、、表現力が相まって映像として脳内再生されていたような、、そんな感じ。
島本理生さんの作品は初めて読んだ。春も亜紀もそれぞれに抱えてるものがあって、お互い見て見ぬ振りをして相手に寄りかかってしまっていて、やってること若いなって思った。だけど、そういう自分の弱いところを認めたり消化したりすることって歳とれば自然とできることではなくて、周りからの声があったり、自分自身と向き合う何かきっかけがないと難しいことだと思う。
銀河鉄道の夜と宮沢賢治の話があることで、よりその部分が強調されていた気がする。
親しい人との距離感は、お互いに近寄ってみたり引いてみたりしないことには、ちょうど良さはわからない。だからこそ、恋愛って難しいのかなって思った。
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