【感想・ネタバレ】アンダスタンド・メイビー(下)のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月07日

上巻は本当に切なくて苦しくて、なんで?と思うところもたくさんあった。なんで、なんでそんなに不幸の匂いがする方にばかりいくの?と。
下巻で黒江がなぜそんな生き方しかできないのかが明かされていきますが、ほとんどは上巻と同じような思いで読んでいました(笑)
ただ、上巻(地元)と違うのは仁さんがいるというこ...続きを読むととやりたかったことに突き進んでいること。
その2点が黒江を支えていたと思う。
どんなにダメな方向に進んでも、見守り支えてくれる。
ただそこにいてくれる、在るということ。
現代の宗教の問題にも問いかけるような物語。
正直上巻を読んでいる時は最後に泣かされるとは思っていませんでした。弥生くんはやっぱり神様だったかも。
最後は切なくて苦しくてむず痒い想いを、明るく溶かしてくれました。

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Posted by ブクログ 2022年01月06日

私が必要とされる数少ない手段…

愛して。赦して。認めて。受け入れて。どこにもいかないで。いなくならないで。
祈りは切実。

仁さんに出会えて良かった。
帰る場所ができて良かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年06月28日

「救い」がテーマの物語。
わたしにとっての救いは、島本理生さんの描く物語です。
男性から向けられる欲望に傷付けられるけど、救ってくれるのもまた男性なんだよね。
だから彌生くんと結ばれてほしかったと思ってしまった。
でも旅立った黒江はきっと成功して、自信を積み重ねて、自分で自分を救えるようになるんだろ...続きを読むうなあ。希望を持てる終わり方に励まされた。私も頑張らなきゃ。

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Posted by ブクログ 2021年05月06日

聞けないことは、聞いてはいけないことか、聞きたくないことのどちらかだ。いつだって。

時間が経って、ようやく見えてくる事実がある。世界は一つじゃなくて、分かっていると思っていたことはただの思い込みだった。

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Posted by ブクログ 2021年04月09日

上巻は、主人公黒江の行動にハラハラさせられた。
「その人に着いて行ってはダメ」、「どうしてそんな風に考えるの?」そう黒江に聞きたくなってばっかりだった。
しかし、10代の私だったらこんな行動に出たかもと思う場面も多々あった。
不器用だから、彌生くんに対しても伝えたいことを伝えられない。
黒江本人は、...続きを読む彌生くんに伝えなくても、言葉にしなくても私の神様なんだから分かって、って思ってたのかもしれない。
下巻で、出てくる、仁さんには私自身も読みながら救われた。
黒江を突き放しはせず、でも、全面的に保護はしない。
それでも、黒江が傷ついている時はそっとそばにいる。
そんな黒江と仁さんの関係性がとても羨ましかった。

「この小説は読み手を選ぶ」まさにその通りだ。
黒江が脈絡のない行動に出るので、共感の差は読み手の経験にとても左右される小説だと思った。

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Posted by ブクログ 2020年12月25日

ナラタージュの時も感じたけど、私は島本理生さんの描き方が凄く好きです。アンダスタンド・メイビーは読む人を選ぶと言う人もいるけれど、そうかな?この人を理解できない人は本当に本が好きな人なのかな?と思うくらい。
人間は完璧な人なんていない。とても素晴らしい作品に出会えたことに感謝します。

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Posted by ブクログ 2020年11月30日

上下巻合わせた感想。
本作品は過去の自分自身の傷から自覚なしに目を背けてきたひとりの少女が現在の自己人格の形成過程と向き合って旅立つ作品。歪んだ愛を受けて育ってしまったから相手に対して真っ当で表面的な愛を求めてしまうのも仕方がないのかなと思った。主人公からしたら目に見える綺麗なモノが正しくて、それ以...続きを読む外は何もかもが信じられない。彼女は親から与えてもらうべき愛情が欠如しており、ずっと子供のまま肉体だけが大きくなっていってしまったのかな。
つらいなぁ。もし自分が黒江の立場だったらおかしくなって死んでるな。いや黒江も実際死のうとしてたけど。
浦賀の存在だけが彼女の心の支えで、逆もまた然り。お互いがお互いの存在によって救われる。本来親がなるべき心の支えを浦賀が担った事によって黒江は自身の過去と向き合うことができた。全てを壊してしまった黒江にもまだ浦賀という存在が残っていて、だからこそ彼女には彼との関係性を大事にして生きていってほしい。
浦賀から彌生への手紙に痺れました。
島本理生先生の作品をしばらく読み漁っているのですが、その中でも印象的な一冊。

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Posted by ブクログ 2020年06月05日

ちょっとしたやり取りをする描写が、主人公との関係性を表していて、現実感がある。この作者さん好きだなー

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Posted by ブクログ 2020年04月20日

一気に読み終えました。
思春期の女の子の苦労話です。
性に対する問題が盛り込まれていて、
悩まされました。
恋愛の色が少し薄い気がしましたが、
最後まで楽しく読めました。

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Posted by ブクログ 2018年12月28日

上下巻。
ダメだって、そっちへ行っちゃ。って方向にことごとく行ってハマってしまう主人公。幸せはやってくるのだろうか。

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Posted by ブクログ 2014年08月17日

久しぶりに島本作品に☆5つけてしまった(笑)

主人公の心の闇の部分というか、理解不能な行動にはなんかイライラしたけど、ラストでちょっと理解できて仕方ないのかな、とか考えたり。

ハッピーエンドが好きなんで、彼と戻ること期待したけど…。
まあ、久々によかったです。
読後感すっきりな作品ではないけど、...続きを読むまたいつか読み直そうかな、と思える作品でした。

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Posted by ブクログ 2014年05月16日

少女が茨城から出て行く話。

と言ってしまうのはなんか違う気がするけど
ひとことではまとめられない本だった。

解説のとおり読む人を選ぶとは思うけれども
苦しい思い辛い経験をしてきた人の方が満足できるっていうのは
すごい1冊なんだろうな。

20歳の私だったらわからなかっただろう。

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Posted by ブクログ 2014年05月04日

上巻に比べ、重さ控えめ。下巻は喪失と再生。黒江にとって彼が神様として崇める気持ちは私自身もよくわかる。恋愛をして付き合うという事が全てではなく、離れていても大切に思うという気持ちも大切だろう。宗教団体が絡むと人間と言うのはどうしてあんなにも破滅をしてしまうのか。黒江は彌生君という存在が居たから生きて...続きを読むこれたのだろう。そして、仁さんの存在も大きかった。『どうか私だけの神様になって。私を許して。』という言葉に込められた思いがグッとくる。超無糖な恋愛小説だが自分と重なる恋愛観で客観的に自分自身を見た気もする。

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Posted by ブクログ 2022年12月01日

いやぁ。下巻も重い。
彌生くんに対して身勝手すぎる。
彼に「神様」を求めるのは酷だよなぁ。
後半は黒江がどんどん歪になっていって、仕方ないよねそれだけしんどい思いしたものね、と思う気持ちとそれはないよーという反する気持ちで、読んでいて忙しい。
救いは羽場先輩が幸せになっていたこと。

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Posted by ブクログ 2022年09月30日

下巻も重かった。。
黒江の不安定さに途中ちょっと疲れてきちゃったんだけど、、ずっと疑問だった上巻の写真とか、真相が分かりモヤモヤは少しだけ解消された。
でも、なんていうか、ずっと暗い中をさまよっているようなお話でした。
彌生くんや仁さんもいいんだけど、私はだんぜん羽場先輩でした!笑

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Posted by ブクログ 2022年05月19日

こういう、救いのない本に私は救われる。
どこかで絶望を抱えたまま生きてる人もいて、
助けてほしいと思いつつも助けてもらえない
私を許してくれる、私だけの神様が欲しい

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Posted by ブクログ 2022年02月22日

15才から20才までの藤枝黒江の物語。
自分に無関心の母親との2人暮らし 黒江自身も同性の友達と壁を作り人間関係は希薄だ。
思春期を迎え 歪んだ性的関係を繰り返す。
そっちに行ったらダメだよと何度も思ったけど 嫌われたくない一心で すがるように 選んだ行き先は不幸のオンパレード。 でもそんな彼女の周...続きを読むりにも
彼女を見捨てない人がいる。読んでいて 彼女の行動に憂うつになりましたが ほんの一筋の光のような写真家の存在が救いでした。 上下巻 4分の3くらい ツライですけど 最後まで読んでよかった

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Posted by ブクログ 2021年11月06日

荒んでいた環境から離れ、見守り支えてくれる人が残り、過去が分かり始めながら、段々色々なことに踏ん切りがつく流れが良くて、最後が心地良い。

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Posted by ブクログ 2021年09月05日

自分の過去と闘った経験のある人の琴線には絶対に触れると思う。
好きな小説です。ただ、主人公の黒江の仁さんに対する気持ちの揺れだけあまり感じ取れなかった。

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Posted by ブクログ 2020年06月19日

思っていたよりかなり重ためな内容ではあった。
色んなタイプの男の人が出てくるなという印象。


彌生くんとの関係がダメになったとき
悲しい気持ちになったけど最後はすっと落ち着く。
お互いの真相を知ったとき心がじーんとした。

この方の小説を初めて読んで好きだなと思ったのは、上巻でもそうだったが表現の...続きを読む仕方がとても好みだった。
他の作品もぜひ読んでみたいと思った。

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Posted by ブクログ 2018年11月25日

幼少期からの心の傷を引きずる少女が、苦しみもがきながらも少しずつ成長していく姿を、中学三年から20歳まで描いた長編。

とにかく、不安定な主人公の行く末が気になって、上下巻を一気に読んだ。
前半は、特殊な家庭環境に思春期特有の未熟さがあるとはいえ、痛い目にあっても取り返しのつかないような過ちを何度も...続きを読む繰り返す主人公に腹立たしささえ感じる。カメラマンを目指してからの後半は、家族や幼少期の出来事が背景として鮮明になるにつれ、彼女の突拍子もない言動にも納得ができた。

それにしても、あれもこれもと要素を盛り込みすぎている。
家庭内での性的虐待や新興宗教、レイプ、自殺未遂、精神病院の入院など主人公を巡る数々の出来事もさることながら、周囲も特殊な事情を抱えた人たちばかり。欲張りすぎて、ひとつ一つの出来事が安易に見えてきてしまう。
どんな自分も赦し受け入れてくれる神様がほしいと願う、主人公の切実な気持ちはわかる。でも、こんなに不幸をてんこ盛りにしなくても、痛々しく壊れた心が行きつ戻りつしながらも再生していく様子を描けたはず。
直木賞候補作。

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Posted by ブクログ 2018年07月22日

上下合わせて力が落ちなかったですね。
前半のほうがある意味では、未熟だけど真っ直ぐさがあって、好感持てたけど…
十代半ばにありがちな流され方もしていました。

下巻は二年半後。
今は憧れの写真家の助手に見事なって、家事や現像など何くれとなく世話をし、がんばって働いている20前後の女性。
もっとも、ほ...続きを読むめられるのは料理だけ。
個人で撮った写真は評価されず、写真の指導はそれほどして貰っているわけではない。

おいおい、それはやめとけ、という所も。
男性遍歴の成り行きには、それなりの意味が。
過去の小さな出来事のようであったことも、本人もわからないでいたことを少しずつ確認していく…

旅立つ方向性があり、過去のこともただ放り捨てていくのではないあたりが良かったです。
事件性も含めて、広がりを持った作品でした。

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Posted by ブクログ 2017年04月08日

人のことを理解するのは容易ではなくて、自分の辛さを理解してもらえない一方、他の人を傷つけてしまっていたりする。ただ相手を肯定することの大切さ、難しさを知った。主人公好きじゃなかったけど、自分に置き換えられる部分はある。

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Posted by ブクログ 2016年05月16日

第145回直木賞候補作。「誰か彼女(黒江)を救ってあげてよー!」って思いながら読み進めた作品。あとがきの通りこれは読む人選ぶ作品だなぁって思った。上巻の怜ちゃんだか紗由ちゃんだかの「男の人そういう視線が気持ち悪い(だっけか?)」っていう、それも伏線のひとつだなーって。彌生君が男の人になった途端に気持...続きを読むち悪くて怖くなる、あぁ、これは、的確な書き方だなって思った。ナラタージュで「んー」って感じだったので良い意味でも期待を裏切られた。どうでもいいけど、表紙に人物の写真って好きじゃない。この子=黒江?って錯覚しちゃう。

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Posted by ブクログ 2015年06月04日

島本理生の書く小説は、描写(文章)が足らない、と思うことがある。
それはこの『アンダスタンド・メイビー』でもそうだし、初めて読んだ『ナラタージュ』も変わらない。

けれど、ホントはそうじゃないのかも知れない。
この作品は、本質的に男性は理解できないのかも知れない。
女性のみが理解できる世界。

読み...続きを読む終わってしばらくして、そんなことを思った。

買ってからしばらく経ってしまったので、最早、なぜこの本を手に取ったのかは覚えていない。
つまり、これまで読むこともなく、久しぶりに本を開いたのだけど、やはり私は本を読むことが好きらしい。

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Posted by ブクログ 2015年02月07日

幼い頃の悲しい体験を抱えた主人公がふらふらと誰かに助けを求めていく。
読んでいてしんどかったです。
でもいろんな人の愛情が溢れていて、最後まで読むと暖かい気持ちになりました。
仁さんがかっこよくて好き。

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Posted by ブクログ 2014年03月18日

下巻は高校中退して、東京のカメラマンの家に転がり込んでからの話。
カメラアシスタントとして、少しずつ腕を上げる一方で、昔の恋人との再開や、父との再開、母の事件で大きく揺れ動く。最後は海外留学へ旅立つけど、過去のトラウマを乗り越え、また一回り強くなって戻ってきて欲しいと思った。

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Posted by ブクログ 2023年01月19日

上と同じ
最後こーゆー展開になるとは
本当に紆余曲折あるクロエ
素晴らしい人と出会い、変わろうとしているのが良い
クロエのおかげで救われる人もいる
人は知らない所で誰かを元気付けてるというのを感じた

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Posted by ブクログ 2016年07月20日

自分の生い立ちや失踪していた父親に会う。物語は目まぐるしく展開していく。辛いことがいろいろあるがそれでも少しずつ前を進んで行くからこそ光が射していた。

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Posted by ブクログ 2014年04月12日

上巻を読んだとき、なぜこれが直木賞候補になったのか、正直わからなかった。携帯小説のような展開にがっかりしていましたが、下巻を読んで、思い改めました。何と言えば良いのかわからないくらい、面白かったです。
参考文献もたくさんあって、作者がちゃんと勉強して丁寧に描いていたのにも好感が持てました。

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