島本理生のレビュー一覧
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ネタバレ後輩に借りた本。短編集で読みやすいし全部優しい感じの話で良かった。YOASOBIの曲は本を読み終わってから聴いたけどMVともマッチしてて面白いし本と曲2つで楽しめて良かった。はじめて家出したときに読む物語のユーレイが一番印象に残った。辻村深月さんは鏡の弧城の時も思ったけど女の子のいざこざとか心情とかの描写が上手いというかリアルだと思う。ちょっと微ホラーな感じだったしなんとなく次の日の朝がどうなってるか、どういう結末かって想像出来てたんだけどまさかの結末で裏切られて少しクスッときた。あと色違いのトランプも自分の名前が出てきたから印象に残った。曲は色違いのトランプが原作になってるセブンティーンが格
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ネタバレ工藤は高校生のとき、葉山先生に助けられた。工藤のその気持ちが「愛すること」であったと後に気づかされることで、愛することは大人だけのものではなく、気づけるかどうかだけであったという話。
この人からは何もいらない。与えることで幸せになれるとと思ってしまう工藤。
それに対し、〇〇したらもっと好きになってくれる?と、不安から相手をコントロールしようとしてしまう恋人の気持ちとの違いがはっきりとしてしまう。
物語にボリュームがあるが、飽きることもなく、堪能することができた。また、「服についた埃をはらった」など、情景や行動の描写で人の感情の変化が丁寧に描かれている。 -
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18歳差の叔父と姪の愛の行方を描いた作品。
叔父と姪。
どう考えても自分には受け止められない。
気持ち悪いと思う反面、文章を読んでいくと純愛にも見えてくる‥。
なんとも言えない複雑な気持ちに‥。
でもさすが島本理生さん。
もっと読みたいと思わせるなにかがあって、あっというまに読み終えてしまった。
頑固な永遠子が遼一さんにどんどん自分の気持ちを伝えたり相手を知ろうとしていっていた姿を成長だと感じられたが、対して遼一さんはどこか逃げているように見えた。
しかし、話し合えなかったりするのはこの2人の関係性が邪魔しているんだなと思う。
きっと色々葛藤していたんだろう。
けれど、好きな気持ちを抑えられ -
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性虐待、性被害に、なぜNOを言えないのか。そもそもどこから性虐待、性被害と言えるのか。若い女性だけでなく、子どもも年齢を重ねてからもずっとつきまとう。この作品では女性に視点をあてていたけれども、男性も一緒だろう。
編集者の辻くんがよかった。常に聞き手として、心の傷を想像してくれた。
読後、ありとあらゆる過去を思い出した。明らかな性被害から、性被害と呼んでもいいのか躊躇するものまで。躊躇するのは、環菜と同じように自分が悪かったからではないかという気持ちがあるからだ。人通りの少ない道を歩いたあなたがいけないと言われたからだ。または、ただ視線を感じただけだったからだ。由紀と同じように部屋に二人で -
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出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。 -