人物評伝作品一覧

  • 青春の激情と挫折――森鷗外
    -
    酔生夢死に終わるか可能性への闘いか――近代精神確立期にあって激動する黎明期の日本。蒙昧と因襲打破のため敢然と立ち向かい、しかもいわれなき非難と処遇のなかで苦闘を強いられるサラリーマン森鷗外の栄光と挫折。可能性に向かって闘いつづける若き日の姿を、独特の視点から解明した「森鷗外評伝」!
  • 熱狂宣言2 コロナ激闘編
    4.3
    俺は生きる。 会社を甦らせるために、この命を燃やすんだ。 世界的パンデミックによる外食業界、未曾有の危機。 若年性パーキンソン病という宿命を抱えた外食業界のスター・松村厚久とその仲間たちは、いかにして闘ったか――。 感動ノンフィクション 未来を信じることを、諦めない。 会社倒産の危機から、奇跡のV字回復へ――。 オリンピックイヤーを迎え、さらなる高みを目指していたDDは、コロナ禍に飲み込まれた。倒産の危機に見舞われ、一時は未来など考えられなかった松村。しかし、支えてくれる仲間たち、そしてお客様たちを思い、サバイバルを決意する。「生き残るためにはなんでもするんだ」プライドを捨て闘った、4年間の克明な記録。
  • 生ビールの向こう 思い出がよみがえる
    -
    生ビールの向こうの笑顔──夢を語り生き様を見せてくれたあなたをいつまでも忘れません。私が歩けなくなった時 毎日電話くれて 叱ってくれ 励ましてくれ ありがとう あらためて 西脇さんへ 見事に歌いきり 生ききったね──詩人・プロデューサー・作曲家……さまざまな顔を持ち「ボニージャックス」の一員として生きた西脇久夫氏とのこころの交流の記録。
  • 太宰治との奇跡の四日間(きずな出版) 私的、昭和文壇史
    3.0
    【数々の作家を惹きつけた、一つの謎】「昭和二十一年(1946)、十二月が数日後には、新しい年に変わろうかという師走のことだった。神奈川県芦ノ湖に近い芦ノ湯温泉は、いまでこそすばらしい温泉地になっているが、戦争に負けて一年半足らずの時期は、温泉といっても、いまの家庭風呂に毛の生えたようなもので、私は一週間ほど滞在したが、この男性以外の客を、一人も見なかった。」(本文より) 終戦ほどない時分、14歳の著者が湯治場で見知ったある男。この男の正体は誰か。松本清張、三島由紀夫、川端康成……この謎は数多くの作家を惹きつけ、著者の運命を大きく動かすことになる。文学史上には存在しない事実を、93歳、現役作家が書き下ろす待望のノンフィクション昭和文学史! 【目次】第一章 温泉宿の男 第二章 心中事件 第三章 空想の担当者 第四章 太宰治との絆
  • リーゼ・マイトナー 核分裂を発見した女性科学者
    4.6
    二十世紀前半,物理学が大きな発展を遂げた時代に活躍した物理学者,リーゼ・マイトナー.なかでも「核分裂の発見」という業績は後世に多大な影響を及ぼしたが,第二次世界大戦後,発見の栄誉は共同研究者に奪われてしまう.ユダヤ人差別,女性差別に遭いながらも研究を続けた,「人間性を失わなかった物理学者」の生涯をたどる.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 超訳 世阿弥 道を極める
    値引きあり
    3.0
    「初心忘るべからず」は誰でも知っている名言ですが、それが世阿弥の言葉だと知っている人は少ないのではないでしょうか。 また、「初心」は若い新人だけのものではなく、それぞれの年齢に初心があるのだと世阿弥が言っていることも知られていません。 本書は実際に能楽師として活躍する著者が、有名な『風姿花伝』だけではなく、他の多くの世阿弥の著書から現代人に役立つ名言を厳選し、新鮮な現代語に訳してお届けするものです。 世阿弥の言葉はたんなる心構えを述べるだけでなく、リーダーシップや発想、目標達成、人材育成等々の実践的な方法を説いていて、ビジネスパーソンが仕事術としてすぐに使える要素がたくさん含まれています。 <目次> Ⅰ 初心――学ぶ姿勢とは Ⅱ 花――成長 Ⅲ 勝負の心得 Ⅵ 品格 Ⅶ 面白さ Ⅷ 成功 Ⅸ 幸福
  • 人脈づくりの達人 坂本龍馬の研究 人をつなげ、人を動かす極意とは
    -
    龍馬の最大の武器はその多彩なる「人脈」にあった――勝海舟をはじめとする様々な人々との邂逅を通じて土佐の一藩士から大きく脱皮し、薩長連合・大政奉還など明治維新の礎を築くに至った坂本龍馬の生涯を、人脈構築・人材活用の視点から鮮やかに描き上げる。
  • 藤原正彦の代表的日本人
    4.5
    これぞ日本人論の決定版! 勇気、創造性、卑怯を憎む心、郷土愛と祖国愛、そして惻隠の情―― 「日本人らしい日本人」五人を選出、彼らの生涯を鮮やかに描く。 ライプニッツに先んじて、より高度な行列式を発見した関孝和の創造性。 常に民の苦しみを第一に考えた上杉鷹山の「惻隠の情」など、 今こそ日本人が思い出したい美しい生き方がここに。 関孝和 算聖と呼ばれた大天才 花開く和算の独創性/数学にノーベル賞があれば 上杉鷹山 「民の父母」たる名君主 重臣たちのクーデターと対決/「藩民は国の宝である」 福澤諭吉 誰よりも早く武士を捨てた男 オランダ語が通じない!/北里柴三郎に救いの手 河原操子 日蒙を繋いだ女子教育の先駆者 華僑の学校で初の女性教師/カラチン王国へのミッション 柴五郎 八カ国軍を率いた“小さな男” 一家自刃を知らされる/「柴中佐」が世界史を動かした
  • 実はすごかった!? 嫌われ偉人伝
    -
    【内容紹介】 歴史上の人物のなかには、皆が認める偉業を成し遂げたヒーローたちがいる一方で、 世間で評判の悪い「嫌われ者」たちが存在しています。 「仲間を裏切った卑怯者」 「逆らう人をことごとく殺すような大悪人」 「わがままやサボりで周囲に迷惑をかけた厄介者」 「ヒーローたちの敵」 など、嫌われる理由はさまざまです。 しかし、そんな彼らのなかには、ひどい誤解を受けていたり、 評価できることもしているのに悪いところばかりが目立っていたりする人々がいます。 果たして彼らは、本当に悪いところだけの嫌われ者だったのでしょうか? あるいは、悪者と決めつけたままにしていないでしょうか? 本書は、さまざまな理由で一般的には『嫌われ偉人』とされている歴史上の人物たちについて、 実際はどんな人物でどんなことをしていたのか、その意外な側面も含めて紹介します。 【目次】 第1章 ワガママだから嫌われている?  蘇我入鹿 国の改革を邪魔して殺されたワガママ男?  藤原道長 ゴーマンでやりたい放題な貴族のトップ?  平清盛 政治を自分の思いのままにした暴君?  日野富子 応仁の乱を引き起こしたヤバい悪女?  淀殿 豊臣家を滅亡に追い込んだ親バカ女?  井伊直弼 「安政の大獄」でひどい弾圧をした暴君?  大久保利通 西郷隆盛を死に追いやった冷酷な独裁者? 第2章 ズルいから嫌われている?  藤原時平 優秀なライバルをワナにはめた卑怯者?  梶原景時 源義経をウソで陥れた最悪のチクリ魔?  明智光秀 天下統一を邪魔して混乱させた裏切り者?  小早川秀秋 気弱で優柔不断な頼りない指揮官?  徳川家康 苦労せずに天下を奪った「タヌキ親父」?  田沼意次 不正に金儲けしただけのワイロ政治家? 第3章 シッパイしたから嫌われている?  武田勝頼 名門・武田家を滅ぼした未熟なリーダー?  石田三成 義理人情が理解できないKY男?  今川氏真 名門を没落させたバカ息子?  織田信雄 織田家を衰退させたダメ息子?  徳川綱吉 犬や動物が一番!の過激な動物愛護者?  徳川慶喜 政治も戦争からも敵前逃亡した卑怯者? 第4章 イメージ先行で嫌われている?  北条政子 嫉妬深く出しゃばりな悪女?  吉良上野介 横柄な態度が原因で斬られたイヤミ男?  徳川家斉 子だくさんなだけの無能なダメ将軍?  芹沢鴨 酒癖が悪く半年で暗殺されたダメリーダー?  伊藤博文 総理大臣なのに女好きで頼りないお調子者?  松永安左エ門 電気料金を大幅値上げした「国民の敵」?
  • 新版 武井武雄の本
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 戦前から絵雑誌で活躍し日本の児童文化に貢献した《童画の父》の生誕130年記念出版。珠玉の「刊本作品」など多彩な創作世界を紹介
  • 「おんな家長」芳春院殿
    -
    関東武家政権の頂点に位置する古河公方足利家の正妻として、家政のみならず、家長として全権を担った芳春院殿の生涯と役割をたどる。
  • 林達夫のドラマトゥルギー
    4.0
    戦前・戦後を通じ、岩波、中公、平凡社などの編集者として反戦と自由主義を貫き、時代の言説を編み続けた知識人の生涯と活動の軌跡。
  • 終わりなき挑戦
    -
    「石原廣一郎はずっと考えていた。立命館大学の中川小十郎先生のおかげで、八幡製鉄に国の根幹をなす鉄の鉱石を納入して相応の財をなし、事業地マレーのジョホール国王の紹介で徳川義親侯の知遇を得、今は同じ中川先生の紹介で西園寺公望公や近衛文麿公にも面会ができる身分となったが、所詮は一介の実業家である」(本文より)。石原産業の創設者である、石原廣一郎史伝。
  • 熊楠さん、世界を歩く。 冒険と学問のマンダラへ
    4.0
    幼い頃から和歌山の森と図鑑に遊び,アメリカでの学生生活やキューバでの冒険旅行後に渡英.大英博物館に通いつめ,帰国後は粘菌などの研究や,故郷の森の保護運動で知られる南方熊楠.残された豊富な一次資料から,「楽しさ」に満ちたその生涯を再現し,天才・奇才として捉えられがちな熊楠像を覆す,画期的評伝!

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  • ローザ・パークス(学習まんが 世界の伝記NEXT)
    4.5
    ローザ・パークスは1913年、人種差別の強く残るアメリカ南部アラバマ州に生まれ、祖父や母の教えのもと、白人の横暴に屈せず、自尊心を持って生きるよう育てられました。 仕事帰りのある日、バスで白人に席をゆずることを拒否して逮捕されたローザ。当時、白人への抵抗は、命の危険さえ伴う行為でした。日頃から不当な差別に憤りを感じていた黒人コミュニティは団結し、ローザ逮捕への抗議、バスでの待遇改善を求め、バスに乗らないボイコット運動を始めます。 若く無名だったキング牧師は、このバス・ボイコット運動で頭角を現し、全米を巻き込む公民権運動のリーダーとなっていきます。 勇気ある行動でアメリカの人びとの心を動かし、公民権運動がもりあがるきっかけを作ったローザは、生涯、差別をなくすために活動しつづけ、晩年、大統領から大統領自由勲章を、連邦議会から議会名誉黄金勲章を受章します。どちらもアメリカで、最高の名誉とされるものです。
  • 作家のごちそう帖
    3.3
    夏目漱石、正岡子規、永井荷風、林芙美子、吉田健一、開高健……。総勢22名の作家が愛した食から、その素顔と人生に迫る。
  • 学問の創造 「自然」は導く科学の世界
    3.0
    ノーベル化学賞受賞の著者が、自然に学び、ファーブル、漱石を耽読した中・高時代、科学に魅せられた大学時代、ストックホルムへの道を登り得た学究の全体験を語り、学び、創造することの意味を問う初の書下ろし半生記。

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  • ミケル・アルテタ アーセナルの革新と挑戦
    4.3
    アーセナルを率いるミケル・アルテタ。不振にあえぐ名門クラブをいかにして”最もエキサイティングなクラブ”へと変えたのか――。
  • 空白の團十郎 ――十代目とその家族
    -
    十代目市川團十郎(本名・堀越福三郎)は、明治の名優・九代目市川團十郎の長女・實子の婿養子。「慶應」を出て銀行員として勤めたが、九代目の死後、30歳を前に歌舞伎の世界に身を投じ市川三升を襲名。1956年に75歳で亡くなる近くまで舞台に立ち続け、死後「十代目」を追贈された。これまで経歴に不明点が多く、はっきりと評価もされてこなかった十代目は。果たして「團十郎」の名跡に値しない人物だったのだろうか。「空白の團十郎」の生涯を、家族との関わりとともに描き出す。
  • 夢を追いかけて 音楽を学んだ明治女性・岩原愛の生涯
    -
    日本でまだ西洋音楽になじみがなかった明治時代、日本で最初の音楽教員・音楽家の養成機関であった東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)で学んだ一人の女性、岩原愛の生涯を、綿密な聞き取り調査と史料をもとに綴った1冊。音楽家への道を期待されながらも、とある理由で東京音楽学校を自ら退学し、音楽教員となった彼女の音楽とのかかわり方、明治時代の女性の生き方を知る。
  • 一〇〇歳記念 志村ふくみ
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2024年、100歳を迎える染織家・志村ふくみ。自然と向き合いながら美を追い求め、思索を深めてきた。その人生と創作の道のりをたどる決定版。文=吉永小百合、吉岡徳仁ほか。
  • ピーナッツ ジュビリー 漫画スヌーピーの25年 <スヌーピー全集 別巻>
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1950年10月2日、ある地方新聞の連載から始まり、世界中にファンが広がっているピーナッツ。 スヌーピー神話が生まれた数々のエピソードのなかから、人気の名場面134枚をカラーで収録。 作者・シュルツ本人が語る、少年時代の回想、漫画家としてのスタートのいきさつ、キャラクター誕生の裏話など、楽しい読み物も満載。 コミックのセリフは、『スヌーピー全集』でおなじみの吹き出しの中に日本語の構成です。 巻末に「ピーナッツ年譜」「ピーナッツ参考資料目録」を収録しています。
  • シモーヌ・ヴェイユ
    4.0
    シモーヌ・ヴェイユの34年の生涯は,「地表に蔓延する不幸」との闘いであった.工場でも,戦時下でも,嘘偽りなく,ありのままに世界をみようとした.膨大なテクストを読み込み,比類なき誠実さと,その原動力となった清冽な思考の全貌をみずみずしく描きだす.第一人者によるヴェイユ研究の決定版を文庫化.

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  • 福沢諭吉 「一身の独立」から「天下の独立」まで
    3.0
    幕末から明治にかけて、来たるべき近代国家の在り方を構想した大思想家、福沢諭吉。 既存の研究では、彼の武士としての前半生は、ほとんど重視されてこなかった。 だが、未知の文明の受容と理解を可能にするためには、何らかの器が必要だったはずだ。 本書では、福沢の中で儒学の枠組みと西洋がいかに響き合い、どのような変化がもたらされたかを丹念に描く。 家族や男女関係など「私的領域」を含む社会を見据え、西洋思想の直輸入ではない「自由」と「独立」への道筋を示した、鮮烈な福沢諭吉論の誕生! 【目次】 はじめに――「議論の本位を定める」(『文明論之概略』第一章) 一、福沢の前半生――「一身にして二生を経る」(『文明論之概略』緒言) 二、西洋から学ぶ――「文字は観念の符号」(「福沢全集緒言」) 三、『中津留別の書』――「万物の霊」としての人間 四、『学問のすすめ』――自由と「一身の独立」 五、『文明論之概略』――文明と「一国の独立」 六、「徳」論の変化――「主観の自発」か「客観の外見」か 七、男女関係論――「一家の独立」 八、理想社会としての「文明の太平」――「天下の独立」 引用・参考文献 あとがき
  • 笑いの正解 東京喜劇と伊東四朗
    5.0
    笑って笑って66年! 舞台、映画、テレビ……。伊東四朗はいつも「そこ」にいた 粋にして骨太、スマートにして軽妙。てんぷくトリオ、電線音頭、笑ゥせぇるすまんから「おしん」の父親、白河法皇まで。 当代一の喜劇役者・伊東四朗の「むかし・いま・これから」を約百年に亘る“東京喜劇史”を軸に鮮やかに描き出す本格的評伝。 「喜劇にはあらゆる役が登場します。二枚目から老け役、女形、それこそ動物の役まで。 喜劇をやっていれば、どんな役が来ても驚かなくなりますよ。だから私は、喜劇ができれば どんな役でもできると思っているんです」(本文より) 目次 第一章東京喜劇の現在 第二章軽演劇とストリップ小屋の原風景 第三章喜劇界のパラダイムシフト 第四章「B級バラエティの王様」として疾走 第五章笑ゥせぇるすまんから白河法皇まで――演技者・伊東四朗 第六章  終わらない挑戦
  • 信長と鉄砲
    -
    信長は鉄砲と何時・何処で出合ったか。鉄砲が種子島に伝来したのは1543年。信長の独創的な鉄砲の活用が、30数年後の「長篠の戦い」(1575年)で突如開花したものではないことを、一級史料である『信長公記』を基に検証する!
  • 鴎外を考える
    -
    ヤヌスとしての鷗外 高雅に潜む冷笑、傍観主義を標榜…。元老山県に密着し漱石と確執、幸徳事件へ執心―― 没後百年、近代の陰影を刻む文学の深奥に迫る。 わたしは「大逆事件」ではなく幸徳事件と使う。宮武外骨がいみじくも喝破したように、それを使った瞬間に権力の術中に陥るプロパガンダ表現だからだ。言い換えではない。最初から不当に言い換えられていた。この点、鷗外は数点の事件に直接関連する作品を含め、この語を使わなかった。事件経過に沈黙を通したということもあるが、考証学者としての筋目があったとわたしは考える。(本書「まえがき」」より)
  • 山県有朋
    4.0
    伊藤博文とともに、「偉大なる明治」の基盤を確立した山県有朋――彼は、統師権の独立、帷幄上奏の慣例、軍部大臣現役武官制などで軍の政治的地位を高め、その武力を背景に短期間で大日本帝国を築き上げた。しかし、その仕組みゆえに、軍の独走を許し、大日本帝国は滅んだ……。“国家の悲劇”を生んだ、政略にたけた野望の人生を、見事に描き切る。
  • ゼロの肖像 「トキワ荘」から生まれたアニメ会社の物語
    3.0
    「やろうよ、漫画映画を」――トキワ荘から飛び出した才能たちが、会社に集ってマンガをアニメを創った! 藤子・F・不二雄『パーマン』、石ノ森章太郎『佐武と市捕物控』、藤子不二雄A『怪物くん』、赤塚不二夫『おそ松くん』。テレビアニメ草創期に東映動画、TCJ、タツノコプロと競い、15分1本というスタイルに日本で初めて挑んで『オバケのQ太郎』を生んだ「スタジオゼロ」。その濃密な7年間の歴史、ここに初めて再現! 「第二のトキワ荘」となった幻のアニメ・マンガ制作会社「スタジオゼロ」初の評伝! 東映動画、TCJ、タツノコプロなどアニメ産業の草創期も活写! ●「やろうよ、漫画映画を」  ふだんはもの静かな藤本弘が口火を切った。 「雑誌漫画とちがって、音や動きが加わるんだもんね」  藤本の横顔を安孫子素雄がうなずきながら見た。 「でも大変なんだろ、漫画映画って」  つのだじろうが他の四人の顔を心配そうに窺っている。 「個人じゃムリだ、会社を作らなきゃ」  石森章太郎が決めつけるようにいった。  鈴木伸一は彼らの提案をなかばうれしく思い、なかばとまどいながら聞いていた。 (本文より) ●「テレビアニメ黎明期の中に生まれ、 てんやわんやで作品を作りながら、 その時代の主役にはなりきれず使命を終えた『スタジオゼロ』。 私はこの会社が限りなく愛おしい」 (鈴木伸一)
  • 天才の光と影 ノーベル賞受賞者23人の狂気
    4.0
    才能とは何か? ビジネスパーソン必読の圧倒的教訓。ノーベル賞を獲得するほどの研究を成し遂げた「天才」は、素晴らしい人格者と思われがちだ。だが、歴代受賞者のなかにはヒトラーの写真を誇らしげに書斎に飾っていた「ナチス崇拝者」もいれば、妻と愛人と愛人の子どもと一緒に暮らした「一夫多妻主義者」もいる。光るアライグマ(エイリアン)と会話を交わした、という「薬物中毒者」や、「アルコール依存症」で売春街から大学に通った者、超越瞑想に「オカルト傾倒」して周囲を唖然とさせた者も。どんな天才も、輝かしい「光」に満ちた栄光と、背面の暗い「影」を併せ持っている。本書では、著者が独特の「狂気」を感得した受賞者23人を厳選。必ずしも幸福とは言い難い、天才たちの数奇な人生を辿る。 【本書に登場するノーベル賞受賞者たち】フリッツ・ハーバー/フィリップ・レーナルト/ヨハネス・シュタルク/ニールス・ボーア/オットー・ハーン/ヴェルナー・ハイゼンベルク/マックス・フォン・ラウエ/アルベルト・アインシュタイン/エルヴィン・シュレーディンガー/ポール・ディラック/エンリコ・フェルミ/ヴォルフガング・パウリ/エガス・モニス/ライナス・ポーリング/ウィリアム・ショックレー/ジェームズ・ワトソン/リチャード・ファインマン/ニコラス・ティンバーゲン/ブライアン・ジョセフソン/キャリー・マリス/ジョン・ナッシュ/リュック・モンタニエ/ロジャー・ペンローズ アカデミー賞作品で話題のオッペンハイマーも関連して登場!
  • 鶴見俊輔 混沌の哲学 アカデミズムを越えて
    -
    戦後日本を代表する知識人・鶴見俊輔は,民主主義と平和主義を社会に根づかせる積極的な役割を果たした人と目されながら,一方でそれらに対する懐疑を抱き続けていた.日常性に根ざす思考に可能性を見いだし,「新しい知」のあり方を模索し続けた鶴見が,彼方に見ていたものは何だったのか.その豊饒なる思想世界の解読に,「いのち」をめぐって問いを積み重ねてきた著者が挑む.

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  • 探偵小説の鬼 横溝正史
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 名探偵・金田一耕助を生んだ探偵小説家の実像に迫る決定版。仄暗い世界へと読者をいざなうその魅力の源泉を貴重な資料で探る。
  • 逃げても、逃げてもシェイクスピア―翻訳家・松岡和子の仕事―
    4.5
    ソ連に11年抑留された父、女手一つで子供達を守り育てた母。自身の進学、結婚、子育て、介護、そして大切な人達との別れ――人生の経験すべてが、古典の一言一言に血を通わせていった。最初は苦手だったシェイクスピアのこと、蜷川幸雄らとの交流、一語へのこだわりを巡る役者との交感まですべてを明かす宝物のような一冊。
  • 徐福の基礎と現代の徐福言説
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 約2200年前、秦の始皇帝の命で不老不死の霊薬を探しに、数千人の童男童女を引き連れて日本にやってきたという伝説の徐福。徐福文献、日本各地の徐福伝説と文化活動、国際交流などの基礎を解説し、加えて現代のオカルト徐福を巡る言説の思想的背景を考察する。
  • 日本初の女性裁判所長 三淵嘉子
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2024年春のNHK朝ドラ「虎に翼」のヒロインのモデル・三渕嘉子(1914‐84)。日本初の女性裁判官の果敢な生涯をたどる。
  • 三淵嘉子の生涯
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容】 2024年春スタート、朝の連続テレビ小説の主人公のモデルとなった、三淵嘉子の生涯をまとめた本。女性で初めて司法化試験に合格して弁護士となったり、日本初の女性裁判所長になったりと、法曹界において時代を切り開いてきた、女性の生涯を描く。 また、仕事だけでなく、結婚や出産、再婚など、プライベートな部分にも迫り、社会に広く貢献してきた三淵のパーソナルな部分も垣間見えるような一冊である。 第1章 嘉子誕生 — 賢く活発な少女 第2章 人とは違う学生時代 — 反対にもめげず、明治大学へ進学 第3章 法律家への第一歩 — 女性初の司法科試験合格 第4章 嘉子、結婚 — 幸せから一転、過酷な戦中生活へ 第5章 激動の戦後 — 夫、父母、弟の死を乗り越えて 第6章 母として、働く女性として — 法を司る裁判官の責任を自覚 第7章 地方転勤と再婚 — 名古屋での出会い、新しい家族との生活 第8章 初の女性裁判所長に — 法曹界内の女性差別に敢然と講義 第9章 退官、その後 — 幸せな老後と最期の別れ 【著者】 佐賀 千惠美(さが ちえみ) 1952年、熊本県で生まれる。1977年、司法試験に合格。1978年、東京大学法学部を卒業、司法修習生に。1980年、東京地方検察庁の検事に。1981年、同退官。1986年、弁護士登録(京都弁護士会)。1991年、早稲田経営出版より『華やぐ女たち 女性法曹のあけぼの』を出版。1996年、京都弁護士会の副会長に。2001年、京都府労働委員会の会長に。同年、佐賀千惠美法律事務所を開設。2023年、『三淵嘉子・中田正子・久米愛 日本初の女性法律家たち』(日本評論社)が発売に。 もっと少なく読む
  • この道を正解にしていく。 Jリーグ、海外移籍、闘病、帰郷――プロ20年の軌跡
    3.5
    鈴木啓太 本田圭佑 長友佑都 香川真司 岡崎慎司 槙野智章 赤星貴文 サッカーレジェンドによる HOSOGAIへのエール収録! 浦和レッズへの加入から プロサッカー選手としての20年。 日本代表 ブンデスリーガをはじめ 海外リーグ7シーズン そして柏レイソル 故郷のザスパ群馬へ。 栄光の過程には 様々な挫折 すい臓腫瘍との 命懸けの闘いと克服があった。 人生に起きる様々な出来事を 「正解」に変えていく。 その覚悟はあるか――。 不死鳥・細貝萌 初めて明かした 真実とマインド。 <目次> プロデビュー20 年の節目に まえがきにかえて 第1章 不死鳥 すい臓手術からの復活 ・インタビュー 中村明花さん(タレント・モデル、妻) 細貝恵子さん(母) 第2章 浦和レッズ プロ意識を覚醒させてくれた最強集団 ・インタビュー 鈴木啓太氏 (元浦和レッズMF AuB株式会社代表取締役) 赤星貴文氏 (元浦和レッズMF 岳南Fモスペリオ代表取締役) 第3章 ドイツ移籍 自分の選択を正解にする覚悟 ・インタビュー 香川真司氏(セレッソ大阪MF) 大野祐介氏(代理人=アスリートプラス) 第4章 時間と思考 「細貝萌」の血肉となった考え方 ・インタビュー 相澤陽介氏 (White Mountaineering デザイナー) 樋口昌平氏 (担当マネジャー=アスリートプラス) 第5章 少年時代 世界で一番サッカーが好きになる方法 ・インタビュー 岡崎慎司氏 (シント=トロイデンVV FW) 槙野智章氏(元日本代表、解説者) 第6章 ホームタウン 初めてサッカーが好きになった場所へ ・インタビュー 茂木洋晃氏(G-FREAK FACTORY) 長友佑都氏(FC東京DF) 本田圭佑氏 (NowDo株式会社CEOほか) 謝辞 前例のない出来事を伝えておきたい
  • 暁の航跡
    -
    1921年(大正10年)、海軍大臣加藤友三郎は首席全権としてワシントン軍縮会議に向かった。「ロシアのバルチック艦隊を潰滅させた連合艦隊参謀長自らが海軍軍縮案に賛同する発言に、各国全権、海軍軍人、新聞記者を始め満場の人々は深い感慨と大きな僥倖に満たされ、惜しみない賛辞を贈ったのである」(本文より)。海相でありながら“軍縮”を行った友三郎が見ていた国の未来とは。
  • 「泣き虫」チャーチル 大英帝国を救った男の物語(集英社インターナショナル)
    4.0
    チャーチルには、それが弱点なのか強味なのか、よく分からないクセがある。……泣き虫。感きわまると目をうるませて涙を浮かべる。人前であろうとおかまいなし。弱味を見せてしまうなどとはまったく考えない――「20世紀における最高の戦争指導者」と言われたチャーチルの素顔を最新資料を駆使して描ききった、著者渾身の本格評伝。巻末にはチャーチル名言集を日英対照で収録。
  • ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇
    4.2
    『ドラゴン桜』『クロカン』『アルキメデスの大戦』などのヒット作で知られるベストセラー漫画家・三田紀房さんは、30歳になるまで漫画家になることなど夢想もしていなかった。 それどころか、子どもの頃は「とりたてて人並み優れたところもなく、何かに憧れるということもなかった。だから、人から『将来の夢は?』と聞かれることがとても嫌だった」という。 そんな子供時代から始まった人生は、時折とんでもない不運に見舞われるのだが、のちのち振り返ってみれば、その不運そのものが幸運へのきっかけになっており、まるで「人間万事塞翁が馬」の故事を地で行くような半生を送ってきたのだ。 夢のない少年時代、図らずも巨大な借金を背負うことになった20代、漫画を描いても描いても売れなかった30代。そんな彼が億の金を稼ぐようになった。その大逆転の根底には、三田さん独特のユニークな考え方があった。 この三田さんの思考方法は、今現在、窮地に陥っている中高年、将来に夢を抱けない若者たちにとって、大いなる参考になるはずだ。
  • 元内閣法制局長官・元最高裁判所判事回想録
    -
    通産省での激務、知恵の限りを尽くした内閣法制局、守り通そうとした憲法解釈、公平で理論的な判断を心掛けた最高裁判所。通産省20年、内閣法制局20年、最高裁判所6年と、その持ち場で国家の縁の下の力持ちの役割を果たした著者の仕事ぶりを克明に描く。内閣法制局では、法体系の整備に努める官僚と政治との緊張関係が浮き彫りになる——。  その傍らで楽しんだ私生活や子育てとともに「七転び八起きの人生」を、いま、振り返る。
  • 与謝野晶子(学習まんが 世界の伝記NEXT)
    4.8
    女性の地位が低かった時代、つつみかくさない恋の情熱をうたった与謝野晶子の短歌は、世の中に衝撃を与えました。戦争を批判したときは手ひどい攻撃を受けましたが、その後も晶子はことばを武器にして古い考えと戦います。女性の自立と自由を高らかにうたった情熱の歌人の生涯です。
  • 歴史に消えたパトロン 謎の大富豪、赤星鉄馬
    -
    武器商人として活躍した父から受け継いだ莫大な資産を惜しみなくつぎこんで20億円を寄付、日本初の学術財団「啓明会」を設立し、柳田国男ら錚々たる学者の研究を支援。アメリカからブラックバスを移入し釣りの世界で名を馳せ、弟たちと日本のゴルフ草創期を牽引。樺山愛輔や吉田茂をはじめとする華麗なる人脈を持ちながら、ほとんど何も残さずに世を去った実業家、赤星鉄馬。評伝に書かれることを注意深く避けたかのようにさえ見える、その謎に満ちた一生を追った本格ノンフィクション。【解説】宇野重規
  • 三淵嘉子 先駆者であり続けた女性法曹の物語
    3.3
    【内容紹介】 2024年度・前期連続テレビ小説「虎に翼」のモデルは、日本初の女性弁護士の一人であり、初の女性判事及び家庭裁判所長・三淵嘉子(みぶち・よしこ:主演・伊藤沙莉、脚本・吉田恵里香)。本書では、三淵嘉子の生誕から晩年までの生涯と、嘉子とともに歩んだ家族、友人、同僚たちについて紹介する。 1914年、父・武藤貞雄の赴任先のシンガポールで生まれた嘉子。東京に戻ってからは「何か専門の仕事をもつ勉強を」という教育方針を受けたことから、明治大学専門部女子部を経て法学部に編入、高文司法科試験に合格し、女性初の弁護士となる。その後は結婚して1児を設けるも、夫が戦病死してしまう。逆境の中で、子どもを育てながら戦前は認められなかった女性裁判官を目指すことに。そして判事補に任命されてからは名古屋への単身赴任、帰任後の再婚を経て、女性初の裁判所長になる。そんな嘉子が生涯を賭して成し遂げたかったこととは何だったのか。「女性活躍」が求められる今にあって、その先駆者の生涯が今、明らかになる。 【目次】 はじめに 第1部 三淵嘉子の生涯① 学生時代・弁護士編  第1章 誕生から高女まで  第2章 明治大学女子部法科の時代  第3章 試験に合格、弁護士となる  第4章 戦時下・戦後の苦労 第2部 裁判官編  第5章 裁判官となる  第6章 「女性初」の判事として  第7章 家庭裁判所へ  第8章 「女性初」の裁判所所長として  第9章 退官とそれから 第3部 三淵嘉子をとりまく人々・場所・事柄 おわりに
  • 鬼才 伝説の編集人 齋藤十一
    -
    日本の出版史に君臨する「新潮社の天皇」齋藤十一。小林秀雄らの薫陶を受け頭角を現し、「週刊新潮」を創刊。教養に裏打ちされた俗物根性で、事件の背後の「女、カネ、権力」を嗅ぎ分け、数多のスクープ記事やベストセラー小説を仕掛けていく。生涯黒子に徹した天才編集者の仕事と、日本の雑誌ジャーナリズムの変遷を描いた傑作ノンフィクション。
  • 光源氏(学習まんが 世界の伝記NEXT)
    3.0
    2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公・紫式部が書いた『源氏物語』。 その物語の主人公・光源氏の生涯が「伝記風まんが」に! 「光る君」とよばれるほど美しく才能に恵まれた光源氏。しかし幼いころに母を亡くし、帝の子でありながら、臣籍に降下させられます。継母である藤壺の宮に恋をしながらも、葵の上と結婚しますが、うまくいきません。また藤壺の宮によく似た少女・若紫にひかれ、ひきとることにします。その後も六条御息所や朧月夜、明石の君らと出会い、多くの恋を経験します。かずかずの恋をしながらも、ひとりひとりを愛し、また愛されることを望んだ光源氏。千年の時をこえ、多くの人びとに愛される『源氏物語』の魅力を、美しいまんがで、わかりやすく楽しめる1冊に――。 【世界の伝記NEXT 名作主人公編って?】 小学生のうちに知っておきたい世界的名作物語を読む入り口として、その主人公の生涯をわかりやすくえがいた学習まんがです。名作の時代背景や作者が物語に込めた思いを知ることができます。 【本書の特長】 ●まんがだから読みやすく、わかりやすい! ●すべてふりがな付きなので、小学校低学年から楽しく読める! ●『源氏物語』のことがより分かるようになるQ&Aなど、記事ページも充実!
  • 在日の耐えられない軽さ
    4.0
    父は一九二〇年代に来日した、日本語小説を書いた最初の朝鮮人で、のちに皇道思想家。戦後は心の病に冒され、六〇年にひとり帰国した――。父や母の歴史と子供たちの人生との間にはどのようにつながりがあるのか。本書は、ひとつの「在日」家族の誕生から終焉まで、そして、そのひとりひとりの生き方を、戦前から現在にいたる日本と韓国の関係と重ね合わせて描くことによって、新たな認識と洞察を読者にもたらす。
  • 時空を超えた放浪者 未知への手紙
    -
    わたくしにとって、「いのちは永遠」でなければならなかった。ふつうの「勉学」では核心がずれる。「信教」による「教え」〈偉すぎる目線、と感じた…〉では、抵抗が生じる。知らぬ間に「思考停止」状態に陥ってしまう(本文より)。「人類の到達地点」と「生のあとの世界」を探し求め、書物を漁り、飽くなき思索を重ねた作者の魂の放浪記。
  • 鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折
    4.4
    ”全身脚本家”驚愕の真実! 『羅生門』、『七人の侍』、『私は貝になりたい』、『白い巨塔』、『日本のいちばん長い日』、『日本沈没』、『砂の器』、『八甲田山』、『八つ墓村』、『幻の湖』など、歴史的傑作、怪作のシナリオを生み出した、日本を代表する脚本家・橋本忍の決定版評伝。 著者が生前に行った十数時間にわたるインタビューと、関係者への取材、創作ノートをはじめ遺族から譲り受けた膨大な資料をもとに、その破天荒な映画人の「真実」に迫る。 目次 序 鬼の詩 一 山の章 二 藪の章 『羅生門』 三 明の章 『生きる』『七人の侍』 四 離の章 『蜘蛛巣城』『夜の鼓』『女殺し油地獄』『風林火山』 五 裁の章 『真昼の暗黒』『私は貝になりたい』 六 冴の章 『切腹』『仇討』『侍』『日本のいちばん長い日』『上意討ち』『首』 七 血の章 『張込み』『ゼロの焦点』『人斬り』『黒い画集 あるサラリーマンの証言』『砂の器』 《特別インタビュー》山田洋次の語る、師・橋本忍との日々 八 計の章 『人間革命』 九 雪の章 『八甲田山』 十 犬の章 『八つ墓村』『幻の湖』 十一 鬼の章 『愛の陽炎』『旅路 村でいちばんの首吊りの木』『鉄砲とキリスト』『天武の夢』 橋本忍 脚本映画一覧
  • 外政家としての大久保利通
    3.0
    明治7(1874)年、日本の台湾出兵に清国が抗議、北京で二国間交渉がもたれた。大久保はこの北京談判で全責任を負って困難な交渉にあたり、その手腕を発揮して清国の譲歩を勝ち取る。旧友西郷隆盛と対立して朝鮮出兵を封じた大久保が、後に台湾出兵を進めたのはなぜか。北京談判での大久保の冷徹な現状認識、粘り、そして強い責任感と信念。征韓論争から北京談判まで、手紙や日記等豊富な史料をもとに、内政家として語られてきた大久保利通の外交を評価する。「明治の政治家はかつて責任を回避することを知らなかった」。本書には、太平洋戦争下の現実政治に対する、著者の鋭い弾劾が秘められている。
  • 抵抗の新聞人 桐生悠々
    4.0
    社説「関東防空大演習を嗤ふ」で軍部を激しく怒らせた桐生悠々.明治末から日米開戦前夜まで,『信濃毎日』『新愛知』の主筆として,また個人雑誌『他山の石』の発行人として,反戦と不正追及の姿勢を貫いた烈々たる生涯を時代の変転のなかに描き切る.五男による回想「私にとっての〈親子関係〉」も収録.[解説=青木理]

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  • 岡村昭彦と死の思想 「いのち」を語り継ぐ場としてのホスピス
    -
    ヴェトナム戦争などで活躍した報道写真家として,またホスピス運動の先駆者として,「いのち」の現場を見つめ続けた岡村昭彦(1929-85).彼が追い求めた理想のホスピス像とはいかなるものだったのか.「尊厳ある死」とは何か,「長くなった死の過程」をいかに主体的に生きうるか,という現代社会の切実な問いを解く鍵を秘めた岡村の思想と行動を鮮やかに描き出す.

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  • 評伝 マルコム・マクラーレン
    -
    決定的評伝、ついに翻訳。これが本当のマルコムだ。 彼が生みだしたものは、セックス・ピストルズだけではなかった―― アナーキスト、シチュアシオニスト、ポストモダニスト、ファッションデザイナー、アートディレクター 、パンク・ロッカー、ヒップホップ・アーティスト、映像作家、スピルバーグのグル、市長候補、ユダヤ人、トラブルメーカー、オペラ愛好家、捨てられた息子、不在の父親……はたしてマルコムとは何者だったのか? 藤原ヒロシさん推薦! 「色褪せない時代、その謎を解き明かす。あの時、どんな魔法がかけられてたのか?」 ポップカルチャー史における最重要事件=「パンク」。このムーブメントをつくりだした、マルコム・マクラーレン(1946-2010)の決定版評伝の翻訳書『評伝 マルコム・マクラーレン』がついに刊行。 あらゆるジャンルで奇抜なアイデアを実行した、その〈多才すぎる〉マルコムの全体像を、友人・関係者の証言と家族の手記から明らかにする。すべてのストリートカルチャー・ファン必読の超重量級の一冊。 マルコムの意外な?表情をおさめた貴重な写真を含む16ページの口絵も。 【各メディアで絶賛!】 「本書はロック伝記の『市民ケーン』だ。忘れられない芸術・文化・英国のエキセントリックさをめぐる旅で、すばらしい物語だ。読み物としてもすばらしい。もし、誰かの家を訪れ本棚にこの本が無ければ、一緒に寝るなというのが私のアドバイスだ」アンドリュー・オへイガン(作家) 「読むのが止められなかった。マルコムはオレたちに、退屈と怒りからアートを創りだすインスピレーションを与えてくれた。オレたちを解放してくれた」ボビー・ギレスピー(プライマル・スクリーム) 「この卓越した渾身の伝記は、輝かしい幻想と常軌を逸する可能性への扉を開く」アラン・ムーア(作家) 「ずば抜けている……この本で、ゴーマンは、マクラーレンを「偉大なるロックンロールの詐欺者」「モラル的に破綻したパンクのメフィストフェレス」といった凝り固まったイメージから剥離させ、彼の芸術学校のルーツ、アイデアへの愛へと説得力をもって迫っている。本書では、やっかいで、不快で、残酷でさえあった彼が、決して退屈な存在でなかったことを明確に示す」 『サンデー・タイムズ』紙 「この挑発的な人物の、驚くべき新しい伝記は、マクラーレンの浮上してくるトレンドを見極め、まさに絶好のタイミングで、まんまと自分を位置づける才能を完璧なまでに捉えている」 『ファイナンシャル・タイムズ』紙 「完全に……心をつかまれる」 『オブザーバー』紙 「決定版……叙事詩である」 『タイムズ』紙 「心を奪われる」 『デイリー・メイル』紙 「若き理想主義者から、変幻自在、行き当たりばったりの成人期までの魅了される旅路」 『i』 紙 「美化しているわけでも、中傷しているわけでもなく、この書は、好奇心旺盛で、厳正であり……まず退屈することはない」『ガーディアン』紙 「マクラーレンはついに、彼にふさわしい、こまやかでバランスのとれた伝記を手に入れた……ゴーマンは、ときに唖然とするほど法医学的弁舌さ、大変満足なものに仕上げている」『クラッシック・ロック』誌 【目次】 ※ 本文中に計16頁の口絵あり アラン・ムーアによる序文 ルー・ストッパードによるエッセイ 著者による覚書 プロローグ PART1:男の子はどこまでも男の子 Boys Will Be Boys PART2:レット・イット・ロック Let It Rock PART3:セックスとスタイルと破壊工作 Sex, Style & Subversion PART4:僕はセックス・ピストルだ I’m a Sex Pistol Baby Oh Yeah PART5:ワールズ・エンド World’s End PART6:ワイルド・ウエスト Wild West PART7:「僕の父さんだ」 ‘That’s My Dad’ PART8:ザ・カジノ・オブ・オウセンティシティ・アンド・カラオケ The Casino of Authenticity and Karaoke PART9:ワイルド・ストロベリーズ Wild Strawberries PART10:歴史は小便をかけるためにある History Is for Pissing On エピローグ 謝辞 備考
  • 松本清張の昭和史
    4.0
    社会派推理の開拓のみならず、小説、ノンフィクション、古代史、現代史など、領域を自在に超えた執筆活動を展開し、「国民作家」の名をほしいままにした松本清張。その膨大な仕事のなかでも、自らの同時代史に取り組んだ『昭和史発掘』『日本の黒い霧』は重要な柱といえる。清張は、軍部をはじめとする国家権力、二・二六事件で蹶起した将校たちにどのような眼差しをむけていたか。占領期に起きた不可解な事件をいかに捉えていたか。没後30年を経て、清張史観はいかに評価されるべきか。松本清張から「時代の記録者」としてバトンを託された著者が清張史観の核心を平易な文体で伝える。阿刀田高、加藤陽子各氏との対話を収録。
  • 天晴!な日本人 - 正当に評価されていない偉人たち -
    -
    無期懲役囚としてLB級刑務所で30年近く服役しながら数多くの著作を執筆してきた著者は、安倍元首相の暗殺事件とその後の報道に衝撃を受ける。 日本の再生に多大な業績を上げた名宰相をひたすら貶めるその姿勢に憤りを感じると共に、ある疑念を感じ始めたのだ。 戦後の日本人は、自国の偉大な先人たちを正当に評価していないのではないか、という疑念である。 そして、大久保利通から安倍元首相まで、誤解だらけ、あるいは陽の当たらなかった近代日本の偉人たち9人を、正当に評価する試みを世に問う。 (国に尽くした9人の先人、偉人) 安倍晋三、大久保利通、小村寿太郎、乃木希典、お鯉、高橋是清、小野寺信、樋口季一郎。 【著者プロフィール】 美達大和(みたつ・やまと) 1959年生まれ。無期懲役囚。 刑期10年以上かつ犯罪傾向の進んだ者のみが収容されるLB級刑務所で服役しながら執筆活動を行う。 ノンフィクション作品に、『人を殺すとはどういうことか』『死刑絶対肯定論』(新潮社)、『刑務所で死ぬということ』(中央公論新社)、『塀の中の残念なおとな図鑑』(主婦の友社)、『あなたが未来に選択肢を残すための「よりよい」生き方』(WAVE出版)、『罪を償うということ』(小学館)、『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』(小学館・共著)など。 小説作品に、『マッド・ドッグ』(河出書房新社)、『塀の中の運動会』(バジリコ)などがある。 現在、livedoorとnoteの「無期懲役囚 美達大和のブックレビュー」で「歴史、偉人伝、日本人の精神性、投資、政治、その時々のトピックス、仕事についてなど各種の企画も公開中。参考になること必至、一度閲読されたし」(著者)。 発行:ワニ・プラス 発売:ワニブックス
  • 創作者の体感世界~南方熊楠から米津玄師まで~
    4.3
    文学や芸術作品には、およそ一般的な身体感覚から遊離した表現が多く見られる。それらを読み解く鍵は、発達障害につうじる特性が握っていた? 「天才」とされる創作者の仕事に触発されて、発達障害を診断された著者の経験するさまざまな「感」が立ち現れていく。かつてなく「当事者」が増えたこの時代に、「わからない」「理解できない」と否定されるものを捉え直す。「障害」の意味を肯定的に読み替える「当事者批評」実践の書。
  • トヨタ 中国の怪物 豊田章男を社長にした男
    4.3
    トヨタ最大の秘密を知る男の「告白」 企業人の“業”を描く児玉博さんの今作は、トヨタの中国事務所総代表だった服部悦雄氏が主人公です。服部氏は、「低迷していたトヨタの中国市場を大転換させた立役者」であり、「トヨタを世界一にした社長、奥田碩を誰よりも知る男」であり、何より「豊田家の御曹司、豊田章男を社長にした男」として、自動車業界では知る人ぞ知る人物。トヨタをモデルにしたベストセラー小説『トヨトミの野望』の作中にも、服部氏は「中国の怪人」として仮名で登場します。 服部氏は戦争中に生まれ、27歳まで家族とともに中国にとどまりました。文化大革命では、原生林での強制労働など、日本人ならではの苦難を体験します。 帰国後、トヨタに入社。アジア地域の担当を命じられ、トヨタ中興の祖である豊田英二と上司の奥田碩の目に留まり、服部氏はみるみる頭角を現します。 実はトヨタは、中国への進出が遅れたために中国政府から自動車生産の許可が下りず、90年代に世界の他メーカーに大きく引き離され、ドン底の状態に陥っていました。奥田碩会長は、創業家御曹司の豊田章男を中国本部本部長に据え、中国市場の建て直しを命じるのですが、そこには章男が失敗すれば、豊田家をトヨタの経営から外すことができる、という奥田の深謀遠慮がありました。そこで、豊田章男が頭を下げたのが服部氏でした。奥田の最側近でもあった服部氏は、トヨタ中国事務所総代表としていかなる決断を下したのか……。 服部氏の初のロングインタビューを元に、トヨタの中国進出と、豊田家世襲の内幕を赤裸々に描いた圧巻のノンフィクションです。
  • ひまわりになったボク ~聞いて! たいせつなヒストリーを~
    -
    4歳で進行性の難病を発症、小学3年生で車いす生活になるも、周囲のサポートを受けながら高校まで普通学級で過ごした。大学では、障がい者と健常者が笑って暮らせる社会の実現をめざして福祉を学んだが、卒業目前で亡くなった。そんな一青年の生涯を、ひまわりに転生した“ボク”が語る表題作と、母親視点のエッセイ「思い出は色あせることなくいつまでも」の2作品を収録する。
  • 届かなかった想い
    -
    幼い子どもを亡くすという苦しみを40年以上抱え続けてきて、やっと言葉にすることができた著者。同じ苦しみを経験する母親がなくなるように、医療者の意識変革を願う。人の命が医師および看護スタッフの技量や職業意識の違いに左右されることは、おなかを痛めて産んだ母親として決して受け入れられるものではない。40年前の教訓を現代社会は生かせるのかということも問われる。
  • 素敵なオトナ図鑑 Vol.3
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 テレビや新聞、雑誌などでは、飛び抜けてスゴイ人たちばかりが注目されますが、そんなスゴイ人たち以外にも素敵な人はたくさんいて、そんな素敵な大人を、もっともっとたくさんの方に知ってもらいたい。 子どもたちにそんなオトナと出逢うキッカケを作り、大人に向かって成長していく子どもたちの選択肢を増やしてあげたい。 この図鑑を通して、職業ではなく「生き方」から職業を探してみるという選択肢が増えるかもしれません。 子供たちの夢探しや夢の実現のために、この図鑑が役立つとうれしく思います。
  • 平賀源内
    -
    18世紀江戸。内外の品を集めて全国物産会をひらき、戯作・浄瑠璃の人気作家となり、秩父に金山を開発、油絵を描き、オランダ製の静電気発生器エレキテルを復元……と多彩に活躍した平賀源内。さぬきの地に生まれ高松藩を脱藩し、のちに杉田玄白、司馬江漢、鈴木春信、大田南畝、小田野直武ら同時代人と広く交流、刺激しあった源内の生涯は、豊かなヴィジョンと果敢な試行錯誤、そして失意と焦燥と挫折とからなっていた。「分」と「仕来り」の時代にあって、自身の志と好奇心とによって奔放に生き、殺傷事件の果てに獄中で死去したとされる「非常の人」の生涯を鮮やかに描く、評伝文学の傑作。
  • 早世の画家・廣瀬勝平 日本と欧州、その足跡
    -
    明治から大正時代にかけて活躍した洋画家・廣瀬勝平。東京美術学校(現東京藝術大学)卒業後、新聞の挿絵、雑誌の風刺画、博覧会への出品、後進への指導など幅広く活躍したのち、ベルサイユ講和条約締結取材のため渡仏。ナポリ滞在中に病魔に倒れ客死する。勝平を知る人達が綴った文献や資料、資料収集の過程で得た貴重なエピソード等を、孫にあたる著者がまとめたエッセイ。
  • オッペンハイマー 上 異才
    4.0
    クリストファー・ノーラン監督最新作映画『オッペンハイマー(Oppenheimer)』原案 「オッペンハイマーという誰よりもドラマティックな人生を歩んだ男の脳内に入り、彼の物語を描くことによって、観客のみなさんに彼の人生を追体験してもらいたかった」 ――クリストファー・ノーラン 2006年ピュリッツァー賞受賞作 「原爆の父」と呼ばれた一人の天才物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を丹念に描くことで、人類にとって国家とは、科学とは、平和とは何かを問う。全米で絶賛された傑作評伝が、待望の文庫化。 詩や哲学にも造詣が深く、繊細な精神の持ち主であった青年時代(上巻「異才」)。 25年にわたり膨大な数の関係者や家族の証言や史料を丹念に取材し、人類に「原子力」という新しい火をもたらした天才科学者の実像をあぶり出す傑作評伝。 解説/山崎詩郎(上巻) ※本書は2007年8月にPHP研究所より刊行された単行本『オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』に新たな監訳・解説を付して改題・文庫化したものです。
  • 「無策大道」を往く
    -
    弁護士・政治家、そして理想を抱き満州国へ――。日本が戦争に突入していく時代、奉天で客死した“肥後モッコス”の苛烈なる五十七年の生涯を、祖父への秘めた思いとともにたどる。令之の長男・岑雄の手記「我が中国の青春―一兵士の記録より」を一部併録。
  • 民衆こそ王者  池田大作とその時代I [人間革命の奔流]篇
    5.0
    ※2019年6月以前にご購入されたお客様は「My本棚」から閲覧可能です。重複購入にご注意下さい。 池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長が世界に与えた影響や知られざる秘話を描く感動ドキュメンタリー。 待望の第1巻は、小説『人間革命』の執筆――。それは恩師の正義を証明するという挑戦であり、「最も苦しんだ人を最も幸福に」との宣言でもあった。

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  • エラスムス 闘う人文主義者
    5.0
    中世の大ベストセラー『痴愚神礼讃』の名を知る人は多いだろう。ヨーロッパ文化への貢献者に与えられる栄えある賞に今もその名を残す、西洋知性の粋、デジデリウス・エラスムス。宗教改革をはじめ、世俗権力と教会の対立が顕在化し、争いが絶えなかった狂乱の時代を生きた彼は、つねに学問に打ち込み、「何者にもその道を譲らない」という自らの信条が揺るぐことはなかった。派閥に属さない知性的な態度や人間味あふれる魅力的な人柄、「世界市民」としての生き方を、西欧文化を知悉する著者が憧憬をこめて描き出す傑作評伝。 【目次】まえがき/第1章 我、何者にも譲らず/第2章 不信の時代/第3章 変革への底流/第4章 古代へのめざめ/第5章 ふたつの友情/第6章 イタリアへの旅/第7章 ヴェネツィアの印刷業者/第8章 ゆっくり急げ/第9章 『痴愚神礼讃』/第10章 宗教改革の嵐/第11章 嵐のなかの生涯/第12章 自由意志論争/第13章 栄光ある孤立/はしがき
  • オスカー・ワイルドの軌跡 世紀末を翻弄した言葉の奇才
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『サロメ』『幸福な王子』『ドリアン・グレイの肖像』など、数々の著作と名句で知られるオスカー・ワイルド。 本書は、ビアズリー、ロートレック、風刺画家マックス・ビアボームが描いたワイルドのスケッチなど豊富な図版と共に、作家本人と彼をとりまく人々の言葉を通して、唯美主義者オスカー・ワイルドの生涯をたどるビジュアル伝記である。 イラストレーターのチャールズ・リケッツとの舞台の仕事、作家アンドレ・ジッドとの友情や画家ホイッスラーとの確執……分野を越境するワイルドの交流は、彼が生きた世紀末芸術の世界をも立体的に浮かび上がらせる。
  • 川路利良 日本警察をつくった明治の巨人
    -
    薩摩藩の下級武士の家に生まれながら、戊辰戦争の活躍で西郷隆盛に引き立てられ、幕末の激動の時代を生き抜いた川路利良。大久保利通の信頼も得て、維新後に警察の創設を任され、フランス視察を経て、日本に近代的警察機構を作り上げる。しかし、新政府の方針を巡り、西郷と大久保が対立。川路は、大恩人である西郷の敵となり、政府軍を率いて西南戦争へ赴く――。日本という新しい国家と警察組織に一身を捧げ、初代大警視(警視総監)まで上り詰めた男の生涯を描く。
  • 菅江真澄 みちのく漂流
    -
    菅江真澄が東北北部にしるした足跡をたどる現代の風土記.マタギの生態と鉱山労働,山岳信仰と海神八百比丘尼の伝承,十三湊を拠点とする安東水軍と蝦夷の一族など,真澄の記録を現在の風景と重ねつつ,みちのくの民俗誌を描く.日本近代化の歩みの中で,北のトポスが置かれた特殊な位置と意味とは何だったのか. ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • みんなが納得する天下人。20分で読めるシリーズ
    -
    さっと読めるミニ書籍です(文章量14,000文字以上 15,000文字未満(20分で読めるシリーズ)) 【書籍説明】 乱世と呼ばれる室町時代後期、戦国時代。数えきれない武将が誕生し、ただ一つの「天下人」の椅子を目指して競った。 歴史上、その乱世を統一して「天下人」として輝いたのが、徳川家康である。 徳川家康は、その実績からみても、力量的にみても、文句のつけようのない優秀な武将であった。 しかし、「みんなが納得する天下人」かといわれると、戦国時代を知れば知るほど疑問が残る。 歴史は時の政権によって美化されてしまうが、本当の真実を少し深堀しながら戦国時代を振り返ってみたい。 ここでは「みんなが納得する天下人」をあえて、探してみることにする。天下に覇を唱えるチャンスのあった武将達をみていき、私見で分析して行く。 【目次】 一 天下布武 織田信長 二 初の天下人 豊臣秀吉 三 越後の竜 上杉謙信 四 中国地方の雄 毛利輝元 五 独眼竜 伊達政宗 六 実際の天下人 徳川家康 七 誰もが恐れた「甲斐の虎」武田信玄 八 みんなが納得する天下人 【著者紹介】 武田賢也(タケダケンヤ) 40年以上の日本史愛好家。特に戦国時代をこよなく愛する。公務員を経て家業の会社員を続けながら現在も勉強中。
  • 不遇の提督 堀悌吉
    完結
    -
    海軍兵学校32期首席、同期に「神様の傑作の一つ堀の頭脳」と言わしめた英才、堀悌吉。山梨勝之進、山本五十六、古賀峯一、井上成美からの信望厚く、海軍大臣を嘱望されるが、ロンドン海軍軍縮会議後に艦隊派の激しい批判、誹謗中傷、人格攻撃を受け、わずか51歳で予備役編入、才幹を発揮する場を奪われ軍歴を閉じる。「戦争自体は悪である」。先進的な戦争観を持った不遇の提督、堀悌吉の生涯を描くノンフィクション作品。
  • 聖トマス・アクィナス
    5.0
    「カトリック哲学の第一義的にして基本的な部分が、実は生の賛美、存在の賛美、世界の創造主としての神の賛美であるということを理解しない人は、誰も最初からトマス哲学、言いかえれば、カトリック哲学を理解することはできない」。文学者一流の機知とともに描かれるトマス・アクィナスの肖像。聖人の歩みをたどりながら、哲学は神学に、神学は聖性に依存することをチェスタトンは説く。鋭敏な感覚を通して築き上げられたトマスの理論体系。それは、実際的なものと不可分であるがゆえに、われわれの精神に今も近しい。専門家から無条件の賞賛を勝ち得たトマス入門の古典。
  • 河東碧梧桐―表現の永続革命
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    伝説の俳人/書家の画期的評伝! 上野千鶴子氏激賞! 「世界最短詩型である俳句は、日本語と格闘せずには表現たりえない。本書は『表現の革命』を論じて、真に革命的な日本語表現論だ」 正岡子規の後継者と目されながら、高浜虚子の陰に隠れ、歴史から抹殺された俳人・河東碧梧桐(1873-1937)。「有季定型」の枠にとどまることなく俳句革新の運動を続け、さらには書にも数多くの傑作を残した、その巨大な足跡を掘り起こす画期的評伝。 ※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 「三国志」覇者の謀略 中原に覇を唱える劉備=孔明激闘録
    -
    権謀を縦横に駆使する魏の曹操、漢再興の大義をかかげる蜀の劉備、果断と忍で魏と蜀に対抗する呉の孫権……。後漢末期の動乱に始まった三英傑の戦いを中心に、劉備玄徳、諸葛亮孔明の政略と軍略のすべてを解き明かす。三国志研究の名著が電子で復刊!
  • ペリー提督は吉田松陰を絶賛していた――原典で読む 外国人が見た日本
    5.0
    150年前の外国人が見た「ここが凄いよ日本人!」 「日本人の強み」がこの1冊でわかる!! この本でひもといた外国人の記録を読めば、おそらく、私たちが大切にしたいこの国の心や価値観、あるいは日本の国とはどのような国なのか、日本人とはどのような特質を持つ国民なのか、普段はあまり考えもしないそういったことに、自然と気付かされるのではないかと思います。(「はじめに」より) ◎マシュー・C・ペリー(米海軍司令官) 「この日本人の性向を見れば、この興味深い国の前途はなんと可能性を秘めていることか」 ◎ロバート・フォーチュン(英植物学者) 「日本の園芸家は、菊作りの技術にかけては、われわれよりも大分うわ手で、不思議と大輪の花を咲かせる」 ◎ハインリッヒ・シュリーマン(独考古学者) 「今の今まで、日本人が『おいらん』を尊い職業と考えていようとは、夢にも思わなかった」 ◎エドワード・S・モース(米生物学者) 「人々が正直である国にいることは実に気持ちがよい」 ◎小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)(作家) 「国民の信仰心の最も純粋な発露、けっして滅びず、けっして古びることのない表象が、神道なのである」――他
  • 近代日本を築いた気概と志
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『土木技術』誌での連載「明治・大正の土木技術者らに学ぶ“気概”と“志”」(2021年5月号~2022年11月号)の単行本化。明治の技術官僚や工部大学校卒業生と彼らを指導したお雇い外国人の業績とその名言を通じて、日本の産業近代化を牽引した若き技術者たちの気概と志を紹介。
  • ポール・ニューマン語る ありふれたの男の驚くべき人生
    5.0
    「ハスラー」「暴力脱獄」「明日に向って撃て!」など、数々の名作に出演し、今なお愛される伝説のスター、ポール・ニューマン。死後発見されたインタビューを編纂し、トム・クルーズやジョージ・ロイ・ヒルら関係者の声も織り交ぜた、最初にして最後の自伝。
  • 最初の武士は藤原秀郷 平将門を討った名将の知られざる実像と伝説
    -
    【書籍説明】 最初の武士は藤原秀郷(ふじわらのひでさと)である。 このことはもっと注目されてほしいし、もっと議論されていい。 古い時代から武器を持って戦う武者はいたし、「最初の武士は誰か」なんて史料からは分かるわけもない。 結論が出ないのだから教科書や参考書で取り上げられないのは当然といえば当然でもある。 だが、藤原秀郷はそれまでの軍事貴族とは違った一面があった。 自前の武力で朝廷に仕えるといった中世の武士の姿である。 本書では、藤原秀郷とライバル・平将門(たいらのまさかど)の実像と伝説、民間伝承、ゆかりの地など多角的なアプローチで迫っていく。 そして、なぜ「藤原秀郷が最初の武士」なのか、その時代の流れにも追っていきたい。 戦国時代や源平合戦などに興味がある方も、さまざまなジャンルの歴史好きも、武士の時代を先駆けた藤原秀郷の面白さを堪能してもらいたい。 【目次】 第1部 藤原秀郷はどんな武将か 第2部 秀郷のもう一つの顔「俵藤太」 第3部 秀郷は「最初の武士」か? 【著者紹介】 水野拓昌(ミズノタクマサ) 1965年、東京都生まれ。 法政大学法学部卒業。 1989年、産経新聞社入社。 整理部記者、地方支局記者、宇都宮支局次長などを務め、2019年退社。 『藤原秀郷 小説・平将門を討った最初の武士』(小学館スクウェア) 『小山殿の三兄弟 源平合戦、鎌倉政争を生き抜いた坂東武士』(ブイツーソリューション) 『鎌倉殿と小山3兄弟 ~小山朝政、長沼宗政、結城朝光~』『鎌倉殿と不都合な御家人たち ~「鎌倉殿」の周りに集まった面々は、トラブルメーカーばかり?』(まんがびと)などを出版。 「栃木の武将『藤原秀郷』をヒーローにする会」のサイト「坂東武士図鑑」でコラムを連載。
  • 李登輝秘録
    -
    日本の新聞記者が冷徹な目で、台湾がたどった民主化への苦難の道を、ここまで明確に綴った記事は例がない」(台湾元総統 李登輝)──正々堂々、中国共産党と渡り合った男の足跡を綴る。新たに「文庫版のまえがきに代えて」を巻頭に収録。
  • 自由人佐野碩の生涯
    -
    日本の近代演劇を立ち上げながら,弾圧で国外に脱出.スターリンの大粛清を危うく逃れるなど時代の激動に翻弄されつつ,信念を貫いて,高い国際的評価を獲得した稀有の日本人の生涯.メキシコ演劇の父と称されるに至る軌跡を活写.

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  • 文字を超える 私の履歴書
    5.0
    大ヒットしたワープロソフト「一太郎」の生みの親が語る、夫婦で歩んだ山あり谷ありの物語。 29歳で脱サラして夫婦二人、徳島で創業。大ヒットしたワープロソフト「一太郎」を生み出したジャストシステムは、日本を代表するIT企業に上り詰めました。その後、ジャストシステムを離れましたが、60歳で再出発。新たに設立したコンピューターソフト会社、MetaMoJi(メタモジ)が開発したタブレット用の手書き入力ソフトは、学校や建設現場などで広く使われています。2022年3月、日本経済新聞に連載された「私の履歴書」をもとに大幅加筆。夫婦で歩んだ山あり谷ありの物語です。 「初子と二人でつくったジャストシステムは『一太郎』という大ヒット商品を生み出した。それまでは手書きが普通だった。コンピューターで日本語の文章をつくる作業を誰でも簡単にできるようにしたことは、私と妻にとって大きな誇りだ。日本人の知的生産性の画期的な向上に私たちなりに貢献できたと考えている。(中略)本書では、ジャストシステムで、そしてメタモジで駆け抜けてきた歩みを振り返りたい」(まえがきより)
  • 地方豪族の世界 ――古代日本をつくった30人
    4.0
    古代の地方の人びとはどのように暮らしていたのだろうか。史料の残っている豪族クラスの人物の活動に光を当てれば、彼らがいかに躍動していたかかがわかる。郡・郡司、国衙機構や在庁官人の研究により地方支配の歴史的変遷をたどり、立体的な地域史を復元してきた著者が、神話・伝承の時代から奈良時代末まで、そこから平安時代末までに活躍したそれぞれ15人の人物を選出。一般読者向け古代史書ではあまり扱われない人物30人を紹介し、地方の動向や中央との関係を通時的に描き出す。 【目次】はじめに/I 古代国家の形成と展開/1 八束水臣津野命──国引きから国造りへ/2 野見宿禰──相撲と埴輪のはじまり/3 上毛野君の祖荒田別──海外への雄飛/4 上道臣田狭──吉備氏の力/5 筑紫君磐井──中央集権化への画期/6 箭括氏麻多智──神々との交渉と開発の推進/7 笠原直使主──国造制の施行/8 朴市秦造田来津──白村江戦での奮闘/9 尾治宿禰大隅──壬申の乱を勝利に導いた力/10 他田神護──中央出仕と郡司就任/11 壬生直小家主──後宮を支えた女性官僚/12 高麗朝臣福信──天皇への近侍と地域への貢献/13 生江臣東人──東大寺領の開発/14 田中真人広虫女──郡司妻の経営手腕/15 越優婆夷──仏教信奉の利益/II 古代国家の成熟と転換/16 伊治公呰麻呂──征夷三十八年戦争のはじまり/17 入間宿禰広成──征夷事業を支えた坂東の豪族/18 槻本公老──桓武天皇即位秘話/19 大墓公阿弖流為──坂上田村麻呂とも対峙した蝦夷の英雄/20 佐伯直真魚(空海)──真言宗の将来と布教/21 壬生吉志福正──国分寺塔の再建と子息涯分の租税前納/22 春澄朝臣善縄──祖父の学業支援と最優秀成績者の足跡/23 円仁──入唐求法の辛苦と天台密教の確立/24 於保臣(磐城臣) 雄公──地域を支配する郡司氏族の力/25 武蔵武芝──平将門の乱を誘発したもう一つの武士への道/26 真髪成村──膂力の相撲人/27 安倍頼時──源頼義・義家との対決/28 阿波民部大夫成良──神戸港の礎を築いた平清盛の家人/29 伴信明──島津庄の経営と薩摩平氏との対立/30 伊福部臣資経──流人源頼朝を支援した余慶/おわりに/人名索引
  • 土方歳三事件簿19  悪党仲間 一度入ってしまった悪党仲間と、縁を切ることができるか?
    -
    【書籍説明】 新選組の小者の忠助は、「闇風」と呼ばれる盗賊だった。 たいていは独り働きだが、時には頼まれて大盗賊の下で働くこともあった。 盗賊の頭ともめて殺してしまい、江戸を離れた。 盗人の足を洗い、行商などをしていたが、創立間もない新選組の小者になった。 昔の仲間に見つかって、忠助は盗人仲間に引き戻されそうになる。 小者の太吉が機転を働かせ、土方歳三に助けを求めた。 その後、忠助は新入隊士の浅沼亨が盗賊仲間の用心棒だったことに気づくが、隊士として精勤しているので黙っていた。 だが、浅沼の様子が、しだいに怯懦になる。 ついに浅沼は「制札事件」で大失敗した。 実は、浅沼は盗人だった前歴をタネに昔の悪党仲間に脅され、攘夷軍資金強盗一味に加わるよう強要されていた。 忠助は浅沼に全て打ち明けるように勧めるが、逆上した浅沼に斬られてしまう。 浅沼は悪党仲間との縁を断ち切ることができるだろうか? 【目次】 雪の宵 闇の風 脅し 引き戻し 仲間 葱鮪鍋 手練れ 出会い 新所帯 間者 凶盗 降格 制札事件 脱走 襲撃 女は薬
  • ルソン島に散った青年とその時代を生きた女性たち
    -
    第二次世界大戦が激化し、日本が破滅に向かって突き進んでいた1944年11月25日、ひとりの青年がフィリピンのルソン島で戦死した。 その青年とは私の大伯父である。 その大伯父と同時代を生きた、美しい4人の女性芸術家たちがいた。 日本人として初めてショパンコンクールに出場し、世界へと羽ばたいたピアニストの原智恵子。それまでになかったモダンな雰囲気で日本映画界に新風を吹き込んだ映画女優の桑野通子。本格的なジャズ歌手の誕生と称賛され、戦後、ブギの女王となった笠置シヅ子。そして、命懸けで自分の愛する大切な歌を守り続けたブルースの女王・淡谷のり子。 きっと青年は、彼女たちの演奏や歌声をラジオを通して耳にし、映画を通してその演技を目にしていたことだろう。 それぞれの戦前・戦中・戦後を生きた女性たちと、戦後を待たずしてルソン島という戦場に散った、大勢の兵士たちの中のひとりの青年の生涯を、独自の解釈を交えて書き上げた渾身のレクイエム。 今一度知ってほしい、激動の時代を生きた4人の女性芸術家と、22歳の若さで戦場に散った名もなき青年の生きた証を。
  • どんマイナー武将伝説
    3.0
    「関ヶ原の戦い」の影の仕掛け人にして家康からの信任も厚かった藤田信吉、今も残る河川インフラのスペシャリストとして地元で称えられる伊奈忠次、女城主として島津の精鋭軍を打ち破った妙林尼、信長以前に〈天下人〉となったのに生没年すら曖昧な三好三人衆……教科書には載らない、あるいは、敗者として歴史の片隅に追いやられているマイナー武将たち。しかし、彼らはみな、歴史のキーパーソンとして確実に「爪痕」を残した者であり、“ご当地武将”として語り継がれるレジェンドなのである……知られざる武将たちによる歴史の裏舞台での大活躍を描く、もう一つの日本史!

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  • サービスの達人に会いにいく――プロフェッショナルサービスパーソン
    -
    【内容紹介】 こだわりを貫く、愛すべき「サービスの達人」たち タイカレーの普及に執念を燃やす食品メーカー社長、活け締め名人とのタッグで極上の鯛寿司を生み出す寿司職人、ミニスカのユニフォームで一世を風靡した理容店女性オーナー……。世間から見れば取るに足らないことに強いこだわりをもって心血を注ぎ、「最高のサービス」へと結実させる人々がいる。そんな“サービスの達人”たちの仕事と人生に迫る11のストーリー。 【著者紹介】 [著]野地 秩嘉(のじ・つねよし) 1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。人物ルポルタージュをはじめ、ビジネス、食や美術、海外文化などの分野で活躍中。『TOKYO オリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。『キャンティ物語』『サービスの達人たち』『高倉健インタヴューズ』『トヨタ物語』『スバル ヒコーキ野郎が作ったクルマ』『日本人とインド人』『京味物語』『警察庁長官 知られざる警察トップの仕事と素顔』『伊藤忠 財閥系を超えた最強商人』『図解 トヨタがやらない仕事、やる仕事』ほか著書多数。 【目次抜粋】 第1章 タイ馬鹿一代記 タイカレーを売る男/ヤマモリ会長 三林憲忠(三重県桑名市) 第2章 過疎と戦うジェットコースターDJ社長/シンセン 松田一伸社長(北海道札幌市) 第3章 彦寿司と活け締めの名人/彦寿司 泉明彦(福岡県福岡市) 第4章 長袖シャツの炭焼き焙煎士/ポケットファクトリー 川上敦久(愛知県名古屋市) 第5章 純ちゃんのミニスカ床屋/ニュー東京 小山純子(東京都千代田区) 第6章 モジリニアニの絵に似たアプリデザイナー/くふうカンパニー執行役 池田拓司(東京都港区) 第7章 神戸を色で表現する文房具店/ナガサワ文具センター 竹内直行(兵庫県神戸市) 第8章 津軽の伝承料理を引き継ぎ伝える会/津軽あかつきの会 工藤良子(青森県弘前市) 第9章 幸せを呼ぶリハビリの権威/ねりま健育会病院院長 酒向正春(東京都練馬区) 第10章 人気サウナのサンクチュアリ/神戸サウナ&スパ総支配人 津村浩彦(兵庫県神戸市) 第11章 眠らない握り飯の店/にぎりめし店長 本間直也(北海道札幌市)
  • 吉田茂の爪のあか
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 名宰相、吉田茂の政治哲学は、ひとえに人間の哲学でもある。政治のみならず経営にもつながるその独自性は、混迷時代の今こそ光を放つ。
  • チェリー・イングラム 日本の桜を救ったイギリス人
    5.0
    大英帝国の末期に生きた園芸家が遠路訪れた日本で目にしたのは,明治以後の急速な近代化と画一的な「染井吉野」の席巻で,多種多様な桜が消えようとする姿だった.「日本の大切な桜が危ない!」意を決した彼はある行動に出た――.日本の桜の恩人であり,今につながる「桜ブーム」をイギリスに起こしたその稀有な生涯を描く.

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  • 政治家・石橋湛山研究―リベラル保守政治家の軌跡
    -
    石橋湛山(1884~1973)はどのような政治家であったのか? 混迷の時代にいかなる未来を描き、切り拓いていたのか? ジャーナリストから政界進出、戦後復興のための経済政策、GHQとの対立と公職追放、保守合同からの総理大臣就任、日中の国交回復をめざして。戦後50年、戦後政治史に異才を放つ孤高の政治家の歩みを膨大な新資料とともに丹念に描き出す。
  • 五代友厚
    -
    大阪財界の重鎮として明治維新の激動期に大きな活躍をした五代の足跡を、同時代に生きた渋沢栄一との比較を通じながら多面的に辿る。
  • 日本史・闇を切り裂く怪盗たち
    -
    妖しく毒づく悪の華! 袴垂、酒呑童子、石川五右衛門、鼠小僧次郎吉、日本左衛門、雲霧仁左衛門など、日本史に跳梁抜扈し数々の悪業の限りを尽くした、大胆不敵な怪盗たち。その凄腕と生きざまについて、歴史書をひもといて追いかけ、痛快に描く。 *袴垂 *妖しの女盗賊 *謎の鐘泥棒 *酒呑童子 *藤原純友 *風魔小太郎 *石川五右衛門 *江戸の三甚内 *鼠小僧次郎吉 *日本左衛門 *雲霧仁左衛門 *市松小僧(五人小僧①) *稲葉小僧(五人小僧②) *田舎小僧新助(五人小僧③) *葵小僧(五人小僧④) *木鼠小僧長吉(五人小僧⑤) *鬼薊清吉 *藤岡藤十郎・無宿人富蔵 *青木弥太郎・情婦おたつ ●桐野作人(きりの・さくじん) 1954年、鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。主な著書に『本能寺の変の首謀者はだれか』『龍馬暗殺』(吉川弘文館)、『織田信長 戦国最強の軍事カリスマ』(新人物往来社)、『薩摩の密偵 桐野利秋』(NHK出版新書)、『猫の日本史』(洋泉社新書)など多数。
  • 殺生関白始末
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    【書籍説明】 豊臣秀次は尾張大高村の百姓の子だった。 母ともの兄サル(豊臣秀吉)が織田信長に仕えて侍になり出世したため、秀次は父や弟と一緒に侍になった。 秀次は幼い頃から、叔父秀吉の出世のためにあちこちの家に養子に出された。 秀次は叔父に「励め、励め」と言われるまま学問・武芸に励み、叔父について戦場にも出た。 気がついた時には、叔父秀吉は天下人にのし上がり、秀次はその後継者になっていた。 だが、秀次が叔父秀吉から関白職を譲られた直後、秀吉に男児拾丸(後の秀頼)が誕生した。 秀吉は我が子拾丸に天下人を継がせたいが、それには秀次が邪魔になる。 秀次はようやく自分の考えで天下を動かせるようになっていた。 秀吉と秀次の確執が激しくなる中、秀次は歌舞伎踊りの名古屋山三と出雲の阿国と親しくなる。 そのうち、秀次に「暴虐非道な振舞いをする殺生関白」という噂が立った。 秀吉は秀次をどう始末するのか? 【目次】 暗殺 出世猿 織田潰し 後継者失格 鶴松 二代目関白 拾丸誕生 花見の宴 美少女 好色関白 対立 関白無法 辻斬り 謀反 秀次切腹 夢草紙
  • 笠置シヅ子自伝 歌う自画像 私のブギウギ伝記
    4.0
    2023年の秋スタートのNHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の主人公のモデル・笠置シヅ子が残した自伝を復刊します。笠置シヅ子は、昭和23年に「東京ブギウギ」が大ヒット。「ブギの女王」と呼ばれ一世を風靡した昭和の大スターです。彼女の曲は今日に至るまでたびたびカバーされ、日本のポップスに多大な影響を与え続けています。本書は、そんな彼女の幼少期から歌劇・帝劇時代、そして娘のヱイ子氏が1歳の誕生日を迎えるまでのストーリーです。さらに親交のあった林芙美子、旗一兵、服部良一、榎本健一の「笠置シヅ子を語る」という寄稿も加えた一冊です。
  • よもだ俳人子規の艶
    4.2
    34年の短い生涯で約2万5千もの俳句を残した子規。中には遊里や遊女を詠んだ句も意外に多く、そのような句においても透徹した観察眼が味わえる。ユーモアあり、反骨精神あり、ダンディズムあり。見つめるものをあるがままに切り取り十七音で詠む表現者。そんな子規俳句を縦横無尽に読む、松山・東京・道後にわたる全三夜の子規トーク!
  • 八冠 藤井聡太伝説
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 羽生善治九段が1996年に達成した七冠を超え、史上初の八冠達成が目前に迫った将棋の藤井聡太七冠。ただ強いだけでなく、その指し手はたびたび「神の一手」「衝撃的」「歴史的妙手」と呼ばれています。果たして藤井七冠は、何が凄いのか。本誌は長年、将棋界に身を置いてきたプロ棋士、観戦記者たちが思わず唸った「令和の天才」の超人離れした記憶力や集中力を物語るエピソードを、余すところなく伝えます。
  • あの頃、忌野清志郎と ──ボスと私の40年
    4.2
    忌野清志郎の元マネージャーによるリアル清志郎伝。中学生の頃、テレビで見て以来熱烈なファンになり、ついには所属事務所に入社。衣裳係、マネージャーとして音楽活動を支えた著者が、40年間見つめてきた清志郎の素顔を愛情溢れる言葉で回想する。清志郎直筆の手紙やイラストに加え、文庫化に際して清志郎亡きあとのエピソードをボーナストラックとして収録する。
  • 新居格の生涯
    -
    地方自治の先駆者の全体像 読売・大阪毎日・朝日の記者を経て、アナキズムの実践者、小説家、翻訳家として活躍した、吉野作造を師と仰ぐ〈新居格〉は、戦後第1回の選挙で杉並区長に当選する!
  • ガンディーの真実 ――非暴力思想とは何か
    4.5
    ★中島岳志氏推薦! 「今後、この本を抜きにしてガンディーを語ることはできないだろう」★ 贅沢な食事をしないこと、搾取によってつくられた服を着ないこと、性欲の虜にならないこと、異教徒とともに生きること、そして植民地支配を倒すこと――。ガンディーの「非暴力」の思想はこのすべてを含む。西洋文明が生み出すあらゆる暴力に抗う思想・実践としての非暴力思想はいかに生まれたのか。真実を直視し、真実と信じるものに極限まで忠実であろうとしたガンディーの生涯そのものから、後の世代に大きな影響を与えた思想の全貌と限界に迫る。ガンディー研究を一新する新鋭の書!
  • 類

    3.9
    明治44年、文豪・森鴎外の末子として誕生した類。東京千駄木の大きな屋敷で何不自由なく暮らしていたが、大正11年に父が亡くなり生活は一変。大きな喪失を抱えながら、自らの道を模索する類は、次姉の杏奴とともに画業を志しパリへ遊学。帰国後に母を看取り、やがて、画家・安宅安五郎の娘と結婚。明るい未来が開けるはずだったが、戦争によって財産を失って困窮していく。昭和26年、心機一転を図り東京・千駄木で書店を開業。忙しない日々のなか、身を削り挑んだ文筆の道で才能を認められていくが……。自らの生と格闘し続けた生涯が鮮やかによみがえる圧巻の長編小説! 第34回柴田錬三郎賞受賞作品。
  • 増補改訂 加藤周一を読む
    3.0
    書く・読む・語ることを中心に営まれた90年近い生涯。「詩人の魂」と「科学者の方法」により紡がれてきた著作の全軌跡を展望する。

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