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故郷でのおぞましい体験から逃れるように、黒江は憧れのカメラマンが住む東京へ向かった。師匠の家に住み込みながらアシスタントとして一歩を踏み出すが、不意によみがえる過去の記憶。それは、再び心を通わせはじめた初恋の相手・彌生との関係にも、暗い影を落とし出す――。
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Posted by ブクログ
筑波に住む中学3年の母子家庭で育った黒江の二十歳になるまでの壮絶な人生。ある日書店で目にした写真集に心奪われ、カメラマンになるという夢を抱く。そんな中、東京からきた転校生の彌生に出会い…。読み進める度に心を切り裂かれるような事件が…。
私が必要とされる数少ない手段… 愛して。赦して。認めて。受け入れて。どこにもいかないで。いなくならないで。 祈りは切実。 仁さんに出会えて良かった。 帰る場所ができて良かった。
ナラタージュの時も感じたけど、私は島本理生さんの描き方が凄く好きです。アンダスタンド・メイビーは読む人を選ぶと言う人もいるけれど、そうかな?この人を理解できない人は本当に本が好きな人なのかな?と思うくらい。 人間は完璧な人なんていない。とても素晴らしい作品に出会えたことに感謝します。
上下巻合わせた感想。 本作品は過去の自分自身の傷から自覚なしに目を背けてきたひとりの少女が現在の自己人格の形成過程と向き合って旅立つ作品。歪んだ愛を受けて育ってしまったから相手に対して真っ当で表面的な愛を求めてしまうのも仕方がないのかなと思った。主人公からしたら目に見える綺麗なモノが正しくて、それ以...続きを読む外は何もかもが信じられない。彼女は親から与えてもらうべき愛情が欠如しており、ずっと子供のまま肉体だけが大きくなっていってしまったのかな。 つらいなぁ。もし自分が黒江の立場だったらおかしくなって死んでるな。いや黒江も実際死のうとしてたけど。 浦賀の存在だけが彼女の心の支えで、逆もまた然り。お互いがお互いの存在によって救われる。本来親がなるべき心の支えを浦賀が担った事によって黒江は自身の過去と向き合うことができた。全てを壊してしまった黒江にもまだ浦賀という存在が残っていて、だからこそ彼女には彼との関係性を大事にして生きていってほしい。 浦賀から彌生への手紙に痺れました。 島本理生先生の作品をしばらく読み漁っているのですが、その中でも印象的な一冊。
ちょっとしたやり取りをする描写が、主人公との関係性を表していて、現実感がある。この作者さん好きだなー
一気に読み終えました。 思春期の女の子の苦労話です。 性に対する問題が盛り込まれていて、 悩まされました。 恋愛の色が少し薄い気がしましたが、 最後まで楽しく読めました。
上下巻。 ダメだって、そっちへ行っちゃ。って方向にことごとく行ってハマってしまう主人公。幸せはやってくるのだろうか。
久しぶりに島本作品に☆5つけてしまった(笑) 主人公の心の闇の部分というか、理解不能な行動にはなんかイライラしたけど、ラストでちょっと理解できて仕方ないのかな、とか考えたり。 ハッピーエンドが好きなんで、彼と戻ること期待したけど…。 まあ、久々によかったです。 読後感すっきりな作品ではないけど、...続きを読むまたいつか読み直そうかな、と思える作品でした。
少女が茨城から出て行く話。 と言ってしまうのはなんか違う気がするけど ひとことではまとめられない本だった。 解説のとおり読む人を選ぶとは思うけれども 苦しい思い辛い経験をしてきた人の方が満足できるっていうのは すごい1冊なんだろうな。 20歳の私だったらわからなかっただろう。
もう一回読んだら結末変わらないかな と思いながら、下巻を何度も読みました。 黒江さん、彌生くん、仁さん みんな幸せになってほしい。 その後が読みたいです。
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