星のように離れて雨のように散った

星のように離れて雨のように散った

740円 (税込)

3pt

孤独をおぼえる人に光射す物語

小学生の頃に失踪した父をモデルにした創作小説と宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を修士論文に選んだ大学院生の私。賢治の未完の物語に導かれるように、私は押し込めていた過去の自分と向き合っていく。
そして結婚を前提に同棲を望む恋人の亜紀との関係に息苦しさを覚え始め……。

迷いや痛みを抱えるすべての人に光射す傑作小説。
解説・柴崎友香

※この電子書籍は2021年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む

星のように離れて雨のように散った のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月08日

    就活で自信をなくした主人公が、恋人との関係が苦しくなることで自分の足りないもの(自己肯定感?)に気付く話。
    幼少期の経験から、何でも自分が悪いと考える癖があったが、周りの人たちとの交流によって、
    例え理不尽な扱いを受けても自分が間違ってるわけではないこと、相手と同化しなくても(相手と意見を異にしても...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月26日

    平易な文章だが、物語の進行と共に私の内面を抉られた。そこから見えた事と向き合う時が来るのかもしれない。そんなことを思った。オススメです❗

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月12日

    複雑な家族関係の春は日本文学の修士論文に取り組むなかで、彼氏との関係に疑問を抱くようになる。時はコロナ禍、友人や大人たちと大人数で会うことがなくなった反面、より密に会話を交わすようになった。論文の主題となる宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を探り、自分の過去と向き合い、自分の人間関係をつぶさに見つめていく。...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月29日

    危ういものにふれて自分の弱さと向き合いはじめる
    宮沢賢治と主人公そしてその父と叔母
    蓋をした感情の表出が周りの登場人物の言葉と
    物語がリンクして解けていく感じが絶妙

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月14日

    面白かった。小説としてストーリーが面白いし、この作家の書く文章が好きだと思った。
    ただ取り扱っているテーマとして、宗教だったり神だったり少し考えることが必要だったりもする。
    また再読したい。

    個人的には、ノルウェイの森の考察を売野さんが語る場面が好きだった。

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月07日

    島本さんの作品って私が読んだ中では日常がキラキラしてる光のような作品が多いけど、たまに人間の本質に目を向けたどこか危うい闇のような作品がある。
    今回は後者だったけど、少し自分の生い立ちや抱えてる闇とリンクするところがあってすごく考えさせられた。

    幼少期の経験、親の人柄ってその人の人格形成に大きく関...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月14日

    修士論文に取り組む春は、彼から結婚を迫られるがどこか躊躇する。子供の頃に、父親が宗教にはまった末に失踪するという過去があるからか、どこか危ういところのある春だが、クラスメートやバイト先の作家と話をすることで、意識の下に埋もれていた自分の本心に気付く。

    宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」と、その背後にある賢...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月05日

    ファーストラブがよかったのでこの本を読む前からすごくドキドキしていた。

    読んでみるとやっぱりいい。宗教とか論文とかテーマが難しかったけど、時々すごくいい文章だなって思う箇所があって。

    春が最後には過去と向き合えてよかった。

    銀河鉄道の夜、まだ読んだことがないのでまた読んでからこの本を読むとさら...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年09月19日

    ゆっくりと自分と向き合う主人公。そしてそれを支える仲間達。大きな展開はなくも、静かで色々考えさせられる物語でした。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月31日

    どこか陰のある彼女と、そんな彼女を支える彼氏のお話と思いきや。

    彼女が不安定だから支えたい。自分が彼女を幸せにしてあげたい。そうやって相手に自分の存在意義を見出すのは、逆に依存していることになるんだなと思った。
    春はその不健康さに気づいていたから、自分と混じり合う前のそのままの亜紀くんが好きだった...続きを読む

    0

星のように離れて雨のように散った の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

島本理生 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す