あらすじ
お願いだから、私を壊して。ごまかすこともそらすこともできない、鮮烈な痛みに満ちた20歳の恋。もうこの恋から逃れることはできない。早熟の天才作家、若き日の絶唱というべき恋愛文学の最高作。
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互いが互いを特別な存在だと思っているけど、隣にいるのが最適解ではなく。
日々過ぎる日常の中で意識していなくても、きっかけがあれば体の中の感情全てがあの時間、瞬間に戻ってしまう。
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島本さんの作品にハマり、読書好きの友人3人が声を揃えて『ナラタージュ』と薦めてくれたので。
私にもしっかり刺さった。思ったより評価が低いと思ったけど、たしかに好みは分かれるかも。
前半はずっと、この話はどこに行き着くんだろうという布石が多く、ここで挫けたらいけないんだろうなと思ってがんばって読んだ。
その前半を回収するかのように、中盤、小野くんと泉が付き合い始めるあたりから一気に終わりまでいける。
ナラタージュとはフランス語で「回想によって過去の出来事を再現する」という映像技法のことらしい。こんなところに泉らしさが出ているのか。まさに泉による葉山先生との記録作品だ。
あくまですべて泉目線だから、葉山先生がきれいに映るのかもしれない。
それを象徴するかのように、小野くんと葉山先生とでは行為シーンの描写がまったく異なる。
小野くんはとても泉を大切にしていた。泉目線では重くなってしまうし、小野くんはやりすぎなところもあるかもしれないけど、自分ではない男の存在を彼女から感じてしまうのは辛いだろう。
一方で葉山先生と過ごす最後の時間は本当に辛く哀しいのにとても美しい。こんなに美しい行為を初めて見た。涙が出そうになった。泉は葉山先生との最後の時間を忘れることはないだろうし、だからこそこの作品があるのかもしれない。
ノンフィクションではないだろうけど、島本さんはこういう忘れられない大切な人がいるんだろうなと思った。
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精神的に深い関係にある2人の関係性がとても印象的だった。
教師と女子生徒という設定にどこか気持ち悪さを感じていて、嫌厭していたが、それを覆されるくらい2人のお互いを思う気持ちや紡ぐ言葉が綺麗で良かった。
最終的に二人が結ばれることはないが、不思議とハッピーエンドのような余韻があり、読み終えた後もしばらく幸せな気持ちが残った。
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想い合っているのかもしれない
でも、そうじゃないのかもしれない
踏み込めない
一歩踏み込もうとしても、相手は向き合ってくれなかったり
そんな不確かさの中で揺れる気持ちが辛かった
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貴重な読書体験をしました。
読み始めてすぐに、15年ほど前の自身の学生時代を思い出しました。先生のことが好きでした。
わたしは既に結婚していて、学生時代の記憶もうっすらとしか残っていませんが、この作品を読んでいると、当時抱いていた感情が、昨日のことのように思い出せてしまうのです。
そんな気持ちにさせられる小説は初めてでした。
一つ一つの言葉、丁寧な情景描写、全てを大切に読みました。そのため普段より時間がかかりましたが、忘れられない読書体験となりました。
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葉山先生は自分勝手
僕が君に与えられるのは
これしか無かったのかって
最後に交わるの
壊して壊して、傷つけて
あなたの事を忘れたいと思える用に
もう会いたくないって思えるように
柚子ちゃんが死んじゃうのは辛かったな
殺さないで欲しいから、よがった振りをして
相手をたてて、自分の尊厳を手放した
その事が原因で辛かったのも印象的
黒川とあの子は結局留学戻ってきても別れなかったのかな。
葉山先生への独白のシーンが好き。
セリフが続いて、地の文が浮き上がってくるの。
声が聞こえてきた。
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多分人生で1番読み返してる小説。島本理生さんの話はどタイプ。
自分には経験がなくても、自分の中にある思い出とどうしても擦り合わせながら読んでしまう。過去をどうしても思い出したくなる。
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島本理生の本はこれでまだ2冊目だけど
複雑な心理描写に長けているのは勿論のこと
登場人物の1つ1つの仕草や表情
その場の温度や空気感までもが
意識せずとも想像出来るほど
繊細に描くことにも長けているのだなぁっと感じた。
映画を観たのはもう随分と前のことだけど
序盤からすっ飛ばすような激しいラブストーリーだと
記憶が勝手に塗り替えられていた。
原作は後半まで良い意味で淡々と静かに進んでいき
後半で一気に熱烈さを帯びて
前半よりも深さを増し再び静かに終わっていく
そんな印象だった。
葉山先生と小野くん、対照的な2人だけどどこか共通する部分を感じた。
もしも私が泉の立場だったら...
私もきっと葉山先生に惹かれてしまうのだろうなぁっと。
どこまでも優しくて、どこまでもずるい、そんな葉山先生に。
後半の"この人からなにも欲しくない。
ただ与えるだけ、それでおそろしいくらいに満足なのだ。"っという泉の気持ちが
わかるようでわからなくて、というかわかりたくない気持ちさえあって。
温かいのに痛々しくて苦しくて、こんなふうに私も心から思えるようになりたくて、どうしようもなく愛おしかった。
恋愛においての不安定さ、その中にある幸福と絶望を葉山先生という元教師との泉視点で描かれているストーリー故に
一般的に共感性はそこまで高くないのかもしれないね。
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付き合えそうで付き合えないような関係になった人がいたから同じような状況を何度も味わっていて、懐かしくて苦しいなと思いながら読みました。
その人に会えそうな場所に行ったりいそうな時間帯を合わせたりしてたなあって、恋愛って難しい
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喪失と再生と喪失の繰り返し
島本理生先生の作品を数冊読んで、ずるい大人が出てくることが多いということが分かったが、今回の作品のずるい大人は、読み進めていくうちに結構な嫌悪感があった。一見、よい人のように振る舞って可愛がって自分を頼れる大人と刷り込ませて手懐けて、近寄ってきたら守りに入る、という手法によい印象は受けなかった。
物語自体は、主人公だけでなく、それぞれの登場人物の思いが伝わり、これまでの作品以上に感情が揺さぶられた。
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女子高生時代、周りと上手く関係を築けずにいた工藤泉、そんな彼女の支えになっていた既婚の葉山先生。精神的に深いところでしっかり結びついていった二人だが、その後のその時々の立場、置かれた環境、取り巻く人々との関係性など、様々な因果で阻まれたり、理性に従って自制しながらも、結果的には互いの想いは断ち切れるものではなく、お互い他の人との結婚生活を円満に過ごすという表面上の幸福の内側で、これからも燻り続けるしかないのであろうという、何とも切ない物語であった。
全410頁のラスト4頁の展開にはやられた。ここまで泉の高校生、大学生、社会人時代の出来事が細かく描かれてきたのはこの為だったかと思われるくらい、ラスト4頁の展開は胸にグッと来るものがあった。特にラスト10数行は、感動的な映画のシーンを観る様に絵が浮かんだ。
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かつて同じときを過ごした瞬間を鮮明に思い返すことができる相手と、しかも再開することが叶わない相手となれば、はたして長い人生の中で出会えるのだろうか。
この作品の登場人物の多くは、泉も、葉山先生も、あるいはほかの人も、自分の中に傷ついた過去を抱えている。その傷を、放っておくこともせず、痛ぶることもなく、ただ痛くないようにでも心地良いようにやさしくやさしくいたわってくれる相手に出会うのであれば、人は救われるのだろう。救われた瞬間もまた、人生の中のしずかな幸せとして深く深く自分の中に残っていく。それが互いに救い救われるという共存関係を、教師と学生という禁断の関係と並列させて島本さんの細やかな心理描写できれいに描かれていく作品こそが本作「ナラタージュ」。
この互いに救い救われる関係は恋愛とはまた異なるが、深い慈愛や愛情に密接に関連しているという意味では似ている関係なのかもしれない。でも恋愛ではないので、救いを施してくれた相手と人生が重なる可能性が限りなく少ないことだってある。
道を分かっても、二人はお互いに相手を救い相手に救われている。
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高校生の頃の恋が本気の愛じゃないなんて、誰が決めつけられるのでしょうか。これはもう本当に愛し愛されている男女の話でした。それなのに結ばれないなんて切なすぎます。
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内容自体は別に難しくないんだけど、読み手の読むタイミング次第でとてもいい作品にもなるし、そこまでの作品になるような、何とも説明しづらい作品。
物語にぐっと入り込めたら、主人公に感情移入出来れば最高に面白い作品になる気がします。
重い作品が読みたいときにオススメかも。
こうゆう作品、恋愛小説に多い気がする。
少し寝かして、再読する予定。
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小野くんかもしれないし、泉かもしれないし、自分はあの恋情を言語化して思い出すことができるとは思わなかった
大学生の頃は独りよがりのセックスも思いもがけない振られ方も全部謎だったけど俯瞰して見てみると全部繋がるんだな、、、
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1人の人をここまで愛せるなんて羨ましい。恋愛でこんなに涙を流したり夜中に飛び出したり一日中歩き続けたり‥でもお互い愛し合っているとわかっているのに一緒にならないところがもどかしい。どちらかといえば小野くんと付き合っていた時の泉と自分が重なる部分があって切ない気持ちになった。柚子ちゃんの存在は最初から何かキーになるんだろうと思っていたけれど意外な展開で驚いた。葉山先生の奥さんのことも含めて恋愛だけでなく人間の生死も考えさせられた。結婚して落ち着いたら生活を送る今の私とはかけ離れた話で面白かったが少し冷めた目で見てしまった。
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ビターな恋愛小説でした。周囲の人物の心の機微がとても繊細に描かれていて、感無量という感想です。客観的に見ると歳の差があり、お互いに恋人や妻がいるにもかかわらず、不貞を働いているというあまり共感できそうにない状況でも、そこに至るまでの心の動きに感動しました。泉は最後、就職して結婚することになり、葉山先生を含めた友人とも疎遠になっていくのだが、それでもお互いが想い続けているという人生の美しさと儚さを感じました。
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苦しすぎる、本当に胸が痛くなった。私も教師を好きになったことがあり、またそれとは別に既婚者を好きになったことがある、そういうの全てを思い出してしまって読みたくないと思う瞬間が何度もあった。泉の気持ちがずっと痛いほど分かって苦しかった。自分が理解できないことは生きていたら何度も起こる、私たちはたとえ納得できなくてもそれを飲み込んで進んでいくしかないんだと思った。
島本理生さんの小説はやっぱり好きだなと思う。刺さるフレーズを自然に生み出しているような印象。
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恋愛小説なんて、最後にいつ読んだだろう。過去の読書傾向から、ChatGPTに勧められるまま手に取った一冊だったが、読み終えて、カミさんへの感謝の気持ちがふと芽生えた。熱い想いが込み上げるわけではないが、胸の奥に静かな温かさが残る読後感がある。
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ストーリーや設定は好みで、葉山先生と泉の「好きだけど一緒になれない」関係性も切なかった。
ただ、登場人物たちのセリフや言い回しが少し気取っているように感じてしまい、最後までそこが気になった。葉山先生のどっちつかずな態度や、小野くんの一面にもモヤモヤ。
読後は「泉は結局幸せだったのかな?」という気持ちが残る作品。好きか嫌いかと聞かれたら、私には「普通」でした。
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【あらすじ】
工藤泉(くどういずみ)は、婚約者と川辺りを歩く道すがら、ある男性との思い出を回想する。葉山貴司(はやまたかし)。泉の高校時代の恩師であり、そして彼女の忘れ難い初恋の相手である。演劇部の応援のために久しぶりに訪れた母校で、久しぶりに葉山と再会を果たした泉は、戸惑いながらも胸の高鳴りを覚えーーー。
【短評】
残念ながら好きではなかった。
泉と葉山が互いをかけがえのない存在として認め合っているのは理解出来た。初恋というのは鮮烈なものであるからして、後生大事に抱えて生きていくことも概ね理解出来た。しかしながら、当人同士がそれを心の内に秘めたままに別々の人生を歩んでいくという思考は、まるで理解出来なかった。それは色んな意味で不誠実だと思うのだ。
誰かを伴侶とするならば「一番に置く」というのはとても大事なことだと思う。心に決めた一番があるのであれば、それに従うのが当然だし、そう出来ないのであれば別の誰かと結ばれるべきではないと私は思う。ニ番手に置かれれば、そりゃあ相手は怒るのだ。(怒れば何でもして良いというの別問題で、控えめに言って小野は屑である)
而、個人的には泉も葉山も遠からず破滅すると思う。彼らは二人で手を取って生きていくべきであったし、そうでなければ、世間とは隔絶したどこかで隠遁して生きていくべきだと思う。これは「嗚呼!どうして別れてしまうんだ!!」みたいな切なさとは違う。得も言われぬ不快感である。
さりとて。綺麗なシーンは幾つもあった。
印象的な電車のシーンなどはとても好きだし、最終盤の葉山の近況を聞く泉の姿も感慨深かった。どれも素敵な描写なのだが、前述した不快感にどうしても塗り潰されてしまう。また、婚約者が都合良く泉を包み込むのも気に入らない。多分、遠からず彼も豹変するのだろうな、などと思った。婚約者については余り頁が割かされていないが、「他に一番がある相手を愛せるか」という部分が骨太に描けていたら、本作の評価も一変しただろうと強く思う。
恋愛小説は「好み」先行なので、浅薄な私のままに、合う/合わないで論じてみた次第。
あれこれと書いてしまったが、私は恋愛小説は余り読み慣れておらず、全体にチョコレートをビシャ掛けしたような甘くて頭の悪いものを好む悪食ゆえ、ご容赦願いたい。も少し若い時分に読んでいたら印象も違っただろうかと天を仰ぐ夏である。
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序盤と終盤で全く違う小説を読んでいるみたいだった。前半の青春劇が爽やかな分、泉と付き合ってからの小野君の変化にかなり大きなダメージを喰らう。
今の言葉で言ったらモラ男なんだろうな…彼のような人を言い表す語彙ができて、絶対的に非難されるような社会になっていることに、時代の変化を感じる。
心の底では自分と違う人を見つめている人を、それでも受け止めて愛せるか、というのがテーマの小説だと思う。そう考えると、泉はそんな彼女のことも受け入れてくれる人と結婚したことが感慨深い。
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一度激しく好きになったら忘れられなくて、他の人と出会ってもその人と常に比べてしまって余計に好きになっちゃうんだろうなと思った
どうしてそんなに先生が好きなのかがよく分からなかったけどそういうことあるよなと思った
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女から見た男の弱さや憎たらしさがよく描かれてて、わかる〜となった。時々はっとするほど美しい表現があってよかった。けど泉の葉山先生への気持ちの強さに共感できなくて後半ちょっと読むのだるくなっちゃった。
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3冊目の島本理生。女子大学生と高校教師との恋の話。題名は映画で主人公の回想シーンを主体として過去を語ることで物語を構成する手法らしいが、よくわからなかった。
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印象として、しとしと降る小雨のイメージ。静かにでも確実に身体を冷やす、優しくも冷たい雨。それはもう、雨の日の空気だとか匂いが感じられてしまうほど。主人公たちに感情移入できるタイプの人たちではなかったけど、不思議とこの小説のなかで生きる人達に寄り添うことが出来た。最後のカメラマンの人が言った一言が素晴らしい。
Posted by ブクログ
葉山先生は疎遠になっている奥さんへの気持ちが捨てきれておらず、これが報われない恋だと分かっていてもなお、葉山先生への気持ちを抑えきれない泉の切なさが辛いです。小野君と付き合ってみてもやっぱり葉山先生のことを忘れられず小野君に別れを切り出すシーンでは、泉に対して報われない想いを持っている小野君と、葉山先生に対して報われない想いを持っている泉の姿が重なって見えました。愛しているのに報われない愛だったからこそ、泉にとって忘れられない恋の相手になったのだと思います。
Posted by ブクログ
・葉山先生の気持ちがあまり理解できなかった。私にはまだ難しい、、人生に1度くらいはこんな恋をしてみたい。
・私も泉だったら好きになっちゃってるな